【全4作品】フランク・ロイド・ライトが残した日本建築 フランク・ロイド・ライトの日本建築作品 帝国ホテル(※玄関部分のみ) 自由学園明日館 ヨドコウ迎賓館 旧林愛作邸 1.帝国ホテル(※玄関部分のみ) photo by *Yaco*/CC
シーグラム・ビルディングは、1958年にアメリカの都市・マンハッタンに建設された、高さが約157mにも及ぶ超高層ビル建築である。建築の設計は、近代建築三大巨匠のひとり「ミース・ファン・デル・ローエ」と、モダニズム・ポストモダンを牽引した建築家「フィリップ・ジョンソン」の2人が共同で行われた。この建築は、モダニズムが追求した「ユニバーサルスペース」「インターナショナルスタイル」「機能主義」といった概念をほぼ完璧に具現化しており、モダニズム建築の極致とも言われている。さらに、シーグラム・ビルディングは、現在世界各地の都市で展開されている超高層ビルのプロトタイプ(原型)になったことでも知られており、現代社会に大きな影響を与えたとされている。
バルセロナ・パビリオンは、1929年にスペイン・バルセロナで開催された「バルセロナ万国博覧会」のドイツ館として建設されたパビリオン建築である。建築の設計は、近代建築三大巨匠の1人として知られるドイツ出身の建築家「ミース・ファン・デル・ローエ」が担当。この建築は、万博のパビリオン(仮設建築)として建設され施設であるため、万博終了後にはすぐに解体されてしまった。しかし、モダニズム建築の特徴を象徴的に表したミースの代表作として高い評価を得ていたため、ミース生誕100周年に当たる1986年に当時の姿のまま正確に復元され、現在は「ミース・ファン・デル・ローエ記念館」として公開されている。ミースの初期の代表作であると共に、モダニズムの傑作としても知られる建築作品である。
ジャン・ヌーヴェルは、「プリツカー賞」や「RIBAゴールドメダル」といった世界的権威のある建築賞を総なめにする、フランス出身の建築家である。フランス・パリの国立美術学校「エコール・デ・ボザール」在籍中に自身の事務所を設立し、設計活動を開始。その後、1981年に実施された「アラブ世界研究所」の国際コンペで最優秀賞を獲得。この作品によってジャン・ヌーヴェルの名は世界に轟くこととなる。そんな、ジャン・ヌーヴェルの代表作には「アラブ世界研究所」はもちろんのこと、「ケ・ブランリ美術館」や「トーレ・アグバール」など、前衛的な建築作品が数多く挙げられる。これらの作品の共通点は、ガラスと光を巧みに利用している点にある。このことから「ジャン・ヌーヴェル=ガラスと光を巧みに扱う建築家」というイメージが建築界では浸透している。
電通本社ビルは、日本屈指の広告代理店「電通」の本社ビルとして、2002年東京都港区東新橋に建設された超高層ビルである。建物全体は、約213mの高さを誇る「オフィス棟」、商業施設や劇場などが入る「カレッタ汐留」、貸事務所が入る「汐留アネックスビル」、講演会などを行える「電通ホール」の4棟で構成されている。建築の設計は、スーパーゼネコンの一角を担う「大林組」と、フランスを代表する建築家「ジャン・ヌーヴェル」、アメリカの建築家「ジョン・ジャーディ」の三者が共同で行った。プロジェクト全体のコンセプトは「クリスタル&ロック」。岩のように強固な地盤の上に、クリスタルのように鋭い高層棟を建てるという意図が明快に表れたコンセプトとなっている。
トーレ・アグバールは、アントニ・ガウディの建築作品が数多く存在することで知られるスペイン第二の都市「バルセロナ」のシンボルとして知られる超高層ビル建築である。トーレ・アグバールという名は、スペイン語で塔を意味する「トーレ(torre)」と、バルセロナの水道会社の名称「アグバール(Agbar)」を組み合わせたものである。建築の設計は、世界各地で数多くの大型プロジェクトを手掛けるフランスの建築家「ジャン・ヌーヴェル」が担当。水道会社のオフィスビルとして建てられたトーレ・アグバールは、「水」という自然要素をモチーフとしてデザインされている。そういわれてみると、確かにトーレ・アグバールの独特な形態は、噴水や間欠泉のようなイメージを誘発するし、不規則に仕上げられたファサード面は、風に揺らぐ水のようにも見える。
ルーヴル・アブダビは、フランスに建つ世界一有名な美術館「ルーヴル美術館」の姉妹館として、2017年アラブ首長国連邦の首都アブダビに設立された美術館である。この美術館では、フランスを代表する13の美術館(ポンピドゥーセンターやケ・ブランリ美術館など)から300点にも及ぶ収蔵品を借り受け、さらに独自に収集した作品なども併せて多彩な展示を行っている。ルーヴル・アブダビの設計は、フランスを代表する建築家「ジャン・ヌーヴェル」が担当。アラブの歴史的な街並みにみられる箱型低層建築の集合体(55棟)が、ここでは直径180mのドーム屋根によって覆われており、一つの街のような空間を生み出している。さらに、巨大なドームは、ステンレスの骨組みの上下に4層ずつ、幾何学的形態をしたアルミニウムのレイヤーが被せられており、計8つのレイヤーを透過して建物内部に届く光は、まるで森の中の木漏れ日のような幻想的な光へと変化する。
カタール国立博物館は、中東の国カタールの歴史を伝えるための施設として、2018年に首都ドーハに建設された国立博物館である。建築の設計は、世界的に活躍するフランスの建築家「ジャン・ヌーヴェル」が担当。建物全体は、沿岸のような水が存在する砂漠地帯でのみでしか生まれない薔薇型の鉱物結晶「砂漠の薔薇」の形態をモチーフにデザインされており、巨大な円盤を縦横ランダムに組み合わせたような形態となっている。また、その円盤は外形のみならず内部空間すらも形作り、世界的にも類を見ない異質な建築空間が生み出されている。巨大な円盤が交差するこの複雑な形態の実現には、最先端の建築技術が導入されている。これも、石油や天然ガスなどの天然資源に恵まれた国・カタールだからこそ実現しえ得た建築作品なのだろう。
ケ・ブランリ美術館は、ヨーロッパ以外の地域(アフリカ・アジア・オセアニア・アメリカ)の美術品や資料を展示するための施設として、2006年フランス・パリに開館した美術館である。本美術館は、フランス・パリの象徴であるエッフェル塔の足元に計画され、建物の周囲にはフランスのランドスケープ・アーキテクト「ジル・クレモン」がデザインした庭園が広がっている。建築の設計は、フランスを代表する現代建築家「ジャン・ヌーヴェル」が担当。建物全体は、1階部分がピロティ空間として空洞化されており、人々の流れや風の流れが建物によって途切れないような構成となっている。さらに、ケ・ブランリ美術館のファサードには多様性があり、太陽が当たる南側は鱗のようなルーバーで覆われているのに対して、北側はガラス面から複数の箱が飛び出したような異質な外観を呈している。前衛的建築家ジャン・ヌーヴェルが手がけた建築作品の中でも、特にユニークな特徴を持つ建築物である。
