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2021/08/18

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  • 高校野球あれこれ 第162号

    センバツで評価を上げた投手10選 ドラ1候補に躍り出た報徳学園・今朝丸が筆頭格 健大高崎の初優勝で幕を閉じた第96回選抜高校野球。今大会はドラフト候補という観点で見ても、投手、野手ともに楽しみな選手が多く、大いに盛り上がった。そこで、今回のセンバツで評価を上げた選手を下級生も含めて、投手、野手それぞれに10人ピックアップしたい。まずは投手編だ。 今朝丸裕喜(報徳学園/3年) 今大会、最も強いインパクトを残した投手が今朝丸だ。惜しくも優勝は逃したものの、先発した3試合は愛工大名電、大阪桐蔭、健大高崎の強力打線を相手に見事な投球を見せた。 187センチの長身で、大会前の練習試合では最速151キロを…

  • 高校野球あれこれ 第161号

    甲子園初制覇の健大高崎は昨夏王者・慶應と対照的な「丸刈り」で気合い表現 “昭和の根性論にもほどがある!”の快挙 春のセンバツ甲子園決勝で報徳学園(兵庫)を破り、群馬県勢として初めてセンバツを制した健大高崎。昨夏の甲子園では、優勝した慶應義塾(神奈川)が髪型自由のエンジョイ・ベースボールで話題をさらったが、健大高崎ナインはそれとは対照的な「丸刈り」のチームだ。 健大高崎では、大会期間中にもバリカンで頭を刈り、ホテルに備え付けのカミソリでスキンヘッドにする部員も多かった。決勝を前に3年生部員たちは改めて、頭を五厘の長さに丸めたという。その理由を箱山遥人主将が話した。 「(昨秋の県大会のシードを決め…

  • 高校野球あれこれ 第160号

    2年連続センバツ準優勝 報徳学園はなぜ「専用グラウンド」もないのに、名門校と渡り合えたのか? 「公立高校の方が立派な施設を持っています」 今年の選抜高校野球は3月31日、健大高崎(群馬)が報徳学園(兵庫)を3対2で破り、春夏通じて初優勝を飾った。高校ナンバーワン捕手の呼び声高いキャプテンの箱山遥人を中心に力のある野手が揃い、佐藤龍月と石垣元気という左右の二枚看板が見事な投球を見せ、優勝にふさわしい戦いぶりだった。 1回戦が終了した時に、デイリー新潮に寄稿した「センバツ初戦突破! 健大高崎が誇る“司令塔”箱山遥人の凄み “機動破壊”から方針を転換」(3月22日配信)という記事の中で触れているが、…

  • 高校野球あれこれ 第159号

    “飛ばないバット”でも「長打は必要。悔しさ100%」報徳学園センバツ2年連続準V…“夏への宿題”は「ロースコアに持ち込めば」以上の力 最後までスタイルを貫き、頂点に手が届くところまで迫った。報徳学園は今センバツ、守備でも攻撃でも甲子園で勝つ見本を示した。昨年の決勝でもスタメン出場した3番・サードの西村大和選手は悔しさの中に、1年前とは違う手応えを感じていた。 「練習でも試合でも、チーム全体で球際に意識を持ってきました。投手が打たれて失点するのは仕方がありません。ミスでの失点や大量失点をしなくなったところはチームの成長だと思います」 大会本塁打“わずか3本”の中で示した球際の強さ 今大会から導入…

  • 高校野球あれこれ 第158号

    「やれば出来る」の初出場優勝・済美 センバツ・旋風の記憶[2004年] 上甲正典監督(写真は2013年) ♪「やれば出来る」は 魔法の合いことば 時の首相が所信表明演説で使ったこともある「やれば出来る」。2004年のセンバツで初出場優勝を遂げた、済美(愛媛)の校歌の一節だ。 02年4月。男女共学化と同時に野球部が創設された済美は、1988年のセンバツで同県の宇和島東を初出場優勝に導いた上甲正典監督を招へい。そこから丸2年でセンバツに出場すると、創部2年目として史上2校目のセンバツ初勝利を挙げ、ダルビッシュ有(現パドレス)が登板を回避した東北(宮城)との準々決勝では、高橋勇丞(元阪神)がそのダル…

  • 高校野球あれこれ 第157号

    優勝候補を次々に撃破した新湊フィーバー センバツ・旋風の記憶[1986年] リニューアル前の甲子園 こういうのを、旋風というのだろう。1986年センバツ。前年秋のチーム打率.291で、出場32チーム中最下位だった新湊(富山)が、次々と優勝候補を倒してベスト4まで進んだのだ。 率いたのは、檜物政義監督。仏壇漆塗りの「塗師」として生計を立てながら、母校の指導にあたっていた。こう振り返る。 「もともと力がないチームで、しかもあの年は大雪。練習不足は目に見えています。だから、ほかの高校はみんなウチと対戦したいんですよ。抽選会で、私たちの2列前に座っていたのが享栄(愛知)。対戦が決まると、彼らは立ち上が…

  • 高校野球あれこれ 第156号

    健大高崎、悲願の日本一へ 今度は甲子園で嬉し涙を流す 今年の健大高崎は主将の箱山(左端)をはじめ好選手が揃う。チームのまとまりもよく、初の全国制覇を果たすだけの力はある 2年連続7回目のセンバツ出場となる健大高崎。昨年は準優勝した報徳学園に初戦(2回戦)で敗れ、春夏を通じて初めて1勝もできずに甲子園を去ったが、今大会では優勝候補の一角という声も聞こえてくる。これまでの最高成績は2012年のベスト4。悲願である日本一を掴み取れるか。 気になるチームをフォローする 健大高崎 フォロー ※フォローすると試合の情報などを受け取ることができます。(Yahoo! JAPAN IDでログインが必要です)詳し…

  • 高校野球あれこれ 第155号

    神宮Vの星稜エース・佐宗が目指すのは全国制覇のみ 背番号1の偉大な先輩のように、「強さ」に磨きをかける 32年ぶりとなる神宮制覇の原動力となった星稜のエース、佐宗翼。センバツで目指すのはもちろん、悲願の全国制覇だ 星稜のエース・佐宗翼(2年)は、1年夏に甲子園のマウンドをすでに経験するなど名門のマウンドを守り続けてきた。今春はエースとして3度目の大舞台に臨む。昨秋は公式戦9試合に登板し、高い制球力でチームを明治神宮大会優勝まで押し上げた。甲子園でももちろん、悲願の全国優勝に向け最後まで腕を振り続ける。 気になるチームをフォローする 星稜 フォロー ※フォローすると試合の情報などを受け取ることが…

  • 高校野球あれこれ 第154号

    「超激戦ブロック」を勝ち抜けるか大阪桐蔭 4強最右翼は? 投手優位確実のセンバツを展望する! 大阪桐蔭は「投手王国」!しかし強豪揃い、過密日程の厳しい組み合わせに 開幕目前の第96回センバツは、5年ぶりに大会前甲子園練習が復活し、選手たちは憧れの甲子園で汗を流した。組み合わせ抽選の結果、強豪集中ブロックがあり、優勝争いは予断を許さない。16カードを4つに分けて、展望してみたい。(文中の学年は4月からの新学年) Aブロック 神宮王者の星稜中心も、力のあるチーム多数 八戸学院光星(青森)-関東一(東京) 田辺(和歌山)-星稜(石川) 近江(滋賀)-熊本国府 豊川(愛知)-阿南光(徳島) 神宮王者の…

  • 高校野球あれこれ 第153号

    意外! 池田の"さわやかイレブン"、実は12人いた?/センバツ・旋風の記憶[1974年] 蔦文也監督 いまから50年前の1974年、センバツ。バックネットに直接ぶつかる大暴投から、大会が始まっている。投げたのは、池田(徳島)のエース・山本智久。開会式直後の第1試合、投球練習の第1球を、意図的に大暴投したのだ。 池田といえば71年夏、初めて甲子園に出場し、春はこの年が初めてだった。率いるのは、蔦文也。のちに"山びこ打線"と呼ばれる強力打線を育て、83年夏、84年春と連覇した名物監督だ。無類の酒好き、独特の風貌。だが、少々のことには動じそうもないその蔦さんも、教え子のこの行動にはさすがにビックリし…

  • 高校野球あれこれ 第152号

    【センバツ出場32校紹介】創立173年目、史上最遅出場の耐久が、エース冷水中心に堅実な野球で快進撃狙う 2024年の春の訪れを告げる第96回選抜高校野球大会(センバツ)の出場校が決まった。3月18日から阪神甲子園球場で繰り広げられる戦いの「主役たち」を紹介していく。 【耐久(和歌山)=初出場】 さかのぼること江戸時代の1852年(嘉永5)に創立された耐久が、センバツ初出場を手にして、1905年の創部以来、初の甲子園出場を決めた。学校創立から173年目での甲子園出場は史上最も遅い出場となった。昨年秋の和歌山大会初戦で箕島に圧勝して勢いに乗り初優勝を飾ると、近畿大会で2勝を挙げて4強に入った。 耐…

  • 高校野球あれこれ 第151号

    【センバツ出場32校紹介】関東一1番飛田&4番高橋の打力に注目!技巧派左腕・畠中も安定 2024年の春の訪れを告げる第96回選抜高校野球大会(センバツ)の出場校が決まった。3月18日から阪神甲子園球場で繰り広げられる戦いの「主役たち」を紹介していく。 【関東一(東京)=8年ぶり7度目】 関東一は多彩な勝ち方で昨年秋の東京を制した。都大会初戦で14安打12得点と打線が爆発すると、2回戦では終盤に突き放しての快勝。3回戦で1点差の接戦を制すると、準々決勝では7回に一挙7得点で3点差を逆転。準決勝では先行逃げ切り、決勝では中盤で逆転勝ちするなど、どんな状況でも勝ちに結びつけてきた。明治神宮大会でも2…

