「女帝 小池百合子」の書評
「女帝 小池百合子」の書評
1 本書の概要 労働組合の連合関係者が書いた非正規労働の調査本です。 非正規という働き方と暮らしの実像――ジェンダー・法制・労働組合を問い直す 旬報社 Amazon 学術書の体裁で1章ずつ専門家が書いています。 いわゆる専門書ですね。 もうすぐ定年なので、定年後の働き方に興味があります。 非正規労働もその一つ。 というか自分で起業しないことにはお賃金をいただく仕事をするしかないわけで、本命なわけです。 というわけでその「実像」とやらを知るために読みました。 2 典型的な非正規労働の問題 自動車工業の期間工みたいなのも入るのかなと思ったら、非正規労働の主流は事務職派遣とレジのパートでした。 まあ…
マイク「お金が勝手に働く投資術」の書評
中野晴啓「50歳からの新NISA活用法」の書評
元沢賀南子「老後の家がありません」の書評
金間大介「静かに退職する若者たち」の書評
【ネタバレ書評】ウォルター・アイザックソン「イーロン・マスク」
ウォルター・アイザックソン著「イーロン・マスク」の書評
田中康晃著「兼業農家の教科書」の書評
夢枕獏「陰陽師 烏天狗ノ巻」の書評
東野圭吾「白銀ジャック」の書評
チョコ「3倍になる米国個別株の見つけ方」の書評
1 本作の概要 アパートを巡る4世代の話です。 主人公が替わりながら、アパートを巡る話が続いていく。 そんな短編集になっています。 同潤会代官山アパートメント (新潮文庫) 作者:三上 延 新潮社 Amazon 昭和初期に最新鋭だったアパートに住んだ若夫婦。 子、孫、ひ孫まで、恋愛や思いやりなどの人情と、思いのままにならない現実への対処。 そういう世間の片隅で生きている人たちの物語。 人生の切なさを感じるお話ばかりでした。 2 震災から震災まで アパートと他にもう一つ、大きな題材になっていることがあります。 震災です。 本作は、関東大震災から阪神淡路大震災までの話になります。 始まりは関東大震…
三上延作「百鬼園事件帖」の書評
若月澪子さんの傑作ルポ「副業おじさん」の書評です
【書評】能登清文「世界一安心な”米国債・ドル建て社債”の教科書」
能登清文さんの「世界一安心な”米国債・ドル建て社債”の教科書」書評
新庄耕さんの「地面師たち」の書評です
M1グランプリ2023が楽しめなかった理由を考えました
太田垣章子さんの「あなたが独りで倒れて困ること30」の書評です
吉岡大祐さんの「ヒマラヤに学校をつくる」の書評です
「『経済成長』の起源」の感想です。
1 インタビュー集 最近、中村哲さんのインタビュー集を2冊読みました。 わたしは「セロ弾きのゴーシュ」 中村哲が本当に伝えたかったこと 作者:中村 哲 NHK出版 Amazon 人は愛するに足り,真心は信ずるに足る: アフガンとの約束 (岩波現代文庫 社会 328) 作者:中村 哲,澤地 久枝 岩波書店 Amazon 中村哲さんのことは薄い知識で知っていました。 アフガニスタンに医師として派遣されていたこと。 医療よりも水路を造る方が大切と現地に用水路を造ったこと。 銃撃により亡くなられたこと。 現地の尊敬されていること。 そんなくらいです。 お亡くなりになった頃のニュース報道等で知った薄い知…
たぱぞうさんの「投資のきほん」の書評です
1 本書の概要 短編集です。 ノウイットオール あなただけが知っている (文春e-book) 作者:森 バジル 文藝春秋 Amazon 推理小説、青春小説、科学小説、幻想小説、恋愛小説が一つずつ。 それらが相互に関連しているという構成です。 それで題名が「すべてを知っている」。 読者が登場人物の知らない世界の秘密を知っている。 とまあ、こういう工夫です。 ノウイットオールには知ったかぶりという意味もあるそうで、まあ全知視点だからといっていい気になるなってこともあるのかもしれません。 2 コンセプト・アルバム ロック・アルバムにコンセプト・アルバムという種類があります。 アルバムまるごと一つのテ…
