I made this.

名言！飾らずにはいられないッ！漫画フレームをつくってみた

「オペラは総合芸術」なんて言われるけれど、私は漫画も総合芸術だと思っている。絵・文字・コマで構成される「漫画」という表現手法そのものがとてもユニークで、鑑賞に値する。 なんて書いてみたけれど、つまるところ「大好きなあの作品を部屋に飾りたい」と思ったのが発端である。 ◇ ネットでよく見かける、名言のコマだけが切り抜かれた画像。あれをリアルでやったらおもしろい装飾になりそう。美術館の絵画作品のように、額縁もつけちゃったりして。額縁も漫画でできてたらいいな。 だんだんイメージが固まってきた。 『ジョジョの奇妙な冒険』と『スラムダンク』で迷った結果、ジョジョ4部、岸辺露伴の「だが断る

2025/06/13 17:00

御朱印帳みたいな「じゃばらノート」をつくってみた

きっかけは、インフォグラフィック・エディターである櫻田潤さんの本『たのしいスケッチノート』だった。丁寧に解説された本を見て、私にもできる…かもしれない…！と思ったのだ。 ◇ 実を言うと、美しくビジュアライズされたノートへの憧れは数年前からはじまっていた。 スペインの旅人、José Naranja（ホセ・ナランハ）さんをご存知だろうか。ナランハさんは、各国を旅しながら、ポケットサイズのノートに旅の記録を描き続けているアーティストだ。数年前にInstagramでそのノートを見てあまりの美しさに感動し、以来ずっとファンでいる。 View th

2025/06/06 17:00

編み物ピクニック、私の持ちものリスト

外での編み物は、どうしてこんなに気持ちがいいのだろう。先日、北海道占冠村にある赤岩青巌峡に行き、ロッククライミングをする夫の傍らで靴下を編みながらしみじみ考えた。 外でごはんを食べるような特別感。インドアな趣味を外でやってみると新鮮で、ふだんとはまた違う楽しさを発見できる。近くの公園でもいいけれど、できるなら、川のせせらぎや鳥のさえずりが心地よい自然の中をおすすめしたい。空気が澄んでいるし、息抜きの散歩も楽しめる。 🧶外で編むならシンプルなものを せっかく外にいるのだから、環境も楽しみたい。そういう意味では、編み図とにらめっこしないと編めないような複雑なものは避けたいところ。もう

2025/05/30 17:00

検索しても見つからない場所で

奥多摩湖の風は、思っていたよりひんやりしていた。でも今日の目的は、景色じゃない。 「どうやらここに、ボルダーがあるらしい。」 ロッククライミング狂の夫に連れられて、私は森の中にいた。東京都立奥多摩湖畔公園、山のふるさと村だ。 湖の南側に沿って、「いこいの路」という穏やかな名前の散歩コースがある。コースの途中に、「山のふるさと村ボルダー」というクライミングエリアがあるそうだ。どうやらかなりマイナーらしく、手がかりは1本の動画だけ。 しかも、動画と言っても、目当ての岩に行く道が映るのは一瞬だった。左手に立て看板があって、木の手すりがついた小さな橋を通る。そして、小ぶりな岩がある沢を登

2025/05/22 17:30

大阪万博グッドデザインみやげ

大漁、大漁。先日行ってきた大阪万博は、持っているだけで嬉しくなるお土産がいっぱいあった。感想は前回のnoteにまとめたので、今回は実際に購入したグッドデザインなお土産をご紹介したいと思う。 ▼前回のnote。まだの方はぜひ。 万博アイテム = ミャクミャクグッズとなっているが、デザインのシステム設計がしっかりしているため基本的にハズレなし。個人的に「いい仕事してるな」と思うのは、「こみゃく」の総柄に追加されているグレー。赤・白・青のトリコロールカラーの激しさを中和して、洗練させている。 それでは、お土産紹介スタート！ ◇ 👍神戸風月堂「大阪・関西万博 ミニゴーフル（WORL

