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はなちゃんのみそ汁 番外篇 https://hanamisosoup.com

妻は乳がんで他界。 残り少ない余命を覚悟して、幼い娘にみそ汁の作り方を教えました。あれから14年。 妻は家族に何を遺そうとしたのか。 その思いを娘に知ってほしくてブログを開設しました。 亡き妻と僕の“心の往復書簡”。

はなちゃんのパパです。音楽とお酒が好きです。毎年、妻の追悼コンサート「いのちのうた」を主催しています。最近、ウクレレを始めました。

hanamiso
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福岡市
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宮若市
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2022/06/25

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  • 娘が発案「せせりの会」

    夕暮れにバーベキュー なんでも「会」をつけると楽しくなる。 「〇〇の会」みたいに。 昨日は、「せせりの会」をやろうよ、という娘の発案でバーベキュー。 娘の高校時代の友人、しおりちゃんも誘った。 せせりが、いつもの3倍ほどうまかった。 せせりとは鶏の首周りの肉。 鶏は首をよく動かすので、せせりは肉が引き締まっていて弾力がある。 噛みしめれば、ほどよい弾力と脂の旨味が口に広がる。 娘は、せせりが大好物。 5歳ぐらいの頃から、焼き鳥屋に連れて行くと、「せせりを塩で」と注文していた。 わが家のバーベキューでは、定番メニューのひとつだ。 妻が生きていたら、きっと「カボチャの会」をやろうよ、と言ったに違い…

  • 発毛は生きる希望

    細胞復活の兆し がん転移後の抗がん剤。 やはり、副作用には苦しんだが、ゆっくりと確実に、千恵の髪の毛は生えてきた。 髪の毛が生えるということは、壊れた細胞が正常に戻り始めているということ。 発毛は、生きる希望だった。 ※本文と写真は関係ありません。 「ペコロスの母に会いに行く」の著者で漫画家の岡野雄一さん(左)と一緒に。西日本新聞・くらし文化部の忘年会で(2016年12月1日) それとこれとは別問題。岡野さんは、僕の生きる希望。どうか、誤解のないように。 以下、本日紹介する千恵のブログは、「毛が生えてきて、よかったね」という話。 市川團十郎から海老蔵へ(2007年6月9日) 昨日、久しぶりにま…

  • 腸活に最適野菜 “漢方薬”にも活用

    発酵食と食物繊維 妻は、免疫⼒を高めるために、腸内環境を整える食事にこだわった。 いわゆる「腸活」。 食卓には、善玉菌を含む発酵食と、食物繊維が豊富な食材を使った料理が並んだ。 定番メニューが、玄米とみそ汁、納豆と糠漬け、そして、レンコン料理だった。 レンコンは、善玉菌のエサとなる水溶性食物繊維と便秘に効果がある不溶性食物繊維が絶妙のバランスで含まれており、炒めても揚げても、おいしい野菜。 娘の弁当には、いつも、玄米とレンコン料理が入っていた。 妻が作った娘の弁当 焼きレンコン レンコンのきんぴら 煮物 以下、本日紹介する千恵のブログ。 レンコンは、日常の料理だけでなく、弱った肺や気管支に効く…

  • 人生最後の仕事

    しっかり、生きよう 今朝、千恵のブログを読みながら思った。 2007年の夏が、彼女にとって、人生最後の梅干し作りだったんだなあ、と。 この14年間、考えたこともなかった。 人生、何が起こるかなんて、誰にも分からない。 ひょっとしたら、今年の夏が人生最後のウエイクボードになるかもしれない。 人生最後の講演になるかもしれない。 人生最後の「いのちのうた」になるかもしれない。 人生最後のクリスマスになるかもしれない。 人生最後の家族旅行になるかもしれない。 大切な気づきをありがとう。 しっかり、生きよう。 生ききろう。 別府のホテルに泊まった最後の家族旅行。リンパ浮腫の左腕を気にしていた(2007年…