アラブ世界研究所とは? photo by Fred Romero/CC 表示 2.0 設計:ジャン・ヌーヴェル 住所:フランス・パリ 竣工:1987年 用途:美術博物館・図書館など アラブ世界研究所は、アラブ文化を紹介する施設として、198
レム・コールハース(OMA)とは?【代表作品6選を徹底解説】
レム・コールハースは、ロッテルダム・ニューヨーク・北京・香港の4つの大都市に事務所を構える世界的建築設計事務所「OMA」を統括する世界的建築家である。オランダ・ロッテルダムで生まれたレム・コールハース。ハイスクール卒業後すぐは、父親の影響もありジャーナリスト・脚本家としての道を歩んでいたが、24歳の時に建築家という仕事に興味を持ち、ロンドンの私立建築学校「AAスクール」に突如入学。その後、地元ロッテルダムに建築設計事務所「OMA」を設立し、建築家としての道を歩み始めた。1978年に出版した『錯乱のニューヨーク』では、マンハッタニズムという独自の建築論を展開し建築界に衝撃を与え、その後1995年に出版された『S,M,L,XL』でも、OMAの過去20年活動を時系列ではなくスケールに従って並べるという革新的なな体系手法を確立し、建築理論家としてその名を建築界に轟かせた。また、コールハースは独自の理論を実作でも展開しており、代表作である「中国中央電視台本部ビル」や「シアトル中央図書館」など、様式や固定概念にとらわれない前衛的な作品を数多く残している。
【建築特徴】カーサ・ダ・ムジカ(Casa da Musica)|レム・コールハース
カーサ・ダ・ムジカ(Casa da Musica)とは? photo by Ivan Stesso/CC 表示-継承 4.0 設計:レム・コールハース 住所:ポルトガル・ポルト 竣工:2005年 用途;コンサートホール カーサ・デ・ムジカは
ガレージ現代美術館は、ロシアの現代美術作品を展示するための施設として、2008年首都モスクワに設立された美術館である。元々は既存のバスガレージを改築して開館した美術館であるが、2015年にモスクワのゴーリキー公園内に建っていた廃墟を改築し、そこに美術館機能を移転している。この移転の際の改築設計は、世界的建築家レム・コールハース率いる建築設計事務所「OMA」が担当した。OMAは、20年以上放置されていたコンクリート造の廃墟を、既存構造を生かしながらも建物全体に半透明の被膜をかぶせることで、現代美術館へと生まれ変わらせている。現代的なファサードながらも、内部には過去の記憶(廃墟の記憶)を残した魅力的な建築作品となっている。
クンストハル美術館(別名:ロッテルダム芸術ホール)は、世界屈指の湾港都市として知られるオランダ・ロッテルダムに建つ美術館建築である。建築の設計は、ロッテルダム出身の世界的建築家「レム・コールハース(OMA)」が担当。この美術館最大の特徴は、なんといっても「傾斜するスラブ」にある。通路に傾斜を持たせスロープにするという設計手法はいろんな建築で採用されている。しかし、クンストハル美術館のように、スラブ(床)全体に傾斜を持たせた建築はいまだかつて存在しなかった。外観だけ見るとまるでモダニズム建築のような箱型をしているのにもかかわらず、建物内部にはモダニズムの均質空間とはかけ離れた、傾斜する空間が生み出されているのである。このモダニズムを批判するような建築作品は、世界に衝撃を与えた。
シアトル中央図書館は、海・山脈・森などの大自然に囲まれるアメリカ・ワシントン州最大の都市「シアトル」に建つ図書館建築である。建築の設計は、世界的建築家レム・コールハースが代表を務める建築設計事務所「OMA」が担当。建物全体は、ガラスの被膜で覆われた多面体によって構成されており、直方体のビルが立ち並ぶシアトルの街の中でも一際存在感を放っている。また、シアトル中央図書館には閉架書庫が存在せず、すべての書籍を「ブック・スパイラル」と呼ばれる特殊な開架書庫に収蔵している。このブック・スパイラルでは、アメリカのデューイ十進分類法に基づいて000~999に分類された本が、螺旋状に連続する4層の書架空間に順番に並べられるという、非常に単純明快な体系方法が確立されている。
【建築特徴】中国中央電視台(CCTV)本部ビル|レム・コールハース
中国中央電視台(CCTV)本部ビルは、中国国営の公共放送テレビ局「中国中央電視台(CCTV)」の本部ビルとして2008年に完成した高層オフィスビル建築である。建築の設計は、世界的建築家レム・コールハースが率いる建築設計事務所「OMA」が担当。建築全体は、2棟の傾斜したタワーが上部と下部で連結し、クランク状の無限ループを形成。周囲のビル建築とは一線を画すアイコニックな外観を呈している。さらに、建物の表面には不規則なグリッドが表出しているのが見て取れるが、これは建物表面に伝わる力の流れを表現したトラスの骨組みとなっており、荷重が大きい部分ほどグリッドの幅が狭くなっている。この世界的にも類を見ない前衛的な建築作品は、中国国内でも賛否両論を生んでいるらしいが、レム・コールハース(OMA)の設計スタイルを顕著に表した作品として高い評価を得ている。
ピーター・ズントーは、父の影響で家具職人として修業を積んだのちに、造形学校で建築を学び、2009年には建築界のノーベル賞と言われる「プリツカー賞」を受賞するまでに至った世界的建築家である。ピーター・ズントーの設計スタイルは、普遍的なモダニズム建築に、地域固有の場所性(風土)を融合した「地域主義(リージョナリズム)」として位置づけられることが多い。そして、ズントー建築の場所性は、建築を構成する自然的な「素材」選びよって支えられているといえよう。そんなズントーの代表作品には、方舟のような教会建築「聖ベネディクト教会」や、洞窟のような温泉施設「テルメ・ヴァルス」などが挙げられる。
【建築特徴】ブラザー・クラウス野外礼拝堂|ピーター・ズントー
ブラザー・クラウス野外礼拝堂は、15世紀を生きたスイスの修道士「ブラザー・クラウス」を祭る礼拝堂として、2007年ドイツ西部の小さな村・ヴァッヘンドルフの外れに建てられた建築物である。建築の設計は、スイスを代表する世界的建築家「ピーター・ズントー」が担当。建物全体は、ミニマルな五角柱型の建築ボリュームがコンクリート打ち放しで仕上げられた構成となっており、周囲の環境に自然と溶け込むような落ち着いた外観を呈している。一方で、ミニマルな外観とは対照的に、内部には112本の丸太をコンクリートの型枠として用いて形作られた、円錐型の礼拝空間が展開されている。内壁面には112本の丸太の素材感がコンクリートに転写され、コンクリート建築なのに木材の温かみを感じる、魅力的な内部空間が生み出されている。
