【建築解説】虐殺されたヨーロッパのユダヤ人のための記念碑(ホロコースト記念碑)|ピーター・アイゼンマン
虐殺されたヨーロッパのユダヤ人のための記念碑(ホロコースト記念碑)は、第二次世界大戦中にホロコースト(大量虐殺)によって殺されたユダヤ人の追悼を目的として、2005年に建設された記念碑である。記念碑全体は、2700を超えるコンクリートの量塊が、2万㎡近くある広大な敷地に整然と並べられた構成となっている。コンクリートの平面サイズはどれも「2.38×0.9m」で統一されているが、高さは「0~4.7m」と変化に富んでいる。訪れた人々は、このコンクリートの隙間を自由に歩き回ることができるのだが、その異様な空間体験からは、恐怖や不安を感じる人も少ないくないという。ちなみに、この敷地の地下には、ホロコーストに関する情報センターが埋め込まれている。
2023/12/31 09:33