  • 年々、良くなる梅の味

    なぜ、梅干しを漬けようと思ったのか ※以下、「はなちゃん12歳の台所」(家の光協会)より抜粋。 2015年の夏、パパと2人で初めての梅仕事をやり遂げた。 納戸からザルや甕などの道具を引っ張り出し、知り合いの農家に分けてもらった南高梅6キロを漬けた。着色に、プランターで育てた赤じそを使った。 肉厚で塩の加減は、ちょうどいい感じ。初めてにしては、まあまあの出来だと思う。 どうして、わたしが梅干しを漬けようと思ったのか。 今、自宅に残っている梅は、ママが2005年から2007年までの3年間で大量に漬けておいたもの。大事に食べていたが、残り少なくなった。全部食べ切ってしまうのが、なんだか切なくなったの…

  • 妻、ショックから立ち直れず

    わが家のベランダ菜園 15年前から、毎年、ベランダでの野菜作りを続けている。 最初の頃は失敗ばかりだった。 感染症対策で、人混みを避けていた千恵にとって、野菜作りは生きがいでもあった。 そんな彼女を僕の不注意で不機嫌にさせてしまったことがある。 今となっては、笑い話だが‥。 キュウリの芽。小さな命(2021年5月19日) 以下、本日紹介する千恵のブログ。 許しておくれ。 ショックなできごと(2007年6月9日) 今日の梅みそさん。 ちょっと梅酢があがっています。よしよし 今朝、ショックなできごとがありました。かぼちゃの成長記録を取っており、写真も撮りだめし、そろそろ順番にアップしようかと準備し…

  • 亡き妻の梅仕事

    命日に一粒 千恵は毎年6月に梅仕事をしていた。 梅酒、梅みそ、梅干し‥。 彼女が作った梅干しは、今もまだ、びんの中に残っている。 もったいなくて、食べられない。 年に一度。 7月11日の命日に、娘と一粒ずつ食べようと思う。 梅干しは長期間、保存できるからありがたい。 梅を収穫する娘。妻亡き後も、わが家での梅仕事は続いている(2015年5月24日) 以下は本日紹介する妻のブログ。 高取保育園との出合いが、僕たち家族の暮らしを変えてくれた。 西福江園長(当時)、保育士のみなさんに、あらためて感謝。 梅みそ 〜写真つきレシピ公開〜(2007年6月8日) 高取保育園に、とある農家さんからぴっかぴかの無…

  • 鼻呼吸と口閉じテープ

    丸刈りに近い短髪 2000年夏から冬にかけて、千恵は、抗がん剤の副作用に苦しんだ。 吐き気、味覚障害、発熱、下痢‥。 髪の毛も全部抜けた。 2001年春、職場に復帰。 かつらは必需品だった。 同年8月5日、古賀カトリック教会で、僕たちは結婚式を挙げた。 そのころから「暑い」と言って、かつらを着けなくなった。 丸刈りに近い短髪だった。 でも、よく似合っていた。 ウエディングブーケを背後に投げる千恵。短髪がトレードマークだった(2001年8月5日) 頭髪以外の毛が抜けた時期も長かった。 まつ毛、鼻毛などが抜けると健康に害を及ぼす。 千恵は、経験上、そのことを知っていた。 まつ毛や鼻毛が生え始めると…

  • 「ママは15年先を走っていた」

    社会を見る目 自家製みそ作り、腸活、ファスティング、ダンボールコンポスト、生ごみリサイクル、持続可能な暮らし‥。 闘病中の千恵が、生活に定着させようとしていた取り組みだ。 今でこそ、よく耳にするが、15年前は世間の会話にこれらのワードが登場することは、ほとんどなかった。 先日、娘が、千恵のブログを振り返りながら、つぶやいた。 「ママは、15年先を走ってたんやね」 妻は自分のことを「のんびり歩む亀」に例えていたが、社会を見る目は間違ってなかったように思う。 生ごみ堆肥で育ったミニトマト(2008年6月27日) 以下、本日紹介する千恵のブログは「授粉」の話。 ・受粉:おしべの花粉が自然にめしべに付…