テルメ・ヴァルスとは? photo by Micha L. Rieser 設計:ピーター・ズントー 住所:スイス・ヴァルス 竣工:1996年 用途:温泉施設 テルメ・ヴァルスは、アルプス山脈が横断するスイスの小さな村「ヴァルス」の傾斜地に建
聖ベネディクト教会とは? photo by Adrian Michael/CC 表示-継承 3.0 設計:ピーター・ズントー 住所:スイス・スンヴィッツ 竣工:1989年 用途:教会 聖ベネディクト教会は、山々に囲まれたスイスの小さな村・ス
リチャード・ロジャースは、世界的に権威のある建築賞「RIBAゴールドメダル」や「プリツカー賞」などを総なめにする、イギリスを代表する建築家である。1971年に行われた「ポンピドゥー・センター」のコンペで、レンゾ・ピアノとともに最優秀賞を受賞したことで建築界にその名を轟かせ、その後も世界各地で数多くの前衛的な建築作品を手がけている。彼の代表作としては、建築界に革命をもたらした「ポンピドゥー・センター」や、ハイテク建築の象徴「ロイズ・オブ・ロンドン」、前衛的なドーム建築「ミレニアム・ドーム」などが挙げられる。代表作のラインナップからもわかる通り、1970年代に登場した建築思潮「ハイテク建築」のパイオニアとして知られる建築家である。ちなみにハイテク建築とは、モダニズムが機能主義のモチーフとした「機械」を、建築の意匠にも採用した建築様式のことであり、構造や設備といった通常は裏に隠す要素をファサードに表出させるという意匠的特徴がみられる。
政策研究大学院大学とは? photo by Suginami/CC 表示-継承 4.0 設計:リチャード・ロジャース+山下設計 住所:東京都港区六本木 竣工:2005年2月 用途:大学施設 URL:公式ページ 政策研究大学院大学は、政策研究
【建築特徴】バラハス空港ターミナル4|リチャード・ロジャース
バラハス空港ターミナル4は、スペインの首都マドリードに位置する「バラハス空港」の第4ターミナルとして、2005年に竣工した空港建築である。ターミナル4の設計は、イギリスを代表する世界的建築家「リチャード・ロジャース」が担当。配置計画的には、直線ボリュームを横に並べた非常にシンプルな全体構成となっているが、立体的にみると、波のようにうねる屋根が特徴的な外観を示している。さらに、その波形屋根は、内部に複雑な三次曲面の天井を生み出し、包み込むような優しい空間を生み出している。一方で、この有機的な形態は、一つのユニットを連続する形で生み出されているため、増改築にも容易に対応できるようになっている。
【建築特徴】ミレニアム・ドーム(The O2)|リチャード・ロジャース
ミレニアム・ドームは、1999年にイギリス・ミレニアムプロジェクト(2000年記念事業)の一環として、ロンドン南東部の街グリニッジに建設された、超大型ドーム建築である。現在は「The O2」という名の複合施設として運営されている。この巨大なドーム建築を設計したのは、イギリスを代表する現代建築家「リチャード・ロジャース」である。建築全体には、膜構造の白い屋根を12本の黄色いマストからケーブルで吊り上げるという「吊り構造」が採用されており、ハイテク建築家であるロジャースらしい前衛的な作品となっている。また、このドームの直径は365m、さらにマストの位置は正円を12等分した位置に立てられており、建築全体で「365日」や「12時間」といった地球の時間軸を象徴する形態を表している。
【建築特徴】ロイズ・オブ・ロンドン(ロイズビルディング)|リチャード・ロジャース
ロイズ・オブ・ロンドン(ロイズビルディング)は、世界的な保険組合「ロイズ」の本社ビルとして、1986年イギリスの首都ロンドンに建設されたビル建築である。敷地は、世界屈指の金融街として知られるロンドンの中心地「シティ・オブ・ロンドン」に位置しており、街には古典的な様相を示す建築作品が数多く残されている。その歴史的な街並みに反して、ロイズ・オブ・ロンドンのファサードは、まるで工場のように構造や設備が表出したメカニカルな外観を示している。このメカニカルな建築を設計したのは、ハイテク建築でその名を馳せたイギリスを代表する建築家「リチャード・ロジャース」である。ロジャースの出世作が「ポンピドゥー・センター」であるとすれば、ロイズ・オブ・ロンドンは、ポンピドゥー・センターで獲得した地位を不動のものとした、彼の代表作だと言えるだろう。
レンゾ・ピアノは、1970年代に登場した革新的な建築思潮「ハイテク建築」のパイオニアとして知られる、イタリア・ジェノバ出身の建築家である。1971年にイギリスの建築家・リチャード・ロジャースとともに参加した「ポンピドゥー・センター」のコンペで1等を獲得し、これまでの常識を覆すようなハイテク建築を手がけたことで、レンゾ・ピアノの名は世界に轟いた。その後も世界各地でユニークな建築作品を数多く手がけ、プリツカー賞やRIBAゴールドメダルといった名だたる建築賞を総なめにしている。ピアノの代表作としては、出世作である「ポンピドゥー・センター」はもちろんのこと、日本を代表する空港建築「関西国際空港旅客ターミナルビル」や、スイスに建つ「バイエラー財団美術館」など、多種多様な建築作品が挙げられる。
牛深ハイヤ大橋とは? 設計:レンゾ・ピアノ 住所:熊本県天草市牛深町3437 竣工:1997年8月 用途:橋 URL:公式ページ 牛深ハイヤ大橋は、くまもとアートポリス事業の一環として、熊本県の南西端に位置する牛深港の上を横断する臨港連絡橋
ザ・シャードは、欧州連合(EU)で最も高い建物として、2012年イギリスの首都ロンドンに建設された超高層ビル建築である。(現在でもEU2位の高さを誇る)建物の高さは310m。先細り型の鋭い形態をしたザ・シャードは、今やビックベンやタワーブリッジといった歴史的建造物とともに、ロンドンのシンボルとして親しまれている。この型破りな超高層ビルを設計したのは、イタリア出身の建築家「レンゾ・ピアノ」である。ピラミッドを引き延ばしたかのような先細りした形態は、モネやカナレットが風景画に描いた帆船のマストや、ゴシック教会の尖塔をイメージしたものだと言われている。さらに、この超高層ビルは、最先端の構造・設備を結集して建設されており、ハイテク建築家として名を馳せたレンゾ・ピアノらしい作品となっている。
