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笑う門には福来る 笑顔応援隊 i 少納言日記 https://syounagon.hatenablog.com/

「笑顔応援隊 i 」すーちゃん👼ぶんぶん👱‍♀️少納言👩は、 寛容で豊かで笑顔溢れる世界にする使命をおびて日夜活動中🌷 少納言👩があれやらこれやら綴るブログでございます💖

少納言
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2020/10/16

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  • 【平家物語 第1巻 4 鱸〈すずき〉】〜The Tale of the Heike 🪻

    仁平《にんぺい》三年正月、忠盛は、五十八歳で死に、 息子の清盛《きよもり》が、跡を継いだ。 清盛は、父親にもまして、才覚並々ならぬ抜目のない男だったらしい。 保元《ほげん》、平治《へいじ》の乱と、 権力者の内紛に、おちょっかいを出しながら、 自分の地歩は、着々と固めていって、 さて皆が、気がついた時分には、 従一位《じゅういちい》、太政大臣 平清盛という男が、でき上っていた。 異例のスピード出世というところである。 この時代は、成功も失敗も、一様に、神仏に結びつけたがる傾向があった。 平氏の繁昌《はんじょう》振りをみて、 これは、熊野権現《くまのごんげん》のご加護だと誰からとなくいい出した。 …

  • 源氏物語 インデックス〜The Tale of Genji 🌸

    【源氏物語〜The Tale of Genji】 いづれの御時にか、 女御、更衣あまたさぶらひたまひけるなかに、 いとやむごとなき際にはあらぬが、すぐれて時めきたまふありけり。 【ふるさと納税】京都・遊絲舎/真綿紬の絹糸が映える。丹後帯 半幅帯「源氏香」(グレー) 半幅帯 源氏香 絹糸 シンプル 贅沢 軽い 美しい グレー グレー色 ふるさと納税 帯 ふるさと納税 半幅帯 ふるさと納税 着物 ふるさと納税 着物小物 ふるさと納税 和服価格: 150000 円楽天で詳細を見る 【ふるさと納税】京都・遊絲舎/真綿紬の絹糸が映える。丹後帯 半幅帯「源氏香」(白) 半幅帯 源氏香 絹糸 シンプル 贅沢…

  • 平家物語3〈殿上の闇討(やみうち)②〉〜The Tale of the Heike 🪷

    戦場で鍛え上げた忠盛の目は、宮中のうす暗いところで、 かすかに人の気配のするのを敏感に感じ取った。 彼はやおら、刀を抜き放つと、 びゅん、びゅんと振り廻《まわ》したからたまらない。 大体が、臆病者揃いの公卿たちは、 闇夜《やみよ》にひらめく一閃《いっせん》のすさまじさに、 かえって生きた心地もなく、呆然と見ていただけだった。 主人が大胆な男だから、家来の方もまた粒よりだ。 左兵衛尉平家貞《さひょうえのじょうたいらのいえさだ》という男は、 狩衣《かりぎぬ》の下にご丁寧にも鎧《よろい》までつけて、 宮中の奥庭に、でんと御輿《みこし》を据えて動かない。 蔵人頭《くらんどのとう》の者が、 目ざわりだか…

  • 🌊【平家物語 インデックス】🌊

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  • 【源氏物語632 第20帖 朝顔14】朝顔の姫君の元へ向かう源氏を 紫の上は見ようともせず 明石の姫君の相手をしていた。源氏を信頼して暮らしてきた紫の上は、寂しい気持ちになっていた。

    さすがに出かけの声をかけに源氏は夫人の所へ来た。 「女五の宮様が御病気でいらっしゃるから お見舞いに行って来ます」 ちょっとすわってこう言う源氏のほうを、 夫人は見ようともせずに姫君の相手をしていたが、 不快な気持ちはよく見えた。 「始終このごろは機嫌が悪いではありませんか、 無理でないかもしれない。 長くいっしょにいてはあなたに飽かれると思って、 私は時々御所で宿直《とのい》をしたりしてみるのが、 それでまたあなたは不愉快になるのですね」 「ほんとうに長く同じであるものは悲しい目を見ます」 とだけ言って向こうを向いて寝てしまった女王を 置いて出て行くことはつらいことに源氏は思いながらも、 も…

