水封式真空ポンプの封液は循環がおススメかもしれません。排出量だけを考えると明らかに有利です。運転トラブルを起こす原因になりかねないので、ストレーナーのメンテナンスや状態監視が必要になります。手間をかけて排出量を削減するという流れになるでしょう。
化学プラントの設備・運転を分かりやすく解説。国立の機電系大学院卒業→化学会社のプラントエンジニア15年以上。機械設計中心、海外勤務、製造管理経験あり。
|
https://twitter.com/neoneeet |
---|
“ボールタップ”と化学工場での使い方 冷水塔/ユーティリティタンク向け自動補給装置の基本
ボールタップ(ball tap)について解説します。ボールタップというとトイレのアレを思い浮かべるでしょう。立派な液面調整装置です。古典的過ぎて液面制御というのは違うかも・・・と思うかもしれませんが、立派な制御です。特に機械屋は制御はちょっ
【スラリー対応】竪型”キャンドポンプ”の概略構造と特徴を紹介 シールレス/高耐食材質
竪型キャンドポンプ(canned pump)について解説します。腐食性の高いスラリー液を扱いたい場合に、最後の手段的な視点で選ばれるシールレスポンプです。取り扱いが難しく、そもそも構造も分かりにくいポンプですので、少し解説して上手に使うため
“浸透探傷試験”(カラーチェック)と化学工場向け設備の溶接部の検査で注意したいこと
浸透探傷検査(color check)について解説します。カラーチェック、PTなどの表現で馴染みのある人もいるかもしれませんね。溶接の検査として一般的です。化学プラントのエンジニアとしては溶接の知識は、専門家ほど詳しくなる余裕はないでしょう
“水素”とバッチ系化学工場の設備での注意点 オートクレーブ/一圧/高圧ガス 高圧フランジ/渦巻ガスケット
水素(hydrogen)について解説します。水素といえば水素自動車や水素電池でしょうか。理科の実験で行った水の電気分解を思い出す人もいるでしょうね。もちろん化学プラントでも使用します。バッチ系化学プラントも例外ではありません。設備としては特
配管ライン中に設置する”サイクロン”セパレータのかんたんな設計方法を解説 ミスト/固形物の分離
サイクロン(Cyclone)について解説します。熱帯性低気圧であったり、掃除機であったりと何かと有名になってきたサイクロン。サイクロンは化学プラントなどの設備としても使います。アナログな設備ですが、だからこそ効力は発揮するときは絶大です。か
プラント設計に関わる”エレベーション”基準の考え方 GL/EL/COP/TOB 地面の水平・勾配
プラント設計ではエレベーション(level)をちゃんと設計することはとても大事です。設計のかなり初期から決める事項です。エレベーションを決めることはプラントの寸法を決めるほか、設備の大きさや配管のルートなど設計の多くの場面に影響を与えます。
“配管”サポート設計のための支持間隔の計算例を解説 機械力学における梁の両端支持の等分布荷重
配管サポート(Piping support)について、支持間隔の計算例を紹介します。配管を撓みなく適切に固定するためには、サポートで支持することが不可欠です。でもどれくらいのサポートを作ればいいのか、意外と適当に施工されることもあります。手
耐酸性材質としての”FRP”と”フッ素樹脂ライニング”の比較 設備/配管での使い分け
FRPとフッ素樹脂ライニング(Fluororesin lining)の比較について解説します。どちらも耐酸性の材質として有名です。ほかにグラスライニングがありますが、ガラスでは使いにくい場所に対して次の候補として上がる材質がFRPとフッ素樹
JIS”フランジ”呼び圧力の使い分けを解説 バッチ系化学工場を例に 配管強度/揚程/設計圧力
フランジ(Flange)呼び圧力の使い分けについて解説します。種類があるものすべて、どれを使えばいいのか分かりにくい…という問題があります。化学プラントに限らず技術系の知識はたいてい種類が多いのが悩みのため。適切に使い分けができるように、バ
これだけ”溶接”記号 化学工場の設備で使う部分に限定して解説 I型/V型/L型/K型とルート間隔
溶接記号(welding symbol)について解説します。溶接記号は溶接の仕方を図面上で表したもので、化学プラントの設備図面や配管製作図面で登場します。詳細はJISに定められていますが、種類が多くてどれを使うのか分かりにくいでしょう。そこ
“配管”どうしの近接間隔設定で失敗しないために。範囲を限定するための設計思想 ヘッダー/千鳥
配管設計(piping design)の基礎的な部分である、配管と配管の間隔を設定するための思想を解説します。ここを失敗したら、化学プラントの配管工事では「あっ」という間に失敗します。とりあえず広めに設定していれば良いだろうこんな風に考えら