2025/05/20 20:02

大阪万博、民芸好きは「コモンズ」に行くべし

ありがたいことに仕事のご縁で大阪万博に行ってきた。平日にもかかわらず、会場は朝から人、人、人。大変な賑わいだった。 各国のパビリオンが話題だが、民芸&建築好きグラフィックデザイナーの視点で体験した万博の感想をお届けしたい。 見どころ1👀 世界の民芸の玉手箱「コモンズ」 私がいちばん楽しかったのは、複数の国が大きな建物に集まり、それぞれのブースで自国の文化を紹介する「コモンズ館」。コモンズはA〜Fまであり、建物によって国の数は異なる。 『西日本新聞me』より 基本的に民芸品を展示している国が多く、木彫りや刺繍などの作品を見てまわるだけでも大満足。人が滞留しないようにするため

2025/05/18 20:03

スマホをしまって、街並みをたのしもう 散歩のヒント10

今日、どんな風景を見ただろうか。 ずっと、スマホを見ていただろうか。 外を歩いていると、ひとりの人は結構な確率でスマホを見ながら歩いているなと感じる。危ないのはもちろんだが、もったいないな、とも思う。 何でもない住宅街こそ、鑑賞しながら歩くと楽しい。特に、さまざまな時代の建物が混在している街は歩き甲斐がある。いつもと1本道を変えるだけで、思わぬ景色に出会えることも。 というわけで、わたしが普段楽しんでいる住宅街散歩の視点をご共有。日々を楽しむヒントになったら嬉しい。それでは、出かけよう。 やはり戸建てはたのしい ずらりと並ぶ家々の中、思わず「わ〜、素敵だな〜」と見惚れてしま

2025/04/24 19:44

本好きのわたしが静かに爆発する「タロー書房」

岡本太郎と縁もゆかりもないのに、岡本太郎によるロゴデザインを冠している個性爆発書店、「タロー書房」。わたしの大好きな本屋さんのひとつだ。 タロー書房は1994年に創業し、もともとは、現在「コレド室町3」がある場所に店を構えていた。日本橋再開発にともない「コレド室町1」の地下一階に移転し、いまに至る。銀座線三越前駅の改札を出てすぐ目の前にあり、アクセスも便利だ。 日本橋室町の本屋さんといえば、「コレド室町テラス」に入っている台湾のおしゃれ書店「誠品生活」を思い浮かべる人も多いと思う。私も好きだが、今回は、タロー書房を推したい。 現在の取締役社長は八重洲ブックセンター本店で長年店長を

2025/04/17 22:52

彼はきっと、人間が好きだった@硲伊之助展

アーティゾン美術館にて、『ゾフィー・トイバー=アルプとジャン・アルプ』と同時に開催されている『硲伊之助展』。私には、「美術好きのお坊ちゃん」という印象ではじまった。 実際、硲（はざま）伊之助はお坊ちゃんである。東京都墨田区の裕福な家に生まれ、画家を志し、フランスへ留学もしている。関わりのあった人たちも、マティスやピカソ、井伏鱒二など、錚々たる面々が並ぶ。 画家で陶芸家、かつコレクター。 日本初のマティス、ピカソ、ブラック展の立役者ー ハザマの情熱が、いま、明らかに 「硲伊之助展」チラシ告知文 展示会告知文にもあるとおり、キラキラした美術人生を謳歌したのだろうと思った。しかし、本

2025/04/11 01:46

エルフの頭、正面はどこ？ ｜ 「ゾフィー・トイバー=アルプとジャン・アルプ」展

アーティゾン美術館にて開催されている「ゾフィー・トイバー=アルプとジャン・アルプ」展に行ってきた。 幾何学形態による抽象表現を追い求めた妻、ゾフィー・トイバー=アルプと、詩人であり、偶然的に生まれる形態に基づいた彫刻類を制作した夫、ジャン・アルプ。個々の作品も紹介しながら、カップルというパートナーシップの上にいかなる創作の可能性を見出せるかを再考した展示となっている。 のびやかな抽象表現を楽しむ様子がうかがえるゾフィーの作品。テキスタイルデザイナーからキャリアをスタートした彼女の作品ジャンルは多岐にわたっており、ニードルレースなどもあった。手芸好きとしては見逃せない作品も多く、刺激