  • 平家物語 第1巻 〈殿上の闇討ち①〉〜The Tale of the Heike🪷

    昔の権力者は、地位が安定してくるとやたらに、 お寺とか、お墓とかを建てる習慣があったらしい。 人力では及びのつかない、神仏の加護を借りて、 権力の座にいつまでも とどまることを願うという心理にもとづくものである。 鳥羽院もかねがね三十三間の御堂《みどう》を建てたがっていた。 これが忠盛の尽力で完成したときは、 大へんな喜びようだったといわれる。 そのとき備前守《びぜんのかみ》だった忠盛は、 但馬国《たじまのくに》の国司に任ぜられ、 その上、あんなに待ち望んでいた昇殿を始めて許された。 時に忠盛は、三十六歳の男盛り、 その感激は又ひとしおであった。 ところが、ここに意外なところから、反対運動がも…

  • 🪷平家物語 第1巻 1〈祇園精舎〉The Tale of the Heike

    祇園精舎《ぎおんしょうじゃ》の鐘の声、 諸行無常の響《ひびき》あり。 娑羅双樹《しゃらそうじゅ》の花の色、 盛者《しょうじゃ》必衰の理《ことわり》をあらわす。 おごれる人も久しからず、唯、春の夜の夢のごとし。 猛《たけ》きものもついにはほろびぬ、 偏《ひとえ》に風の前の塵《ちり》に同じ。 二十余年の長きにわたって、その権勢をほしいままにし、 「平家に非《あら》ざるは人に非ず」 とまで豪語した平氏も元はといえば、微力な一地方の豪族に過ぎなかった。 その系譜をたずねると、 先ず遠くさかのぼって桓武天皇の第五皇子、 一品式部卿葛原親王《いっぽんしきぶきょうかずらはらのしんのう》 という人物が、その先…

  • 【源氏物語631 第20帖 朝顔13】源氏は、少し着て柔らかになった小袖になお薫物《たきもの》を多くしたり、化粧に時間を費やしたりして 朝顔の宮のところに訪ねる支度をしている。

    冬の初めになって今年は神事がいっさい停止されていて寂しい。 つれづれな源氏はまた五の宮を訪ねに行こうとした。 雪もちらちらと降って艶《えん》な夕方に、 少し着て柔らかになった小袖《こそで》に なお薫物《たきもの》を多くしたり、 化粧に時間を費やしたりして 恋人を訪《と》おうとしている源氏であるから、 それを見ていて気の弱い女性は どんな心持ちがするであろうと危ぶまれた。 🪷🎼#あの日も雨 written by#yuhei komatsu 少納言のホームページ 源氏物語&古典 少納言の部屋 ぜひご覧ください🪷 https://syounagon.jimdosite.com 🪷聴く古典文学 少納言…

  • 【源氏物語630 第20帖 朝顔12】朝顔の姫君に夢中になって 御所の宿直の夜が多くなり、自宅でも手紙を書いている源氏に、紫の上は 姫君との噂は本当であり、打ち明けてくれてもいいのにと思った。

    顧みられないというようなことはなくても、 源氏が重んじる妻は他の人で、自分は少女時代から養ってきた、 どんな薄遇をしても 甘んじているはずの妻にすぎないことになるのであろうと、 こんなことを思って夫人は煩悶《はんもん》しているが、 たいしたことでないことは あまり感情を害しない程度の夫人の恨み言にもなって、 それで源氏の恋愛行為が 牽制《けんせい》されることにもなるのであったが、 今度は夫人の心の底から恨めしく思うことであったから、 何ともその問題に触れようとしない。 外をながめて物思いを絶えずするのが源氏であって、 御所の宿直《とのい》の夜が多くなり、 役のようにして自宅ですることは手紙を書…

  • 【源氏物語629 第20帖 朝顔11】朝顔の姫君と源氏が似合いの縁であるという世間の噂に 源氏の愛がうつってしまったら自分は惨めであろうと 辛い気持ちになる。

