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  • 寛ぎの時は流れて。

    (上信各駅・恒例行事@吉井駅)上信電鉄。地方のローカル私鉄らしく現状全線がワンマン運転の路線ですが、かなりの駅がまだ有人駅になっていて、列車が到着する前後で出改札をしっかりと行っています。そして上信の恒例行事が、出発して行く列車へ向けての駅務職員の一礼。乗客に向けてか、乗務員に向けてかは定かではありませんが、どこの駅でもこの光景が見られるので、おそらく社としての決め事なのでしょう。出発して行くのは、富岡市に工場を持つ子供向け文具メーカーの株式会社桃源堂のラッピングトレイン701形。高崎市の西端に位置する吉井駅。旧多胡郡の中心地に当たる地区で、高崎から出た電車が初めて辿り着く街らしい街、という感じの雰囲気があります。小さな平屋建ての駅舎にかかる駅名標には「日本三古碑の一つ多胡碑のある町」と書かれている。「多...寛ぎの時は流れて。

  • 1301のReal Face。

    (昼下がり、静かなる富岡の街@西富岡駅)この日のデハクハコンビ、一応運用から察するに夕方までは稼働してくれるようで、何往復かの走行シーンを撮影する機会がありました。実は、GWにわざわざ高崎まで来たのに、到着した瞬間にデハデハコンビに高崎入庫されるという何ともツイてない車両運用にぶち当たってしまいまして・・・是非ともリベンジ!と思い再訪の機会を伺っていたのですが、あれやこれやしているうちにデハデハが組成を解除されてしまったという悲しい結末に。デハ251の独特の上信らしいリバイバルデザイン、撮りたかったんですが・・・という訳で、せめてもの慰めにデハ252を前パン位置で。クハ1301の優しい顔つきに比べて、パンタグラフ、貫通路、渡り板と動力車らしい盛りだくさんのイカツさがあります。梅雨の走り、紫陽花の駅に一人降...1301のRealFace。

  • 山のあなたの空遠く。

    (広い構内、貨物の面影@下仁田駅遠望)西上州の鏑川沿いの段丘上の平地を走って来た上信電鉄は千平から山峡に入り、白山神社の山裾を小さなトンネルで抜けると、下仁田の小盆地に入って終着駅・下仁田に至る。ここから先に鉄道を通すのは難しいな、という感じで駅の向こうには山が迫り、そしてその向こうには妙義荒船に続く奇岩錚々たる山並みが続いている。下仁田駅の構内を見渡す四種踏切から駅を眺めると、いつも「山のあなたの空遠く・・・」なんてカール・ブッセの詩なんぞを諳んじてみたくなるのだが、明治の時代に、上野鉄道が下仁田まで鉄路を敷いた時代には、この先の内山峠を越えて佐久に至る計画があり。さすがに碓氷峠を超える高さの山並みを貫き鉄路を穿つような工事は夢物語ではあったのですが。上信電鉄という社名に、「山のあなた」にあったはずの夢...山のあなたの空遠く。

  • ああ、上信栄光の70’s。

    (躑躅の額縁@千平駅)鏑川に沿って走る上信線のデハクハコンビは、富岡の街を過ぎて麦畑の平野を西へ西へ。神農原から南蛇井に向かって上信越道の高架をくぐり、目の前に妙義荒船の前山が迫る。富岡盆地の平野部が尽きる頃、電車は下仁田の一つ前の小さい駅に停車して・・・思わず反射的に飛び降りた千平の駅。駅を囲む家の生け垣に、遅咲きの躑躅が満開。電車を降りた私の目に飛び込んで来たのは、躑躅の額縁。高崎の駅から小一時間、私だけを山裾の小さな駅に残して、デハクハコンビは終点の下仁田に向けて走り出して行った。クハ1301の変形三枚窓と切妻のペッタンコなお顔、そして大きな深海魚のようなまん丸ライトが愛らしい。もう紫陽花の季節だというのに、未だに躑躅が咲いていた山峡の駅、千平。いつ来ても箱庭のようなつつましい設えで迎えてくれる。個...ああ、上信栄光の70’s。

  • 西上州、湿っぽい空気の中を。

    (西上州を下る@上州福島駅)朝の通勤通学が終わった時間帯の列車、しかも下仁田行きの下り電車なので、車内は閑散。高崎を出て烏川を渡り、高崎商科大学前と山名、吉井辺りまでで大半の乗客は下車して行ってしまった。上州福島で上下列車の交換待ち。外の空気を吸いにホームに降りると、趣のある木造の駅舎の向こうに「マンナンライフ」の工場の看板が見える。こんにゃくと、こんにゃく粉を使った食品加工産業は、製糸業が衰退して以降の西上州の主力産業。食品としてのこんにゃくよりも、最近はゼリーや主成分のグルコマンナンを使ったダイエット食品の需要の方が多いのかな。ともあれ、マンナンライフと言えば「蒟蒻畑」。あの独特の食感とフルーティーな味わいにファンも多いとか。なんとなくだけど、地方私鉄の少し小ぶりな電車に乗る時は、連結された部分の座席...西上州、湿っぽい空気の中を。