2025/04/06 01:25

京都・笠置、ウキウキたぬきウォッチング

京都府最南端に位置する、笠置町。宮本武蔵が通った柳生街道や、笠置山に想いを馳せる方も多いかもしれない。が、今回もまた、有名どころは観光サイトにお任せして、私はニッチな視点で笠置のまちを歩いてみたのでご紹介したい。 笠置駅周辺 JR笠置駅の駅舎前には、こんなジオラマがある。「笠置山の戦い」の一場面、笠置山中腹にある「一ノ木戸」をめぐる攻防が表現されているそうだ。なかなかの迫力である。 JR笠置駅からすぐの木津川沿い一帯は「笠置ボルダー」と呼ばれるボルダリングエリア、笠置大橋をはさんで反対側はキャンプエリアとなっている。笠置町は日本で2番目に人口が少ないまちであるが、笠置ボルダーは関

2025/03/30 12:59

スパイスいらない派のキャロットケーキ

昨日から、キャロットケーキが食べたくて仕方がなかった。そんな気分になったら、迷わずつくる。母のレシピで。 母は料理が上手で、お菓子もよくつくってくれたのだが、なかでもキャロットケーキは特別だった。ほんのり甘く、しっとりとした生地、にんじんの自然な風味。母の焼くキャロットケーキは、私にとって「おやつ」の理想形だった。 母のレシピ手帳は、小さいけれど、手書きの文字や切り抜きなどが詰まっていてパンパン。まるでムーミンママの手帳のようで、幼いながらに憧れたものだ。そこには、おいしいものの秘密が詰まっていた。 母のキャロットケーキにはスパイスが入らない。にんじんと砂糖だけで生まれる自然な甘

2025/03/26 23:16

美濃焼が映す遠い日の花火。ラーメンどんぶり展

六本木ミッドタウン21_21にて開催中の「ラーメンどんぶり展」に行ってきた。勝手に尊敬している、グラフィックデザイナーの佐藤卓さんが展示会ディレクターということで、ラーメンの世界をどう解剖してくれるのだろうとワクワクしながら向かった。 展示の説明にもあるとおり、本展の開催は佐藤卓さんとライターの橋本麻里さんが2012年から取り組んでいる、美濃焼に関するプロジェクトのひとつ「美濃のラーメンどんぶり展」をきっかけとしている。なんと、日本のラーメンどんぶりの90%は美濃焼とのこと。 本展は、ラーメンの歴史と現在、ラーメンと丼の解剖、アーティストラーメンどんぶり、美濃焼の産地についてを中

2025/03/23 14:07

フルーツヨーグルトをパフェ化してみた

一時期、「朝パフェ」をつくることにハマっていた。 前日の夜にヨーグルトの水切りをセットして、朝、それを使って、生クリームのように絞ってフルーツパフェをつくる、というものだ。要するにフルーツヨーグルトなのだが、何かキャッチーな呼び方はないかなと思い、勝手に「朝パフェ」と名づけて、ひとりで楽しんでいた。 そもそものきっかけは、クリームをお花のように絞ってつくる「フラワーカップケーキ」。上手に絞れるようになりたくて、練習の一環として思いついた。 季節のフルーツとヨーグルト。もちろん砂糖は使っていないので、健康的だ。クリームを絞る練習にもなったし、我ながら、大変豊かな趣味だったと思う。「