  • 高校野球あれこれ 第150号

    【センバツ出場32校紹介】櫻田が東北大会決勝でノーヒットノーラン、安定した投手力を誇る青森山田がセンバツ初勝利に挑む 2024年の春の訪れを告げる第96回選抜高校野球大会(センバツ)の出場校が決まった。3月18日から阪神甲子園球場で繰り広げられる戦いの「主役たち」を紹介していく。 【青森山田(青森)=8年ぶり3度目】 青森山田は投手力を武器に昨年秋の東北大会を8年ぶりに制した。櫻田 朔投手(2年)が東北大会決勝の八戸学院光星(青森)相手にノーヒットノーランを達成したことに象徴されている。青森大会では2.08、東北大会では1.12のチーム防御率を誇った。明治神宮大会でも優勝した星稜に1点差で敗れ…

  • 高校野球あれこれ 第149号

    【センバツ出場32校紹介】昨年準V報徳学園が、強力投手陣を武器に22年ぶりの全国制覇狙う 2024年の春の訪れを告げる第96回選抜高校野球大会(センバツ)の出場校が決まった。3月18日から阪神甲子園球場で繰り広げられる戦いの「主役たち」を紹介していく。 【報徳学園(兵庫)=2年連続23度目】 名門の復活だ。昨年センバツで準優勝した報徳学園が、今センバツも切符をつかみ、昨年の借りを返す機会が巡ってきた。強力右腕2人を擁し、今年こそは頂点を奪うつもりだ。昨年秋の兵庫大会8試合での失点はわずか4。予選を含め県大会2回戦までは4試合連続完封勝ちを収め、県優勝まですべての試合で2点以下に抑えた。近畿大会…

  • 高校野球あれこれ 第148号

    【センバツ出場32校紹介】経験豊かな髙尾ー只石バッテリー擁する広陵が03年以来の優勝を狙う 2024年の春の訪れを告げる第96回選抜高校野球大会(センバツ)の出場校が決まった。3月18日から阪神甲子園球場で繰り広げられる戦いの「主役たち」を紹介していく。 【広陵(広島)=3年連続27度目】 過去、センバツでは優勝3回を誇る名門。昨年秋、広島を制すると、中国大会では史上初の3連覇を達成。22年秋から広島、中国大会で負けなしの強さを継続している。優勝を狙って臨んだ明治神宮大会は優勝した星稜(石川)に初戦で逆転負けを喫したが1点差の惜敗だった。投打にしっかりとした軸があり、今センバツでも優勝候補に挙…

  • 高校野球あれこれ 第147号

    【センバツ出場32校紹介】大阪桐蔭 史上初・秋の近畿3連覇を達成! エース平嶋、超1年生中野、主砲ラマルら逸材ズラリ! 2024年の春の訪れを告げる第96回選抜高校野球大会(センバツ)の出場校が決まった。3月18日から阪神甲子園球場で繰り広げられる戦いの「主役たち」を紹介していく。 【大阪桐蔭(大阪)=5年連続15度目】 常勝軍団の大阪桐蔭は甲子園の常連。今年も投打に強力布陣を敷いての出場となる。秋の大阪を決勝で履正社に1点差勝利で5連覇すると、近畿大会では破壊力こそないが確実に得点を重ねて競り勝って、大会初の秋3連覇を達成した。明治神宮大会では初戦敗退を喫したが、近畿大会4試合では2試合の完…

  • 高校野球あれこれ 第146号

    センバツでまた「不可解選考」 東海地区の“逆転現象”に「理解できない」との声も…なぜ、選考過程を透明化しないのか? 過去には「国会」で取り上げられたことも 1月26日、第96回選抜高校野球大会の選考委員会が大阪市内で行われ、出場する32校が発表された。今大会から“選出枠”に変更点があった。「21世紀枠」は3校から2校に減り、「一般選考枠」は、東北地区と東海地区が2校から3校に増えた。さらに、中国地区と四国地区は、「両地区で計5校」から「各地区から2校ずつ」に変わった。選考委員会の結果は「21世紀枠」から発表され、別海(北海道)と田辺(和歌山)が選出。続いて、「一般選考枠」は北海道地区から順に発…

  • 高校野球あれこれ 第145号

    【センバツ】耐久&田辺の和歌山W公立校の旋風に期待! 智辯和歌山、市立和歌山以外の学校2校出場は32年ぶりの快挙! 今年のセンバツ出場校の中でも注目が集まるのは和歌山の2校。伝統校である田辺、耐久が同時出場したことだ。田辺は明治29年(1896年)に前身である田辺中が創立され、田辺中時代に2度の選抜に出場。昭和23年(1948年)4月に同校が創立された。 1996年夏に甲子園出場しており、今回の選抜は76年ぶり。現校名となってからは初の選抜出場となった。 一方の耐久は1852年(嘉永5年)に創立された長い歴史を誇る学校だが、初の甲子園出場となった。 和歌山県から智辯和歌山、市立和歌山の2校以外…

  • 高校野球あれこれ 第144号

    【高校野球】常に求めるのは「甲子園基準」 創志学園の門馬敬治監督が短期間で成果を残せた理由 技術以前の取り組み 当たり前のことを、当たり前にする。常に求めているのは「甲子園基準」。 創志学園高野球部のテーマだ。活動拠点の赤坂グラウンドは、緊迫感にあふれていた。極端な話、仮に明日、センバツ初戦が組まれても、心身ともスタンバイは十分にできている。 朝8時に練習スタート。定期試験後の12月9日以降、朝から夕方までの強化練習が年末まで20日間続き、疲労はピークだった。しかし、そんな言い訳は通用しない。新3年生25人、新2年生15人は、約90分に及ぶウォーミングアップ兼強化トレーニングを全力で消化。寒さ…

  • 高校野球あれこれ 第143号

    立浪和義がいたPL学園「野球部は解散だ」悲劇から最強チームに…桑田・清原3年時に入学、関係者明かす“タツの素顔”「批判される現状ですが…」 2年連続最下位から勝負の3年目を迎える中日・立浪和義監督。どうすれば逆風を追い風に変えられるのか――PL学園時代のエピソードやプロ野球関係者の証言、監督2年間の検証を通して、2024年シーズンの光明を見出してゆく。 立浪和義とPL学園の同期生である野村弘樹(元横浜)は言う。 「タツほど正直で、真摯に野球と向き合ってきた男はいません。1年や2年で結果を残せるのなら誰も苦労しない。ここまでの2年間は土を耕し、種をまいてきて、岡林(勇希)のような若い芽がようやく…

  • 高校野球あれこれ 第142号

    どこよりも早い! 来春のセンバツ甲子園で注目したい逸材3名 ◆ アマチュア担当記者が推す来春センバツの注目選手 球春到来が遥か遠く感じる年の瀬とはいえ、高校球児は選抜出場を逆算した調整を進めている。 秋の日本一を決める11月の明治神宮大会高校の部では、星稜が32年ぶり3度目の優勝を果たした。 開幕時点では来秋ドラフト候補に挙がるような注目選手が少ない印象を受けていたものの、終わってみれば選抜での再会が楽しみな選手が数多くいた。 そこで今回は、来春の選抜出場を確実にしている明治神宮大会出場校から甲子園で注目したい選手を“どこよりも早く”を紹介したい。 ■ 豊川・モイセエフ・ニキータ/2年/外野手…

  • 高校野球あれこれ 第141号

    甲子園出場“3回だけ”の新興校から今年は「ドラフト指名3人」のナゼ《5年連続プロ輩出》京都国際高のナゾを追う「最初は部員を揃えるために…」 今年も甲子園常連の名門校・強豪校の主力選手がまさかの「指名漏れ」に泣いたプロ野球ドラフト会議。その一方で、甲子園出場はわずか3回だけの京都国際高からは、同時に3人の選手が育成指名され、これで指名は5年連続となる。なぜ、同高の選手はプロ球団から“選ばれる”のだろうか? その秘密を野球部の小牧憲継監督に聞いた。 08年 申成鉉(広島4位) 13年 曽根海成(ソフトバンク育成3位) 16年 清水陸哉(ソフトバンク育成5位) 19年 上野響平(日本ハム3位) 20…

  • 高校野球あれこれ 第140号

    「指名してくれたチームに恩返しする気持ちを持ち続けろ」“球団から必要とされる選手”に育つ花咲徳栄・岩井隆監督の教えとは 花咲徳栄高校は、2015年埼玉西武4位の愛斗から昨年の藤田大清(日本ハム育成ドラフト1位)まで、8年連続でドラフト指名選手を輩出しており、今年は9年連続の記録がかかっていた。 ただ、注目すべきはドラフト指名の連続記録だけではない。この間に指名を受けた9選手のうち8選手が今季、1軍の試合に出場しているのだ。2、3年もすれば戦力外になってしまう選手も少なくない中で、花咲徳栄の選手はなぜ「1軍に必要とされる選手」になれるのか。 前編記事『花咲徳栄「9年連続ドラフト指名」なるか…? …

  • 高校野球あれこれ 第139号

    九州王者・熊本国府の強さの秘密は指揮官のトラウマ? 神宮で全国レベルを経験し、満を持して初の甲子園へ 秋の九州王者となり、初のセンバツ出場をほぼ確実とした熊本国府。手堅いゲーム運びの裏側には、指揮官の苦い経験がある 山田監督が甲子園で犯した拭い去れないミス 「じつは僕、やらかしているんですよ」 と語るのは、2023年秋の九州大会を制し、来春のセンバツ出場を決定的なものにした熊本国府の山田祐揮監督だ。 熊本工を卒業し、近大でもプレーした30歳の若き指揮官。高校2年時の2009年夏には、背番号17を付けて甲子園の大舞台も経験している。そんな山田監督が“やらかした”のは、三重と対戦した甲子園初戦のこ…

  • 高校野球あれこれ 第138号

    近畿大会3連覇の大阪桐蔭に、またも怪物級投手が出現! あのドラフト1位投手と同じ軌跡を辿る! 大阪桐蔭の189センチの大型右腕・森は、先輩の前田と同じ軌跡を描く 秋の近畿大会で、史上初の3連覇を達成した大阪桐蔭にまたも逸材が出現した。189センチの大型右腕・森陽樹(はるき・1年=タイトル写真)だ。初戦の高田商(奈良)との試合で3番手として登板すると、自己最速の151キロをマークした。 報徳との大一番でも151キロ 森の進化は止まらず、センバツを懸ける大一番となった報徳学園(兵庫)との準々決勝では、1点差に迫られた8回から登板すると、2回をパーフェクトに抑え、4つの三振を奪った。 報徳最後の打者…

