HIPS(High-integrity protection system)はプラントにおける高度保護システムで、プラントの運転状態が設計値を逸脱しないように設計された独立の計装システムのです。圧力保護においてはHIPPSとも呼ばれています。
世間的にあまり知られていないプラントエンジニアの業務内容の紹介や役に立つ情報を発信しています。特に、この業界への就職、転職に興味のある方や、同業者を対象に発信しています。また、プラントエンジニアと相性の良い副業についても発信しています。
【蒸留塔】棚段塔・充填塔の設計手順、データシート作成方法の解説
蒸留塔の設計手順、データシート作成方法について解説します。他の機器同様プラント基本設計におけるプロセスエンジニアの重要な業務の一つですが、プラントの基本設計条項やプロジェクトスペックの情報、プロセス情報、配管情報、配置図をもとに行われます。
横型タンク、横型ドラムの内容量の計算方法について解説します。タンク、ドラムを新設する場合は自分でタンクテーブルを作成する必要がありますが、タンクテーブルを作成するためにはある液面の高さにおける液体の容量を計算で求める必要があります。
【計装】プラントで使用される温度計(温度センサ)の種類と特徴の解説
プラントで使用される温度計の種類と特徴について解説します。熱電対式、抵抗温度計液体充満式、バイメタル、放射式、などがありますが、プラントを安全・安定に運転するために適切なものを選定しなければなりません。
プラントで使用される圧力計の種類と特徴について解説します。圧力が適切に測定されないと、適切に運転出来ないばかりか、プラント機器の過圧による機器破損、爆発災害を引き起こす可能性があります。そのため、ほかの計器同様に液面計の選定は重要です。
【計装】プラントで使用される液面計(レベル計)の種類と特徴の解説
プラントで使用される液面計(レベル計)の種類と特徴について解説します。液面計はその名の通り、タンクやドラムにて貯蔵している液体の液面)を測定するための計器ですが、液体の性状、目的に応じ適切なタイプの液面計が選定されます。
プラントで使用される流量計の種類と特徴について解説します。流量計は流体の性状、目的により様々な種類があり、それぞれの目的に応じ適切なタイプの流量計が選定されます。逆に適切に選定されないと流量がうまく測定できないため、流量計の選定は重要です。
プラント設計で使用される気液平衡の推算では、活量係数モデルと状態方程式モデルがあります。誤った推算モデルは誤った計算結果となり、プラント設計に大きな影響を与えるので、適切に選定されなければならず、気液平衡はプロセスエンジニア必須の知識です。
【配管】プラントで使用される減温器(デスーパーヒーター)の種類と特徴の解説
減温器は過熱低減器やデスパーヒーターとも呼ばれ、過熱蒸気を冷却水と混合させ、飽和蒸気に近い温度まで減温する際に用いられます。減温器は配管と冷却水噴霧ノズルで構成されており、噴霧された冷却水の粒径や噴出方向により、減温能力が決定されます。
【転職】(後編)化学メーカーからプラントエンジニアリング会社へ転職する時の留意点とは?
化学メーカーからプラントエンジニアリング会社へ転職する時の留意点について解説します。化学メーカーの生産技術からの転職者は、プロセス設計部門(プロセスエンジニアリング部門)に配属される例が多く、いくつかの留意点があります。
【転職】化学メーカーからプラントエンジニアリング会社への転職で有利な点とは?
