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  • 僕の神様がこう言ってる

    パソコンに向かい作業をしていると、僕の神様が話しかけてきた。僕を作った神様は、姿は見えないが、声だけで語りかけてくる。「いつまでこんな生活を続けるつもり?いい加減、君も神様になったら?」僕はというと、またこれか、とうんざりした顔で作業中の手を止めて、コーヒーが入っているマグカップに手を伸ばす。コーヒーを一口飲むと、神様に向かっていつものセリフを呟いた。「はい、分かってますけど、神様になることは、な...

  • ポスティング広告

    夜が明け切る前の薄暗いリビングで、ソファに座り頭を抱えていた。目の前の座卓テーブルの上には、雑多に物が置かれ、昨日入った広告類が無造作に重ねてある。重ねられた広告の隣にテレビのリモコンが投げ出してあり、カーテン越しの光を受け重く光っていた。テーブル上の薬缶から薬を取り出すと、カッターで半分に割って口に入れ、コーヒーで飲み込む。寝室の目覚まし時計が6時を告げていた。目覚まし時計をそのままに、テレビを...

  • ヒト科ヒト属ヒト

    何も持たずに出て来た。所持金はなく自販機でジュースさえ買えない。行くあても帰る場所もない。ヒト科ヒト属ヒト街行く人たちと分類は同じだけど違う。産まれた時から持っている説明のつかない疎外感を心の奥に抱え、あてどなく街を彷徨う。街外れの公園でベンチに座り、しばらく木の葉が風に揺れるのを見る。そうしているとお腹の虫がぐぅっと鳴った。お前は腹が減っているのか。そう問いかけてベンチから立ち上がると、水飲み場...

  • 保護

    く、苦しい。。。早く抜け出さなくては、、、この問題は、1分1秒を争う。全力で脱出しなくては、このままだと腐っちゃう。このまま腐っていくのは嫌だ。一刻も早く、ここから抜け出してオムレツにして貰うんだ。誰も食べてくれる人は居ないけど。僕はオムレツになるんだ。...

  • ふたり暮らし

    「おはよう、今朝は早いね。」と、言いながらヨシフミが眠たそうな目をこすりこすり、部屋のドアを開けると、カオリがテーブルに突っ伏していた。寝ているのか、反応が悪い。ややあって、彼女はむくりと起き上がると、口をむにゃむにゃしながら、くまのできたひどい顔で「おはよう。うん、あまり眠れなかった。」と答えた。いい終わらないうちに、こくっと意識が飛びそうになって、慌ててテーブルに置かれたマグカップに手を伸ばし...

  • 忘れ物

    お社の裏手に向かって「ただいま」と大きな声を掛けた。学校からの帰宅の時間帯、それぞれ自分たちの仕事に忙しい両親に対する挨拶だ。参拝客が数人、こちらを振り返る。西日に照らされたお社の柱が神々しくもある時間帯。錦戸護は踵を踏み潰した靴で石段を駆け上がった。神社幕が風に揺れ、神社のぼりがハタハタと棚引いている。お社の裏手にある平屋の古い戸建てが錦戸護の生家である。神主をしている父親は、祈祷などでは生計が...

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