  • 高校野球あれこれ 第137号

    来春も近畿は難航必至? 報徳、近江、履正社、須磨翔風が線上! 抜け出すのはどのチームか? 激戦が繰り広げられた近畿大会。大阪桐蔭と報徳は僅差の試合になった 神宮大会も終わり、高校野球はオフシーズンに入った。8日にはセンバツ21世紀枠の最終候補9校が発表される。同時に一般枠当落線上のチーム関係者は、やきもきしていることだろう。選考で、毎年のように難航するのが近畿地区。今回も線上は力のあるチームが多く、選出枠「6」を巡って議論百出が予想される。 当落線上は報徳、近江、履正社、須磨翔風 まずは、秋の近畿大会の結果をおさらいしておく。優勝は大阪桐蔭で、3連覇は近畿大会史上初めての快挙。続いて京都外大西…

  • 高校野球あれこれ 第136号

    「154キロ右腕」大阪桐蔭・平嶋のこれから 憧れの前田悠伍のように、日本一を目指せる投手へ 少しずつ経験と自信を積み重ねる大型右腕 186センチの大型右腕・平嶋は少しずつ経験と成長を重ねている ストレートの自己最速は何キロ? と尋ねられるたびに、大阪桐蔭の背番号1を背負う平嶋桂知(2年)は苦笑いを浮かべながら、申し訳なさそうにいつもこう返答していた。「154キロ…です。今年の夏(の大会)前の練習試合で出ました」 186センチ、84キロという体格から見ても、何か大きな期待を抱かずにいられない大型右腕だ。昨秋の近畿大会準決勝の龍谷大平安戦で4番手投手として公式戦デビューを果たすも、一死も取れずに降…

  • 高校野球あれこれ 第135号

    【日本ハム】ドラ1大学ナンバーワン左腕・細野晴希 即戦力ではなく1年目は「育成専念」のなぜ あくまで将来を見据えての「熟成」なのだろう。日本ハムのドラフト1位・細野晴希投手(21=東洋大)が球団側から破格とも言える「長期育成プラン」を打ち出され注目されている。 大学ナンバー1左腕の呼び声が高い細野は17日に東洋大・白山キャンパス内で球団スカウトらと入団交渉を行い、契約金1億円プラス出来高、年俸1300万円(金額は推定)で仮契約に合意した。 その後、会見に臨んだ細野は笑みを浮かべながら「これからプロの世界でやるんだという気持ちが強くなってきた。(球団側から)最終的にすごい選手になってもらいたいと…

  • 高校野球あれこれ 第134号

    球速120キロ未満→158キロ“ドラ1”へ 未来を見据えた指導…育成年代に必要な“見極め” 恩師が語る東洋大・細野晴希投手の中学時代…まずは“食べる努力”から 先月26日のドラフト会議で、日本ハムから1位指名を受けた東洋大・細野晴希投手。今ドラフト候補で最速の158キロを投じる左腕だが、東海大菅生中等部時代は体が小さく、球速も120キロに満たないピッチャーだったという。“ドラ1”の剛腕として名を馳せるようになるまでの過程には、本人の努力と共に、成長度合いに個人差が大きい中学年代における監督の“見極め”と、適切な指導があった。同中等部・軟式野球クラブの村上晋監督に話を聞いた。 小学2年で野球を始…

  • 高校野球あれこれ 第133号

    大阪桐蔭にビックリ出現“189cmのスーパー1年生”「2年後のドラフト目玉」「異次元のスケール」森陽樹とは何者か? 衝撃の1年生…森陽樹とは何者か? 今年の近畿大会で前田級の衝撃を与えた1年生がいた。前田級とはつまり、2年後のドラフトで主役になり得る逸材ということだ。 森陽樹――宮崎県延岡市出身の16歳である。初戦の高田商業(奈良)戦と準々決勝・報徳学園(兵庫)戦に登板し、とりわけ勝てば来春のセンバツ切符が当確となる報徳戦は4対3と1点差に迫られた8回からマウンドを任され、打者6人をパーフェクトに抑えて火消しに成功した。189cmの長身から投げ下ろすMAX151キロのボールは圧巻だ。 負けられ…

  • 高校野球あれこれ 第132号

    中国大会準Vの創志学園に感じた伸びしろ 名将が示した成長を促すための“引き出し” 創志学園は秋季中国大会準V、伸びしろは「ここ一番」の勝負強さ 創志学園・門馬敬治監督 高校野球の秋季中国大会は5日、岡山のマスカットスタジアムで決勝戦が行われ、広陵(広島)が創志学園(岡山)を2-1で下し、3年連続14回目の優勝を果たした。惜しくも敗れた創志学園の門馬敬治監督は、「点差以上にね、大きな差を感じた一戦でした」と振り返った。 【写真】まさかの結果に号泣…取材対応が難しいほど泣き崩れる主将 門馬監督は、神奈川の名門・東海大相模を春夏通算4度の甲子園優勝に導いた名将として知られる。春夏合わせ6回の甲子園出…

  • 高校野球あれこれ 第131号

    2023年プロ野球ドラフト会議特有の例年と変わった点について考察する 2023年のドラフト会議は例年といくつか相違点があったので、背景と個人的な考え含めて、考察していきたいと思う。 【独立リーグからの支配下指名が過去最多、2位指名2人という例年にない独立リーグ指名ラッシュはなぜ起きたのか】 2023年ドラフトにおいて、独立リーグからの指名は全体で23人(支配下6名、育成17名)と過去最高である。(2015年の12人指名が今までで一番多かったので、倍近く増加したことになる。) さらに、ドラフト2位で大谷輝龍(ロッテ)、椎葉剛(阪神)が指名されており、独立リーグの選手が上位指名されるのは石森大誠(…

  • 高校野球あれこれ 第130号

    大阪2強の明暗分かれる! 大阪桐蔭は安泰、履正社はセンバツ微妙に 近畿のセンバツ出場校はどこだ? 大阪桐蔭は宿敵・報徳を1点差で破り、5年連続のセンバツを確実にした 近畿大会は2週目に入り、4強が出揃った。近畿のセンバツ出場枠は「6」で、準決勝進出チームの選出は確実になった。大阪桐蔭(大阪1位)は、報徳学園(兵庫1位)を1点差で振り切って5年連続の出場を確実にしたが、ライバルの履正社(大阪2位)は、京都外大西(京都1位)にエースが打たれ準々決勝敗退。「大阪2強」の明暗が分かれた。 大阪桐蔭は報徳に追い上げられる 昨秋の近畿大会決勝カードで、今春センバツ準決勝でも当たった大阪桐蔭と報徳。秋は大阪…

  • 高校野球あれこれ 第129号

    【ドキュメント】あの夏、大谷翔平が甲子園を震撼させた「二本のライナー」帝京・伊藤拓郎、阿部健太郎が肌で感じた「怪物の片鱗」 右肘靭帯の損傷が発覚して以降もバッターとして活躍を続けるエンゼルス・大谷翔平。2位に10本差をつけているホームランはもちろん、3差2位の打点、3位につける首位打者のタイトル獲得も可能性があり、三冠王の期待も抱かせている。そんな大谷が花巻東高校時代に夏の聖地で残した怪物の片鱗を、対峙した選手たちが明かす。 スライダーにバットを止めた大谷 大谷が甲子園デビューを果たしたのは2年生時の2011年の第93回全国高校野球選手権大会。191cmの長身から最速151km/hを投じる大谷…

  • 高校野球あれこれ 第128号

    佐々木麟太郎の米留学決断 「早熟化」も進むメジャー目指す新たな道となる可能性 高校通算140本塁打を誇る花巻東(岩手)の佐々木麟太郎内野手(3年)が10日、米国の大学留学を決断した。プロ志望届の提出期限が12日、ドラフト会議が26日に迫る中、高校最後の公式戦となった履正社(大阪)戦後に報道陣から進路について問われ「現段階ではプロ志望届を出さずにアメリカの大学に行くことを考えている」と海を渡る姿勢を示した。進学先は未定だという。 ドラフト上位候補の佐々木麟太郎が、米国の大学への進学を決意した真意は、現時点では定かではない。ただ、将来的にメジャーを目指すうえで、NPBを経ない新たなパターンとなる可…

  • 高校野球あれこれ 第127号

    草野球から“奇跡の復活”、「元ドラ1」野中徹博が歩んだ「不屈の野球人生」 甲子園では球史に残る投手戦 昨オフも12球団で計129人が戦力外通告を受けた。近年は独立リーグなどでプレーを続け、NPB復帰をはたした例もあるが、それほど多くはない。そんな厳しい実力社会において、1度は現役を引退しながら、5年後にNPB復帰をはたし、通算10年目で初勝利を挙げた“不屈の男”がいる。 男の名は野中徹博。中京高(現・中京大中京)エース時代に春夏3度の甲子園に出場し、1982年は春夏ともにベスト4、翌83年夏は準々決勝の池田高戦で水野雄仁(元巨人)と球史に残る投手戦を繰り広げたことを覚えているファンも多いはずだ…

  • 高校野球あれこれ 第126号

    報徳学園・今朝丸が忘れられないマウンド 夏の苦い記憶から殻を破れるか 長身で器用、ドラ1候補に投げ勝つポテンシャル 報徳学園の今朝丸は今春のセンバツで4試合に登板して決勝進出に貢献した 報徳学園の今朝丸裕喜(2年)はセンバツで4試合に登板。春の県大会でエース番号を背負い、グングンと状態を上げた。だが、夏の大会中に思わぬ事態となり、結果がなかなか伴わなかった。 マウンドでは表情を崩さず、黙々とミットをめがけて腕を振る。1年秋からマウンドに立ち、スライダー、カットボールなどをうまく操って三振を奪い、当時からストレートは140キロ近いスピードを誇っていた。185cmという長身からも未知数のポテンシャ…