パウル・クレー・センターは、20世紀に活躍したスイスの画家「パウル・クレー」の作品を収蔵・展示するための施設として、2005年にスイスの首都ベルンに開館した個人美術館である。館内には美術館機能のほかにも音楽ホールやレストラン、データベースライブラリーなど複数の機能が併設されており、複合文化施設としても機能している。そんなパウル・クレー・センターの設計を務めたのは、イタリア出身の世界的建築家「レンゾ・ピアノ」である。敷地はベルン郊外の丘陵地に位置しており、その敷地が持つ緩やかな傾斜と呼応するかのような3つの波形屋根が建築最大の特徴となっている。この波形屋根はステンレス素材によって構成されており、ハイテク建築家としてのレンゾ・ピアノらしさも現れた建築作品となっている。
カルフォルニア科学アカデミーは、アメリカ・カリフォルニア州サンフランシスコの地に建つ、世界最大級の自然科学博物館である。この博物館の開館は1853年まで遡るが、1989年に発生した地震によって旧館が損傷。これをきっかけとして同じ敷地に新たな博物館建築が2008年に新設された。新館の設計は、ポンピドゥー・センターの設計者として知られるイタリア出身の建築家「レンゾ・ピアノ」が担当。建築全体は、平面形状こそシンプルな長方形となっているが、立体的にみると屋根面が全体的に緑化されており、さらにその屋根からは複数の大きなコブが突出しているのが見て取れる。このコブの下には、プラネタリウムや熱帯雨林ドームなどの特殊な機能が配置されている。
バイエラー財団美術館は、美術商として名を馳せたバイエラー夫妻のコレクションを展示するための施設として、1997年スイスのリーエンという街に建てられた美術館建築である。コレクションとしては、モネに代表される印象派の作品や、ピカソのキュビスム作品、そのほかにも様々な現代アート作品などを豊富に展示している。建築の設計は、ポンピドゥー・センターで一躍時の人となったイタリア出身の建築家「レンゾ・ピアノ」が担当。建築全体は、赤い石の外壁とその上に乗る2層のガラスの屋根によって構成されており、周囲の豊かな緑と自然に調和するような落ち着いた佇まいを呈している。また、内部の展示空間には、2層のガラス屋根を通って均質化された柔らかい自然光が降り注ぎ、光で満ちた豊かな鑑賞空間が生み出されている。
関西国際空港旅客ターミナルビルとは? 設計:レンゾ・ピアノetc. 住所:大阪府泉南郡田尻町 竣工:1994年6月 用途:空港 URL:公式ページ 関西国際空港旅客ターミナルビルは、大阪国際空港・神戸空港とともに関西三空港の一つとして知られ
ノーマン・フォスターは、イギリス・マンチェスターで貧しい労働者階級に生まれながら、1999年にはイギリスの「一代貴族」にまで上り詰めた、現代建築界を代表する建築家である。フォスターは、1970年代に登場した建築様式「ハイテク建築」のパイオニア的存在であり、設備や構造をあえてファサードに表出させる革新的な設計スタイルの建築家として知られている。そんなフォスターの代表作には、ハイテク建築の象徴として知られる「香港上海銀行・香港本店ビル」や、新旧の要素を融合した「大英博物館グレート・コート」、アイコン建築の走り「スイス・リ本社ビル」など、多種多様な建築作品が挙げられる。また、1999年には建築界のノーベル賞といわれる「プリツカー賞」を受賞しており、名実ともに現代建築界を代表する建築家として、今もなお建築界の第一線で活躍している。
【建築解説】センチュリータワー(順天堂大学11号館)|ノーマン・フォスター
センチュリータワー(順天堂大学11号館)とは? photo by Wiiii/CC 表示-継承 3.0 設計:ノーマン・フォスター+大林組 住所:東京都文京区本郷2-2 竣工:1991年4月 用途:大学施設(現・オフィスビル) URL:公式
【建築解説】ロンドン市庁舎(シティ・ホール・ロンドン)|ノーマン・フォスター
ロンドン市庁舎(シティ・ホール・ロンドン)は、イギリス及びイングランドの首都・ロンドンにおける、最上位の地方自治体「大ロンドン庁」の本部として、2002年に建設された庁舎建築である。この庁舎は、ロンドンと海を結ぶテムズ川の流域に位置しており、ロンドン最大の観光スポット「タワーブリッジ」がすぐ近くに佇んでいる。建築の設計は、イギリスを代表作する建築家「ノーマン・フォスター」が担当。スライスしたゆで卵を少しずつずらしたかのような独特な形態をしている本庁舎は、ロンドンのランドマークとして、多くの人々に親しまれている。また、ガラス張りで透明性の高い建物の内部には、長さ500mにも及ぶ螺旋階段が展開されており、有機的な内部空間を形成している。
【建築解説】30セント・メリー・アクス(ガーキン)|ノーマン・フォスター
30セント・メリー・アクスは、イギリスロンドンの金融中心地である「シティ・オブ・ロンドン」のシンボルになっている、高さ約180mを誇る超高層オフィスビル建築である。セント・メリー・アクス通り30番地に建つビルであることが名前の由来になっているが、その他にも、建物形状がキュウリに見えることから「ガーキン(小さいキュウリ)」という愛称で呼ばれることもある。この象徴的な建物の設計を行ったのは、イギリスを代表する建築家「ノーマン・フォスター」である。フォスター建築らしい、ハイテク建築的な外観を形成しているガーキンは、20世紀末ごろから世界中で増加し始めた「アイコン建築」の象徴的存在としても知られるようになる。一方で、その特異さ故に外観ばかりが言及されがちだが、フォスターはガーキンにおいて、ビル風緩和や光熱費の削減、労働環境の最適化など、環境にも配慮した設計を行っていることは見落としてはいけない事実である。
【建築解説】大英博物館グレート・コート|ノーマン・フォスター
みなさんこんにちは、本サイト「建築LIFE」を運営しているたけです。今回は、イギリス・ロンドンに位置する大英博物館の中庭空間「大英博物館グレート・コート」の建築的特徴を解説していきたいと思います。ノーマン・フォスターによって生み出された、新旧の対比が美しいアトリウム空間です。是非最後までご覧ください。
【建築解説】香港上海銀行・香港本店ビル|ノーマン・フォスター
みなさんこんにちは、本サイト「建築LIFE」を運営しているたけです。今回は、香港に建つ超高層ビル「香港上海銀行・香港本店ビル」の建築的特徴について解説していきたいと思います。ノーマン・フォスター初期の代表作として知られる、ハイテク建築です。是非最後までご覧ください。
ピーター・アイゼンマンの建築作品4選【人物像・代表作などを解説】
みなさんこんにちは、本サイト「建築LIFE」を運営しているたけです。今回は、脱構築主義を代表するアメリカの建築家「ピーター・アイゼンマン」の建築作品4選をご紹介したいと思います。現代建築を牽引する世界的建築家です。是非最後までご覧ください。
「ブログリーダー」を活用して、たけさんをフォローしませんか?