1 本書の概要 経済アナリスト森永卓郎さんの経済政策批評本です。 ザイム真理教 作者:森永 卓郎 三五館シンシャ Amazon 経済政策批評本とは書いてみたものの、経済の本であることは間違いないのですが、どういうジャンルにしたらよいか悩みました。 趣旨は財務省の経済政策の批判なので、一応これでよいと思っています。 森永さんの本は、文体が軽妙でサクサク読めるものが多いのですが、とりわけ本書はサクサク進みました。 本書の主張は、これだけです。 財政均衡主義は間違っている。 どういうことか、述べていきましょう。 2 財政均衡主義 この考え方は単純です。 収入と支出を等しくしましょう。 国でいえば、使…
ヤマメが釣れた
上岡正明さんの「株メンタル」の書評です。
横山光昭さんの「ラクラク年金生活入門」の書評です。
マイクロジグでサバ釣り
ロバート・キヨサキさんの「金持ち父さん貧乏父さん」の書評です
1 本書の概要 心理学書です。 親といるとなぜか苦しい―「親という呪い」から自由になる方法 作者:リンジー・C・ギブソン 東洋経済新報社 Amazon 不適切な親との関係を書いてます。 この場合、不適切なのは「親」です。 「関係」も不適切ですが、原因は親です。 まあ、環境不全による心理不適応の一つですね。 問題は「親」が要因として大き過ぎること。 影響絶大なんです。 今風にいうと、毒親ってことですね。 毒親って言葉自体は、ただの悪口っぽくて嫌なんですが、本書の内容を想像させるにはふさわしいです。 2 どんな親がが問題か 問題があるのは、どんな親か? 簡単にいうと、人の気持ちがわからない親です。…
1 はじめに アメリカの債務上限問題が解決したようです。 最近、米国債投資に興味を持ったので、こういうニュースが気になります。 これ自体問題自体は,民主党と共和党の政局問題化しているようです。 どこの国でも、こういう問題はあるのですね。 まあ、本当に駆け引きの問題ならば本質的問題にはなりません。 とは思ったのですが、ここから考えることがありました。 債務とMMT(現代貨幣理論)の問題です。 2 アメリカのデフォルト 前回,米国債に本についての書評を書きました。 そこで,米国債は信用度が高いと述べました。 フィッチが今年AA+に下げて話題になったくらいです。 世界最強の経済大国であるアメリカ。 …
林敬一さんの「投資は米国債が1番!」の書評
1 本作の概要 夢枕獏さんの伝奇小説です。 大江戸火龍改 (講談社文庫) 作者:夢枕獏 講談社 Amazon 系統としては陰陽師シリーズです。 というか、おそらく同じ世界の話です。 ただしこちらは江戸時代です。 火龍は化龍が転化したものとのこと。 要は、化け物に対応する役目を果たすのが火龍改なのです。 安倍晴明に期待された役割を江戸時代で担っているというわけです。 ただこの主人公、遊斎といいますが、長屋住まいで独り者、風変わりな道具に囲まれて暮らしているという、平安貴族とはずいぶん異なる生活をしています。 源博雅のような理解者がいるでもなく、一人で解決に取り組みます。 安倍晴明から一歩も二歩も…
メタルジグで堤防からカマスを釣った話