2025/03/20 15:34

青森ねぶた。それは、祭りか芸術か

セル画を貫いていた『サザエさん』がフルデジタル制作に以降して早12年。デジタル技術はさらに発展し、3Dモデリングが当たり前になったいま、私は現実の世界で、人力による「アナログの3Dモデリング」を目の当たりにしている。 青森のねぶただ。 JR青森駅からすぐの位置にある「ねぶたの家 ワ・ラッセ」では、実際に祭りで使用されたねぶたが展示されている。縁あって、青森を代表するねぶた師のひとりである竹浪比呂央さんにお会いする機会があり、勉強を兼ねて「ワ・ラッセ」を訪れた。 初めて実物のねぶたを見て、私は固まってしまった。 テレビで見たことはあったが、実際に目にするとまるで別物だった。迫力が違う

2025/03/18 18:48

青森、味な看板ウキウキウォッチング

アーケード商店街を彩る、規格統一された店看板を見るのが好きだ。特に、地方の商店街には、味のあるデザインが多いから見逃せない。 先週、はじめて青森を訪れた。1泊2日の出張だったので、自由な時間は限られていたが、JR青森駅から東にのびる「しんまち商店街」の看板をウォッチしながら散歩する時間をなんとか確保。 「しんまち商店街」は戦前からある商店街で、公式サイトによると、現在の背の高いアーケードに変わったのは昭和60年ごろとのこと。店看板は吊り下げ式で、とてもシンプルで、カチッとした長方形にモダンな印象を受ける。 今はなき青森グランドホテルの看板 駅から商店街に入るとすぐ、2014年に閉館

2025/03/15 20:53

函館グッドデザインみやげ

北海道、函館に行ってきた。函館といえば、五稜郭、金森赤レンガ倉庫や教会群、函館ロープウェイなど観光スポットが盛りだくさんだが、そういった案内は旅行メディアに譲るとして、このnoteでは、私が見つけたグッドデザインなお土産をご紹介したいと思う。 👍ドリップコーヒー 旅行する際、デザインが気に入ったドリップコーヒーを買って帰ることにしている。函館では、こちらの2つを購入した。向かって左がselect coffee shop peacepieceの「ハコダテマウンテン」、右が赤レンガ倉庫オリジナルのお土産「金森Coffee」。 なぜ力士？と思ったけれど、「函館山」って確かにお相撲さんの名

2025/03/10 18:34

入れたいものは、ないけれど ｜ 箱あつめの美学

心ときめくデザイン、やさしい紙の手ざわり。ふたを持ち上げたときの、スゥ〜ッという感触。美しい箱を手にしたときの高揚感は、お菓子そのものを味わう楽しみとはまた別のものだ。なぜ私たちは、こんなにも「美しい箱」に魅了されるのだろう？ 先日、GINZA SIXの蔦屋書店で、ルル メリーの「お花のディグレ」を購入した。美しすぎるこの立方体に、ひとめぼれして。 ルル メリーといえば、美味しい焼き菓子にはもちろんのこと、「次はどんなパッケージだろう？」と楽しみにしているひとも多いと思う。私もそのひとり。 素敵なデザインの缶は昔からあったけれど、素敵な箱はどうだったかしら。ひとむかし前までは、高級

2025/02/28 21:22

料理の素人だけど、『月刊 専門料理』が好きすぎる

私、永山の個人的な趣味をシェアしているこのnote。美術展レビューや編み物が主となっているが、実は食ネタも好きである。 といっても、私の料理の腕前はいたって普通。キッコーマンと白ごはん.comにいつも大変お世話になっている。デザイナーのくせに、映える盛り付けもできない。 正確に言うと、料理そのものではなく、「レシピ本を見ること」「食に関するトピックスを知ること」が好きだ。特に、レシピ本をパラパラと眺めることは、大事なリフレッシュ手段でもある。きれいでおいしそうな写真、「作り方」をコレクトする楽しさ。続きも気にならず自分のタイミングで本を閉じれるところも良い。 「食の総合出