指定した記事をブログ村の中で非表示にしたり、削除したりできます。非表示の場合は、再度表示に戻せます。
画像が取得されていないときは、ブログ側にOGP(メタタグ)の設置が必要になる場合があります。
【全4作品】フランク・ロイド・ライトが残した日本建築 フランク・ロイド・ライトの日本建築作品 帝国ホテル(※玄関部分のみ) 自由学園明日館 ヨドコウ迎賓館 旧林愛作邸 1.帝国ホテル(※玄関部分のみ) photo by *Yaco*/CC
内藤廣の家族構成【妻・子供・父親・母親は何者?】 https://youtu.be/l52fhioMHkg?si=anRMXGEmqFdUIVox 内藤廣の家族構成 妻:事務所マネージャーも務める「内藤鏡子」 子供:娘が2人いる 父親:航空
ジョンソンワックス本社ビルとは? photo by Michael Barera/CC 表示-継承 4.0 設計:フランク・ロイド・ライト 住所:アメリカ・ウィスコンシン州ラシーン 竣工:1939年 用途:事務所 ジョンソンワックス本社ビル
自由学園明日館とは? photo by Kakidai/CC 表示-継承 4.0 設計:フランク・ロイド・ライト+遠藤新 住所:東京都豊島区西池袋2-20 竣工:1922年 用途:校舎 URL:公式ページ 自由学園明日館は、近代建築の三大巨
建築家・白江龍三とは? 引用 白江 龍三 株式会社白江建築研究所 登録建築家 白江隆三のプロフィール 生誕:1952年1月24日 年齢:72歳 出身:埼玉県 職業:建築家 白江龍三は、あの有名な「金沢駅」を設計したことで知られる
白江龍三のプロフィール 引用 白江 龍三 株式会社白江建築研究所 登録建築家 白江隆三のプロフィール 生誕:1952年1月24日 年齢:72歳 出身:埼玉県 職業:建築家 白江龍三は、あの有名な「金沢駅」を設計したことで知られる
タリアセンは、建築家フランク・ロイド・ライトの「自邸兼設計事務所」として1911年から建設が開始された建築物である。自宅・設計事務所の他に、このタリアセンにはもう一つ「建築塾」としての機能も備わっており、ライトの弟子たちが共同生活を営みながら、建築の実践と教育を行う場にもなっていた。そんなライトがエッセンスが詰まったこのタリアセンは、アメリカ内の2か所に存在している。一つは、アメリカ合衆国中西部最北の地・ウィスコンシン州に建つ「タリアセン・イースト(1911年~)」。※単にタリアセンともいう。もう一つは、アメリカ合衆国南西部のアリゾナ州に建つ「タリアセン・ウェスト(1938年~)」である。ライトとその弟子たちは毎年2回、隊を組んでウィスコンシン州とアリゾナ州を行き来していたという。
自転車製造業で財を成したフレデリック・C・ロビーの邸宅として、2010年にアメリカ第三の都市・シカゴに建設された個人住宅「ロビー邸」。ロビー邸は、フランク・ロイド・ライトが提唱した革新的な建築思想「プレーリースタイル(草原様式)」の最高傑作とも言われる、ライトの代表作である。建築全体は、周囲の豊かな自然環境に溶け込むように高さが抑えられ、限りなく続く地表と並列するように水平ラインが強調されている。さらに平面的にも、大きなバルコニーやテラスを設けることで、周辺環境と建物内部との連続性を演出。建築全体がまるで草原に溶け込むような構成となっている。そんなロビー邸は、2019年7月に「フランク・ロイド・ライトの20世紀建築作品群」として世界遺産に登録されている。
ミース・ファン・デル・ローエは、「ル・コルビュジェ」「フランク・ロイド・ライト」と共に近代建築の三大巨匠の1人として知られる、モダニズムを代表する建築家である。ミースが残した「Less is more(より少ないことは、より豊かなことである)」という言葉は、モダニズムの思想を端的かつ象徴的に表した言葉として、建築界で語り継がれている。ミースの代表作品としては、住宅建築の傑作「ファンズワース邸」や、現代の超高層ビルの走り「シーグラムビル」、モダニズム建築の代表作「バルセロナ・パビリオン」などが挙げられる。また、モダニズムの源流となった教育機関「バウハウス」の3代目校長を務めたことでも知られており、理論と実践の両面からモダニズムと向き合った建築家であったことがわかる。1959年にはRIBAゴールドメダル、1960年にはAIAゴールドメダルという世界的権威のある建築賞を受賞した後、1969年にその壮絶な人生に幕を閉じた。
アメリカ合衆国イリノイ州・シカゴの中央部に位置する、私立の理工系研究大学「イリノイ工科大学」。このイリノイ工科大学のキャンパス内には、建築学科のスタジオとして建設された「クラウンホール」という近代建築が存在している。クラウンホールを設計したのは、近代建築三大巨匠のひとりとして知られる建築家「ミース・ファン・デル・ローエ」である。ミースは、ナチスの独裁政権から逃れるためアメリカに亡命した後、イリノイ工科大学・建築学科の主任教授に就任。加えて、同大学のキャンパス全体計画を担当している。そのため、イリノイ工科大学内にはミースが設計した建物が複数存在するのだが、その建築群の中でも特に高い評価を得ているのが、このクラウンホールなのである。
ベルリンの中心地に、複数の棟に分散する形で存在している「ベルリン国立美術館」。そんなベルリン国立美術館群を構成する建物の一つに『新ナショナルギャラリー』と呼ばれる近代建築が存在する。この建物を設計したのは、近代建築三大巨匠のひとりとして知られるドイツ出身の建築「ミース・ファン・デル・ローエ」である。新ナショナルギャラリーは、8本の十字柱、グリッド状の梁、建物全面を覆うガラス、という最小限の要素によって構成されており、モダニズムが追求したユニバーサルスペースを見事に具現化している。また、この建築はミースが亡くなる前年に竣工したことでも知られており、彼のエッセンスが詰まった最高傑作としても名高い。
トゥーゲントハット邸は、チェコ第2の都市としてして知られる観光地「ブルノ」に建つ住宅建築である。建築の設計は、近代建築三大巨匠のひとりとして知られるドイツ出身の建築家「ミース・ファン・デル・ローエ」が担当。この邸宅は、ミースの代表作であると共に、近代建築の特徴を顕著に表したモダニズムの最高傑作としても知られており、2001年にはユネスコの世界遺産にも登録されている。敷地は、ブルノの傾斜地に位置しており、その傾斜に沿うように、白く純粋な形状をした3階建ての建物が建てられている。建物内部には、コルビュジェが提唱した「近代建築の五原則」の一つ「自由な平面」を具現化するなど、近代建築家・ミースのエッセンスが詰まった構成となっている。