    初めの態度はどこまでもお続けになる朝顔の女王の 普通の型でない点が、 珍重すべきおもしろいことにも思われてならない源氏であった。 世間はもうその噂《うわさ》をして、 「源氏の大臣は前斎院に御熱心でいられるから、 女五の宮へ御親切もお尽くしになるのだろう、 結婚されて似合いの縁というものであろう」 とも言うのが、紫夫人の耳にも伝わって来た。 当座はそんなことがあっても 自分へ源氏は話して聞かせるはずであると思っていたが、 それ以来気をつけて見ると、 源氏の様子はそわそわとして、 何かに心の奪われていることがよくわかるのであった。 こんなにまじめに打ち込んで結婚までを思う恋を、 自分にはただ気紛れ…

  • 【源氏物語628 第20帖 朝顔10】源氏は朝顔の姫君に手紙を送り続ける。姫君は、冷静であり 友情以上の気持ちはなく 恋愛をする年でもないと 心動くことはなかった。

    今になってまた若々しい恋の手紙を人に送るようなことも 似合わしくないことであると源氏は思いながらも、 昔から好意も友情もその人に持たれながら、 恋の成り立つまでにはならなかったのを思うと、 もうあとへは退《ひ》けない気になっていて、 再び情火を胸に燃やしながら心をこめた手紙を続いて送っていた。 東の対のほうに離れていて、 前斎院の宣旨を源氏は呼び寄せて相談をしていた。 女房たちのだれの誘惑にもなびいて行きそうな人々は 狂気にもなるほど源氏をほめて夢中になっているこんな家の中で、 朝顔の女王だけは冷静でおありになった。 お若い時すらも友情以上のものを この人にお持ちにならなかったのであるから、 …

  • 【源氏物語627 第20帖 朝顔9】源氏は朝顔に手紙をつけて朝顔の姫君に贈る。姫君からは、「秋にふさわしい花をお送りくださったことで ももの哀れな気持ちになっています」と言った返事があった。

    不満足な気持ちで帰って行った源氏は ましてその夜が眠れなかった。 早く格子を上げさせて源氏は庭の朝霧をながめていた。 枯れた花の中に朝顔が 左右の草にまつわりながらあるかないかに咲いて、 しかも香さえも放つ花を折らせた源氏は、 前斎院へそれを贈るのであった。 あまりに他人らしくお扱いになりましたから、 きまりも悪くなって帰りましたが、 哀れな私の後ろ姿を どうお笑いになったことかと口惜しい気もしますが、 しかし、 見し折りの つゆ忘られぬ 朝顔の 花の盛りは 過ぎやしぬらん どんなに長い年月の間あなたを お思いしているかということだけは 知っていてくださるはずだと思いまして、 私は歎《なげ》き…

  • 【源氏物語626 第20帖 朝顔8】朝顔の姫君に袖にされた源氏。「あまりに哀れに自分が見えすぎますから」と深い歎息《たんそく》をしながら源氏は帰った。女房の宣旨は源氏に同情をした。

    なべて世の 哀ればかりを 問ふからに 誓ひしことを 神やいさめん と斎院のお歌が伝えられる。 「そんなことをおとがめになるのですか。 その時代の罪は皆 科戸《しなど》の風に追 ってもらったはずです」 源氏の愛嬌《あいきょう》はこぼれるようであった。 「この御禊《みそぎ》を神は (恋せじとみたらし川にせし 御禊《みそぎ》神は受けずもなりにけるかな) お受けになりませんそうですね」 宣旨は軽く戯談《じょうだん》にしては言っているが、 心の中では非常に気の毒だと源氏に同情していた。 羞恥《しゅうち》深い女王は 次第に奥へ身を引いておしまいになって、 もう宣旨にも言葉をお与えにならない。 「あまりに哀…

  • 【源氏物語625 第20帖 朝顔7】「今はもう神に託しておのがれになることもできないはずです。私が不幸な目にあっていた時以来の苦しみの記録の片端でもお聞きください」源氏は朝顔の姫君に会いたいと伝える。

