甘えるような猫なで声が、歌詞の青さと相まって、まだ幼さが残る年頃の恋物語のピュアさを引き立てている。 少年目線の歌を女性がボーカルをとることで、さらにその印象を強くする。 たぶん、ふたりとも中学生くらいなんだろう。 「♪少し向こうに友達見つけて離れて歩いた」 二人っきりでいる場面を目撃されてからかわれるのが嫌という、この年頃としてはごく自然な反応として、ついついお互いそんな態度をとってしまう。 「♪出しかけた手を ポケットに入れて握りしめていた」 手をつなごうと思うものの、手を差し出す勇気もなくタイミングもつかめず、自分の手をぎゅっと握ってポケットにしまい込んだままになる。 なんとも初々しい、…