chevron_left

メインカテゴリーを選択しなおす

cancel
この深い森の中で。 http://masan3337.blog.fc2.com/

自作小説(BL中心、一般ファンタジーなど)を連載しています。 kindle作家天瀬由美子の個人ブログになります。 june世代の作風で、長編が得意です。 よろしくお願いします。

天瀬由美子
フォロー
住所
未設定
出身
未設定
ブログ村参加

2022/04/09

arrow_drop_down
  • 死んでも忘れられない貴方へ-----(12)

    遠くで自分を呼ぶ声が聞こえた気がして、アオイは目を開けた。 朝だった。 時計を見ると、目覚めなければならない時間より少し早い。だが、既にカーテンの下からは陽光が漏れていた。(あ……俺は――俺たちは――) スイートの寝室の天井が見える。あれだけひしめいていたゴーストたちの姿は消えていて、リコやトゥーリオの気配も感じられない。あたりはしんとしていて、部屋にはアオイとセラしかいないようだった。「セラ。無事か...

  • 死んでも忘れられない貴方へ-----(11)

    それは淫らで不可思議な一夜だった。 セラとアオイはベッドの上でもつれあっていた。もしその様子を見る者がいれば、彼らは日常のセックスを楽しんでいるようにしか見えなかっただろう。だが、そうでありながら、けしてそうではなかった。彼らの肉体には異質なものが入り込み、部屋には彼らのセックスを見守る大勢の幽霊たちがいる。「あぁっん! あ……う――ひッ……あぁ……」 アオイはセラに貫かれて体を揺らしながら、まわりのゴ...

  • 死んでも忘れられない貴方へ-----(10)

    「セ、セラッ――」 セラの前歯がアオイの首にめりこんだ。鋭い痛みに圧迫される。首が熱い。アオイはセラを信頼していたし、必要ならセラのために身を投げだしても良いと思っていたが、やはり本能的な恐怖は抑えられなかった。「痛いっ。本当に痛いぞ、幻覚じゃない。やめてくれ」 セラはさらに深く噛みついてきた。アオイは眩暈のような感覚にとらわれた。頭の芯がぼうっとし、ふわりとしてくる。噛まれた場所は相変わらず痛かっ...

  • 【いいねの数だけ自分の作品の名言を言え】華外伝1巻・2巻

    ツイッターでのタグ遊び。自作のお気に入りのセリフや場面を抜き出してみました!ネタばれあります。未読の方はご注意下さい。※ツイッターは長すぎて途中でやめてしまったんですが、こちらで勝手に続きを掲載します。●・・・・・・●・・・・・・●・・・・・・●・・・・・・●憧憬(華KAGEROU外伝1巻)【あらすじ】高級売春クラブのボーイをしているケアカは男娼セラと出会う。 天使のような美貌を持つセラはクラブ内の有名な異端児...

  • 死んでも忘れられない貴方へ-----(9)

    ベッドに押し倒され、セラの重みを感じながら、アオイは途方にくれていた。「お前、本気か」 セラがアオイの首筋に唇をつけ、胸のあたりをさすってくる。いつもならそれだけでこの後、もたらされる快感を想像して体の芯が熱くなってくるのに、今はそれが全くなかった。 しかも二人が裸になり、体をかさねあわせるとそれを待っていたように例の――ゴーストたちのひそやかな話し声も聞こえはじめた。 一人や二人の声ではなかった...

arrow_drop_down

ブログリーダー」を活用して、天瀬由美子さんをフォローしませんか?

ハンドル名
天瀬由美子さん
ブログタイトル
この深い森の中で。
フォロー
この深い森の中で。

にほんブログ村 カテゴリー一覧

商用