  • 高校野球あれこれ 第125号

    馬淵監督「12万8000人の高校球児の代表として世界大会に臨めるチーム」世界一の選手たち労う【U-18日本代表会見】 ■野球日本代表「侍ジャパン」U-18 代表 優勝記者会見 WBSC U‐18W杯の決勝で台湾を下し、悲願の初優勝を果たした野球のU‐18日本代表が11日に帰国し、会見した。 スモールベースボールを掲げ、決勝では3連続バントで逆転に成功した日本代表。チームを率いた馬淵史郎監督は「高校野球の代表が、ああいう野球をやれば世界的に通用するんだということを示せたということは本当に良かったと思う。3人のコーチの方々、アシスタントコーチ、選手の頑張りによってこういう結果になって本当に嬉しく思…

  • 高校野球あれこれ 第124号

    江川卓が「僕の高校時代より速い」と評した右腕は? 甲子園で剛腕披露も、プロで苦しんだ「未完の大器」たち 高校生投手の歴代最速は、2019年に大船渡・佐々木朗希(現ロッテ)がマークした163キロ、甲子園大会では01年に日南学園・寺原隼人(元ソフトバンク、横浜など)が記録した158キロがトップ(いずれもスカウトのスピードガンが計測)。この両人をはじめ、ランキング上位の投手の多くがプロで活躍しているが、その一方で、プロでは“未完の大器”で終わった者も少なくない。 今から40年以上前、プロも顔負けの最速149キロをマークしたのが、秋田商の189センチ右腕・高山郁夫(元西武、広島など)だ。 1980年夏…

  • 高校野球あれこれ 第123号

    「サインばれているのかな」 仙台育英“じつは超不利だった”日程・相手…あの決勝前、須江航が初めて吐いた弱音「エネルギーが尽きてきました」 肌が弱いのだろう、日焼けで赤く腫れた顔がいつも以上に痛々しかった。 「そろそろエネルギーが尽きてきました。あと1試合ですけど、東北6県のみなさんや、宮城のみなさんは、明後日の2時、西の甲子園の方にパワーを送ってもらえたら、みなさんの気持ちを持って戦いたいと思います」 仙台育英の須江航は、決勝進出を決めた後のインタビューで、こう声を振り絞った。今大会、初めて吐いた「弱音」と言っていいかもしれない。 今まで見たどの監督とも違った 須江は今まで見たどの監督ともタイ…

  • 高校野球あれこれ 第122号

    真夏の甲子園を彩った球児たち 今大会最注目選手の花巻東・佐々木麟太郎は3割7分5厘の結果に 頂点には届かずとも球児たちは最高の舞台で躍動し、印象的な活躍を見せた。表情豊かに誰よりも熱く、そして敗戦の涙すら清々しい。第105回全国高校野球選手権記念大会で心を揺さぶったヒーローたちを紹介する。 ■佐々木麟太郎(花巻東(岩手)・内野手・3年) ささき・りんたろう/今大会最も注目を集めた打者。甲子園では3割7分5厘と結果を残すも、長打は出ず。敗れた準々決勝の仙台育英(宮城)戦は最後まで快音響かず、最後の打者となった ■東恩納蒼(沖縄尚学(沖縄)・投手・3年) ひがしおんな・あおい/初戦のいなべ総合(三…

  • 高校野球あれこれ 第121号

    「筑波山でなく富士山登る」 「目の前の3秒やりきる」…4強の土浦日大、躍進の理由 第105回全国高校野球選手権記念大会で、茨城県勢20年ぶりの4強入りを果たした土浦日大。この1年、選手や小菅勲監督は、全国で勝ち上がるための練習に本気で取り組み、それを着実に大舞台で披露した。 脅威の集中打 甲子園で1回に5得点以上の「ビッグイニング」を作り出したのは実に3度。チームの代名詞にもなった。専大松戸(千葉)戦では6点を追う展開で、三回に一挙5得点を挙げ、その後逆転。竜ヶ崎一や常総学院など長年県内の強豪校を率いてきた持丸修一監督は「あれだけ(バットを)振れるチームは初めてだ」と目を丸くした。 2番打者の…

  • 高校野球あれこれ 第120号

    ライバル校へ“禁断の移籍”で非難も 複数チームを甲子園に導いた高校野球の名将たち 開催中の夏の甲子園大会で、専大松戸・持丸修一監督が、8月12日の初戦(2回戦)で東海大甲府を下し、甲子園春夏通算8勝目を挙げた。持丸監督はこれまで竜ヶ崎一、藤代、常総学院、専大松戸の計4校を春夏の甲子園に導いており、佐賀商、千葉商、印旛、柏陵を率いた蒲原弘幸監督と並ぶ大会最多記録になる。そして、この両監督以外にも、複数のチームで甲子園に出場した監督が多く存在する。 宮城県内の“二強”東北、仙台育英の両校で指揮をとったのが、竹田利秋監督だ。 和歌山県出身の竹田監督は、東北時代に春夏通算17回甲子園に出場。1972年…

  • 高校野球あれこれ 第119号

    今を輝くプロ野球選手たちの高校時代【MLB編】 甲子園で邂逅し、アメリカで再会した2人と、数々のドラマを生んだ稀代の右腕 大谷(現エンゼルス)は2年夏、3年春の2度、甲子園出場を果たした 第105回目を数える夏の甲子園大会へ向けて、高校球児たちがすでに熱い戦いを繰り広げている。今回は彼らの「先輩」であるプロ選手たちの高校時代にスポットライトを当てる。 セ・パ12球団別に選手3名ずつをピックアップし、甲子園での活躍を振り返りたい。最終回となる今回はMLB編だ。今をときめくスター選手の高校時代を振り返るとともに、ぜひ先輩たちの後を追いかける高校球児の活躍もチェックしてほしい。 連載:今を輝くプロ野…

  • 高校野球あれこれ 第118号

    今を輝くプロ野球選手たちの高校時代【日本ハム編】 甲子園でフィーバーを巻き起こした2人の主役 決勝で敗れたが、2018年夏の主役は吉田輝星だった 第105回目を数える夏の甲子園大会へ向けて、高校球児たちがすでに熱い戦いを繰り広げている。今回は彼らの「先輩」であるプロ選手たちの高校時代にスポットライトを当てる。 セ・パ12球団別に選手3名ずつをピックアップし、甲子園での活躍を振り返りたい。今回は日本ハム編だ。今をときめくスター選手の高校時代を振り返るとともに、ぜひ先輩たちの後を追いかける高校球児の活躍もチェックしてほしい。 気になるチームをフォローする 日本ハム フォロー ※フォローすると試合の…

  • 高校野球あれこれ 第117号

    今を輝くプロ野球選手たちの高校時代【中日編】 夏の甲子園を制覇した“エース&守護神”、新4番は投手として春優勝 小笠原(中日)は”ダブルエース”の一人として2015年の夏を制した 第105回目を数える夏の甲子園大会へ向けて、高校球児たちがすでに熱い戦いを繰り広げている。今回は彼らの「先輩」であるプロ選手たちの高校時代にスポットライトを当てる。 セ・パ12球団別に選手3名ずつをピックアップし、甲子園での活躍を振り返りたい。今回は中日編だ。今をときめくスター選手の高校時代を振り返るとともに、ぜひ先輩たちの後を追いかける高校球児の活躍もチェックしてほしい。 気になるチームをフォローする 中日 フォロ…

  • 高校野球あれこれ 第116号

    今を輝くプロ野球選手たちの高校時代【ロッテ編】 2年春に全国制した左腕と甲子園にアーチを架けた男たち 最強世代の一人である藤原(ロッテ)は大舞台での勝負強さが光った 第105回目を数える夏の甲子園大会へ向けて、高校球児たちがすでに熱い戦いを繰り広げている。今回は彼らの「先輩」であるプロ選手たちの高校時代にスポットライトを当てる。 セ・パ12球団別に選手3名ずつをピックアップし、甲子園での活躍を振り返りたい。今回はロッテ編だ。今をときめくスター選手の高校時代を振り返るとともに、ぜひ先輩たちの後を追いかける高校球児の活躍もチェックしてほしい。 気になるチームをフォローする ロッテ フォロー ※フォ…

  • 高校野球あれこれ 第115号

    今を輝くプロ野球選手たちの高校時代【広島編】 甲子園決勝で“謝罪”した「4番・エース」と逆転満塁弾を浴びた右腕 堂林は中京大中京の「4番・エース」として2009年夏の甲子園を制した 第105回目を数える夏の甲子園大会へ向けて、高校球児たちがすでに熱い戦いを繰り広げている。今回は彼らの「先輩」であるプロ選手たちの高校時代にスポットライトを当てる。 セ・パ12球団別に選手3名ずつをピックアップし、甲子園での活躍を振り返りたい。今回は広島編だ。今をときめくスター選手の高校時代を振り返るとともに、ぜひ先輩たちの後を追いかける高校球児の活躍もチェックしてほしい。 気になるチームをフォローする 広島 フォ…

  • 高校野球あれこれ 第114号

    今を輝くプロ野球選手たちの高校時代【楽天編】 “伝説の決勝”演じた右腕と奪三振記録を打ち立てた左腕 2006年夏、延長再試合の決勝戦を戦った駒大苫小牧のエース・田中(楽天)。初々しい表情が印象的だ 第105回目を数える夏の甲子園大会へ向けて、高校球児たちがすでに熱い戦いを繰り広げている。今回は彼らの「先輩」であるプロ選手たちの高校時代にスポットライトを当てる。 セ・パ12球団別に選手3名ずつをピックアップし、甲子園での活躍を振り返りたい。今回は楽天編だ。今をときめくスター選手の高校時代を振り返るとともに、ぜひ先輩たちの後を追いかける高校球児の活躍もチェックしてほしい。 気になるチームをフォロー…

  • 高校野球あれこれ 第113号

    今を輝くプロ野球選手たちの高校時代【巨人編】 1試合2発の和製大砲と、甲子園後に注目集めた次代エース 球界を代表するスラッガーに成長した岡本(巨人)は、3年春の甲子園で1試合2本塁打を放った 第105回目を数える夏の甲子園大会へ向けて、高校球児たちがすでに熱い戦いを繰り広げている。今回は彼らの「先輩」であるプロ選手たちの高校時代にスポットライトを当てる。 セ・パ12球団別に選手3名ずつをピックアップし、甲子園での活躍を振り返りたい。今回は巨人編だ。今をときめくスター選手の高校時代を振り返るとともに、ぜひ先輩たちの後を追いかける高校球児の活躍もチェックしてほしい。 気になるチームをフォローする …