  • ヨムさんのチヂミ

    姉妹のような2人 千恵に出会う数年前、友達になったヨム・ウンジュさん。 福岡教育大学の留学生だった。 当時、ヨムさんは20代。 僕は、30代前半だった。 いろいろと悩みを相談し合った。 なぜか、思い出すのは、夜、海沿いのコンビニで買ったソフトクリームを一緒に食べたこと。それと、ヨムさんが作ってくれた韓国料理。チヂミと豚バラの激辛鍋が最高にうまかった。 千恵を紹介すると、2人はすぐに仲良くなった。 まるで、姉妹のようだった。 ヨムさんは今、夫のポールとカナダで暮らしている。 もう、何年も会ってない。 遊びにおいで。福岡に。 話したいことがいっぱいある。 娘は、千恵にそっくりだよ。 顔つきも、性格…

  • ママが遺した命のレシピ

    丸ごといただく「全体食」 ※本日の「はなみそ番外篇」は娘が担当します。 私が小学生の頃、父が仕事で遠方に出張する際には、福岡県宮若市に住む祖母が手料理持参で泊まりに来てくれました。 「千恵さんも好きやったとよ。ばあばが作り方を教えたっちゃけん」。そう言って、祖母が食べさせてくれたのは、レンコンとイリコのきんぴら。私も作り方を教えてもらいました。 レンコンは薄く切り、イリコは丸ごと。多めのごま油で炒めながら、砂糖、しょうゆ、みりんなどで味付けし、いりごまを散らせば完成です。ポイントは、イリコを炒める前にからいりしておくこと。そうすることで魚特有の生臭さが消え、香ばしく仕上がります。 亡き母が残し…

  • できないことを数えるのではなく

    骨転移とリンパ浮腫 15年前のちょうど今頃だった。 がんによる体への悪影響が出始めた。 骨転移による痛み、そして腕と手がパンパンに腫れるリンパ浮腫。 はなは千恵の不調に気づいたのか。 わがままを言わなくなった。 人形を寝かせ、ひとりでお母さんごっこ 妻が4歳の娘を撮影(2007年6月1日) 以下は、本日紹介する千恵のブログ。 「ママ、抱っこ」と言わなくなった娘の話。 骨の痛みに対する考え方(2007年6月1日) 骨にちょこちょこ痛みを感じる時がある。 でも、継続はしない。 痛い日があったり、翌日はなかったり、続いていたり。 「ちょっと気になるな~」と思っていたら、翌日は消えていたり。 私には骨…

  • 妻が怒った理由(最終話)

    想像力のある人に 結婚前の千恵の印象は、天然で鈍感でのんびり。 天然でのんびりは当たっていたが、鈍感ではなかった。 鈍感どころか、物事をいろんな角度から見ることができる豊かな感性を持っていた。 注:鈍感が悪いわけではない。鈍感であることが良い場合もある。 闘病中の妻が、幼い娘を台所に立たせたのも「感性豊かに育てたい」との思いからだろう。 感性豊かな人は、想像力にあふれている。 では、想像力のある人の特徴とは何か。 人の気持ちがわかる。 物事を多角的に見ることができる。 固定観念にとらわれず、柔軟に物事を考える。 目には見えないものを感じ取る。 共感力があり、寄り添うことができる。 心の琴線が鋭…

  • 妻が怒った理由

    しっかり生きろ、俺 亡き妻千恵は、自分の生い立ちなどついて、滅多に話さなかったが、彼女のブログを通して、どのような環境で育ったかが見えてくるときがある。 本日紹介する千恵のブログは、怒りを爆発させた前回の続き。 自分の心と向き合い、自分の考えや言動について省み、書き足したのだろう。 今度は、僕(読み手)が、「しっかり、生きろ」と妻にカツを入れられているような気になる。 思うことありけり(2007年5月28日) 今日怒りをぶつけたかった方は、お友達ではありません。知り合いでもありません。 例えるならば、歩いていたら肩と肩がちょっとぶつかった、スーパーですれ違った。 ネットサーフィンしていたら、た…

  • 妻が怒った日

    千恵からのメッセージ 今年2月、亡き妻千恵の親友、稲森奈津子さんから手紙が届いた。 「はなみそ青春篇」を読んだ感想と、はなの誕生日を祝う内容。手紙の最後には、千恵のブログ(2007年5月28日の日記)が貼り付けてあった。 末尾には、こう書かれていた。 最後に一つ。1月末にちょっと驚くようなことが起きたので、それだけお伝えします。 たまに使用するPCのメール下書き欄に、1通のメールが急にポン!と出てきて「あれ? ここになんか残してたっけ?」とクリックしたら、下記のような内容が貼り付けてありました。 下書きタイトルは「千恵からのメッセージ」。 流石にびっくりして、内容を読んでみたら、確かに10年以…