管理人は新卒で化学メーカーに就職しましたが、プラントエンジニアリング会社に転職しました。化学メーカーからプラントエンジニアリング会社への転職はあまり見られない事例ですが、化学メーカーでの業務経験は転職時でも有利に働く点があります。
【プラントエンジニアの投資】2021年5月末時点_投資収益報告
2021年5月末時点での投資収益について報告します。4月に引き続き、世界の景気回復が続いたのですが、インフレ懸念でハイテク銘柄が伸び悩んだ結果、米国、全世界の投資信託のリターンは伸びませんでした。来月以降もこの傾向は続くと考えています。
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HIPS(High-integrity protection system)はプラントにおける高度保護システムで、プラントの運転状態が設計値を逸脱しないように設計された独立の計装システムのです。圧力保護においてはHIPPSとも呼ばれています。
ボルト結合フランジ継手は石油・ガス・発電プラントや化学プラントで標準的に使用される配管の接続方法です。フランジやボルトの設計法は確立されており、流体の漏えいによる事故、災害が生じないように、設計方法、材料、ガスケットなどの規格が準備されています。
配管はプラントにおける主要な構成物ですが、配管同士の接続は特に指定のない限りは溶接接続となり、高品質な配管の溶接品質が求められます。配管の溶接は一般的な溶接とは異なり、全姿勢溶接が多い、片面裏波溶接が多い、配管特有の構造といった特徴があります。
従来では、規格・法規の要求に加え、過去の経験、実績に基づいてリスク低減対策が講じられてきましたが、近年では定量的・合理的なリスク低減対策、安全設計が求められており、特に「ALARP」の考え方がプラント安全設計に取り入れられています。
プラントのリスク評価、安全管理手法で良く用いられるHAZID、HAZOP、SIL Studyについて解説します。近年のプラントの建設プロジェクトにおいては、プラントの定量的なリスク評価や安全管理が求められ、設計への反映が必須になっています。
電気負荷リストは、電気計装設計部門が受配電設備の設計を行うために使用されるリストで、プラントの電気設計において重要な設計図書です。各機器の情報が不足しているプラント設計初期ではプロセス設計部門と機器設計部門にて想定値を入力します。
多管式熱交換器の設計手順の具体例を解説します。最近ではHTRIのようなソフトウェアを使用すること一般的ですが、熱交換器の設計手順を知っておく必要は重要で、機械設計エンジニアだけでなく、プロセスエンジニアも知っておく必要があります。
調節弁のアクチュエータとは、外部からの信号に応じてトリムの位置を定める働きをする部分のことです。アクチュエータは調節弁の設置目的や運転条件に応じて適切に動作できるようにする他、駆動源喪失時はバルブが安全な位置に駆動するように設計されます。
調節弁は様々な流体、目的に応じて設計がなされますが、高差圧の調節弁、アンチサージ弁、低温用の調節弁など、特別な用途ではトラブルが起こりやすく、設計に注意を要するため、設計する場合は関係部署やメーカーと協議をして仕様を決定する必要があります。
調節弁の主な付属品(アクセサリ)について解説します。調節弁の設計では、設置個所の流体や目的に応じて付属品の要否についても検討しますが、P&ID作成時にある程度の仕様を決めるため、プロセスエンジニアも内容を理解しておく必要があります。
負圧系の液面計及び界面計の設計の留意点について解説します。プラントにおける液面計測は、流体、運転条件が多岐に渡っており、負圧で運転する系や、液相が2液相に分離する系で発生しやすいトラブルと、その対策としての設計面の留意点を合わせて解説します。
往復動コンプレッサー(レシプロ圧縮機)は、脈動や振動に起因するトラブルへの対策が重要となります。配管振動は、配管系の固有振動数との共振などの構造的な要因も合わさって発生するので、機械的個数振動数との共振回避や、配管サポート計画も重要です。
フレームアレスターは消炎素子とボディから構成され、国内では主にベントスタックやタンクの通気管に設置することで、系内の可燃性流体に火炎、火の粉が侵入することを防ぐために使用されています。海外では配管内火災対応のために設置されることもあります。
プラントの配管で使用されるボルト, ナットの種類と特徴について解説します。配管材料基準書で定義される配管クラスでは、配管そのものでけではなく、フランジ締結用などでボルト、ナットの材質や仕様についても規定する必要があります。
ブルドン管式圧力計の選定、設計と設置上の留意点の具体例について解説します。ブルドン管式圧力計はプラントの圧力測定で最もよく使われるタイプのため、トラブルも多く発生しますが、設置目的、流体、周囲環境に応じて選定、対策をすることで回避可能です。