1 本作の概要 不動産系ユーチューバーとして人気を集めている不動産Gメンこと瀧島一統さんの本です。 誰でも儲かる、わけがない 初めての不動産投資必勝ルール 罠を見抜いてお金を増やす 作者:滝島 一統 KADOKAWA Amazon 滝島さんは東京初台で営業している不動産屋さんです。 賃貸仲介を中心にお仕事をしているようですが、当然売買も行っています。 動画の方は、不動産屋でなければ分からない細かなチェックポイントを説明するなど、実用的な内容で人気を博しています。 まあ、瀧島さんの迫力あるサムネが視聴者を惹きつけているというのもあるでしょうけれど。 本書は、不動産投資、つまり利殖として行う不動産…
雨穴さんの「変な絵」の書評です
たぱぞうさんの「たぱぞう式米国株投資」の書評です
GMOとくとくBBに変えたら、わけが分からなかった話
蛍光灯からLEDに変えた顛末
恒川光太郎さんの「真夜中のたずねびと」の書評です
浅葉なつさんの「神様の御用人2」の書評です
雨穴さんの「変な家」の書評です
浅葉なつさんの「神様の御用人」の書評です
住野よるさんの「恋とそれとあと全部」の書評です
酒井富士子さんの「投資の教科書」の書評です
【書評】澤上篤人「将来が不安なら、貯金より『のんびり投資』」
澤上篤人さんの「将来が不安なら、貯金より『のんびり投資』」の書評です
【書評】横山光昭「定年後のお金が勝手に貯まる一番シンプルな投資術」
横山光昭さんの「定年後のお金が勝手に貯まる一番シンプルな投資術」の書評です
山本昌弘さんの「キャリアアップの投資術」の書評です
【書評】エマ・ヘップバーン「心の容量が増えるメンタルの取扱説明書」
【エマ・ヘップバーンさんの「心の容量が増えるメンタルの取扱説明書」の書評です
宮崎駿さんの『君たちはどう生きるか」の批評です
東野圭吾さんの「沈黙のパレード」の書評です
邱永漢さんの「損して覚える株式投資」の書評です
東野圭吾さんの「禁断の魔術」(文庫版)の書評です。
東野圭吾さんの「禁断の魔術」(単行本)の書評です
東野圭吾さんの「虚像の道化師」の書評です。
東野圭吾さんの「真夏の方程式」の書評です
東野圭吾さんの「聖女の救済」の書評です。
東野圭吾さんの「ガリレオの苦悩」の書評です
東野圭吾さんの「予知夢」の書評です
住野よるさんの「麦本三歩の好きなもの」の書評です
東野圭吾さんの「ガリレオ探偵」の書評です。
五十嵐雄策さんの「ひとり旅の神様」の書評です
東野圭吾さんの「容疑者xの献身」の書評です。
住野よるさんの「この気持ちもいつか忘れる」の書評です
【ネタバレ書評】筏田かつら「君に恋するなんて、ありえないはずだった」
筏田かつらさんの「君に恋するなんて、ありえないはずだった」の書評です
東野圭吾さんの「秘密」の書評です
赤城大空さんの「二度めの夏、二度と会えない君」の書評です
住野よるさんの「青くて痛くて脆い」の書評です
住野よるさんの「か「」く「」し「」ご「」と」の書評です
安東あやさんの「鎌倉不動産のあやかし物件」の書評です
「あなたを狙う消費者トラブル40例」の書評です
夢枕獏さんの「陰陽師 水龍ノ巻」の書評です
住野よるさんの「よるのばけもの」の書評です
1 本作の概要 池井戸潤さんの日常ホラーものです。 ようこそ、わが家へ [ 池井戸 潤 ]価格: 935 円楽天で詳細を見る 最初、スティーブン・キングの小説か何かを想像しました。 つまり、日常に潜む恐怖が幸福な日々を破壊するというような。 読後、(やっぱり池井戸作品だ)となりました。 一番のネタバレをしてしまうと、日常ホラー要素は薄いです。 半分はいつもの銀行ものでした。 日常と仕事がリンクしてくるのかと思ったのですが、それはそれこれはこれでお話は展開していきます。 そして、ここが一番ホラーものっぽくない点なんですが、恐怖の行動をする者の動機を説明してしまうのですね。 つまり不気味さが全部解…