シーグラム・ビルディングは、1958年にアメリカの都市・マンハッタンに建設された、高さが約157mにも及ぶ超高層ビル建築である。建築の設計は、近代建築三大巨匠のひとり「ミース・ファン・デル・ローエ」と、モダニズム・ポストモダンを牽引した建築家「フィリップ・ジョンソン」の2人が共同で行われた。この建築は、モダニズムが追求した「ユニバーサルスペース」「インターナショナルスタイル」「機能主義」といった概念をほぼ完璧に具現化しており、モダニズム建築の極致とも言われている。さらに、シーグラム・ビルディングは、現在世界各地の都市で展開されている超高層ビルのプロトタイプ(原型)になったことでも知られており、現代社会に大きな影響を与えたとされている。
バルセロナ・パビリオンは、1929年にスペイン・バルセロナで開催された「バルセロナ万国博覧会」のドイツ館として建設されたパビリオン建築である。建築の設計は、近代建築三大巨匠の1人として知られるドイツ出身の建築家「ミース・ファン・デル・ローエ」が担当。この建築は、万博のパビリオン(仮設建築)として建設され施設であるため、万博終了後にはすぐに解体されてしまった。しかし、モダニズム建築の特徴を象徴的に表したミースの代表作として高い評価を得ていたため、ミース生誕100周年に当たる1986年に当時の姿のまま正確に復元され、現在は「ミース・ファン・デル・ローエ記念館」として公開されている。ミースの初期の代表作であると共に、モダニズムの傑作としても知られる建築作品である。
ジャン・ヌーヴェルは、「プリツカー賞」や「RIBAゴールドメダル」といった世界的権威のある建築賞を総なめにする、フランス出身の建築家である。フランス・パリの国立美術学校「エコール・デ・ボザール」在籍中に自身の事務所を設立し、設計活動を開始。その後、1981年に実施された「アラブ世界研究所」の国際コンペで最優秀賞を獲得。この作品によってジャン・ヌーヴェルの名は世界に轟くこととなる。そんな、ジャン・ヌーヴェルの代表作には「アラブ世界研究所」はもちろんのこと、「ケ・ブランリ美術館」や「トーレ・アグバール」など、前衛的な建築作品が数多く挙げられる。これらの作品の共通点は、ガラスと光を巧みに利用している点にある。このことから「ジャン・ヌーヴェル=ガラスと光を巧みに扱う建築家」というイメージが建築界では浸透している。
電通本社ビルは、日本屈指の広告代理店「電通」の本社ビルとして、2002年東京都港区東新橋に建設された超高層ビルである。建物全体は、約213mの高さを誇る「オフィス棟」、商業施設や劇場などが入る「カレッタ汐留」、貸事務所が入る「汐留アネックスビル」、講演会などを行える「電通ホール」の4棟で構成されている。建築の設計は、スーパーゼネコンの一角を担う「大林組」と、フランスを代表する建築家「ジャン・ヌーヴェル」、アメリカの建築家「ジョン・ジャーディ」の三者が共同で行った。プロジェクト全体のコンセプトは「クリスタル&ロック」。岩のように強固な地盤の上に、クリスタルのように鋭い高層棟を建てるという意図が明快に表れたコンセプトとなっている。
トーレ・アグバールは、アントニ・ガウディの建築作品が数多く存在することで知られるスペイン第二の都市「バルセロナ」のシンボルとして知られる超高層ビル建築である。トーレ・アグバールという名は、スペイン語で塔を意味する「トーレ(torre)」と、バルセロナの水道会社の名称「アグバール(Agbar)」を組み合わせたものである。建築の設計は、世界各地で数多くの大型プロジェクトを手掛けるフランスの建築家「ジャン・ヌーヴェル」が担当。水道会社のオフィスビルとして建てられたトーレ・アグバールは、「水」という自然要素をモチーフとしてデザインされている。そういわれてみると、確かにトーレ・アグバールの独特な形態は、噴水や間欠泉のようなイメージを誘発するし、不規則に仕上げられたファサード面は、風に揺らぐ水のようにも見える。
ルーヴル・アブダビは、フランスに建つ世界一有名な美術館「ルーヴル美術館」の姉妹館として、2017年アラブ首長国連邦の首都アブダビに設立された美術館である。この美術館では、フランスを代表する13の美術館(ポンピドゥーセンターやケ・ブランリ美術館など)から300点にも及ぶ収蔵品を借り受け、さらに独自に収集した作品なども併せて多彩な展示を行っている。ルーヴル・アブダビの設計は、フランスを代表する建築家「ジャン・ヌーヴェル」が担当。アラブの歴史的な街並みにみられる箱型低層建築の集合体(55棟)が、ここでは直径180mのドーム屋根によって覆われており、一つの街のような空間を生み出している。さらに、巨大なドームは、ステンレスの骨組みの上下に4層ずつ、幾何学的形態をしたアルミニウムのレイヤーが被せられており、計8つのレイヤーを透過して建物内部に届く光は、まるで森の中の木漏れ日のような幻想的な光へと変化する。
カタール国立博物館は、中東の国カタールの歴史を伝えるための施設として、2018年に首都ドーハに建設された国立博物館である。建築の設計は、世界的に活躍するフランスの建築家「ジャン・ヌーヴェル」が担当。建物全体は、沿岸のような水が存在する砂漠地帯でのみでしか生まれない薔薇型の鉱物結晶「砂漠の薔薇」の形態をモチーフにデザインされており、巨大な円盤を縦横ランダムに組み合わせたような形態となっている。また、その円盤は外形のみならず内部空間すらも形作り、世界的にも類を見ない異質な建築空間が生み出されている。巨大な円盤が交差するこの複雑な形態の実現には、最先端の建築技術が導入されている。これも、石油や天然ガスなどの天然資源に恵まれた国・カタールだからこそ実現しえ得た建築作品なのだろう。
ケ・ブランリ美術館は、ヨーロッパ以外の地域(アフリカ・アジア・オセアニア・アメリカ)の美術品や資料を展示するための施設として、2006年フランス・パリに開館した美術館である。本美術館は、フランス・パリの象徴であるエッフェル塔の足元に計画され、建物の周囲にはフランスのランドスケープ・アーキテクト「ジル・クレモン」がデザインした庭園が広がっている。建築の設計は、フランスを代表する現代建築家「ジャン・ヌーヴェル」が担当。建物全体は、1階部分がピロティ空間として空洞化されており、人々の流れや風の流れが建物によって途切れないような構成となっている。さらに、ケ・ブランリ美術館のファサードには多様性があり、太陽が当たる南側は鱗のようなルーバーで覆われているのに対して、北側はガラス面から複数の箱が飛び出したような異質な外観を呈している。前衛的建築家ジャン・ヌーヴェルが手がけた建築作品の中でも、特にユニークな特徴を持つ建築物である。