2025/02/20 14:46

イマジナリーおばあちゃんに会える美術展 【展覧会レビュー】

割烹着を着たかわいいおばあちゃんが、背中をまるめて、床に広げた布を小さく切り、縫ったり貼ったり・・・そんな姿を思い描き、心をじんわりとあたためながら東京ステーションギャラリーを後にした私は、おもむろにスマホを取り出した。「宮脇綾子」と画像検索すると、私の想像は打ち砕かれた——。 先月から東京ステーションギャラリーで開催されている『生誕120年 宮脇綾子の芸術 見た、切った、貼った』。ダイナミックに紫キャベツの断面を描いた作品に見覚えがあり、「行きたい美術展リスト」にメモしておいた展覧会だった。たまたま近くで仕事があり、帰りに立ち寄った。 紫キャベツの断面は、本展覧会のメインビ

2025/02/14 22:37

日本橋という沼 【街歩き・展示レビュー】

私がいま一番注目しているエリア、東京・日本橋。 高島屋や三井本館をはじめとした歴史的建築物やポストモダン建築など、レトロな雰囲気が街を彩りながらも、ここは中目黒かと思うくらいおしゃれなカフェや台湾の書店「誠品生活」など、ハイセンスなお店もバンバン出店している。街全体が万華鏡のようだ。 今日も今日とて日本橋駅に降り立ち、気になっていた『さらに装飾をひもとく -日本橋の建築・再発見』という展示のチラシをもらった。チラシによると、髙島屋本館にある「髙島屋史料館TOKYO」で、日本橋界隈の著名な建築とその装飾を写真展示しているという。 解説に目を通していたら、こんな一文があった。

2025/02/02 12:03

溶けるリンゴ、擬態するクマ。雨宮庸介が描く奇妙で静かなリアル@ワタリウム美術館

ワタリウム美術館で開催中の『雨宮庸介展 まだ溶けてないほうのワタリウム美術館』に行ってきた。目当ては溶けたリンゴだ。ネット記事かなんかで青森のアート特集で見て気になっていたから、東京での展示はありがたい。 「Apple」 実物大のリアルなリンゴが溶けている様子は、一瞬脳がバグるというか、実際には起こらないのにさも日常にありそうな気がしてしまう。それにしても着彩が見事だ。 薄暗いフロアに、ずらりと展示されたリンゴたち。溶けているもの、浮いているものなど、さまざまだ。展示台には、小さな水玉模様のようなライトアップがされており、雨宮氏のラフスケッチやメモが散りばめられている。さらに、

2025/01/31 00:41

「飲酒運転を絶対に許さない」という強い意志を感じる、田辺警察署電柱

仕事でご縁があり、梅の産地・和歌山県田辺市によく行くようになった。白浜海岸の並びにある都市で、私は梅酒観光のお手伝いをしている。 田辺市には、和歌山県でも随一のグルメ街「味光路」がある。海も山もある同市の食は本当に美味しく、梅酒をはじめとしたお酒も選び放題ということで、年に数回の出張は、私の貴重な楽しみとなっている。 東京都心に住んでいると、地方のデザインやキャッチコピーにはハッとさせられる。思わず二度見をしてしまう、強い強いインパクト。例にも漏れず、田辺市でも発見できた。 タイトルでネタバレしているが、私が愛してやまない田辺スポットを紹介したい。田辺警察署が掲出している

2025/01/28 18:24

余り毛糸でぬいのマフラーを編もう

USJでゲットしたティムのマスコット。ティムは、『ミニオンズ』のメインキャラクターであるボブの相棒の、くまのぬいぐるみ。手にすっぽりおさまる大きさで、もけもけの質感が気持ちいい。 ボブとティム 昨今の推し活ブームもあり、小さなぬいぐるみをマスコットとして持ち歩くひとも増えている。私は持ち歩きはしないものの、家にちょこんと佇むすっぽんぽんのティムを見て、ちょっと寒そうだなと思った。小さいし、マフラーならすぐつくれるかも。ちょうど余っているOpal毛糸があったので、編んであげることにした。 1号の棒針で、9目つくり目をする。両端が表目になるようにして、1目ゴム編み。好きな長さに編ん