池井戸潤さんの「最終退行」の書評です
池井戸潤さんの「銀行仕置人」の書評です
1 本作の概要 池井戸潤さんの銀行ものです。 仇敵 (講談社文庫) [ 池井戸 潤 ]価格: 770 円楽天で詳細を見る 短編が連なって、大きな物語となっている作品です。 そういう点では「銀行総務特命」や「不祥事」と似た形式といえるでしょう。 今回の主人公は、恋窪商太郎といいます。 大手銀行を退職し、別の銀行で庶務行員をしています。 この庶務行員というのが、本作のおもしろいところです。 本作では、次の2点が印象に残りました。 2 庶務行員 主人公の恋窪は庶務行員をしています。 銀行に勤めていないわたしなどには、何のことやらですが、銀行員にも職種があるとのこと。 窓口で応対してくれる制服を着てい…
住野よるさんの「腹を割ったら血が出るだけさ」の書評です
池井戸潤さんの「銀行総務特命」の書評です
サクラが散り始めました。 早いものです。 咲いていたのは1週間ぐらいでしょうか。 春の花といえばチューリップもそうですが、咲いているのはやっぱり1週間ぐらいです。 あっという間です。 そのわりにチューリップって世話が大変なんです。 なので、あまり栽培したくないというか。 花壇に植える春の花はビオラやパンジーが好きです。 どんどん咲き変わって1か月以上もつからです。 何をいっているのでしょう。 春の花で、風情の話ではなく、労働対効果の話をしてどうしようというのでしょうか。 とはいうものの、実際問題、風流というものは労働を離れて存在しているものですので、労働がからむと現実に引き戻されてしまいます。…
1 本作の概要 池井戸潤さんの銀行ものです。 新装版 不祥事 (講談社文庫) [ 池井戸 潤 ]価格: 836 円楽天で詳細を見る 本作の特徴は、若い女性行員が主人公であること。 花咲舞さんといいます。 優秀な窓口係で、現在は事務臨店として各支店を回っています。 事務臨店とは、事務事故を起こした支店の業務改善のために問題の洗い出しと解決策を探る係です。 正義感の強い花咲さんの下で、不正や不適切な業務がただされていく。 そういうストーリーです。 本作はエンターテインメント性が強く、2014年に「花咲舞が黙ってない」としてドラマ化マンガ化されているのだとか。 短篇集でもあり、勧善懲悪性が強く、楽し…
池井戸潤「果つる底なき」の書評です
歴史小説アンソロジー「鎌倉残影」の書評です
自分流のやる気の出し方です
1 本書の概要 経団連会長を6期12年務めた石坂泰三さんについて城山三郎さんが記した本です。 石坂泰三の世界 もう、きみには頼まない (文春文庫) [ 城山 三郎 ]価格: 693 円楽天で詳細を見る 石坂泰三さんは、逓信省の役人からスタートし、第一生命、東芝の社長を歴任し、大阪万博の会長も務めました。 高度経済成長の財界人の代表といった人物です。 その人を城山三郎さんが書く。 「部長の大晩年」が心に残っているわたしには、興味ある1冊でした。 2 城山風伝記 本書は毎日新聞に連載されていました。 なので、毎日なにかしらの山場を作る必要があったのかもしれません。 本書は、幼少期から壮年期に至ると…
暖かくなりました。 なりましたが、地元の三陸海岸にはまだ桜前線が到達しておりません。 おりませんが、日当たりのよい桜の木の日当たりのよい枝で桜が咲き始めました。 見つけて、ちょっと驚きました。 子供の頃は、桜の開花なんてゴールデンウィークのものだった気がします。 違ったかなあ、でも、そのくらいだったと思うのですが。 あれはソメイヨシノじゃなく山桜だったのかなあ。 ともあれ、地球温暖化を感じています。 さて、地元では花見という文化がそれほど根付いていませんでした。 桜みながら飲み食いするというあれです。 というのもまだ寒いので、そこで飲み食いするのはどうかなあって感じでした。 しても、大人はすぐ…
