chevron_left

メインカテゴリーを選択しなおす

cancel
この深い森の中で。 http://masan3337.blog.fc2.com/

自作小説(BL中心、一般ファンタジーなど)を連載しています。 kindle作家天瀬由美子の個人ブログになります。 june世代の作風で、長編が得意です。 よろしくお願いします。

天瀬由美子
フォロー
住所
未設定
出身
未設定
ブログ村参加

2022/04/09

arrow_drop_down
  • 第2章-----(5)

    「これは物質を瞬時に遠方へ移動させる魔法です」 メフィストは使節の者たちに説明した。「簡単に言いますと、対象の物を分解し、移動先の魔法陣で再構築するわけですが、膨大なエネルギーが発生し、局部的に時空が不安定になります。そのエネルギーから身を守る術を持たぬ者が迂闊に近づくと、巻き込まれて一緒に転送されてしまう危険があります」「この魔法では人は転送できないというお話だったはずでは――いや、巻き込まれると...

  • 第2章-----(4)

    翌朝。アルシュは頭を抱えていた。(どうしよう) 昨夜の自分とウーディの痴態を思い出して、恥ずかしくなる。 エラルドの王子であり、鎮守神ドラゴンの加護のある〈聖母アルシュ〉であるかれが、あろうことか真っ裸に近い姿で新婚の夫に抱えられ、浴場から部屋へ戻ったのである。彼らが浴場で何をしていたかはその姿を見れば一目瞭然だった。 現場を目撃した術者たちから、そのことは既に里全体に広められてるはずである。(...

  • 第2章-----(3)

    アルシュは急いで裸になり、薄暗い岩風呂に身を投げだした。 肩まで湯につかり、体の芯から温められる感覚に満足したように息を吐きだした。「うーん。気持ちいい。最高だ」 口元が緩んでくる。 かれは目を閉じて開いて、また吐息をついた。 丸太を組んで作った屋根と囲いはあったが、基本的にそこは野外であり、森の一部分だった。星空が見え、真っ黒な森のシルエットが夜闇の向こうに感じられる。冬にさしかかろうとする季...

arrow_drop_down

ブログリーダー」を活用して、天瀬由美子さんをフォローしませんか?

ハンドル名
天瀬由美子さん
ブログタイトル
この深い森の中で。
フォロー
この深い森の中で。

にほんブログ村 カテゴリー一覧

商用