2025/01/09 15:01

マッチと町中華。

※サブアカウントで書いたnoteの転載です。 久しぶりに、表紙にグッと惹かれる本に出会った。 フォントのかわいさも功を奏しているが、タイトルですでに優勝している。 私は別にマッチのファンではない。近藤真彦さんに関する知識は、当時観ていた堂本光一さん主演のテレビドラマ「銀狼怪奇ファイル〜二つの頭脳を持つ少年〜」の主題歌で、『ミッドナイト・シャッフル』を歌っていたひとだということと、『ギンギラギンにさりげなく』のサビは聞いたことがある。あ、あと、レーサーでもあるんだっけ…？という程度だ。（申し訳ない） それでも、この本には惹かれるものがあった。『マッチと町中華。』。なんて平和なタイトル

2025/01/06 11:45

じゃない方の、ハニワ展

東京国立博物館の『はにわ』展が話題になっている。 「行きたいけどどうせ混んでいるだろうし…おや、埴輪の展覧会がもうひとつあるぞ」ということで、東京国立近代美術館で開催中の『ハニワと土偶の近代』展に行ってきた。 東博の『はにわ』では、古墳から出土したもの、つまり教科書でお馴染みの“ガチ埴輪”が展示されている。 対して近代美術館の『ハニワと土偶の近代』では、“埴輪をモチーフとした美術作品”が展示されている。タイトルに「近代」とあるとおり、戦時〜近代の作家による絵画や写真、立体、NHKの「おーい！はに丸」に至るまで、様々な埴輪作品が鑑賞できる。 展示会のタイトルも、「はにわ」と「ハニワ」で

2024/11/30 13:29

無機能で無意味、でも無価値じゃない。

ケーキなのになぜかもけもけしたファー素材でできているし、びっくりするほど軽くて簡単に風に飛ばされそうだ。この記事を書いている8月末現在、このピンクのマスコットはいよいよ無意味なモノとなってしまった。 これは『ハリー・ポッターと賢者の石』でハグリッドがハリーに贈った手作りの誕生日ケーキ、通称「“たんじょびィおめでとハリー”ケーキ」のキーチェーンマスコットだ。 7月末、赤坂ACTシアターで上演されている舞台『ハリー・ポッターと呪いの子』を観に行ったときに、同じく赤坂にあるハリポタグッズショップ「ハリー・ポッター マホウドコロ」で見つけてひとめぼれし、購入した。 ケーキに合わせたピンク色の

2024/08/30 23:13

企画の勝利に感動した「TRIO展」@東京国立近代美術館

「月に2回は美術展に行く」というルールを、自分に課している。 国立博物館での大規模展覧会から、個人ギャラリーの小さなグループ展まで、いろいろとお邪魔している。 ここ最近でいちばん面白かったと感じたのが、現在、東京国立近代美術館で開催されている「TRIO展」。 タイトルのとおり「トリオ」をコンセプトとしており、パリ市立近代美術館、東京国立近代美術館、大阪中之島美術館の3館がそれぞれコレクションを提供しているのだが、ただ3館から作品を集めただけではない。 34もの“お題”に沿った所蔵作品を各美術館が提供し、3館それぞれの作品を並べて展示しているのだ。 例えば、「こどもの肖像」というテー

2024/07/26 19:38

【わたしのお気に入り#001】かわいくないところが、かわいい

私は、服屋で店員さんから、「それ、一番人気なんですよ〜」「あっ私もそれ買ったんですぅ」と言われた瞬間、買う気が失せるタイプの人間です。 「どこで売ってるのその服」と言われるような服を着ているような人間に対して、「みんなと同じ」はもっとも刺さらない謳い文句であることは明白だ。店員さんもマニュアルに従って言っているのだろうけれど、それにしても少しは考えてもいいんじゃないと思ってしまう。 そんなひねくれた人間である私が「かわいい」と感じるものはやはり少しズレているようで、先日も、ある作家さんの作品に出会って「かわいい！」と興奮している私の横にいた妹からは「私は別に。」というコメントを頂戴