  • デハクハコンビ、乗って揺られて。

    (今やレトロな電光掲示板@高崎駅)とある梅雨の一日、上州は高崎から下仁田を結ぶ上信電鉄に乗って来ました。今年の正月・・・長野電鉄からの帰りにちょっと寄ったので、訪問するのはおよそ半年ぶりか。ここに来て少しづつ自分の中で気になり始めて来た鉄道会社と言うか、マイブームになりつつあるのかなと。湘南新宿ラインを2時間半乗り尽くして辿り着いた高崎の駅、改札を抜けて右手に階段を降りて行くと、小さな上信電鉄乗り場への入口があります。壁に掲げられた次の列車の発車時刻を示す電光掲示板。何となく後楽園球場とか神宮球場チックな雰囲気を醸し出しています。上信電鉄は、大きな国鉄駅の端っこを間借りするような形で高崎駅の一番西側の0番ホームから発車する。1面2線で乗降を分けるタイプの頭端式ホームは、何となくせせこましくて肩身の狭い感じ...デハクハコンビ、乗って揺られて。

  • 安全は、輸送の使命と言うけれど。

    (歪む軌道、満身創痍@下段駅)望遠で圧縮すると、軌道の歪みと車輛の傷みと、どちらも目立ってしまう地鉄の現状。駅舎やホームなどの設備も、なかなか新しくはならなくて・・・それが独特の「地鉄ワールド」的な雰囲気の源泉ともなっているのではありますが。折しも昨年は東新庄の駅近くで軌道変異(レール径間の拡がり)による脱線事故があり、先日は保線作業に従事していた若い作業員が、安全対策の不備で不幸にも列車に撥ねられる死亡事故がありと、どうにも安全面でのガバナンスが働いてない事象が連続して発生しています。軌道線を含めると総延長100kmを超える営業キロ数に対して、特に保線に関わる安全管理が追い付いていない・・・という状況は危惧されるところ。少子高齢化と過疎化に伴う運輸収入減にコロナが追い打ちを掛け、地鉄のみならずどこの地方...安全は、輸送の使命と言うけれど。

  • 変わらぬ味を半世紀。

    (お待たせいつもの富山駅前@富山駅前電停)歩行者に車両の接近を告げる、ラバーズコンチェルトのメロディ。少し蒸し暑い、いつもの富山駅前電停。接近して来る大学前行きのデ7000はレトロ車両。向こうでは丸の内方面からやって来た軽快電車の8000系が信号を待っている。そして最新型の低床型トラムT100形が南富山方面へ出て行った。奇しくもその並び方に、富山の路面電車の進化の過程を見ているような思いがあります。やって来たレトロ7022号に乗って、富山大橋を渡り大学前へ。土曜日ではありましたが、五福公園や富山大学へ向かう学生などで車内は混雑しておりました。電停を降りると、何やら五福公園の野球場から賑やかなアナウンスと球音の気配・・・どうやらBCリーグの富山サンダーバーズが試合をしている模様。野球の独立リーグって一回も見...変わらぬ味を半世紀。

  • 東新庄、菱のファサード。

    (雰囲気のある駅務室@東新庄駅)机の上のノートパソコンを除けば、何となく昭和の時代の学校の職員室を思わせる東新庄の駅務室。スチールの机とロッカー、雑然と壁に貼られた業務手順の数々。ロッカーに引っ掛けられたハンガーに吊るされているのは駅員の制服であろうか。土日の駅務は無人化されて人の姿は見えませんが、平日の朝夕は今でも駅員が改札を実施する駅でもあります。窓口に残る荷物預かりの窓口。という事は、沿線への小荷物発送なども取り扱っていたのだろうか。北陸地方は雪に閉ざされる冬季の交通事情がとにかく悪く、鉄道による移動の確保と物流の維持の必要性が太平洋側よりも圧倒的に高い傾向があったのではないかと思っている。特に北陸本線からは福井鉄道の南越線や鯖浦線、京福電鉄の丸岡線、北陸鉄道の山代線や小松線、河南線、粟津線、尾小屋...東新庄、菱のファサード。