  • 高校野球あれこれ 第112号

    今を輝くプロ野球選手たちの高校時代【西武編】 圧巻の投球で頂点に立ったエース、野手でプロ入りした男も 西武の現エース・髙橋(西武)は2年夏の甲子園を圧倒的な投球で制した 第105回目を数える夏の甲子園大会へ向けて、高校球児たちがすでに熱い戦いを繰り広げている。今回は彼らの「先輩」であるプロ選手たちの高校時代にスポットライトを当てる。セ・パ12球団別に選手3名ずつをピックアップし、甲子園での活躍を振り返りたい。今回は西武編だ。今をときめくスター選手の高校時代を振り返るとともに、ぜひ先輩たちの後を追いかける高校球児の活躍もチェックしてほしい。 気になるチームをフォローする 西武 フォロー ※フォロ…

  • 高校野球あれこれ 第111号

    今を輝くプロ野球選手たちの高校時代【阪神編】 今季ブレイク中の右腕はセンバツ優勝投手だった 村上は智弁学園のエースとして2016年春の甲子園を制した 第105回目を数える夏の甲子園大会へ向けて、高校球児たちがすでに熱い戦いを繰り広げている。今回は彼らの「先輩」であるプロ選手たちの高校時代にスポットライトを当てる。 セ・パ12球団別に選手3名ずつをピックアップし、甲子園での活躍を振り返りたい。今回は阪神編だ。今をときめくスター選手の高校時代を振り返るとともに、ぜひ先輩たちの後を追いかける高校球児の活躍もチェックしてほしい。 気になるチームをフォローする 阪神 フォロー ※フォローすると試合の情報…

  • 高校野球あれこれ 第110号

    今を輝くプロ野球選手たちの高校時代【ソフトバンク編】 小さな巨人とセンバツ優勝右腕、無念の暴投で夏を終えた男 球界を代表する遊撃手・今宮は高校時代から抜きんでた能力を見せつけていた 第105回目を数える夏の甲子園大会へ向けて、高校球児たちがすでに熱い戦いを繰り広げている。今回は彼らの「先輩」であるプロ選手たちの高校時代にスポットライトを当てる。 セ・パ12球団別に選手3名ずつをピックアップし、甲子園での活躍を振り返りたい。今回はソフトバンク編だ。今をときめくスター選手の高校時代を振り返るとともに、ぜひ先輩たちの後を追いかける高校球児の活躍もチェックしてほしい。 気になるチームをフォローする ソ…

  • 高校野球あれこれ 第109号

    今を輝くプロ野球選手たちの高校時代【DeNA編】 センバツ優勝左腕と、大学で開花した2人の投手 2007年春の主役となった常葉菊川の田中。大阪桐蔭の中田との戦いも制した 第105回目を数える夏の甲子園大会へ向けて、高校球児たちがすでに熱い戦いを繰り広げている。今回は彼らの「先輩」であるプロ選手たちの高校時代にスポットライトを当てる。 セ・パ12球団別に選手3名ずつをピックアップし、甲子園での活躍を振り返りたい。今回はDeNA編だ。今をときめくスター選手の高校時代を振り返るとともに、ぜひ先輩たちの後を追いかける高校球児の活躍もチェックしてほしい。 気になるチームをフォローする DeNA フォロー…

  • 高校野球あれこれ 第108号

    今を輝くプロ野球選手たちの高校時代【オリックス編】 コロナ禍に翻弄された怪物右腕とスラッガー、そしてWBC左腕 新型コロナウイルスの猛威が吹き荒れた2020年、山下は高校3年生だった 第105回目を数える夏の甲子園大会へ向けて、高校球児たちがすでに熱い戦いを繰り広げている。今回は彼らの「先輩」であるプロ選手たちの高校時代にスポットライトを当てる。 セ・パ12球団別に選手3名ずつをピックアップし、甲子園での活躍を振り返りたい。今回はオリックス編だ。今をときめくスター選手の高校時代を振り返るとともに、ぜひ先輩たちの後を追いかける高校球児の活躍もチェックしてほしい。 気になるチームをフォローする オ…

  • 高校野球あれこれ 第107号

    今を輝くプロ野球選手たちの高校時代【ヤクルト編】 甲子園で“本盗&豪快弾”と決勝舞台に立った2人の投手 3年夏に甲子園に出場した山田は、豪快なホームランを放って能力の高さを見せた 【写真は共同】 第105回目を数える夏の甲子園大会へ向けて、高校球児たちがすでに熱い戦いを繰り広げている。今回は彼らの「先輩」であるプロ選手たちの高校時代にスポットライトを当てる。 セ・パ12球団別に選手3名ずつをピックアップし、甲子園での活躍を振り返りたい。今回はヤクルト編だ。今をときめくスター選手の高校時代を振り返るとともに、ぜひ先輩たちの後を追いかける高校球児の活躍もチェックしてほしい。 気になるチームをフォロ…

  • 高校野球あれこれ 第106号

    センバツ出場枠 地区で明暗「21世紀枠への意見は両極端だが役割を果たしてきたと自負」【高校野球】 来春センバツ(第96回選抜高校野球大会、甲子園球場)の出場校が東海、東北の2地区で増枠されることになった。これにより、中国・四国の「比較枠」と21世紀枠の1枠がそれぞれ減枠となる。 日本高校野球連盟(宝馨会長)が7日、第95回記念選抜高校野球大会の最終となる第4回運営委員会を大阪市内で開催し、昨年12月から始まった「センバツ改革検討委員会」の検討結果も踏まえた出場校数および地区別出場校数を承認し、発表した。 増枠されたのは東北、東海で、それぞれ1枠増の「3枠」となる。一方、減枠となるのは中国(2枠…

  • 高校野球あれこれ 第105号

    ~名勝負列伝-【31】宇部商×PL学園~ 1985年選手権大会 <甲子園は清原のためにあるのか!!> 今回は「名勝負列伝」です。桑田清原集大成の夏、3年生の決勝戦を振り返ります。 3年連続の決勝進出。1983年は1年生4番の清原が右翼ラッキーゾーンに甲子園初本塁打を打ち込み、背番号11の桑田が七回途中まで粘投した。3―0で横浜商(神奈川)を下して優勝し、「KK時代」の幕開けを告げます。1984年は延長十回、取手二(茨城)に4点を奪われて準優勝。2年生になった桑田が右手中指のマメをつぶして力尽きました。同年春も準優勝。85年の春は準決勝敗退。「けっこう頑張ったと思うんですよ。だけど、学校に帰って…

  • 高校野球あれこれ 第104号

    甲子園で打ちまくり! 「プロ入りはせず」も“超高校級”と呼ばれた強打者たちの記憶 甲子園大会では、毎年超高校級の強打者たちがプロのスカウトから熱い視線を送られているが、彼らの中には、甲子園で活躍したにもかかわらず、最終的にプロに行かなかった選手もいる。 2000年夏、チーム大会最多安打100、同本塁打11など、記録ラッシュの“史上最強打線”で全国制覇した智弁和歌山の4番打者・池辺啓二もその一人だ。 2年夏の99年に5番センターとして甲子園デビューを飾った池辺は、翌00年も春夏連続出場し、春は2試合連続弾を記録して準優勝に貢献。全国の頂点に立った最後の夏も、3回戦のPL学園戦で1点リードの3回に…

  • 高校野球あれこれ 第103号

    ~甲子園に旋風を起こしたチーム-【8】1987年春のPL学園~ 「逆転のPL」が復活した春 今回は久しぶりに「甲子園に旋風を起こしたチーム」です。この年はPL学園が春夏連覇しますが、夏の選手権は春優勝の貫禄と自信からすべての試合で3点差以上の勝利と接戦で苦戦した試合はありませんでしたので、好勝負が多かった春の大会、その中でも延長戦になった準々決勝と準決勝を振り返ります。 この大会の優勝候補は前年覇者の池田、前年秋の近畿大会覇者の京都西(前年ベスト8進出の立役者、エースの佐々木投手が健在)、他に長崎の海星、試合巧者の明徳義塾などでPL学園も一応は有力校の一つに挙げられていたが、大阪3位、近畿大会…

  • 高校野球あれこれ 第102号

    ~名勝負列伝-【30】横 浜×関大一~ 1998年選抜大会 <松坂の甲子園物語はここから夏へと続いていく> 高校野球あれこれ 第32号で春選抜の横浜-PL学園を振り返りましたが、翌日の決勝も熱戦の名勝負。神奈川勢と大阪勢が甲子園の決勝で対戦するのは、この大会が初だった。 最後の打者を空振りの三振にとると、横浜の選手がエース松坂のもとに駆け寄る。優勝候補の筆頭にあげられたチームが伸びやかに力を発揮して、栄冠をつかんだ。 松坂はこの試合で1998年春のセンバツ3度目となる完封勝利。打たれたヒットは4本で、三塁を踏ませないピッチングだった。この大会は5試合を1人で投げ抜き、45イニングを投げ、被安打…

  • 高校野球あれこれ 第101号

    【センバツ2023】山梨学院、光った長打力 二、三塁打数は他校の倍以上 センバツ総括 1日に閉幕した第95回記念選抜高校野球大会(毎日新聞社、日本高校野球連盟主催、朝日新聞社後援、阪神甲子園球場特別協力)は、山梨学院の県勢初優勝で幕を閉じた。長打が少ない大会だったが、山梨学院は長打力で他をリードした。 記念大会で36校が出場し、試合数が例年より多いにもかかわらず、2桁得点は前回、前々回より3試合少ない1試合だけだった。本塁打数は12本で、前回よりも6本少なく、二塁打と三塁打の総数は前々回より18本減少し、前回と比べても7本減った。 最も多い6試合を戦った山梨学院は本塁打が1本ながら、二、三塁打…