2024/04/18 10:44

【編み物#005】とまらないモチーフ熱

グラニースクエアはシンプルだ。 シンプルだからこそ無限にバリエーションを生み出せて、いくら編んでも飽きることがない。いやはやまったく奥深い。 私がかぎ針で編むのは、もっぱらグラニースクエア（= モチーフ編み）。今回はレポートとかではなく、ただ単に私が個人的にモチーフ編みへの愛を語るという暑苦しい記事です。でも、モチーフ編みラバーさんに共感してもらえたら嬉しい。 「グラニースクエア」とは「おばあちゃんの四角」といおう意味で、おばあちゃんがつくったみたいな、昔懐かしい雰囲気のかぎ針のモチーフ編みのこと。四角いかたちということ以外は特にルールはなく、四角の中身は編み手の自由となっています

2024/04/01 15:39

文化服飾博物館でふれた、人類共通の感覚

あなたはすでに守られている 『-見えない敵を服でブロック！- 魔除け』展 文化学園服飾博物館『魔除け』展 https://museum.bunka.ac.jp/exhibition/exhibition5022/ キャッチコピーの物々しさと「魔除け」というパワーワード、そして何より、このインパクト大！な展示会ビジュアルに、目が釘付けになってしまった。 普段、編み物でウェアや小物のデザインをしている自分としては、絶対に行かねばならぬと思っていたこの展示会。最終日である2月14日に投稿するのもどうかと思ったけれど、感じたことを整理していたらこんなタイミングに（汗） 『魔除け』展は、新

2024/02/14 13:37

手芸神、あつ森の「はは」のポットカバーを編んでみた

『あつまれ どうぶつの森』に出てくるアイテム、「ははシリーズ」。プレイヤーの“お母さん”から月初に送られてくる手づくり雑貨で、昭和感満載の、なんともレトロかわいいデザインが最高なんです。 ナップサックやお家型のペン立て、手編みセーターなどなど。編み物にパッチワークに刺繍・・・「はは」の手芸の腕は相当なもの。同じアイテムでもデザインのバリエーションが豊富で、どれも素敵！センスも、目を見張るものがあります。ああ、この「はは」から手芸を教わりたい。 いろんなアイテムがある中、私が特に好きなのがこの「ははのポットカバー」。今回編んだ「パターン」は、グラニースクエアと呼ばれる四角いかぎ針

2024/02/02 00:10

「スマホを見る以外の趣味がほしかった」

最近ありがたいことに、まったくはじめてのひとに編み物を教える機会をいただくことが増えてきました。先日も、朝を楽しくする工夫を提案するメディア『Quu&Fuu』の編集長のにもふーちゃんに、かぎ針編みをレクチャー。 その時、にもふーちゃんが言ったひとこと。 「スマホを見る以外の趣味がほしかったから、嬉しい」 家に帰ってからも、そのひとことが頭の中をぐるぐると巡っていました。インスタにX、YouTube、Kindle、ネットもスマホで見るだろうし、動画視聴もゲームも、スマホで完結してしまう昨今。確かに、いろいろやっているような気がするけど、動作としては「スマホを見ているだけ」。情

2024/01/24 21:31

【編み物#003】ハリポタを観てイニシャルセーターに憧れた結果、なぜかピーポくんバッグを編んでいた

2022年の年末からNetflixで観られるようになった『ハリー・ポッター』シリーズ。久しぶりに1本目の『ハリー・ポッターと賢者の石』を観てから、ロンのお母さんの手芸が気になっています。ロンママ（モリー・ウィーズリー）、かなりのニッターと見た。賢者の石以降で出てくるロンの家にも、ロンママの手づくりであろうものがいっぱいあるし、本人が来ているウエアも絶対自分で編んでるにちがいない。 賢者の石で出てくるロンママの手芸作品は、ロンとハリーにクリスマスプレゼントとして贈られたイニシャルセーター。たぶんツイードの毛糸。文字がちゃんとセリフ体になっていたり、襟ぐりが広めになってちょっと立ち上がり