1 本作の概要 池井戸潤さんのドタバタコメディ「民王」の2作目です。 民王 シベリアの陰謀(2) [ 池井戸 潤 ]価格: 1760 円楽天で詳細を見る 今回はウイルス騒動が題材でした。 今も続いているこのパンデミックを取り上げているのです。 勇気がありますね。 1つまちがえると批判の山なのに。 現在の落ち着いている状況だから小説になったのかな。 今回も武藤泰山総理と息子の翔さん中心のドタバタでした。 他の池井戸作品に比べると、かなりコメディよりの作品です。 それでも、筒井康隆ぐらいハチャメチャにならないのが池井戸さんらしいです。 2 現実のコメディ 本作の様々な出来事が現実のコロナ対応のコメ…
1 すっかり忘れていた この本なんですが、実は失敗しました。 20年くらい前に読んでいるんですね。 僕らの夏 おいしいコーヒーのいれ方 II【電子書籍】[ 村山由佳 ]価格: 506 円楽天で詳細を見る 図書館で見つけて懐かしくて借りました。 1巻を読んだことは覚えていたんですよ。 しかも、コイのぶっこみ釣りをしている時の待ち時間に読んでいたんです。 あの頃、なぜかコイ釣りにはまっていたんですね。 コイの釣りって、かかるまでひたすら待つ釣りなんでヒマでヒマで。 それで竿先に鈴つけて本を読んでいたんです。 でも、2巻まで読んでいたとはね。 このシリーズ人気があって10巻くらいまで続いていたはずで…
今日はいやなことがありました。 何かということ、上司にこういわれてのです。 職場の雰囲気を悪くしている。 自覚はまったくないのですが。 問題の発端はこんなことです。 終業時刻まぎわに、外部からの書類まちがいの指摘がありました。 この書類の用紙は特殊なもので、在庫はありません。 しかも、年度替わりの時期ですので、他の事業所でもこの用紙がなくなっていることが予想されます。 結局、解決策は早めに他の事業所に確認し、用紙を手に入れることです。 それで、電話をし用紙を確保しました。 その電話のかけ方がよくないというのと、それを取りに行かせたのがよくないというのです。 つまり、解決したことはなんら評価の対…
お弁当が食べきれなかった話です
直木賞作家朝井リョウさんのエッセイです。 そして誰もゆとらなくなった【電子書籍】[ 朝井リョウ ]価格: 1500 円楽天で詳細を見る エッセイが昔から好きでした。 朝井さんも挙げているさくらももこさんのエッセイも好きでしたし、大槻ケンヂさんのサブカル風エッセイも好きでした。 アシモフの科学エッセイも好きでした。 そうそう、直木賞といえば村松友視さんのプロレスエッセイも好きでしたね。 なんですけど、正直にいえば朝井さんのこのエッセイには、はまりませんでした。 なんでなんだろう? 朝井さんは文体も読みやすいし、おそらくは人柄もよさそうだし、ひねくれた感想や読んでて嫌になるマイナスの感情なども発出…
母の通院の付き添いについて書きました
池井戸潤さんの「七つの会議」の書評です
スズキで中古のタイヤをお得に交換した話
出世しない愚痴です
池井戸潤さんの「金融探偵」の書評です
米澤穂信さんの「本と鍵と季節」の書評です
1 図書委員シリーズの2冊目 米澤穂信さんの日常系推理小説です。 栞と嘘の季節 [ 米澤 穂信 ]価格: 1815 円楽天で詳細を見る 米澤さんの日常系推理小説といえば「古典部シリーズ」です。 本作も高校生を主人公とした推理ものです。 主人公は図書委員の高校2年生2人。 堀川次郎と松倉詩門。 この2人で日常の謎を解き明かしていくというのが主な筋になります。 どちらかというと堀川さんがホームズ的ポジションですね。 しかし、今回は日常というよりも少し重い話でした。 2 トリカブト 毒草トリカブト。 時代ものなどでは、よくでてくる小道具です。 草全体に毒があり、矢じりなどに使われていたといわれます。…