  • 高校野球あれこれ 第100号

    【センバツ2023】「甲子園で勝てなくなった。なぜ…」歴史的センバツV・山梨学院の吉田監督はいかに“再起”したか? 試合後に語った「優勝で帳消し」の真意 青い空と白い雲。 かの名物アナウンサー、植草貞夫の名調子のような景色が広がる甲子園球場で、スカイブルーが欣喜雀躍(きんきじゃくやく)のごとく飛び跳ねる。 4月1日。青のアクセントカラーが鮮やかなユニフォームをまとう山梨学院が、センバツで山梨県勢初となる全国制覇を成し遂げた。 2009年に長崎県勢で初の日本一をもたらした清峰に続き、山梨県でも新たな扉を開いた監督の吉田洸二は優勝監督インタビューで、やや恐縮したような表情で言った。 「毎年のように…

  • 高校野球あれこれ 第99号

    【センバツ2023】甲子園優勝メンバー「7人」残るも…仙台育英はなぜ“エースを先発させなかった”? 須江航監督が明かした「采配の真意」と「1つの後悔」 仙台育英はベンチ入りメンバー18人のうち、7人が昨夏の全国制覇を経験していた。 「140キロクインテット」と呼ばれ、優勝を支えた豪華投手陣では現エースの高橋煌稀、湯田統真、仁田陽翔が残り、野手も現キャプテンの山田脩也ら4人が主力だった。 うちは12番目くらいだと思っていた 今年のセンバツ。なかば当然のように「優勝候補」に挙げられていたタレント集団は、ベスト8で敗退した。 監督の須江航は、この結果を出来過ぎと言わんばかりに受け止めている。 「これ…

  • 高校野球あれこれ 第98号

    【センバツ2023】涙の大阪桐蔭…西谷監督は“負け直後の円陣”で何を語った? エース前田悠伍が挙げた敗因と「打てないチーム」と思えないポテンシャル 2023年のセンバツは山梨学院の県勢初優勝で幕を閉じた。その中で甲子園優勝経験のある名門校も“夏に繋がる”様々な試みにトライしていた。その戦いぶりを振り返る。 高校野球が終わったわけではない。それでも、何人もの選手が涙を拭っていた。勝って当たり前の重圧なのか、自分たちへの不甲斐なさなのか、涙腺をコントロールできなかった。 春連覇を狙った大阪桐蔭が5点差をひっくり返されて、報徳学園に敗れた。相手校の校歌を聞き、アルプスへの挨拶を済ませた直後、西谷浩一…

  • 高校野球あれこれ 第97号

    【センバツ2023】準優勝の報徳学園…母校とともに生きてきた岡本コーチはアルプス席のムードに手応え 息子2人も野球部OB 報徳学園高は21年ぶりのセンバツ制覇にあと一歩、届かなかった。だが、立派な準優勝。2023年春、相当なインパクトを残した。 昨秋の関東大会4強の試合巧者・健大高崎高(群馬)との初戦(2回戦)でセンバツ6年ぶりの勝利(7対2)を挙げると、勢いに乗った。 3回戦では昨秋の東海大会覇者・東邦高(愛知)を延長10回タイブレークでサヨナラ勝ち(5対4)。昨夏、東北勢で初の全国制覇を遂げた仙台育英高(宮城)との準々決勝も3対3で9回を終えタイブレーク。10回表に1失点も、その裏に2点を…

  • 高校野球あれこれ 第96号

    《独占手記》「2度の電撃解任を乗り越えて…」甲子園常連「強打の日大三」を作り上げた小倉全由監督が“引退表明”「高校野球は誰のものか?」最後に問いかけた 高校野球界の名将として知られる日大三高の小倉全由監督が3月末をもって監督を退任することがわかった。 「私が来るまでの三高は『洗練された野球』と言われていましたが、私が来て2001年の夏に全国制覇を成し遂げて以降は、『強打の日大三』と言われるようになりました。新監督はどんな野球を見せてくれるのか。私は遠くからそっと見守っていこうと考えています」(小倉監督) 小倉氏はスポーツジャーナリストの小山宣宏氏のインタビューに応じ、現在の心境について、余すこ…

  • 高校野球あれこれ 第95号

    【センバツ名勝負伝説】 あと1人からの非情のドラマ! まさかのサヨナラエラー まさかのイレギュラーで…… 1989年4月5日決勝 東邦(愛知)3x-2上宮(大阪) 元号が平成にあらたまり、初めての大会だった。 1989年4月5日、決勝のカードは、前年センバツ準優勝の東邦(愛知)と、近畿大会で敗れギリギリの出場ながら、超高校級スラッガーと言われた元木大介らタレントぞろいの野球巧者・上宮(大阪)。優勝候補同士の戦いとなった。 試合は上宮・宮田正直、東邦・山田喜久夫の両先発が好投を見せ、両軍のハイレベルな守備陣の力もあって4回まで互いにゼロ行進となる。試合が動いた5回も、表に上宮がスクイズで1点を取…

  • 高校野球あれこれ 第94号

    センバツ甲子園「ベスト8」を予想した 注目の大阪桐蔭、仙台育英は勝ち上がれるか 3月18日に開幕するセンバツ高校野球大会。10日には組合せ抽選会が行われ、初戦の対戦カードが決まった。第95回の記念大会ということで例年よりも4校多い36校が出場するが、各ブロックを勝ち抜いて準々決勝に進出するチームはどこになるのか。秋季大会の戦いぶりなどから予想してみたいと思う。 * * * 【第1ブロック】 大分商(大分)、作新学院(栃木)、英明(香川)、智弁和歌山(和歌山) 伝統校が多く揃うブロックとなったが、総合力で頭一つ抜けているのは智弁和歌山だ。3番の青山達史(3年)、4番の中塚遥翔(3年)を中心とした…

  • 高校野球あれこれ 第93号

    可能性があるのはわずか15校の偉大な記録『4元号勝利』 今センバツで達成を狙うチームは? 今大会にも出場する高松商は、一昨年夏に「4元号勝利」を達成している 長い歴史を持つ高校野球には様々な記録がある。中でも特に歴史の重みを感じさせるのが、大正、昭和、平成、令和にまたがる『4元号勝利』である。前回、今大会に出場する名門校の勝利数や優勝回数について詳しく述べたが、この記録は数ではない。いかに長く活躍し続けているかということで、令和になった段階で可能性があったのはわずか15校。それだけに価値は極めて高いと言える。 15校中、高松商など4校が達成 令和になって、平成までの3元号で勝利を果たしていたチ…

  • 高校野球あれこれ 第92号

    悪夢の逆転サヨナラ負けから痺れる“1-0”投手戦まで…記憶に残る「センバツ決勝」3選 ◆ 今年は第95回の記念大会 3月18日に開幕を迎える『第95回記念選抜高等学校野球大会』。通称“春のセンバツ”は正式名称の通り今年が95回目の記念大会ということで、例年よりも4校多い36校が聖地・甲子園に集結する。 ◆ 1989年4月5日:東邦-上宮 この年のセンバツは元木大介率いる地元大阪の上宮が大きな注目を集め、前評判通りの戦いぶりで決勝の大舞台へとたどり着いた。 そこで相対したのは愛知の強豪・東邦。技巧派左腕の山田喜久夫を中心に守り勝つ野球で、準優勝に終わった前年に続く決勝進出を果たした。 試合は序盤…

  • 高校野球あれこれ 第91号

    甲子園の「私立独占」を許すな! 存在感を示す公立高校の“逆襲” 強豪の私立校で進む“プロ化” 3月18日に開幕する第95回選抜高校野球大会。2度目の大会連覇を狙う大阪桐蔭(大阪)、前哨戦といえる明治神宮大会の決勝で同校と接戦を演じた広陵(広島)、昨年夏の甲子園優勝メンバーが多く残る仙台育英(宮城)が優勝候補の中心と見られている。他にも上位進出が有力視されているチームは、いずれも“私立高校”である。 筆者が、デイリー新潮に寄稿した「高校野球『強豪校』の寡占化がさらに…“格差是正”には、『甲子園大会』の見直しも必要か」という記事(1月27日配信)でも触れたが、現在の甲子園で勝ち上がるには、有望選手…

  • 高校野球あれこれ 第90号

    甲子園305勝、優勝20回! 今センバツ出場の近畿4強のすさまじいまでの成績 甲子園103勝の龍谷大平安など、今センバツの近畿勢は名門揃いだ 昨年秋の近畿大会は名門の活躍が目立った。優勝した大阪桐蔭を始め、準優勝の報徳学園(兵庫)、4強の智弁和歌山、龍谷大平安(京都=タイトル写真)と豪華な顔ぶれで、4校すべてが春夏の甲子園で優勝している。まずはこの4校のすさまじいまでの成績をご紹介しよう。 龍谷大平安=103勝(歴代2位)優勝4回(春1、夏3) 大阪桐蔭=72勝(同9位)優勝9回(春4、夏5) 智弁和歌山=70勝(同10位)優勝4回(春1、夏3) 報徳学園=60勝(同16位)優勝3回(春2、夏…

  • 高校野球あれこれ 第89号

    選手が北陸を選んだわけ 常勝・敦賀気比、倒すため /福井 「敦賀気比を倒すためです」。北陸野球部には、北陸進学を選んだ理由についてこう説明する選手が何人かいる。なぜ敦賀気比を倒したいのか。その疑問の答えには、敦賀気比のコーチを経て2019年から指導する林孝臣監督(40)が「革命を起こそう」と作り上げたチームの特色が関係している。 ◇県内出身中心に 敦賀気比は、全国的に野球の強豪校と知られ、県外出身の選手も多いが、北陸の選手は大半が県内からだ。敦賀気比のコーチ時代、県内選手のスカウトを担当していた林監督は、多くの福井の優秀な選手を見てきた。「福井の子供は小中学校の体力テストで全国上位になるほど能…

  • 高校野球あれこれ 第88号

    大阪桐蔭のエースに広陵のスラッガー...。センバツの注目選手を一挙紹介! 今年は春の甲子園で、誰が主役になるのか? 1月27日に第95回選抜高校野球大会(センバツ)の出場校36校が発表された。その出場校の中には、今秋のドラフト会議をにぎわせそうな逸材が何人もいる。 毎年、春のセンバツでスカウト陣の評価を高め、プロの舞台で花を咲かせる選手がいる。例えば、昨年に高卒ルーキーながら佐々木朗希(ロッテ)とバッテリーを組み、完全試合達成に大きく貢献した松川虎生はそのひとりだ。 松川に続くような存在は今年もいるのか。特に見逃せない有望選手をチームごとにピックアップしてみよう。 優勝候補大本命はセンバツ2連…