    「今になりまして、 お居間の御簾の前などにお席をいただくことかと 私はちょっと戸惑いがされます。 どんなに長い年月にわたって 私は志を申し続けてきたことでしょう。 その労に酬《むく》いられて、 お居間へ伺うくらいのことは 許されていいかと信じてきましたが」 と言って、源氏は不満足な顔をしていた。 「昔というものは皆夢でございまして、 それがさめたのちのはかない世かと、 それもまだよく決めて思われません境地に ただ今はおります私ですから、 あなた様の労などは静かに考えさせていただいたのちに 定《き》めなければと存じます」 女王の言葉の伝えられたのはこれだった。 だからこの世は定めがたい、頼みにし…

  • 【第12帖 須磨 すま】源氏の君 26歳頃‥源氏は都を離れ わずかな側近とともに須磨へ

    朧月夜との仲が発覚し、 追いつめられた光源氏は後見する東宮に累が及ばないよう、自ら須磨への退去を決意する。 左大臣家を始めとする親しい人々や藤壺に暇乞いをし、 東宮や女君たちには別れの文を送り、 一人残してゆく紫の上には領地や財産をすべて託した。 須磨へ発つ直前、桐壺帝の御陵に参拝したところ、 生前の父帝の幻がはっきり目の前に現れ、 源氏は悲しみを新たにする。 須磨の侘び住まいで、 源氏は都の人々と便りを交わしたり絵を描いたりしつつ、 淋しい日々を送る。 つれづれの物語に明石の君の噂を聞き、 また都から頭中将がはるばる訪ねてきて、一時の再会を喜び合った。 やがて三月上巳の日、 海辺で祓えを執り…

  • 【第10帖 賢木 さかき】光源氏23歳秋9月から25歳夏の話。六条御息所の伊勢下向 野の宮の別れ

    光源氏23歳秋9月から25歳夏の話。 源氏との結婚を諦めた六条御息所は、 娘の斎宮と共に伊勢へ下ることを決意する。 紫の上と結婚した源氏も、 さすがに御息所を哀れに思って秋深まる野の宮を訪れ、 別れを惜しむのだった。 斎宮下向から程なく、桐壺帝が重態に陥り崩御した。 源氏は里下がりした藤壺への恋慕がますます止みがたく忍んでいくが、 藤壺に強く拒絶される。 事が露見し東宮の身に危機が及ぶことを恐れた藤壺は、 源氏にも身内にも知らせず桐壺帝の一周忌の後突然出家した。 悲嘆に暮れる源氏は、右大臣家の威勢に押されて鬱屈する日々の中、 今は尚侍となった朧月夜と密かに逢瀬を重ねるが、 ある晩右大臣に現場を…

  • 【第9帖 葵 あおい】藤壺の宮との若宮が東宮になる。車争い 葵の上の出産‥ 源氏の二十二歳春から二十三歳正月まで

    桐壺帝が譲位し、源氏の兄の朱雀帝が即位する。 藤壺中宮の若宮が東宮【実は源氏と藤壺の子】となり、 源氏は東宮の後見人となる。 また、六条御息所と前東宮の娘(後の秋好中宮)が斎宮となった。 賀茂祭(葵祭、4月 (旧暦)の中の酉の日)の御禊(賀茂斎院が加茂川の河原で禊する)の日、 源氏も供奉のため参列する。 その姿を見ようと身分を隠して見物していた六条御息所の一行は、 同じくその当時懐妊して体調が悪く気晴らしに見物に来ていた源氏の正妻・葵の上の一行と、 見物の場所をめぐっての車争いを起こす。 葵の上の一行の権勢にまかせた乱暴によって六条御息所の牛車は破損、 御息所は見物人であふれる一条大路で恥をか…

  • 🌹【聞き流し 作業&学習BGM1〜10】🌿源氏物語に親しむ🪷(少し早めの設定にしています)

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  • 【源氏物語623 第20帖 朝顔5】女五の宮は、源氏の子どもを孫にしている縁で 始終源氏に会えることので切る 姉君の女三の宮(葵の上等の母君)を羨ましがる。

