chevron_left

メインカテゴリーを選択しなおす

cancel
  • 脳腫瘍の闘病記11:麻酔科の診察編

    循環器科の医師に全身麻酔しても大丈夫と判断されましたので、脳腫瘍の摘出手術に向けての準備が再開しました。 麻酔のための肺活量の測定が行われ、その2,3日あとに麻酔科医の診察を受けました。麻酔科の医師は女性でした。 「全身麻酔の経験はありますか」「呼吸用の器具を装着しますが抜けそうな歯はありますか」「足の血液を循環させるために足にマッサージ器のようなものを装着しますが大丈夫ですか」「身長と体重はどれくらいですか」などの質問がなされ、それぞれに回答しました。 質問が終わると「麻酔により数秒で意識がなくなります。意識が戻るのはICUです。麻酔で××という症状がでる可能性が△△%です。また◇◇という症状がでる可能性が◎◎%です。…承諾される場合にはここにサインをしてください」という感じで麻酔のリスクの説明があり、承諾書へサインをしました。 麻酔医の診療の終わりに「それでば手術で」と言われ、「よろしくお願いいたします」とお願いをしました。 麻酔医の診察の後、脳外科の医師の診察を受け、予定どおりおよそ2週後に手術をすることになりました。脳外科の医師の診察の後、入院の手続をしました。 簡単に予定を変

  • 脳腫瘍の闘病記10:心電図で異常編

    検査入院の後も、通院で検査を受けていました。 心電図をとったところ異常がでました。これまでの健康診断で異常がでたことはなかったのでサプライズでした。 「心電図の検査で異常判定がでました。心臓に疾患があると全身麻酔ができません。循環器科の医師の診療を受けてください。もしかしたら脳腫瘍の手術は心臓を治療した後になるかもしれません」 と脳外科の医師に告げられました。 とにかく早く手術を受けて治したいと思って治療優先で生活していたのですが、もしこれから心臓の治療をして心臓が完治してから脳腫瘍の手術をするとなると、どれくらい時間がかかるのだろう、と思い、がっくりきました。 脳外科の医師に心臓の異常を告げられてからおよそ1週間後に、循環器科の医師の診療を受けました。 医師は心電図を見ながら「脳外科の医師から聞いています。ちょっと変わった信号がでてるけど、これくらいなら全身麻酔に悪影響はないと判断しますので、手術を受けていただいてかまいません」と告げました。 ほっとしました。 手術に向けて次は1週間後に麻酔科の診療を受けることになります。 (つづく)

  • 脳腫瘍の闘病記9:検査入院の結果編

    検査入院から2週間ほど経ち、検査結果を脳外科の医師から伝えられました。 ディスプレイに撮影された頭部の3D画像を表示しながら医師が結果を説明してくれました。 「○○さんの腫瘍は特殊な形をしていることが分かりました。 ダンベルのような形をしていて、3.5㎝の腫瘍が神経の束にできており、2㎝の腫瘍が耳の蝸牛という渦巻状の器官にできています。2つの腫瘍はつながっています。 極めてめずらしい症例です。 3.5㎝の腫瘍は開頭手術で摘出する方針でしたがこれはその方針のままでよろしいですか?」 「はい」 「問題は蝸牛にできている腫瘍です。これを手術で摘出する場合には蝸牛と一緒に摘出することになりますので右の聴力を完全に失います。聴力を犠牲にして2㎝の腫瘍を摘出するか、あるいは2㎝の腫瘍は摘出せず放射線で小さくして聴力をなるべく残すことを試みるか、の選択になります。どちらを希望されますか?」 自分は少し考えましたが、やはり右聴力を完全に失うのは避けたいと思い、 「2㎝の方の腫瘍は放射線で治療してほしいです」 と回答しました。 「分かりました。ではその方針で進めましょう。オペはいつを希望されますか?」

  • 脳腫瘍の闘病記8:検査入院3日目編

    自分はいびきをかく体質で、初日の夜は「同室の患者さんに迷惑がかかるかも」と気を使い、あまり寝れなかったのですが、2日目は他の患者さんもいびきをかくことがわかってましたので、あまり気を使わずよく寝れました。昼の検査で鎮痛剤を使ったのでその影響もあったのかもしれません。 朝になるとすぐに看護師さんが点滴の針を抜いてくれました。 この針を腕から抜いたときの解放感と安心感はやったことのある方ならご理解いただけると思います。 食事をとり、血圧と体重を自分で図ると、血圧も体重も低下していました。たったの2泊なのに食事でこんなに数値が改善するのかと驚きました。体重は1、2キロは減少していたと思います。 全ての検査が午前中に終わったので、今回の検査結果に基づく脳外科の診療を2週間後に予約してもらいました。 また、残りの検査(心電図や、自分の血液の採集など)の予約を入れ、退院しました。 たったの2泊3日ですが、外に出て歩くことができたときはうれしかったです。 (つづく)