2023/05/28 21:06

【編み物#002】真冬のアウトドアで優勝したのは、自作のニット小物だった

生粋のインドア人間な私ですが、外は好き。アウトドアで、ごはんを食べたり本を読んだり手芸をしたりといったインドア的なことをするのは大好きです。夫の趣味がロッククライミングということもあって、ちょいちょい一緒に山や川で長い時間過ごしたりしています。 真冬のアウトドアといえば、防寒対策！！ 服やホッカイロを駆使するのはもちろん、ファッション的にも防寒的にもポイントになるのが小物類。これまでは、THE NORTH FACEなどアウトドアブランドの小物類を使っていたのですが、今年は自分で編んでつくったアイテムたち（トップ画像にある、帽子、手袋、リストウォーマー）を持っていっ

2023/01/13 17:46

【裁縫#002】裁縫レベル1の私にはハードモード過ぎた、オリジナルの馬バッグ

生地屋さんでひとめ惚れして買った、ゴブラン織の馬柄の生地。この柄を主役にしたバッグをつくりたい！と意気込み、額縁のようなデザインを考えて、つくってみました。 自分しか読めないであろう設計メモ バッグづくり初心者なのに、自由に夢見たデザインを考えた結果、私にはスーパーハードモードの道のりになってしまったのでした。激闘の末、出来上がったのがこちら。 なんとか完成した馬バッグ！ 身の程知らずの良いところは、「これは難しいから（大変だから）やめておこう」とならずにぶつかっていけるところ。バッグづくりレベル1の私でしたが、これをつくったことでものすごく勉強になって、レベル3くらいになれたような気

2022/12/06 19:05

【裁縫】型紙ひとつで、いろんなスカートを量産できるのが楽しすぎる

私の夢は、クローゼットを自作の服や小物でいっぱいにすること。編み物はそれなりにできるけれど、ミシン絶賛修行中で、レベルはほんとに初心者です。（がんばらねば！） まずはシンプルなものから！ということで、ウエストゴムのスカートをコツコツつくって練習しています。シンプルとはいえ、ちゃんと左右にポケット有り。使いやすさは大事にしたいところです。初心者の私にはいい感じの難易度。 自分が履いたときに良い感じの丈になるように、身体のサイズをしっかり測って（ただの長方形だけど）型紙もつくって縫製しました。丈がピタッと合っているのも嬉しいし、ウエストもキツくなくユルくなく良い感じ。 自分に合った型紙

2022/11/19 15:49

【編み物#001】モノクロだから服と合わせやすい。モチーフ編みのぺたんこバッグ

最近、モノクロの配色にハマっています。 「自分でつくるぞ！」と意気込み、いざ手芸屋さんに行くと、本当にたくさんの色の毛糸が並んでいます。毛糸コーナーでの黒の存在感といったら、石ころ帽子でもかぶってるんじゃないかと思うくらい弱い。 それに、これは編み物あるあるなんじゃないかなぁと思うのだけど、「せっかくつくるんだから、お店では売ってないような色を使いたい！」って思っちゃうんですよね。服にしても小物にしても、黒ってお店で必ず売っている色だから、わざわざ自分でつくらなくてもな〜というか。 そんな無意識と、カラフルな売り場にテンションが上がってしまっている私は、手持ちの服も派手めなものが多かっ

2022/11/09 19:43

編み物、裁縫、工作、ときどきお菓子。

編み物、裁縫、工作、ときどきお菓子。 子どもの頃から大好きだったハンドメイド。仕事の合間にちまちま楽しんでいたけれど、せっかくのSNS時代だし、私もなにか発信してみたい・・と思い、つくったものの記録も兼ねてnoteを書いてみることにしました。 むか〜し祖母と母に教わっただけで、スクールにも行ったことない、完全自己流。自分用につくるから、着れればいいや！使えればいいや！くらいの気持ちでやっています。プロ方や販売をされている方からしたら目も当てられないつくりかもしれないけれど、まあ、自分が楽しめればいいかなと思っています。 自分でつくることの醍醐味はなんといっても、好きなデザインでつく

2022/11/04 00:20