    「お姉様の三の宮がおうらやましい。 あなたのお子さんを孫にしておられる御縁で 始終あなたにお逢いしておられるのだからね。 ここのお亡くなりになった宮様もその思召しだけがあって、 実現できなかったことで歎息《たんそく》を あそばしたことがよくあるのです」 というお話だけには源氏も耳のとまる気がした。 「そうなっておりましたら 私はすばらしい幸福な人間だったでしょう。 宮様がたは私に御愛情が足りなかったとより思われません」 と源氏は恨めしいふうに、しかも言外に意を響かせても言った。 🌸優しい憂雨に written by 蒲鉾さちこ 少納言のホームページ 源氏物語&古典 少納言の部屋 ぜひご覧くださ…

  • 【源氏物語624 第20帖 朝顔6】源氏は朝顔の姫君を訪ねた。鈍色の縁の御簾に黒い几帳の添えて立てられてある透影は身にしむものに思われた。薫物の香が風について吹き通う艶なお住居である。

    女王のお住まいになっているほうの庭を遠く見ると、 枯れ枯れになった花草もなお魅力を持つもののように思われて、 それを静かな気分でながめていられる麗人が直ちに想像され、 源氏は恋しかった。 逢いたい心のおさえられないままに、 「こちらへ伺いましたついでにお訪ねいたさないことは、 志のないもののように、誤解を受けましょうから、 あちらへも参りましょう」 と源氏は言って、縁側伝いに行った。 もう暗くなったころであったが、 鈍《にび》色の縁の御簾《みす》に黒い几帳《きちょう》の 添えて立てられてある透影《すきかげ》は身にしむものに思われた。 薫物《たきもの》の香が風について吹き通う 艶《えん》なお住居…

  • 【源氏物語622 第20帖 朝顔4】女五の宮は源氏の美貌を褒める。源氏は自分は衰えてしまったが、帝の美貌は古今無比であると言うと、宮は 「陛下を拝んでおればいっそう長生きできますね」と申された。

    また続けて、 「ますますきれいですね。 子供でいらっしった時にはじめてあなたを見て、 こんな人も生まれてくるものだろうかとびっくりしましたね。 それからもお目にかかるたびに あなたのきれいなのに驚いてばかりいましたよ。 今の陛下があなたによく似ていらっしゃるという話ですが、 そのとおりには行かないでしょう、 やはりいくぶん劣っていらっしゃるだろうと 私は想像申し上げますよ」 長々と宮は語られるのであるが、 面と向かって美貌をほめる人もないものであると源氏はおかしく思った。 「さすらい人になっておりましたころから 非常に私も衰えてしまいました。 陛下の御美貌は古今無比とお見上げ申しております。 …

  • 【源氏物語621 第20帖 朝顔3】女五の宮様に 源氏は なかなか訪ねられなかったことを詫びた。宮は「私は長生きがいやでしたが、貴方がお栄えになる日を見ることができ 考えが変わりました」と言う。

    ずいぶん老人《としより》めいておしまいになったと思いながらも 源氏は畏《かしこ》まって申し上げた。 「院がお崩《かく》れになりまして以来、 すべてのことが 同じこの世のことと思われませんような変わり方で、 思いがけぬ所罰も受けまして、 遠国に漂泊《さすら》えておりましたが、 たまたま帰京が許されることになりますと、 また雑務に追われてばかりおりますようなことで、 長い前からお伺いいたして故院のお話を承りもし、 お聞きもいただきたいと存じながら果たしえませんことで 悶々《もんもん》としておりました」 「あなたの不幸だったころの世の中はまあどうだったろう。 昔の御代もそうした時代も 同じようになが…

  • 【源氏物語620 第20帖 朝顔2】女五の宮と朝顔の姫君は同じ御殿に住んでおいでになる。源氏が訪ねると とてもお喜びになった。

    同じ御殿の西と東に分かれて、 老内親王と若い前斎院とは住んでおいでになった。 式部卿《しきぶきょう》の宮がお薨《かく》れになって 何ほどの時がたっているのでもないが、 もう宮のうちには荒れた色が漂っていて、 しんみりとした空気があった。 女五の宮が御対面あそばして源氏にいろいろなお話があった。 老女らしい御様子で咳が多くお言葉に混じるのである。 姉君ではあるが太政大臣の未亡人の宮はもっと若く、 美しいところを今もお持ちになるが、 これはまったく老人らしくて、 女性に遠い気のするほど こちこちしたものごしでおありになるのも不思議である。 「院の陛下がお崩《かく》れになってからは、 心細いものに私…