  • 地鉄の鬼っ子。

    (アド・ドア@中加積~新宮川間)それまでは2ドアクロスシートの車両しかほぼ入っていなかった富山地鉄に、突如都会からやって来た東急の8590系。こちらでは17480形という名前を貰って、現在4編成を擁する地鉄の第三勢力。東急時代からの塗装の変更もなく走り続けておりましたが、今年の2月に17481+17482の編成に関しては車両中間の2ドアが鉄板で埋められ、そこに「宇奈月温泉開湯100周年」の記念広告を貼り付けたラッピングトレインになっておりました。確かにワンマン運転では中ドア2つは締め切りで、運転席寄りの1両の車端部2つのドアしか開扉しない地鉄に4ドア車両入れてもこうなるのは分かっていたので、地鉄としたら使わぬスペースの有効活用!広告収入!という営業施策なのかもしれませんが、だったらそもそも他の車両にすれば...地鉄の鬼っ子。

  • ターミナルの過渡期。

    (NowConstructions@電鉄富山駅)2年後の高架化を見越し、現在は工事中の電鉄富山駅。電鉄富山から約1kmの区間を高架化し、市内中心部の立体交差化を進めるのだそうで。今までの櫛形3面4線の頭端式ホームは、高架化のためのスペースを確保するため、宇奈月方面に向かって右側奥に長く伸ばした仮設の2本のホームに挿げ替えられています。面白いのは、このホームをそれぞれ前後で2つ、縦列駐車のように使う事で4線を確保する構造になっている事です。当然ながら、ホームの真ん中には出発信号機もちゃんと備えられています。工事手順が富山市のHPに掲載されていましたが、高架化後は2面2線くらいの規模感になるのかな。あいの風とやま鉄道とホームの高さを揃えるそうですが、以前にあった国鉄からの渡り線は用意されるのかしら・・・向かっ...ターミナルの過渡期。

  • 今なお現役、全編成。

    (使われてるものいないもの@14760形車内)今では定期列車で設定がないものも色々と入っている、14760形の方向幕。昔は本宮行きとか有峰口行きが定期の設定であったらしく、そういう写真を見た事もある。越中荏原幕とかね。平成の中期ごろまでは、朝のラッシュ時に2連+2連の4連を組んだ越中荏原行きが平日のみ朝8時台に設定されていて、電鉄富山→越中荏原→速攻折り返して電鉄富山という運用があったそうな。富山口の朝の通勤ラッシュ対応ダイヤ、ということだったのだろうけども、往時はそれだけの需要があったのだな・・・という話な訳で。現状、浦山発の列車はあるけど、浦山行きはないな、とか、「魚津」幕ってそもそも地鉄の駅名は新魚津では・・・?とか、見ているだけで色々と話が膨らんでしまうのが方向幕というものである。転換クロスシート...今なお現役、全編成。

  • 鉄仮面、皐月の風に乗って。

    (散居の風景@岩峅寺~横江間)富山の農村風景と言えば、屋敷森に囲まれた農家が水田の中に点在する「散居」の風景が有名ですが、散居というのはどっちかと言えば富山平野じゃなくて西側の砺波平野、それこそ城端線の沿線の方が本場だったりする。それでも地鉄の立山線とか上滝線の開発から先辺りだと、当地で「カイニョ」と呼ばれる屋敷森を抱えた農家が点在する散居の風景を見る事が出来ます。農道に続く踏切と、大きな屋敷森に囲まれた農家と、人の気配のない作業小屋。何となく地に足のついたような富山っぽい風景に思わず足を止めて一枚。瑞々しく水を湛えた田園地帯に現れたレッドアロー。皐月から水無月へ向かう季節、時ならぬ強い風に揺らめく水面に水鏡は早々に諦め、初代「鉄仮面」らしい昭和40年代テイストの武骨な表情を柔らかな富山の風景に合わせてみ...鉄仮面、皐月の風に乗って。

  • 空の青さを吸い込んで。

    (そらのひろがり、みずのひろがり@釜ヶ淵~沢中山間)鋳物師沢俯瞰その2。思った以上に太陽が元気に顔を出してくれたので順光構図に回り込んでみる。こちら側の田んぼは、北側よりも苗の生育状況が遅いようだ。その分、空の青さを十分に吸い込んでこれもまた美しい。カメラのレンズを広角に変えて、水を湛えた田園地帯を目一杯引っ張ってみる。鋳物師沢俯瞰は、空気が澄んだ時期だと遠く富山湾まで望む事の出来る構図なのですが、さすがに空気中の水蒸気が多くて海までは見えなかった。空の拡がりと水の拡がり、ちょうどシンメトリーな空間を分かつように地鉄電車の線路が伸びていて、その空間のキリトリセンをなぞるが如く60形がやって来ました。うん、富山の四季に似合うのはやはりこの色この電車。瑞穂の国の稔りの大地、常願寺耕土を走る。空の青さを吸い込んで。

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青空、ひとりきり
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