  • 高校野球あれこれ 第87号

    高校野球「強豪校」の寡占化がさらに…“格差是正”には、「甲子園大会」の見直しも必要か “顔ぶれの固定化” 1月27日に第95回選抜高校野球の出場校を決める選考委員会が行われ、2023年の高校野球シーズンが徐々に近づく時期となった。今年も中心となりそうなチームは、昨年選抜の覇者である大阪桐蔭(大阪)と、東北勢悲願の夏の甲子園優勝を果たした仙台育英(宮城)の2校だが、ここ数年を振り返ってみると甲子園で勝ち進む高校の顔ぶれは、かなり絞られている印象を受ける。昨年夏の甲子園出場校に春夏通じて初出場となる学校がなく、選抜の“前哨戦”と言われる秋の明治神宮大会で、決勝戦が2年連続して大阪桐蔭と広陵(広島)…

  • 高校野球あれこれ 第86号

    「全国ナンバーワン捕手はオレだ!」 盗塁阻止率10割めざす名門・報徳学園の主将 名門・報徳学園の堀は強肩強打の捕手としてセンバツでも活躍が期待される センバツの開幕まで1か月あまり。先月27日の選考会で、近畿勢は名門校、伝統校の名が次々と呼び上げられた。近年の甲子園では大阪桐蔭を中心とした近畿勢の活躍が目立っている。今春も近畿勢は強く、好選手も多い。中でも報徳学園(兵庫)は投打に戦力が充実し、昨秋は大阪桐蔭に肉薄した。 名門・報徳の堀は驚異のセカンド送球 名門を牽引するのは捕手で主将の堀柊那(しゅうな=2年)。前チームから主力として活躍し、全国屈指のポテンシャルを誇る。セカンド送球は最速で1秒…

  • 高校野球あれこれ 第85号

    指名漏れ、戦力外…苦しむ大阪桐蔭「最強世代」 春夏連覇から4年、波乱万丈の現在地 山田はまさかの指名漏れ、根尾は投手転向、柿木と横川は育成契約に 甲子園春夏連覇から4年、大阪桐蔭の「最強世代」が波乱万丈の1年を過ごした。高卒でプロに進んだ根尾昂、藤原恭大らは試行錯誤の年に。今季は同世代の大卒選手たちが入ってくることから、1軍の戦力として結果を求められるだろう。また、大学に進学した山田健太、中川卓也はドラフト会議での指名漏れを経験。社会人野球の舞台で新たなスタートを切る。 2018年に史上初となる2度目の春夏連覇を達成すると、同年のドラフト会議では根尾と藤原が1位指名を受けるなど4選手がプロ入り…

  • 高校野球あれこれ 第84号

    中日期待の若手に即戦力の名手、ドラフト注目の逸材も 18年の東邦は実力者揃いだった 2018年の第100回大会の夏甲子園を盛り上げたミレニアム世代は、3月で学生野球を引退し、4月からNPB、社会人野球などあらゆるステージに進み、それぞれの野球人生を歩んでいく。その中から、今回は18年センバツに出場した東邦(愛知)の当時のメンバーを振り返っていきたい。 初戦(2回戦)で対戦した花巻東(岩手)の前に敗れ、初戦で姿を消し、夏の甲子園も逃す悔しい結果に終わった世代だが、改めて振り返ると、力のある選手が揃っていた。 今季からNPBへ挑むDeNA・林 琢真内野手(駒澤大)が2番二塁手でスタメン出場。試合で…

  • 高校野球あれこれ 第83号

    今季、甲子園でブレイクするのは、名将率いるこのチームだ! 近江がつけてくれた優勝ロードを歩めるか? 彦根総合は近畿大会初出場で8強入り。センバツでもブレイクの予感がする 「このチームで甲子園へいきたいという思いは強い」。昨秋の滋賀大会で初優勝した直後、彦根総合を率いて2年目の宮崎裕也監督(61)は、喜ぶ様子も見せず、淡々と話した。県立の北大津を春夏6度、甲子園へ導いた湖国の名将だ。続く近畿大会でも、近大新宮(和歌山)を4-2で破って(タイトル写真)、センバツ出場に王手をかけた。 ライバルの地元へ乗り込んだ名将 宮崎監督が彦根総合に赴任したのは3年前の4月。北大津から安曇川に異動後は、野球部指導…

  • 高校野球あれこれ 第82号

    「山田君と話がしたい」指名漏れの後、計8社からオファー 必要とされていると知り、立ち直れた 昨年のドラフト会議で、ある意味一番話題になったのは、立教大学の山田健太(4年、大阪桐蔭)が指名されなかったことだった。あれからおよそ3カ月。内定している日本生命での野球継続が決まり、すでに「2年後」に向かっている山田に、いまだから話せることや、ドラフト後に母校で教育実習をした経験などについてじっくり聞いた。 初めて味わった大きな挫折 「さすがにこたえましたね。初めて味わった大きな挫折だったかもしれません」。山田は静かにあの日を振り返る。 ドラフト上位候補だった「右のスラッガー」は、最後まで名前が呼ばれな…

  • 高校野球あれこれ 第81号

    【センバツ出場校一覧】連覇狙う大阪桐蔭、東海大菅生ら出場36校決定!初出場は5校、21世紀枠は氷見、城東、石橋 第95回記念選抜高等学校野球大会(3月18日開幕・阪神甲子園球場)の出場校を決める選抜委員会が27日に行われ、出場36校(一般選考枠32校、神宮大会枠1校、21世紀枠3校)が出そろった。記念大会の今大会は東北、関東、東海、四国の4地区で出場校が1枠増。これまで高野連から出場校に対し行われていた電話連絡は今回から廃止され、オンラインでの発表のみとなった。 明治神宮大会で史上初の連覇を達成した前回大会優勝の大阪桐蔭(大阪)は4年連続14回目。昨夏の甲子園、東北大会を制した仙台育英(宮城)…

  • 高校野球あれこれ 第80号

    センバツ出場校「もやもや選考基準」が続く不可解 選考ガイドラインは導入されてもいまだ不透明 今号で記念すべき100回目。そろそろ選抜高校野球の出場校が決まります。高校野球では秋季地区大会で好成績を残した高校は今春のセンバツ高校野球(春の甲子園)への出場が有望視される。しかし「確定」したわけではない。 「第94回選抜高等学校野球大会」の選考で、昨年の秋季東海大会で準優勝した神奈川県の聖隷クリストファー高が選出されず、同大会ベスト4の岐阜県、大垣日大高が選出されて物議をかもした。現地では署名運動も起こり、有識者からも異論を唱える声が続出した。さらには国会でもこの問題が取り上げられた。 ■選考ガイド…

  • 高校野球あれこれ 第79号

    最速1.81秒の世代屈指の強肩捕手 公式戦はほとんど盗塁阻止 明治神宮大会史上初となる連覇を成し遂げた大阪桐蔭(大阪)を中心に、2023年の高校野球も大いに盛り上がるに違いない。そんな大阪桐蔭を苦しめた数少ない学校は、兵庫の名門・報徳学園だ。 近畿大会決勝で0対1で敗れたものの、最後まで1点を争う好ゲームを見せた。敗戦は受け止めるべき課題ではあるが、収穫もあった一戦だろう。ただ、「同じ相手に負けないように、日本一を取れるようにやっていきたい」とリベンジに燃えている男がいた。それが世代屈指の強肩捕手として注目されている堀 柊那捕手(2年)だ。 自信がなかったスローイング 堀 柊那捕手(2年)。遠…

  • 高校野球あれこれ 第78号

    「全国3冠」大阪桐蔭3年生の進路が決定、川原投手はホンダ鈴鹿、海老根外野手はSUBARUへ DeNAにドラフト1位で入団した松尾汐恩捕手を擁して「全国3冠」に輝いた大阪桐蔭高3年生の進路が固まった。2021年秋の明治神宮大会、2022年春の第94回選抜高校野球大会、2022年秋の国体で優勝。2022年夏の甲子園制覇だけが成し遂げられなかったチーム。プロ志望届を提出したもののドラフト指名から外れた川原嗣貴投手が社会人野球のホンダ鈴鹿、海老根優大外野手がSUBARU(スバル)にそれぞれ内定。最速150キロ右腕の別所孝亮投手は慶応大に合格した。 主な選手の進路は次のとおり。 ▽川原嗣貴投手 ホンダ鈴…

  • 高校野球あれこれ 第77号

    ウィキペディアには載っていない名将が死去。3校を甲子園に導いた樺木義則氏の軌跡をたどる 行く先々できっちりと結果を出す 間もなく春のセンバツの出場校が決まる。高校球児の大目標である甲子園は、監督としてもたどり着くのが難しいところである。 その甲子園に3校を導いた名将が1月2日に死去した。神奈川・武相高、東京・修徳高、そして母校の石川・金沢高で監督を務めた樺木義則氏(享年77)である。武相高と修徳高で1度ずつ、金沢高では6度と、春、夏合わせて計8度、「聖地」で指揮を執った。 樺木氏よりも多く甲子園を経験している監督は少なくない。だが3校で、となると極めてまれだ。ビジネスマンに例えるなら、在籍した…

  • 高校野球あれこれ 第76号

    謹賀新年 高校野球の名将「“野球の上手い子が逆上がりできない”ってよくあるの、知ってます?」甲子園優勝監督が岡山で“単身赴任”…驚きの毎日 秋の熊野(三重県)に強豪高校チームが集まり、迎え撃つ地元チームも交えて練習試合を行なう。恒例の催しが、今年も紀伊半島の熊野市を中心に、2日間にわたって開催された。 今年の参加校は、北から、弘前東高、鶴岡東高、健大高崎高、昌平高、関東一高、敦賀気比高、岐阜城北高、京都国際高、大府高、創志学園高……そして地元からは、津田学園高、近大新宮高、近大高専、昴学園高、尾鷲高の合計15校。 地元の人の言うところの「向かいはハワイ」……熊野灘の雄大な水平線を前に、背後には…