異径”チーズ”の接続方法典型3パターン 突き合わせ溶接/ノズル溶接/ハーフカップリング
配管設計(piping design)に関して異径チーズ配管について解説します。配管のルートを枝分けするために使うチーズですが、主配管と枝配管の口径が違う場合に異径チーズを使う場合があります。異径チーズ(径違いチーズ)として販売されています
バッチ系化学工場の”配管設計”の優先ランキング1~5位 独断と偏見で考えてみました
配管設計(piping design)の優先度について考えてみました。非常に多くの種類と口径の配管が張り巡らされている化学プラント。P&IDがきまって、さぁ配管設計をするぞ!というタイミングになって、途方に暮れる設計者もいると思いま
化学工場で手動”分液”を行うための設備構成と使い方を解説 ポンプ/窒素/覗き窓/バルブ
分液(liquid separation)を化学プラントの設備で実現する方法を解説します。タンク内にある2種類の液(例えば水と油)をそれぞれ分けるための方法です。反応物の洗浄などの工程のために分液操作を行うことは、特にバッチ系の運転では多い
回転機器の”動バランス”って何をするの? 化学工場のブロアーを例に解説 振動騒音/作業環境/近隣地域
動バランス(dynamic balance)について解説します。化学プラントの回転機器でたびたび話題になりますが、何を行っているか意外と分かりにくいものです。理論的な部分は除いて、概要だけを説明したいと思います。動バランスを取らないと振動が
“グラビティコンベア”によるドラム缶搬送の設計 化学工場の液充填の場合 幅・径・位置・安全対策
グラビティコンベア(Gravity conveyor)について解説します。工場で世間一般にもっとも使われているコンベアをイメージすると良いでしょうか。とてもシンプルな構造です。化学プラントでもドラム缶・フレキシブルコンテナなど様々な重量物を
危険物貯槽への保安用”窒素”配管の接続方法と使い方を解説 加圧/負圧・蒸気圧・接続方法
窒素(nitrogen)の危険物容器周りでの使い方をいくつか解説します。窒素は化学プラントではとても大事な物質です。引火性の危険物に対する保安目的で、非常に多くの場面で登場します。危険物を扱う場所ではとりあえず窒素を入れていれば良いだろう。
「ブログリーダー」を活用して、ねおにーーとさんをフォローしませんか?
水封式真空ポンプの封液は循環がおススメかもしれません。排出量だけを考えると明らかに有利です。運転トラブルを起こす原因になりかねないので、ストレーナーのメンテナンスや状態監視が必要になります。手間をかけて排出量を削減するという流れになるでしょう。
化学プラントの機電系エンジニアは競争相手が少ないです。特に私の氷河期世代は人数が少なく、化学プラント自体が不人気、会社内でも僻地に居たらさらに有利です。競争相手が少ないことで、昇進しやすかったり、仕事のハードルが低かったり、何かにつけて重宝されます。機電系の会社なら、もっと努力しないと同じような結果が得られなかったかも。
プラントエンジニアとして仕事をしていて、熱力学の知識を使ったことが実はあまりありません。伝熱力学とは似ている部分があり、四力学としては熱力学を学ぶためか、熱力学の知識がプラント園医ジニアとして大事であるかのような錯覚をします。ところが、実務では非常に限られた範囲でしか使いません。なくても何とかなってしまいます。
同期会ではあの人は今何をしているの?という話題が出ます。同期の中でも情報量に違いがあります。退職者は多いです。今の職場を知っている人は少なく、昇進程度の情報はほとんと興味を持たれません。意外なキャリアを持っている人がいます。仕事に関わらない情報ですが、知らない世界を知ることができます。
化学プラントでは重要設備は複数台でカバーすることが戦略的に重要です。コスト削減のために1台設置で済ませようとしがちですが、長期的な運転では不利です。低負荷運転やトラブル対応など安定した運転をするためには、複数台化させましょう。
試製造を本気で頑張らないと、生産性が上がらず・原因不明のリスクが残り・気が付いたら忙しくなっています。それ以上に、技術者としての実力が付きません。会社人生の中で10回も経験するわけではないので、しっかり取り組みましょう。
配管の腐食はボルトから始まります。SS400のボルトは錆が速いです。フランジ・ボルトナットのシステムの中で、一番腐食がしやすい場所としてボルトを選び、ボルトをチェックしていくだけで状態監視ができます。高所など手が届かない場所を除き、定期的な交換をしましょう。
真空ラインで粉体を詰まらせないための方法として、フィルター・水スプレー・サイクロンの方法を紹介しました。粉が必ず巻き込まれるという前提で、対策を取りましょう。真空ポンプを複数台置くという選択肢もあります。どれがいいかはユーザーの状況によって変わります。