宗教学の専門家が書いた新書です。 ブッダは、なぜ子を捨てたか (集英社新書) [ 山折哲雄 ]価格: 748 円楽天で詳細を見る ブッダが子を捨てて家出をしたのはなぜか、ということを中心にすえた仏教入門書でした。 多くの読者をひきつけるためのタイトルとは思うのですが、どうなんでしょう。 仏教というのは、不幸を認識しないための教えです。 そのためにありとあらゆることに執着してはいけないと教えています。 なので、自分の子にも執着しないのは当然のように思います。 だから、ブッダは、なぜ子を捨てたか?と問われれば、すべてを捨てたらその中に子も含まれていた、と答えるだけでしょう。 仏教を知っていれば、そ…
池井戸潤さんの「アキラとあきら」の書評です
「ブログリーダー」を活用して、ギスカジカさんをフォローしませんか?
「女帝 小池百合子」の書評
1 本書の概要 労働組合の連合関係者が書いた非正規労働の調査本です。 非正規という働き方と暮らしの実像――ジェンダー・法制・労働組合を問い直す 旬報社 Amazon 学術書の体裁で1章ずつ専門家が書いています。 いわゆる専門書ですね。 もうすぐ定年なので、定年後の働き方に興味があります。 非正規労働もその一つ。 というか自分で起業しないことにはお賃金をいただく仕事をするしかないわけで、本命なわけです。 というわけでその「実像」とやらを知るために読みました。 2 典型的な非正規労働の問題 自動車工業の期間工みたいなのも入るのかなと思ったら、非正規労働の主流は事務職派遣とレジのパートでした。 まあ…
マイク「お金が勝手に働く投資術」の書評
中野晴啓「50歳からの新NISA活用法」の書評
元沢賀南子「老後の家がありません」の書評
金間大介「静かに退職する若者たち」の書評
ウォルター・アイザックソン著「イーロン・マスク」の書評
田中康晃著「兼業農家の教科書」の書評
夢枕獏「陰陽師 烏天狗ノ巻」の書評
東野圭吾「白銀ジャック」の書評
チョコ「3倍になる米国個別株の見つけ方」の書評
1 本作の概要 アパートを巡る4世代の話です。 主人公が替わりながら、アパートを巡る話が続いていく。 そんな短編集になっています。 同潤会代官山アパートメント (新潮文庫) 作者:三上 延 新潮社 Amazon 昭和初期に最新鋭だったアパートに住んだ若夫婦。 子、孫、ひ孫まで、恋愛や思いやりなどの人情と、思いのままにならない現実への対処。 そういう世間の片隅で生きている人たちの物語。 人生の切なさを感じるお話ばかりでした。 2 震災から震災まで アパートと他にもう一つ、大きな題材になっていることがあります。 震災です。 本作は、関東大震災から阪神淡路大震災までの話になります。 始まりは関東大震…
三上延作「百鬼園事件帖」の書評
若月澪子さんの傑作ルポ「副業おじさん」の書評です
能登清文さんの「世界一安心な”米国債・ドル建て社債”の教科書」書評
新庄耕さんの「地面師たち」の書評です
M1グランプリ2023が楽しめなかった理由を考えました
太田垣章子さんの「あなたが独りで倒れて困ること30」の書評です
吉岡大祐さんの「ヒマラヤに学校をつくる」の書評です
「『経済成長』の起源」の感想です。