  • 子育て最終章

    食卓を囲めるのは朝だけ 娘は、来年2月20日に20歳になる。 昨年、第一志望の大学に合格し、そこが自宅から徒歩で通える距離にあるので、今は同居しているが、近い将来、たぶん結婚し、家を出る。 そして、親になるだろう。 僕が彼女の親として伝えたいことを伝える時間は、そう多く残されていない。 語り合う時間がもっとほしい。だが、娘は忙しい。 大学の授業に課題、自動車学校、連日夜のアルバイト‥。 親子一緒に食卓を囲めるのは朝だけ。 朝も、最近、別々に食事をする日が増えてきた。 忙しく過ごすのは、考えがあってのこと。 娘の人生だ。否定はしない。覚悟もしていた。 そこで、僕はブログ「はなみそ番外篇」を始めた…

  • なぜ、突然カボチャの芽が出たのか?

    ダンボールコンポスト 宗像市に住んでいた頃、取材で知ったダンボールコンポスト。 使い始めて22年になる。 台所の生ごみなら、何を入れてもいい。 よくかき混ぜると、微生物の動きが活発になり、温度が急上昇。 冬場は湯気が出るほどだ。 魚の内臓など生ごみに動物性タンパク質が多い日は、50度を超えるときもある。 家庭ごみの量が半分以下に減り、においも気にならない。 いいことは、それだけではない。 分解が終わった生ごみはたい肥として使えるのだ。 プランターの土に混ぜると、植物も元気になる。 ほっかほかのダンボールコンポストに両手を突っ込む娘(2016年11月24日) www.jun-namaken.co…

  • 「毛が3本」の歌とブーメラン

    ディープな飲み会の翌朝 週の始まり月曜日。娘の弁当を作る日だ。 昨日の飲み会があまりにもディープだったので、今朝は寝坊してしまった。 卵焼きとセセリを焼いて、昨日、のりちゃんにもらったトウモロコシご飯を詰め込んだら完成。うっかり、ブロッコリーとミニトマトを切らしていた。 見栄えが悪いけど、まあ、いいか。 ついでに、自分の弁当も作った。 昨日のディープな飲み会。ゲストの歯科医師と抱擁、ウエルカム〜(2022年6月12日) 宴のはじまり。娘が世話になっている「すし宗」の握り寿司(2022年6月12日) 宴のあと。気持ち良さそうに寝ているのはイタリアンの巨匠の妻(2022年6月12日) 月曜日は「弁…

  • 玄米には「ごま塩」 みそ汁には「菌ちゃんげんきっこ」

    腸活に、おすすめの一品 少食になった。 午前中に4キロ走るので、朝はたくさん食べられない。 玄米とみそ汁と糠漬けがあれば、じゅうぶんだ。 それに納豆と小魚をつければ完ぺき。 よく噛んで食べる。ご飯が、おいしい。 みそ汁には「菌ちゃんげんきっこ」を入れる。 「大地といのちの会」(長崎県佐世保市)の吉田俊道さんが発案したふりかけ。 原材料は、キクイモ、小松菜、高菜、ニンジン、白菜、チンゲン菜、ほうれん草、イリコ、トビウオ、昆布、シイタケ、自然海塩。海のミネラルと野菜の菌ちゃんパワーが濃縮。微妙栄養素がたっぷり。腸活にも、もってこいの一品だ。 吉田さんは農家であり、発明家でもある。 ノーベル賞を差し…

  • 天国に届け 癒やしの音色

    ウクレレ、はじめました〜♪ 亡き妻千恵に音楽の楽しさを教わった。 音楽に無縁だった僕が、ギターを弾き、ドラムを叩き、最近では人前でサックスを吹いている。めちゃくちゃ下手だが、めちゃくちゃ楽しい。 そして、もうひとつ、楽器が加わった。 昨年、ギタリストのペペさんにベーシストの児玉康成さんを紹介してもらった。 児玉さんは絶対音感の持ち主で、曲を聴けば即座に音符が頭に浮かぶらしい。彼には、音楽イベント「いのちのうた」で「みそ汁ホーンズ」が演奏する曲を譜面に起こしてもらっている。 先日、児玉さんと食事をしている際に、ウクレレの話題になった。 「空前のムーブメントが起きている」と児玉さん。 特に、中高年…

