七つの人形の恋物語(ポール・ギャリコ) ★★★★ 少女から大人の女へ。七つの人形が織りなす愛と葛藤の舞台。多重人格を生きる。次代に読みつがれる傑作ファンタジー。 自殺しようとしていた少女に、七つの人形が話しかけてきた。 人形を介してしか愛情を示せない男と愛を求める少女の物語。 多重人格を扱った作品。 読み物としては独特で印象深い作品。 現実にいたらDV男だが、それも一つの人格であり、統合されることで消失していくのだろうか。 映画化されているようで、そちらも気になる。
淑女は踊る(ジュリア・ジャスティス) ★★★ 社交界にもデビューせずに館を切り盛りしてきたグエンだが、愛する父が亡くなると、男爵位を継いだ高慢ないとこから、借金のかたに知人と結婚しろ、さもなくば幽閉すると脅される。あまりの仕打ちに、彼女は親戚の住む町を目指して逃げ出した。いとこの追っ手に見つからないようジプシーの一団に加わり、踊り子に扮して旅するある日、紳士たちが野営地にやってきた。一人の男に視線を注がれ、グエンは警戒しつつときめきを覚える。日が暮れ、かがり火の周囲でダンスが始まると、彼は囁いた。「踊ってくれ…私だけのために」そしてグエンの唇を奪った。 弟を守るため、ジプシーに扮して遠縁を頼っ…
塔を守る貴婦人(シャロン・シュルツェ) ★★ ジュリアナは今日も剣を携えて森へ出かけた。一年前、城主だった父を亡くし、それ以来、男装して領地を守っているのだ。森は血と陰謀の匂いに満ち、闇夜にまぎれて密偵たちが馬を駆る。ジュリアナはひづめの音に耳をすまし、さっと身がまえた。誰かいる。敵だろうか、味方だろうか?彼女は部下を引き連れ、人影に近づいた。月明かりが蒼白の騎士の顔を照らしだした。 父の死後、男装をして領主を守るヒロイン。 ある日、森で傷を負った男を助けて……。 ページ数の割に内容が薄い。 どちらも恋愛に夢中で危機感がないような。 もっとハラハラする展開が欲しかった。
帰ってきた侯爵夫人(アン・アシュリー) ★★★★★ 9年ぶりにロンドンの自宅に戻ったジェニファーは決心していた。夫であるロクサム候爵と正式に離婚し、自分の道を歩むのだと。あの日、彼のもとを去ったのは、不貞の罪を決めつけられたから。誤解を解こうにも、夫は固く心を閉ざしてしまった。以後、人の助けも借りて、貧しいけれど幸せな日々を得たのだ。一方、ロクサム侯爵は不信と感概、そして嫉妬に駆られていた。彼が酒にひたって放蕩の日々を過ごしているうちに、幼かった妻は、美しく自信あふれるレディに変身してしまった!秘密めいたその瞳に、どんな過去を隠しているのだ?―。 9年前行方不明になった妻が帰ってきた。 彼女は…
「麗しの男爵と愛のルール―背徳の貴公子」サブリナ・ジェフリーズ
麗しの男爵と愛のルール―背徳の貴公子(サブリナ・ジェフリーズ) ★★★★★ クリスタベルは期せずしてある貴族の手に渡ってしまった“私物”のことで、高級社交クラブのオーナー、バーンのもとを訪れた。皇太子にまつわるその“私物”を取り戻すため、貴族の邸で開かれるパーティにバーンのつてで潜り込むつもりだ。だが招待客のパートナーしか入れないと知り、クリスタベルは彼の愛人になりすますことを提案した。一方、皇太子の隠し子であるバーンは“私物”に興味を抱き、その申し出を受けることにする。野暮な装いのうえ俗世を知らない彼女を、本物の愛人に育て上げるのもまた一興かもしれない…。 皇太子の秘密の手紙を取り戻すため、…
伯爵夫人の条件―華麗なる日々(ペニー・ジョーダン) ★★ パーティ会場で男に言い寄られ、困り果てているジュリアを、サイラス・カボット・カーターは思惑ありげに見つめていた。彼は近い将来、爵位と広大な領地を受け継ぐ名家の御曹司で、常に絶対の自信を持ち、大勢の女性に取り囲まれている。ジュリアが幼い頃から憧れながら、反発も感じていた年上の男性だ。サイラスは「きみもあの男に気があるんだろう?」などと言って軽蔑をあらわにし、違うというなら証明してみせろとたたみかけた。「いったいどうやって?」ジュリアが憤慨して問うと、サイラスは平然と彼女の腰に手をまわし、こんな提案をした。「僕の恋人を演じて、あの男を追い払…
伯爵とシンデレラ(キャンディス キャンプ) ★★★ 下級貴族のお相手役をして生計を立てているジュリアナ。ある日、行方知れずだった幼なじみのニコラスが伯爵となって戻ってきたと耳にして胸を高鳴らせる。“いつか迎えに来る”という15年前の約束を信じ、彼を待ち続けてきたのだ。そしてついに舞踏会で再会の時を迎えるが、ニコラスは信じがたい言葉を口にした―愛など信じていないが、きみを困窮から救うために形だけの結婚をしよう、と。 十数年ぶりに帰ってきた幼馴染みが、爵位を継ぎ富豪になっていた…という王道もの。 楽しかったが、ロマンス・サスペンスどちらかに重点を置いた方がもっとよかったかも。 よくも悪くもさらっと…
嘘のまま愛して(ペニー・ジョーダン) ★★ 控えめで有能な会計士サスキア・ロジャーズは、ギリシア人の新社長アンドレアスを前にして、言葉を失った。ゆうべサスキアは、恋人の浮気を疑う親友に泣きつかれ、わざと派手な女を演じて彼を誘惑し、誠実さを試すことにした。後から、声をかけた男性が別人だったことに気づいたのだが、その相手こそ、いま目の前にいるアンドレアスだったのだ。誤解を解こうとするも彼は耳を貸さず、サスキアを蔑むばかり。そして途方に暮れるサスキアに、信じがたい脅しをかけてきた。僕の婚約者のふりをしてほしい―断るなら解雇する、と。 親友の頼みで悪女を演じるも、うっかり社長に見られてしまう。 社長に…
「ブログリーダー」を活用して、ななさんをフォローしませんか?
指定した記事をブログ村の中で非表示にしたり、削除したりできます。非表示の場合は、再度表示に戻せます。
画像が取得されていないときは、ブログ側にOGP(メタタグ)の設置が必要になる場合があります。