【全4作品】フランク・ロイド・ライトが残した日本建築 フランク・ロイド・ライトの日本建築作品 帝国ホテル(※玄関部分のみ) 自由学園明日館 ヨドコウ迎賓館 旧林愛作邸 1.帝国ホテル(※玄関部分のみ) photo by *Yaco*/CC
内藤廣の家族構成【妻・子供・父親・母親は何者?】 https://youtu.be/l52fhioMHkg?si=anRMXGEmqFdUIVox 内藤廣の家族構成 妻:事務所マネージャーも務める「内藤鏡子」 子供:娘が2人いる 父親:航空
ジョンソンワックス本社ビルとは? photo by Michael Barera/CC 表示-継承 4.0 設計:フランク・ロイド・ライト 住所:アメリカ・ウィスコンシン州ラシーン 竣工:1939年 用途:事務所 ジョンソンワックス本社ビル
自由学園明日館とは? photo by Kakidai/CC 表示-継承 4.0 設計:フランク・ロイド・ライト+遠藤新 住所:東京都豊島区西池袋2-20 竣工:1922年 用途:校舎 URL:公式ページ 自由学園明日館は、近代建築の三大巨
建築家・白江龍三とは? 引用 白江 龍三 株式会社白江建築研究所 登録建築家 白江隆三のプロフィール 生誕:1952年1月24日 年齢:72歳 出身:埼玉県 職業:建築家 白江龍三は、あの有名な「金沢駅」を設計したことで知られる
白江龍三のプロフィール 引用 白江 龍三 株式会社白江建築研究所 登録建築家 白江隆三のプロフィール 生誕:1952年1月24日 年齢:72歳 出身:埼玉県 職業:建築家 白江龍三は、あの有名な「金沢駅」を設計したことで知られる
タリアセンは、建築家フランク・ロイド・ライトの「自邸兼設計事務所」として1911年から建設が開始された建築物である。自宅・設計事務所の他に、このタリアセンにはもう一つ「建築塾」としての機能も備わっており、ライトの弟子たちが共同生活を営みながら、建築の実践と教育を行う場にもなっていた。そんなライトがエッセンスが詰まったこのタリアセンは、アメリカ内の2か所に存在している。一つは、アメリカ合衆国中西部最北の地・ウィスコンシン州に建つ「タリアセン・イースト(1911年~)」。※単にタリアセンともいう。もう一つは、アメリカ合衆国南西部のアリゾナ州に建つ「タリアセン・ウェスト(1938年~)」である。ライトとその弟子たちは毎年2回、隊を組んでウィスコンシン州とアリゾナ州を行き来していたという。
自転車製造業で財を成したフレデリック・C・ロビーの邸宅として、2010年にアメリカ第三の都市・シカゴに建設された個人住宅「ロビー邸」。ロビー邸は、フランク・ロイド・ライトが提唱した革新的な建築思想「プレーリースタイル(草原様式)」の最高傑作とも言われる、ライトの代表作である。建築全体は、周囲の豊かな自然環境に溶け込むように高さが抑えられ、限りなく続く地表と並列するように水平ラインが強調されている。さらに平面的にも、大きなバルコニーやテラスを設けることで、周辺環境と建物内部との連続性を演出。建築全体がまるで草原に溶け込むような構成となっている。そんなロビー邸は、2019年7月に「フランク・ロイド・ライトの20世紀建築作品群」として世界遺産に登録されている。
ミース・ファン・デル・ローエは、「ル・コルビュジェ」「フランク・ロイド・ライト」と共に近代建築の三大巨匠の1人として知られる、モダニズムを代表する建築家である。ミースが残した「Less is more(より少ないことは、より豊かなことである)」という言葉は、モダニズムの思想を端的かつ象徴的に表した言葉として、建築界で語り継がれている。ミースの代表作品としては、住宅建築の傑作「ファンズワース邸」や、現代の超高層ビルの走り「シーグラムビル」、モダニズム建築の代表作「バルセロナ・パビリオン」などが挙げられる。また、モダニズムの源流となった教育機関「バウハウス」の3代目校長を務めたことでも知られており、理論と実践の両面からモダニズムと向き合った建築家であったことがわかる。1959年にはRIBAゴールドメダル、1960年にはAIAゴールドメダルという世界的権威のある建築賞を受賞した後、1969年にその壮絶な人生に幕を閉じた。
アメリカ合衆国イリノイ州・シカゴの中央部に位置する、私立の理工系研究大学「イリノイ工科大学」。このイリノイ工科大学のキャンパス内には、建築学科のスタジオとして建設された「クラウンホール」という近代建築が存在している。クラウンホールを設計したのは、近代建築三大巨匠のひとりとして知られる建築家「ミース・ファン・デル・ローエ」である。ミースは、ナチスの独裁政権から逃れるためアメリカに亡命した後、イリノイ工科大学・建築学科の主任教授に就任。加えて、同大学のキャンパス全体計画を担当している。そのため、イリノイ工科大学内にはミースが設計した建物が複数存在するのだが、その建築群の中でも特に高い評価を得ているのが、このクラウンホールなのである。
ベルリンの中心地に、複数の棟に分散する形で存在している「ベルリン国立美術館」。そんなベルリン国立美術館群を構成する建物の一つに『新ナショナルギャラリー』と呼ばれる近代建築が存在する。この建物を設計したのは、近代建築三大巨匠のひとりとして知られるドイツ出身の建築「ミース・ファン・デル・ローエ」である。新ナショナルギャラリーは、8本の十字柱、グリッド状の梁、建物全面を覆うガラス、という最小限の要素によって構成されており、モダニズムが追求したユニバーサルスペースを見事に具現化している。また、この建築はミースが亡くなる前年に竣工したことでも知られており、彼のエッセンスが詰まった最高傑作としても名高い。
トゥーゲントハット邸は、チェコ第2の都市としてして知られる観光地「ブルノ」に建つ住宅建築である。建築の設計は、近代建築三大巨匠のひとりとして知られるドイツ出身の建築家「ミース・ファン・デル・ローエ」が担当。この邸宅は、ミースの代表作であると共に、近代建築の特徴を顕著に表したモダニズムの最高傑作としても知られており、2001年にはユネスコの世界遺産にも登録されている。敷地は、ブルノの傾斜地に位置しており、その傾斜に沿うように、白く純粋な形状をした3階建ての建物が建てられている。建物内部には、コルビュジェが提唱した「近代建築の五原則」の一つ「自由な平面」を具現化するなど、近代建築家・ミースのエッセンスが詰まった構成となっている。
