2020年11月
まだお堂が開く前、早朝の西大寺。 境内の奥には粗末な祠。そこに西大寺中興の祖 叡尊(えいそん)上人の石像が座っておられます。 その前に立って手を合わせていると、屋根の隙間から朝日がさし込み、上人の垂れ下がった長い眉と、寂しげな眼を、まばゆく照らしました。 その神々しいお姿から、私は確かにこんな言葉を聞き取ったのです。" 私のことを書きなさい。"「ははあ」とひれ伏しこそしなかったものの、私は畏まり、後日改めて西大寺をお参りして記事に書くことを約束したのです。 そして今日はその後日、再びやって来た西大寺。 桜の葉が朱色に染まり、すっかり秋めいた境内。おりしもお寺では秘仏の「愛染明王」が特別御開帳中…
浄瑠璃寺参詣を終えて、次はバスで岩船寺へ。 の、予定でしたが… みうらさん:「これ何!? おもしろいねえ。」 このヘンテコな野菜(?)。 『TV見仏記』で浄瑠璃寺に参詣した みうらじゅんさん・いとうせいこうさんが、路傍で販売されているのを見つけて面白がっていた不思議な野菜。それが畑に実っているのを発見して可笑しくなり、なんとなく、歩いて岩船寺まで行きたい気分になったのです。 浄瑠璃寺から岩船寺にかけての一帯は当尾(とうの)と呼ばれ、多くの古い石仏が残っていることで知られています。 歩き始めるとさっそくおわす「やぶの中三尊」。 制作年の分かる当尾の石仏の中で最も古く、鎌倉時代中ごろに彫られた仏さ…
今日は浄瑠璃寺、岩船寺のふた寺にお参りします。どちらも京都の南端、南山城にあるお寺です。さっそくバスの時刻を間違えてあわてふためくも、何とかルートを変えて、とりあえずJR加茂駅へ。駅からはコミュニティーバスが出ています。 バスが進めば、車窓には鄙びた田舎の風景が流れます。 外の空気はけぶり、刈り取られて寂しくなった秋の田には、束ねた稲藁が積まれています。ところどころに立つ「浄瑠璃寺」と書かれた道しるべ。その立札が、私の旅心をくすぐる。こんな道は、編み笠をかぶって歩くのがいいに決まっています。どうも最近バスが多くていけません。 山の手ではもうずいぶん秋が進みました。すでに葉を落としてしまった木も…
2020年11月
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