昇進が遅れるとやる気が無くなると一般的には言われています。主任・課長・部長という分かりやすい例を取っても、年齢による差の方が大きく出ます。若いうちの昇進遅れは後々まで響いてきます。割り切れる人にはお勧めですが、そうではなく意識してしまうのは仕方ないでしょう。
スパイラルダクトは化学プラントでも使用されます。空気を送る目的で使えるのですが、意外と使いにくいです。金額が同程度・耐圧が弱い・設計が不自由という欠点があるので、突発工事に強いというメリットしか私は価値を見いだせていません。積極的に使っても良いですが、長所短所はしっかり把握してから採用しましょう。
設備トラブルの応急補修が終わった後、原因や対策を考えていくときに、メーカーと議論するにはコツが必要です。出す情報が少なかったり、責任を押し付けたりすると、メーカーは逃げていきます。メーカー技術者を捕まえるためにオンライン会議は有効です。メンテナンス関係など未知の情報をお互いに調べていくという前向きな方向で議論すると、協力的になってくれやすいです。
プラント立ち上げ時は計器を信じすぎると罠にはまります。水運転で確認出来ていても、実運転で何かしら問題になります。壊れにくく測定対象が分かりやすい主要計器ですら、観測できるあらゆる情報と整合性を取りましょう。設備を現地で確認することも必要となってきます。
化学プラントの床工事を削減するためには、いくつかのコツがあります。ビスを止めたり、根太で補強したりして、下の階に足場を付けないことが基本的な考え方です。柱を予め出しておいたり、吊り耳を付けたりという、細かな配慮も効果的です。後々のことを考えて、建設時からしっかりしたいですね。
化学プラント工事のコスト削減は土建から考えましょう。床の取外し枚数をターゲットに、設備の取外しのコストを粗く見積する時の考え方を示しました。結果的に上から取り出す方が安いというケースが多いですが、床を基準に考えると比較の軸ができあがるでしょう。
化学プラントの運転中の現場で、お試し的に設備を変える方法を解説しました。サンプリングが必要な場合には、二重バルブと単管を使います。ガスケットのテストは上ノズルにバルブとブラインドフランジを付けます。材質のテストなら、試験片が入れれるような部材を作り、上から挿入しましょう。失敗しても漏れが最小限になるように。
バッチプラントの材料トラブルではまずは酸を疑いましょう。酸性液体の反応が多く、金属を腐食させる原因となります。酸性ガスも透過や凝縮によりトラブルを起こします。アルカリ・スラリーなどの他の原因が目立つので忘れがちですが、王道は酸です。
化学プラントではタバコを吸うことを特定エリア全面で禁止したりします。危険物がどこに溜まっているか分からず、ちょっとした着火源でも危険になるからです。着火源を遮断することが最も確実だから、タバコの火を消しているかどうかは関係なく、とにかく持ち込まないと分かりやすくすることが大切です。
フレキシブルチューブの継手はフランジ・ワンタッチ・ねじ込みの3つが基本です。危険物など漏れを最小化したいときはフランジ、危険物でなく取り外し頻度が高い場合はワンタッチ、振動など折れが気になるときはねじ込みと使い分けています。漏れや作業性に対するリスクをどうとるかで、どの継手を選ぶか変わります。会社や工場によって結構変わると思います。
LOTO管理をプラント内の入槽作業で行うときの注意点をまとめました。電力遮断は基本ですが、鍵の管理をどうするかで各社対応が変わってきます。配管は遮断板で防ぎましょう。窒素は切り離す方が確実です。換気ラインは遮断板で防ぐと駄目です。
化学プラントの機電系エンジニアのキャリアは、工場の生産技術が多いですが、生産企画や製造現場の道もあります。本社の生産技術やエンジニアリング専門の職場に行くこともゼロではありません。研究は新入社員の時限定と思った方が良いでしょう。運に左右されますが、道は一つではありません。その職場で頑張っていると別の道が見えてくるでしょう。
埋設配管(Buried piping)について解説します。化学プラントのように多くの配管を扱う場所では、埋設配管は1つの選択肢になります。街中だと景観とかの問題で埋設配管を許容できるとしても、化学プラントだと埋設配管は極力使わない方が良いで
視野視点(plant engineer)の話をします。いろいろな仕事で重要になる考え方ですが、弊部プラントエンジニアを例に初心者・中堅・ベテランと分けてみます。ポンプの概要設計というオーナーエンジニアリングの典型パターンを使います。どのレベ
金属疲労(metal fatigue)の話をします。疲労というと労働とか運動とかの話が思いつきますが、金属材料も疲労します。動いている設備は必ず疲労します。人間が動いて疲れるように金属も疲れます。化学設備のように動きが目に見えない設備でも、