  • 脳腫瘍の闘病記7:検査入院2日目編

    検査入院2日目は朝から点滴を始めました。この点滴は夜まで続きます。 したがって2日目は点滴スタンドと一緒に移動します。 2日目の午後はカテーテルを使った頭部の血管の撮影があり、この検査がこの検査入院で最も大変なものになります。この検査の後は、4、5時間動けずトイレにも行けないと聞かされていました。 手術着に着替えて点滴スタンドとともに検査室まで行き、検査用のベッドに横たわると、手術着がはがされ、カテーテルを挿入する脚のつけね周辺を局部麻酔され、血管には鎮静剤が投与されました。 局部麻酔と鎮静剤の効果で、痛みは感じませんが、なんとなくカテーテルの先端が血管の中を進み、頭部へ上がってきている感覚があり、うっすらと不気味さを感じました。 カテーテルで撮影液が投入されると、その部分に熱を感じ、独特な感じです。 精度よく撮影をしてもらいたいので、自分はなるべく動かないように気をつけました。 体感で30分か40分経つと撮影は終了しました。今度はカテーテルが血管内を進行して対外へ出ていきます。これも不気味な感覚でした。 太い血管にカテーテルを挿入したので、検査後に動いて出血しないよう、注意されました

  • 脳腫瘍の闘病記6:検査入院1日目編

    検査入院は2泊3日です。 初日の8時45分に病院に行き、入院の手続をしました。 その後、直ちに綿棒を鼻に挿入するタイプのコロナPCR検査を受け、入院予定の部屋に行きます。 そこで、PCR検査の結果を待ちます。 部屋は4人部屋で、自分のベッドがあり、テレビ、小さい冷蔵庫、貴重品入れ付きでした。カーテンと棚で他の患者さんのスペースとは仕切られるため、ある程度プライバシーは保たれますが、音は聞こえます。 2時間ほど待つと看護師さんが「陰性でしたよ」と伝えてくれてほっとしました。 質素な昼食をとり、その後の検査は「○○時にCT撮影に行ってください」「△△時に撮影剤を血管に入れるMRI撮影に行ってください」「××時にレントゲンにいってください」というように看護師さんの指示にそって検査をしてくれる部門に伺いました。おそらく検査技師の手があくとそこにブッキングされるというオペレーションだったのだろうと思います。 初日の検査は、軽いものばかりだったので負担は軽かったです。 初日の夕方ごろ、看護師さんに「明日は脚のつけねあたりからカテーテルを入れて脳の血管の撮影をしますので、本日のシャワーの際に下の毛を

  • 脳腫瘍の闘病記5:平衡・聴力検査と耳鼻科診療3回目編

    脳外科の初回診療と検査入院の間に、耳鼻科で平衡感覚と聴力の検査をしました。 その後、1時間ほど待って、耳鼻科の3回目の診療を受けました。 平衡感覚検査では大きな異常はなかったと思います。 聴力検査の結果は、右の聴力が正常値の半分ほどに低下していました。 「○○さんの現在の症状は、平衡感覚も聴力も、腫瘍の大きさの割には悪影響が少ないという感じです。聴力は健常者の半分で、ギリギリ障害とはならないレベルです。通常、○○さんの腫瘍の大きさだと、顔面麻痺が起きてもおかしくないし、右の聴力がなくなっていてもおかしくないです。もしかしたら腫瘍の大きさの割には神経のダメージが少ない状態かもしれません」 という耳鼻科の医師の見解でした。 神経のダメージが少ないかもしれないというポジティブな意見もありましたが、これ以上聴力が低下すると障害になるということにショックを受けました。自分が健康体ではないことを認識しました。 「来週から検査入院なんですね。メインの治療が脳外科に移りますが頑張って下さい」 耳鼻科の医師にそう励まされました。 「先生が迅速にMRI検査をしてくれたおかげで早い治療ができています。ありが

  • 脳腫瘍の闘病記4:脳外科診療1回目編

    耳鼻科から脳外科を紹介され、1週間後に脳外科の診療を受けました。 1週間で脳外科の診療を受けれたのは耳鼻科の医師が手配してくれたからで迅速な対応に感謝しました。 脳外科の診療室に入ると脳外科の医師はディスプレイに映ったMRI画像を観察しながら説明を始めました。 「耳鼻科の医師から聴神経腫瘍の疑いがあると聞いています。MRI画像を見たところ私も聴神経腫瘍と考えます。聴神経腫瘍の治療法は主に放射線治療と手術による摘出がありますが、○○さんの腫瘍は3.5㎝を超えますので摘出手術をする必要があります。このままだと腫瘍が小脳を圧迫し、麻痺などの症状がでる可能性があります。摘出する方向でよろしいですか」 耳鼻科の医師からも同様の説明を受けていたので 「はい。手術での摘出でお願いします」 と自分は回答しました。自分の体に大きな傷をつける手術はできれば避けたかったですが、MRIの画像に腫瘍が小脳を圧迫し始めている状況が現れており、とにかく早く治療をする必要性を感じていました。 「仕事の調整は大丈夫ですか?」と医師に聞かれました。 「フリーランスなので自分で調整できます。できれば治療を優先させたいと考え

ブログリーダー」を活用して、海空PFさんをフォローしませんか?

ハンドル名
海空PFさん
ブログタイトル
海と空のプラットフォーム
フォロー
海と空のプラットフォーム

にほんブログ村 カテゴリー一覧

商用