  • 健康寿命を延ばす秘訣

    謙虚に慎ましく生きる 昨日、2カ月ぶりに実家の宮若市に帰省した。 実家に向かう途中、脇田温泉の近くにある農産物直売所「ドリームホープ若宮」に寄った。 今は、真竹が旬。タケノコよりも小ぶりで柔らかい。 タケノコがもうすっかり竹になった梅雨前ぐらいに出てくる。 ドリームホープ若宮では、ゆでた真竹が300グラム150円で販売されていた。 めちゃくちゃ安い。 真竹(2袋)と激辛キムチ(5袋)と塩麹にんにく(1瓶)と辛子明太子(1パック)を買った。ほとんどが、地元農家の手作りだ。 ドリームホープ若宮で購入した農産物 実家に帰ると、母が「あんたが好いとるけん、作っとったばい」。 母から手渡されたタッパーの…

  • 娘、屋台デビュー

    亡き妻との思い出の味 昨夜、娘のリクエストで屋台に行った。 福岡三越の前にある屋台「味府」。 餃子とラーメンがうまい。 記者時代、大将には随分、お世話になった。 その大将も病で亡くなり、今は奥さんが店主として「味府」を守っている。 娘にとっては、この日が屋台デビューだった。 亡き妻千恵も、僕と一緒に何度も訪れた「味府」。 実は、しばらくこの店を訪れることができなかった。 つらくて無理だった。 再訪したのは、つい最近のことだ。 「はなちゃん、いらっしゃい。長いこと、待っとったよ。おばちゃんはね、あんたのこと、よう知っとるとよ。さあ、何にするね。何でもおいしかよ」 店主の言葉に、緊張気味だった娘の…

  • なんという巡り合わせか

    シングルママさん、ごめんなさい 昨日は、福岡市市民福祉プラザ「ふくふくホール」で講演をした。 演題は「はなちゃんのみそ汁 大切な人を亡くした後、どう生きますか」。 いつもの「食育」とは違って「グリーフ」がテーマだった。 話す内容をがらっと変え、千恵の闘病の話からスタートした。 「もう大丈夫」と高を括っていたのが間違いだった。 思いのほか、つらかった。 千恵の日記を読みながら、嗚咽しそうになり、前半から何度も中断。 しかも、「ふくふくホール」は、2008年2月20日の「ふれあいコンサート」で千恵が亡くなる5カ月前に歌った会場だった。映画「はなちゃんのみそ汁」で千恵役の広末涼子さんが主題歌の「満点…

  • 陰毛疑惑

    下ネタのようで実は副作用の話 今朝は二日酔い。 右ふくらはぎがつって、目が覚めた。 白湯を飲みながら、力無く、パソコンに文字を入力している。 髪はボサボサ。目はしょぼしょぼ。 「じーさんになったねえ」と、亡き妻千恵の声が聞こえてきそうだ。 さて、 昨日のブログのテーマは「悲しみ」にどう向き合うか。 今日は、下ネタに近い「笑い」。 その落差に戸惑う読者の方もいらっしゃると思うが、どうか、お許しを。 反応が怖いので、投稿後は二度寝します。 自由業、万歳!! 以下、本日紹介する千恵の下ネタ。 下ネタのようで、実は副作用の話。 文章は「食いつき(入り口)」が重要(某先輩記者の教え) 陰毛疑惑(2007…

  • 悲しみを生きる力に

    やさしい空気に包まれて 涙を流しながら語り合い、最後は全員、笑顔で締めくくることができた。 家族らとの死別を癒やすグリーフケアについて考えるワークショップ「大切な人を亡くした後、あなたはどう生きますか」。会場を提供してくれた六本松蔦屋書店には、死別体験者やグリーフに関心を持つ人ら約30人が集まった。 涙をポロポロとこぼしながら、8年前に亡くした母親との思い出を語る女性。妻をがんで亡くし、男手ひとつで2人の娘を育てている会社員。3年前に父親を亡くしたという大学生は「父といい関係ではなく、残そうとしてくれたことを受け取れなかった。こちら側に引き継ぐ姿勢や熱意がないと何も受け取れないと気づいた」と打…