ブルドン管式圧力計は、プラントでも最も多く設置されるタイプの圧力計ですが、よく発生するトラブルとして、ゼロ点ずれ、振動、脈動、過加圧、結露、腐食、精度外れ、閉塞などが挙げられます。本記事ではこれらのトラブル事例とその対策について解説します。
エジェクターはガス吸引などに広く用いられますが、設計を行う場合は、吸入空気の流量・圧力が決まっているが、必要な駆動空気量が分からない、というケースがあります。そこで、吸入吸気の条件から簡単に駆動空気量を計算する方法について解説します
プラントで使用される配管、バルブ、計器には、しばしば禁油処理、禁水処理(禁油禁水処理)が要求されることがあります。油脂や水分が混入することで運転のトラブルの要因となったり、プロセス流体と反応して発火、事故災害を招く恐れがあります。
サイトグラスは「検流器」とも呼ばれ、配管中の流体の流動状態を人間の目で見て確認するための機器です。ただし、耐圧部にガラスを使用しており、割れによる漏洩事故のリスクがあること、ガラス自体の耐熱性が低いこと、アルカリで腐食することに留意が必要です。
遠心ポンプの吸込配管の必要直管長について解説します。遠心ポンプは不均一な流れでポンプに流入させると、インペラや軸受けの破損につながります。吸込配管部品は流体の流れが乱れる要因となるため、流れを均一化するためにある程度の直管長が必要です。
Joukowskiの式やAllieviの式を用いたウォーターハンマー(水撃)発生時の水撃圧の計算方法について解説します。液体の輸送時、バルブ開閉やポンプ起動、停止で発生する圧力(水撃圧)は、通常運転圧力よりも大きく、トラブルの原因となります。
LNG(液化天然ガス)、液化酸素、液化窒素に代表される極低温流体の運転温度はLNGでは約-160℃(液化酸素、液化窒素ではそれぞれ約-180℃、-200℃)と非常に低い温度のため、その配管設計では特別な配慮が必要です。
気液二相流の圧力損失は、最近ではプロセスシミュレーターを用いて計算することがほとんどですが、今回の記事では手計算で二相流の圧力損失を計算する方法(Lockhart&Martinelliの方法)について解説します。
二相流の配管では、単相流配管と比べて配管設計が難しくなるため、二相流が避けられない場合はその影響を最小にするように挙動を正しく把握する必要があります。今回の記事では水平配管の気液二相流について流動状態とその判定方法について解説します。
蒸留塔の運転開始、停止手順について解説します。蒸留塔は原料、製品の流量から塔内温度・圧力や還流比まで多くのパラメータがあるため、他の機器と比べて運転手順は複雑です。また、塔内の不純物は許容されず、しっかり洗浄、パージすることも求められます。
今回の記事では蒸留塔の運転制御思想、通常運転における留意事項について解説します。前半では蒸留塔の各運転パラメータの影響や制御方法について、後半では通常運転時に留意しておくと運転変動、トラブル発生時に役立つ事項について解説します。
プラントの能力増強とは、すなわち機器・配管の追加やサイズアップすることになりますが、本記事では能力増強の考え方から、詳細検討の具体例としてポンプ、熱交換器、蒸留塔を中心に、プラント能力増強の検討事例について紹介します。
遠心ポンプはプラント内の液体の昇圧、輸送における圧力源として最も良く使用されるタイプです。この記事では遠心ポンプの選定から設置の考え方から運転制御方式やNPSHの計算まで、遠心ポンプの設計、運転における主な留意点について解説します。
化学プラントにおける一般的な省エネルギー対策について紹介します。国内の石油、化学プラント業界では過去数十年に渡って継続的に省エネルギー対策が実施されてきました。今後も脱炭素の観点から、省エネルギー対策はますます重要になってきます。
プラント建設現場における計装設備のループチェック実施要領について解説します。計装設備は輸送・保管・据付け工事などに伴うトラプルが発生する可能性があるため、プラントの運転開始前に単体動作確認検査を含むループチェックの実施が必要です。
プラントの運転におけるプロセス制御要素(流量、温度、圧力、液面)の観点から標準的な制御ループについて解説します。プラントの改造、新設案件でのプロセス設計や既設プラントのプロセス制御の思想を確認するのにお役立てください。
温度計のサーモウェル(保護管)の設計の留意点について解説します。温度計は故障・破損リスクが小さいと思われがちですが、対策をしていないと上手く温度を測定できないばかりか、サーモウェルが破損したりするリスクがあります。
熱交換器の設計で使用されるU値(総括伝熱係数)と伝熱面積の一般的な数値について解説します。一般的に、熱交換器のU値(総括伝熱係数)や伝熱面積は熱交換器はプロセスエンジニアリングの観点から、ある程度の値を知っておくことは有効です。
スパージャーの設計方法、特に孔径及び孔数の決定方法について解説します。スパージャーはドラムやタンクの液中にガスや液を吹き込む装置のことで、設計にあたりもっとも重要なパラメータはスパージャーの吹き出し孔における圧力損失です。