シーグラム・ビルディングは、1958年にアメリカの都市・マンハッタンに建設された、高さが約157mにも及ぶ超高層ビル建築である。建築の設計は、近代建築三大巨匠のひとり「ミース・ファン・デル・ローエ」と、モダニズム・ポストモダンを牽引した建築家「フィリップ・ジョンソン」の2人が共同で行われた。この建築は、モダニズムが追求した「ユニバーサルスペース」「インターナショナルスタイル」「機能主義」といった概念をほぼ完璧に具現化しており、モダニズム建築の極致とも言われている。さらに、シーグラム・ビルディングは、現在世界各地の都市で展開されている超高層ビルのプロトタイプ(原型)になったことでも知られており、現代社会に大きな影響を与えたとされている。
バルセロナ・パビリオンは、1929年にスペイン・バルセロナで開催された「バルセロナ万国博覧会」のドイツ館として建設されたパビリオン建築である。建築の設計は、近代建築三大巨匠の1人として知られるドイツ出身の建築家「ミース・ファン・デル・ローエ」が担当。この建築は、万博のパビリオン(仮設建築)として建設され施設であるため、万博終了後にはすぐに解体されてしまった。しかし、モダニズム建築の特徴を象徴的に表したミースの代表作として高い評価を得ていたため、ミース生誕100周年に当たる1986年に当時の姿のまま正確に復元され、現在は「ミース・ファン・デル・ローエ記念館」として公開されている。ミースの初期の代表作であると共に、モダニズムの傑作としても知られる建築作品である。
ジャン・ヌーヴェルは、「プリツカー賞」や「RIBAゴールドメダル」といった世界的権威のある建築賞を総なめにする、フランス出身の建築家である。フランス・パリの国立美術学校「エコール・デ・ボザール」在籍中に自身の事務所を設立し、設計活動を開始。その後、1981年に実施された「アラブ世界研究所」の国際コンペで最優秀賞を獲得。この作品によってジャン・ヌーヴェルの名は世界に轟くこととなる。そんな、ジャン・ヌーヴェルの代表作には「アラブ世界研究所」はもちろんのこと、「ケ・ブランリ美術館」や「トーレ・アグバール」など、前衛的な建築作品が数多く挙げられる。これらの作品の共通点は、ガラスと光を巧みに利用している点にある。このことから「ジャン・ヌーヴェル=ガラスと光を巧みに扱う建築家」というイメージが建築界では浸透している。
電通本社ビルは、日本屈指の広告代理店「電通」の本社ビルとして、2002年東京都港区東新橋に建設された超高層ビルである。建物全体は、約213mの高さを誇る「オフィス棟」、商業施設や劇場などが入る「カレッタ汐留」、貸事務所が入る「汐留アネックスビル」、講演会などを行える「電通ホール」の4棟で構成されている。建築の設計は、スーパーゼネコンの一角を担う「大林組」と、フランスを代表する建築家「ジャン・ヌーヴェル」、アメリカの建築家「ジョン・ジャーディ」の三者が共同で行った。プロジェクト全体のコンセプトは「クリスタル&ロック」。岩のように強固な地盤の上に、クリスタルのように鋭い高層棟を建てるという意図が明快に表れたコンセプトとなっている。
トーレ・アグバールは、アントニ・ガウディの建築作品が数多く存在することで知られるスペイン第二の都市「バルセロナ」のシンボルとして知られる超高層ビル建築である。トーレ・アグバールという名は、スペイン語で塔を意味する「トーレ(torre)」と、バルセロナの水道会社の名称「アグバール(Agbar)」を組み合わせたものである。建築の設計は、世界各地で数多くの大型プロジェクトを手掛けるフランスの建築家「ジャン・ヌーヴェル」が担当。水道会社のオフィスビルとして建てられたトーレ・アグバールは、「水」という自然要素をモチーフとしてデザインされている。そういわれてみると、確かにトーレ・アグバールの独特な形態は、噴水や間欠泉のようなイメージを誘発するし、不規則に仕上げられたファサード面は、風に揺らぐ水のようにも見える。
ルーヴル・アブダビは、フランスに建つ世界一有名な美術館「ルーヴル美術館」の姉妹館として、2017年アラブ首長国連邦の首都アブダビに設立された美術館である。この美術館では、フランスを代表する13の美術館(ポンピドゥーセンターやケ・ブランリ美術館など)から300点にも及ぶ収蔵品を借り受け、さらに独自に収集した作品なども併せて多彩な展示を行っている。ルーヴル・アブダビの設計は、フランスを代表する建築家「ジャン・ヌーヴェル」が担当。アラブの歴史的な街並みにみられる箱型低層建築の集合体(55棟)が、ここでは直径180mのドーム屋根によって覆われており、一つの街のような空間を生み出している。さらに、巨大なドームは、ステンレスの骨組みの上下に4層ずつ、幾何学的形態をしたアルミニウムのレイヤーが被せられており、計8つのレイヤーを透過して建物内部に届く光は、まるで森の中の木漏れ日のような幻想的な光へと変化する。
カタール国立博物館は、中東の国カタールの歴史を伝えるための施設として、2018年に首都ドーハに建設された国立博物館である。建築の設計は、世界的に活躍するフランスの建築家「ジャン・ヌーヴェル」が担当。建物全体は、沿岸のような水が存在する砂漠地帯でのみでしか生まれない薔薇型の鉱物結晶「砂漠の薔薇」の形態をモチーフにデザインされており、巨大な円盤を縦横ランダムに組み合わせたような形態となっている。また、その円盤は外形のみならず内部空間すらも形作り、世界的にも類を見ない異質な建築空間が生み出されている。巨大な円盤が交差するこの複雑な形態の実現には、最先端の建築技術が導入されている。これも、石油や天然ガスなどの天然資源に恵まれた国・カタールだからこそ実現しえ得た建築作品なのだろう。
ケ・ブランリ美術館は、ヨーロッパ以外の地域(アフリカ・アジア・オセアニア・アメリカ)の美術品や資料を展示するための施設として、2006年フランス・パリに開館した美術館である。本美術館は、フランス・パリの象徴であるエッフェル塔の足元に計画され、建物の周囲にはフランスのランドスケープ・アーキテクト「ジル・クレモン」がデザインした庭園が広がっている。建築の設計は、フランスを代表する現代建築家「ジャン・ヌーヴェル」が担当。建物全体は、1階部分がピロティ空間として空洞化されており、人々の流れや風の流れが建物によって途切れないような構成となっている。さらに、ケ・ブランリ美術館のファサードには多様性があり、太陽が当たる南側は鱗のようなルーバーで覆われているのに対して、北側はガラス面から複数の箱が飛び出したような異質な外観を呈している。前衛的建築家ジャン・ヌーヴェルが手がけた建築作品の中でも、特にユニークな特徴を持つ建築物である。