1 本作の概要 池井戸潤さんの日常ホラーものです。 ようこそ、わが家へ [ 池井戸 潤 ]価格: 935 円楽天で詳細を見る 最初、スティーブン・キングの小説か何かを想像しました。 つまり、日常に潜む恐怖が幸福な日々を破壊するというような。 読後、(やっぱり池井戸作品だ)となりました。 一番のネタバレをしてしまうと、日常ホラー要素は薄いです。 半分はいつもの銀行ものでした。 日常と仕事がリンクしてくるのかと思ったのですが、それはそれこれはこれでお話は展開していきます。 そして、ここが一番ホラーものっぽくない点なんですが、恐怖の行動をする者の動機を説明してしまうのですね。 つまり不気味さが全部解…
池井戸潤さんの「最終退行」の書評です
池井戸潤さんの「銀行仕置人」の書評です
1 本作の概要 池井戸潤さんの銀行ものです。 仇敵 (講談社文庫) [ 池井戸 潤 ]価格: 770 円楽天で詳細を見る 短編が連なって、大きな物語となっている作品です。 そういう点では「銀行総務特命」や「不祥事」と似た形式といえるでしょう。 今回の主人公は、恋窪商太郎といいます。 大手銀行を退職し、別の銀行で庶務行員をしています。 この庶務行員というのが、本作のおもしろいところです。 本作では、次の2点が印象に残りました。 2 庶務行員 主人公の恋窪は庶務行員をしています。 銀行に勤めていないわたしなどには、何のことやらですが、銀行員にも職種があるとのこと。 窓口で応対してくれる制服を着てい…
住野よるさんの「腹を割ったら血が出るだけさ」の書評です
池井戸潤さんの「銀行総務特命」の書評です
サクラが散り始めました。 早いものです。 咲いていたのは1週間ぐらいでしょうか。 春の花といえばチューリップもそうですが、咲いているのはやっぱり1週間ぐらいです。 あっという間です。 そのわりにチューリップって世話が大変なんです。 なので、あまり栽培したくないというか。 花壇に植える春の花はビオラやパンジーが好きです。 どんどん咲き変わって1か月以上もつからです。 何をいっているのでしょう。 春の花で、風情の話ではなく、労働対効果の話をしてどうしようというのでしょうか。 とはいうものの、実際問題、風流というものは労働を離れて存在しているものですので、労働がからむと現実に引き戻されてしまいます。…
1 本作の概要 池井戸潤さんの銀行ものです。 新装版 不祥事 (講談社文庫) [ 池井戸 潤 ]価格: 836 円楽天で詳細を見る 本作の特徴は、若い女性行員が主人公であること。 花咲舞さんといいます。 優秀な窓口係で、現在は事務臨店として各支店を回っています。 事務臨店とは、事務事故を起こした支店の業務改善のために問題の洗い出しと解決策を探る係です。 正義感の強い花咲さんの下で、不正や不適切な業務がただされていく。 そういうストーリーです。 本作はエンターテインメント性が強く、2014年に「花咲舞が黙ってない」としてドラマ化マンガ化されているのだとか。 短篇集でもあり、勧善懲悪性が強く、楽し…
池井戸潤「果つる底なき」の書評です
歴史小説アンソロジー「鎌倉残影」の書評です
自分流のやる気の出し方です
1 本書の概要 経団連会長を6期12年務めた石坂泰三さんについて城山三郎さんが記した本です。 石坂泰三の世界 もう、きみには頼まない (文春文庫) [ 城山 三郎 ]価格: 693 円楽天で詳細を見る 石坂泰三さんは、逓信省の役人からスタートし、第一生命、東芝の社長を歴任し、大阪万博の会長も務めました。 高度経済成長の財界人の代表といった人物です。 その人を城山三郎さんが書く。 「部長の大晩年」が心に残っているわたしには、興味ある1冊でした。 2 城山風伝記 本書は毎日新聞に連載されていました。 なので、毎日なにかしらの山場を作る必要があったのかもしれません。 本書は、幼少期から壮年期に至ると…