  • 高校野球あれこれ 第75号

    【高校野球】 “強い横浜”へ信念を持って戦い続ける村田浩明監督と選手たち 秋季関東大会が幕を開けた10月22日、埼玉・大宮公園野球場のベンチ裏で、出番を待つ横浜・村田浩明監督(36)と偶然に顔を合わせた。 「思い出深い球場なんです。高校3年秋の国体の決勝で、ダルビッシュ投手の東北(宮城)を破って優勝しましたからね」。当時、横浜の捕手だった村田監督は、現中日の涌井秀章投手(36)をリードし勝利に貢献した。 笑顔で別れ、縁起のいいグラウンドで迎えた開幕戦は、埼玉の強豪・浦和学院に2―0で勝利した。来春のセンバツ出場に当確ランプがともる4強入りまで“あと1勝”。ところが、準々決勝は高崎健康福祉大高崎…

  • 高校野球あれこれ 第74号

    センス抜群の大型遊撃手、大阪桐蔭1番打者の将来が楽しみ 将来どこまで大きく成長するか分からないくらい、楽しみな遊撃手が大阪桐蔭(大阪)にいる。背番号6を背負う、小川 大地内野手(2年)は182センチ、78キロのバランスの取れた体型を持つ大型遊撃手。安定した守備と積極的な打撃で、「1番遊撃手」として大阪桐蔭の明治神宮大会連覇に大きく貢献した。 打撃ではシャープな振りが武器だ。近畿大会初戦の神戸国際大附(兵庫)戦では5打数1安打の結果となったが、その打撃内容を見ると完全に打ち取られたという印象はない。第1打席は思い切り引っ張って左前安打。2打席目は三振したが、3打席目には同じように力強く引っ張った…

  • 高校野球あれこれ 第73号

    大阪桐蔭がもたらした「神宮枠」の行方やいかに? 近畿のセンバツ出場校あるあるにも影響? 近畿大会1回戦でサヨナラ勝ちした高田商。5年前にも、神宮枠で出場した(筆者撮影) 大阪桐蔭が神宮大会連覇を果たし、来春センバツの「神宮枠」を持ち帰った。これで近畿からは7校が一般枠で出場することになる。この恩恵にあずかるのはどのチームか?そして94回のセンバツの歴史で、近畿にだけ存在する出場校あるあるとは? 4強プラス彦根総合は安泰か? 近畿の選考では、近畿大会の4強が選ばれることは当然としても、残る2校を巡って毎年のように揉めてきた歴史がある。来春の顔ぶれを予想すると、近畿大会の上位である大阪桐蔭、報徳学…

  • 高校野球あれこれ 第72号

    投げっぷりはエース以上、大阪桐蔭の背番号10右腕に大きな成長を期待 大阪桐蔭(大阪)は今秋の明治神宮大会で初の連覇を成し遂げた。背番号1を背負う主将の前田 悠伍投手(2年)に注目が集まるなか、個人的には大きく成長しそうな右腕に期待している。背番号10の南 恒誠投手(2年)。とにかく投げっぷりがいい。 最速は145キロ。185センチ、82キロと、体格なら180センチ、78キロの前田に負けていない。さらに強気に攻める投球には気持ち良さを覚える。印象的だったのは、秋季近畿大会の準決勝。この龍谷大平安(京都)戦は、エース前田抜きで戦うことになっていた。8回に4対3と1点差に詰め寄られ、なおも無死一、二…

  • 高校野球あれこれ 第71号

    センバツ有力のクラーク記念国際のエースの将来像は阪神・青柳か? 大阪桐蔭に大敗しても期待が持てる理由 クラーク記念国際(北海道)の背番号1、新岡 歩輝投手(2年)は、前チームでは遊撃手として甲子園に出場。今年は全道大会を1人で投げきり、優勝に導いた。昨年、札幌ドームでの公式練習で投げている姿を見ていたが、常時130キロ後半の速球と、切れ味の鋭いスライダーを投げ分ける投手になるとは想像できなかった。遊撃手としても悪い選手ではないが、打撃はややパンチ力に欠けるので、投手として才能を伸ばしてほしい。 新岡は主将としてチームを牽引しているが、佐々木監督は「今年は新岡しかいなかった」というぐらい信頼を寄…

  • 高校野球あれこれ 第70号

    前田三夫と小倉全由。 東京の高校野球を牽引した2人の接点とは 12月3日、東京都高野連は指導者講習会を都内の海城高で3年ぶりに開催した。集まった約100校、230人の指導者の前に、講師として登壇したのが前田三夫氏。帝京高を50年にわたって率い、甲子園通算51勝、春夏合計3回の優勝を誇る。現在は名誉監督についている。 前田氏はこれまでの指導者人生を振り返り、 「高校1年のとき、練習のあまりの厳しさに一時は野球をやめかけた。挫折しかけているんです」 「PL学園と対戦したときは、試合前に相手の中村順司監督をジッとにらんでいました。若気の至りで、まことに失礼な限り。でも中村さんも中村さんで、"かかって…

  • 高校野球あれこれ 第69号

    「1強」大阪桐蔭を止めるために来春センバツ出場校がやるべきこと 秋の日本一を目指す明治神宮大会は、大阪桐蔭(近畿=大阪)が5点差を逆転して広陵(中国=広島)を下し、大会史上初の2年連続優勝。来春のセンバツでも優勝候補筆頭として連覇を狙う。 何試合か神宮球場で観戦したが、相変わらず選手の層が厚い。投手陣は左腕エースの前田悠伍(2年)を筆頭に、今年も好投手を揃えている。ただ、前田の直球は140キロ前後。東邦(東海=愛知)戦では本塁打を打たれた。ツーシームやスプリットといった変化球は多彩でキレがあるだけに頼ってしまい、直球がおろそかになる傾向がある。 神宮はマウンドの傾斜が低く、土が硬いため、球が浮…

  • 高校野球あれこれ 第68号

    【来春センバツ出場校予想】 大阪桐蔭が神宮大会Vで近畿が1枠増に ◇24日 明治神宮野球大会高校の部決勝 大阪桐蔭6―5広陵(神宮) 大阪桐蔭が広陵(広島)を破り、高校の部では大会初の連覇を達成した。今大会の優勝校の地区に与えられる来春センバツの神宮大会枠は近畿地区に与えられる。 来春センバツは記念大会のため一般選考と神宮大会枠の合計は33枠。選考委員会は来年1月27日に開催される。21世紀枠3校を除いた出場校予想は次の通り。◎は当確、○は有力、△は微妙。地区の下のかっこ内の数字は枠数。 【北海道】(1) ◎クラーク △北海 【東北】(3) ◎仙台育英(宮城) ◎東北(宮城) ○能代松陽(秋田…

  • 高校野球あれこれ 第67号

    5年前、大阪桐蔭で起きた“選手間の対立”…いま明かされる「最強チーム」の転機とは? 山田健太「癖が強い選手ばっかりでしたから」 大阪桐蔭OBの小泉航平は、同校の監督である恩師、西谷浩一の言葉に耳を疑った。 「まだ弱い? なのに優勝したんですか?」 西谷が「まだ弱い」と評したチームは、昨秋の明治神宮大会で初優勝を遂げた。だからこそ、小泉はそう訝しがったのである。 昨年の大阪桐蔭にあった「力がない」自覚 チームに力がないことは、身内での会話だけでなく公に西谷が話していたことだ。東北や関東など各地区を制した強豪が「秋の日本一」を争う舞台で結果を残してもなお、監督は気持ちを引き締めていたほどである。 …

  • 高校野球あれこれ 第66号

    新チームを挟んで夏、春の2季連続甲子園出場を果たす難しさ 今夏出場校が続々と敗退 来春センバツ出場の重要な参考資料となる高校野球の秋季東京大会の決勝が13日に行われ、東海大菅生が2年ぶり4度目の優勝を果たし、来春選抜出場の当確ランプをともした。これで各地区大会の全日程が終了したが、都道府県大会では今夏の甲子園に出場した高校が続々と敗退。新チームに移行しての2季連続で甲子園に出場する難しさを実感した。 青森大会では、八戸学院光星が弘前東に初戦の2回戦で敗戦。滋賀大会では今春センバツ準優勝、今夏の甲子園4強の近江は3回戦で彦根東に敗れた。福岡大会では、注目のスラッガー・佐倉侠史朗内野手(2年)を擁…

  • 高校野球あれこれ 第65号

    3季連続準決勝の壁に阻まれた帝京 甲子園へドラフト候補の主戦・高橋蒼人は「高校野球人生のすべてをかけて取り組む」/高校野球リポート 名将からつながれたバトン 帝京高は2011年夏以来、甲子園から遠ざかっている(春のセンバツは2010年)。春1度、夏2度の甲子園優勝へ導いた前田三夫監督は昨夏の東東京大会限りで勇退し、教え子である金田優哉監督にバトンがつながれた。 以下は、金田監督が母校を指揮して以降の公式戦の結果である。 ▽2021年秋(東京大会) 準々決勝敗退(4-7国学院久我山) ▽2022年春(東京大会) 準決勝敗退(5-8関東一) ▽2022年夏(東東京大会) 準決勝敗退(4-7二松学舎…

  • 高校野球あれこれ 第64号

    大阪桐蔭のエースも…この秋のプロ入りが叶わなかった高校生の逸材たち ◆ まさかの“指名漏れ” 今年は10月20日に開催されたプロ野球のドラフト会議。 育成ドラフトを含めて126名が指名を受け、夢へのスタートラインに立った。 その一方で、指名が有力視されていながら、見送られた選手も少なくない。 ここでは、今年のドラフトでは縁がなかった有望選手にフォーカス。今回は高校生編だ。 ◆ “順位縛り”はなかったが… 投手で最も驚きだったのが、大阪桐蔭のエース・川原嗣貴だ。 春夏の甲子園だけでなく、その後に行われたU-18・W杯でも好投を見せており、190センチ近い長身ということもあって高く評価する声も多か…

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