  • 【源氏物語619 第20帖 朝顔1】朝顔の斎院は、父君の桃園式部卿の宮の喪のために職をお辞しになり、叔母の女五の宮と同居しておいでになる。宮のお見舞いに託して源氏は訪問しに行った。

    斎院は父宮の喪のために職をお辞しになった。 源氏は例のように古い恋も忘れることのできぬ癖で、 始終手紙を送っているのであったが、 斎院御在職時代に迷惑をされた噂の相手である人に、 女王は打ち解けた返事をお書きになることもなかった。 九月になって旧邸の桃園の宮へお移りになったのを聞いて、 そこには御叔母の女五《にょご》の宮が 同居しておいでになったから、 そのお見舞いに託して源氏は訪問して行った。 故院がこの御同胞《はらから》がたを 懇切にお扱いになったことによって、 今もそうした方々と源氏には 親しい交際が残っているのである。 🌺🎼Anemone written by H.Lang 少納言のホ…

  • 【源氏物語618 第19帖 薄雲49 完】源氏は 明石の上を慰めた。少し暇のできたころであったから、御堂の仏勤めにも没頭することができて、二、三日源氏が山荘に滞在でき 明石の気持ちも慰められた。

    住み馴れるにしたがって ますます凄い気のする山荘に待つ恋人などというものは、 この源氏ほどの深い愛情を持たない相手をも 引きつける力があるであろうと思われる。 ましてたまさかに逢えたことで、 恨めしい因縁のさすがに浅くないことも思って歎く女は どう取り扱っていいかと、 源氏は力限りの愛撫を試みて慰めるばかりであった。 木の繁《しげ》った中からさす篝《かがり》の光が 流れの蛍と同じように見える庭もおもしろかった。 「過去に寂しい生活の経験をしていなかったら、 私もこの山荘で逢うことが心細くばかり思われることだろう」 と源氏が言うと、 「いさりせし かげ忘られぬ 篝火《かがりび》は 身のうき船や …

  • 【源氏物語617 第19帖 薄雲48】源氏は 明石の上の事が気になりながらも 位が上がり窮屈な立場になったため 通うのが困難になったが 例の嵯峨の御堂の不断の念仏に託して山荘を訪ねた。

    大井の山荘の人も どうしているかと絶えず源氏は思いやっているが、 ますます窮屈な位置に押し上げられてしまった今では、 通って行くことが困難にばかりなった。 悲観的に人生を見るようになった明石《あかし》を、 源氏はそうした寂しい思いをするのも心がらである、 自分の勧めに従って町へ出て来ればよいのであるが、 他の夫人たちといっしょに住むのがいやだと思うような 思い上がりすぎたところがあるからであると見ながらも、 また哀れで、 例の嵯峨《さが》の御堂の不断の念仏に託して 山荘を訪《たず》ねた。 🪷🎼哀歌 written by ハシマミ 少納言のホームページ 源氏物語&古典 少納言の部屋 ぜひご覧くだ…

  • 【源氏物語616 第19帖 薄雲47】源氏は紫の上に「女御の秋がよいとお言いになるのにも同情されるし、貴方が春が好きなことにも私は喜びを感じる。季節季節の草木で貴方方を楽しませたい」と語っていた。

    源氏は夫人に、 「女御の秋がよいとお言いになるのにも同情されるし、 あなたの春が好きなことにも私は喜びを感じる。 季節季節の草木だけででも気に入った享楽を あなたがたにさせたい。 いろいろの仕事を多く持っていて はそんなことも望みどおりにはできないから、 早く出家が遂げたいものの、 あなたの寂しくなることが思われてそれも実現難になりますよ」 などと語っていた。 🪻🎼#秋の風景 written by ゆうり 少納言のホームページ 源氏物語&古典 少納言の部屋 ぜひご覧ください🪷 https://syounagon.jimdosite.com 🪷聴く古典文学 少納言チャンネルは、聴く古典文学動画。…

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