暖かくなりました。 なりましたが、地元の三陸海岸にはまだ桜前線が到達しておりません。 おりませんが、日当たりのよい桜の木の日当たりのよい枝で桜が咲き始めました。 見つけて、ちょっと驚きました。 子供の頃は、桜の開花なんてゴールデンウィークのものだった気がします。 違ったかなあ、でも、そのくらいだったと思うのですが。 あれはソメイヨシノじゃなく山桜だったのかなあ。 ともあれ、地球温暖化を感じています。 さて、地元では花見という文化がそれほど根付いていませんでした。 桜みながら飲み食いするというあれです。 というのもまだ寒いので、そこで飲み食いするのはどうかなあって感じでした。 しても、大人はすぐ…
1 本作の概要 池井戸潤さんのドタバタコメディ「民王」の2作目です。 民王 シベリアの陰謀(2) [ 池井戸 潤 ]価格: 1760 円楽天で詳細を見る 今回はウイルス騒動が題材でした。 今も続いているこのパンデミックを取り上げているのです。 勇気がありますね。 1つまちがえると批判の山なのに。 現在の落ち着いている状況だから小説になったのかな。 今回も武藤泰山総理と息子の翔さん中心のドタバタでした。 他の池井戸作品に比べると、かなりコメディよりの作品です。 それでも、筒井康隆ぐらいハチャメチャにならないのが池井戸さんらしいです。 2 現実のコメディ 本作の様々な出来事が現実のコロナ対応のコメ…
1 すっかり忘れていた この本なんですが、実は失敗しました。 20年くらい前に読んでいるんですね。 僕らの夏 おいしいコーヒーのいれ方 II【電子書籍】[ 村山由佳 ]価格: 506 円楽天で詳細を見る 図書館で見つけて懐かしくて借りました。 1巻を読んだことは覚えていたんですよ。 しかも、コイのぶっこみ釣りをしている時の待ち時間に読んでいたんです。 あの頃、なぜかコイ釣りにはまっていたんですね。 コイの釣りって、かかるまでひたすら待つ釣りなんでヒマでヒマで。 それで竿先に鈴つけて本を読んでいたんです。 でも、2巻まで読んでいたとはね。 このシリーズ人気があって10巻くらいまで続いていたはずで…
今日はいやなことがありました。 何かということ、上司にこういわれてのです。 職場の雰囲気を悪くしている。 自覚はまったくないのですが。 問題の発端はこんなことです。 終業時刻まぎわに、外部からの書類まちがいの指摘がありました。 この書類の用紙は特殊なもので、在庫はありません。 しかも、年度替わりの時期ですので、他の事業所でもこの用紙がなくなっていることが予想されます。 結局、解決策は早めに他の事業所に確認し、用紙を手に入れることです。 それで、電話をし用紙を確保しました。 その電話のかけ方がよくないというのと、それを取りに行かせたのがよくないというのです。 つまり、解決したことはなんら評価の対…
お弁当が食べきれなかった話です
直木賞作家朝井リョウさんのエッセイです。 そして誰もゆとらなくなった【電子書籍】[ 朝井リョウ ]価格: 1500 円楽天で詳細を見る エッセイが昔から好きでした。 朝井さんも挙げているさくらももこさんのエッセイも好きでしたし、大槻ケンヂさんのサブカル風エッセイも好きでした。 アシモフの科学エッセイも好きでした。 そうそう、直木賞といえば村松友視さんのプロレスエッセイも好きでしたね。 なんですけど、正直にいえば朝井さんのこのエッセイには、はまりませんでした。 なんでなんだろう? 朝井さんは文体も読みやすいし、おそらくは人柄もよさそうだし、ひねくれた感想や読んでて嫌になるマイナスの感情なども発出…
母の通院の付き添いについて書きました
池井戸潤さんの「七つの会議」の書評です