  • 悲しいだけの闘病記にはしたくない

    喪失からの再生 大切な人を失った。その事実を文章に起こす作業はつらい。 それでも、なぜ、書くのか。 安武千恵という1人の女性が、この世に生きた証を残したかったからだ。 娘に活字で残したかったからだ。 2012年に出版した本は、千恵が何を考え、生きてきたかを娘のために記録したノンフィクション。悲しいだけの闘病記にはしたくなかった。読んでくれた人たちが自身の人生と重ね合わせ、その人たちの思考を促す役目を果たせるならば、なおいい、との思いもあった。 あれから10年がたち、気づいたことがある。 まったく想定してないことだった。 僕は「喪失からの再生」を手に入れることができた。 それは、読者の皆さん、周…

  • おっぱいとの別れまでの道のり

    無愛想な医師 亡き妻千恵が、最初に入院した病院の主治医は「無愛想な医師」だった。 とても有名な医師で、多くの患者を抱えていた。 千恵がブログ(早寝早起き玄米生活)を始める前に、大学ノートに手書きでつづっていた闘病日記がある。それを読み返すと、その医師の言葉や態度に、時々、腹立たしさを感じることもあったようだが、憤りを笑いに変換している。 さすがである。 当時、千恵と交際中だった僕も「無愛想な医師」から「君は家族じゃないだろ。(診察室から)出て行きなさい」と言われたことがあった。 2004年1月、九州がんセンターに転院後は、その医師と会うことは、もうないだろうと思っていた。 ところが、2019年…

  • おっぱいのしこりに気がつくまで

    頑張ることは「諸刃の剣」 1つのがん細胞が1センチの大きさになるまで10年から15年かかる。 しかし、1センチのがんが2センチになるには、1年から2年しかかからない。 健康な人でも1日に数千個のがん細胞はできるが、普段は免疫により壊される。しかし、老化や不健康な生活習慣などで免疫力が低下すると、がん細胞は壊されず、成長してしまう。 千恵は25歳で右乳房のがんに気づいた。 つまり、10代の頃、その小さな芽が出ていたことになる。 娘は、アルバイトの掛け持ちと大学の課題提出などで完全に夜型生活になってしまった。朝、起きられない。食欲が落ち、疲れもピークに達している。一生懸命な姿を見ていると、つい応援…

  • ブログが人生の一部になった

    門左衛門さん 千恵はブログで知り合った人たちと、パソコン上での対話を楽しんだ。 とりわけ、「門左衛門」さんと気が合った。 門左衛門さんはイラストが上手で、千恵より年齢がちょっと上の女性。 当時は宇都宮市在住だったと記憶している。 千恵とは食や暮らし、笑いの価値観が同じだったのだろうか。 門左衛門さんの話をするとき、千恵はいつも幸せそうな表情だった。 ブログのコメント欄では、門左衛門さんに、なぜか僕がディスられていた。 2人は直接、顔を合わせることはなかったが、門左衛門さんは千恵が息を引き取る直前まで、はがきを送り続けてくれた。はがきにはいつも、ユーモアあふれるイラストや写真に、励ましの言葉が添…

  • 父の介護、幼い娘が予言

    3度倒れる 会社員時代、僕は意識を失って倒れることが3度あった。 その都度、娘には怖い思いをさせて申し訳なかった。 最初は、出版を祝ってもらった2012年4月30日の夜、急性胆嚢炎で病院に緊急搬送。 当時9歳の娘が救急車を呼んでくれた。 次は、2018年12月1日に風呂で失神。 僕は失禁し、便を漏らしていた。娘の泣き叫ぶ声で意識を取り戻した。 3度目は、2019年5月9日の午前2時だった。 腹痛で目が覚め、トイレから出た瞬間、めまいを起こして倒れた。 トイレの扉近くに置いていたみそ甕に頭を打ちつけた。 廊下にはおびただしい量の血溜まり。傷は深く、頭を7針縫う重傷だった。 娘は、僕の汚れた体を拭…

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