40年経って老朽化した化学プラント(aging plant)を、さらに長持ちさせるためにできることを考えています。この問題はプラントのエンジニアなら、誰もが関係する超重要な課題です。しかし、初心者エンジニアがこの課題を意識することは、まずあ
クリープ現象について解説します。材料に関する一般的な話です。機械系のエンジニアなら目や耳に触れたことのある単語でしょう。ところが、バッチ系の機械エンジニアならほとんど出会うことがありません。10年くらいのベテランでも知らないということが起こ
クリープ現象(creep)について解説します。材料に関する一般的な話です。機械系のエンジニアなら目や耳に触れたことのある単語でしょう。ところが、バッチ系の機械エンジニアならほとんど出会うことがありません。10年くらいのベテランでも知らないと
応力集中について解説します。材料力学で出てくるお話で、機械装置には必須の考え方です。ところが、意外にも機電系エンジニアが応力集中を意識することは少ないです。圧力容器など応力に関する配慮がたくさんある業界にもかかわらず、応力集中という単語を出
応力集中(stress concentration)について解説します。材料力学で出てくるお話で、機械装置には必須の考え方です。ところが、意外にも機電系エンジニアが応力集中を意識することは少ないです。圧力容器など応力に関する配慮がたくさんあ
柱の座屈(Buckling)について解説します。材料力学の基本的な範囲に限定します。柱の設計はプラント建物以外にも架台やサポートなどその範囲は広いです。梁のたわみについてはイメージを持ちやすいですが、座屈はあまりイメージを持ちにくく難しいと
高所作業(Working at height)について解説します。結構身近にある作業ですが、相当危ない作業です。見慣れているがゆえに工場内でも同じ感覚で行ってしまいがち。大きな事故に繋がることもありえます。高所作業と言ってもさまざま。化学プ
中期経営計画への機電系エンジニア(plant engineer)の関わり方について解説します。多く会社で3年~5年のスパンで計画するアレです。会社として正式に公表する計画で、工場よりももっと広い視点での話なので、工場の機電系エンジニアレベル
ジャケット形式(jacket)について解説します。化学プラントで働いていると、ジャケットという単語を多く耳にします。何となく意味は理解できて、今までそれで問題ない構造だから気を配ることが少ないかもしれません。当たり前のように使っているものこ
塩素の性質について解説します。理科で学習したこともあると思いますが、多くの機電系エンジニアは入社したときには完全に忘れています。何となく危険そう・・・。こんな感じの人が多いです。プラント設計などで塩素に関わる場合も多いでしょうが、ポイントや
撹拌機の危険速度について解説します。バッチプラントにあるような撹拌槽であれば、必ずと言っていいほど問題になります。運転方法を大きく左右する重要なことです。詳細の計算はメーカーで行いますが、概要はユーザー側も知っておきましょう。撹拌翼の強度計
撹拌軸強度計算について解説します。撹拌槽のような撹拌機を使う設備では、この計算は必須です。計算をせずに安易に撹拌機を付けてしまった結果、撹拌機が折れるというトラブルは続発しました。ユーザーエンジニアの立場では、メーカーに一任しがちですが、失
酸素について解説します。身近にある当たり前の元素で常識過ぎていますが、化学プラントではそれ以上の意味を持ちます。化学プラントに入社して1年目の技術系のエンジニアなら、ここだけは知っておいた方がいい内容に限定して解説します。化学系出身者なら基
水素について解説します。最近では自動車の燃料電池などで話題になっていて、一般の人でもその名前を知っている人は増えているでしょう。原子番号1番で化学元素の基本みたいなもの。化学プラントでもよく使います。化学の知識はとても深いもので、全部を習得
化学プラントでの反応槽の使い方で特殊な方法を解説します。バッチ運転の場合、反応槽を1つ1つ渡り歩くようにプロセスが進んでいきます。そういう基本の使い方とは、少し違った使い方を2つ紹介します。機電系エンジニアとしては、この使い方が理解できれば
局所排気用のフードについて、化学プラントの場合を解説します。化学プラントでは作業環境を適切に設計するうえで、粉塵やガスの問題に悩まされます。そこで局所排気装置の出番。フードを使った集塵・集気を行います。制御風速の考え方を使って計算しますが、
作業環境について考えます。化学プラントでは大なり小なり現場での作業が発生します。特にバッチプラントは作業の割合が相対的に高め。安定生産をするうえで作業環境を適正にすることはとても大事です。今回は設備面でできる作業環境対策を考えます。作業性と