「・・・・俺に?」「他に誰がいるの?」「ありがとう」本当に、外は雪で、暖かい部屋にはケーキとシャンパン。テーブルの向こうにはチャンミンがいてくれて、そしてプレ…
カレンダーは二十四日。世間で言うところのクリスマスイブだ。家族であろうが友達であろうが恋人であろうが、それぞれにそれぞれの過ごし方があるようで。確かに天気は曇…
「・・・・なんなの、あれは。あなたの仕業?」挨拶もそこそこに彼女が指差すのはリボンの付いたレジ横の鉢植え。「随分なお言葉ではないかと思いますけど?」「あなた、…
ドンドンドンものすごい勢いで家の扉が叩かれた。びっくりして、飛び起きる。昨日は、いっぺんにいろんなことがありすぎて。でも戻ってきたチャンミンがどこにもいかない…
自分の性格の気まぐれさについては、多少自覚している。それから、相手の同じく気まぐれな性格についても。「明日の予定は、まず午前中に本社から送られてきます書類の確…
柔らかな朝の光に目が覚めた。時間はわからないが、まだ早いのだろう。身体が重く、だるいのは、昨日の行為のせい。だけど、なんだかさっぱりとした感じがしている。それ…
一瞬の出来事に、なにが起きたのかよくわからない。だけど、視力が戻ってきたとき。目の前に、片手を抱える神父の姿があった。掌が赤く爛れている。「・・・・おのれ、守…
トントン、と控えめなノックの音がして、静かに扉が開いた。コーヒーの良い香り。「ひと息いれませんか?」なかで打合せをしていたチャンミンとヒチョルの顔があがる。少…
教会の重い扉を開けて中に滑り込む。正直、神さまが守ってくれるとか、そんなことは考えていなかった。どういう経緯かは知らないが、あの人は代行とはいえ神父なのだ。こ…
『無駄に忙しい』そう小さく零した土曜出勤のチャンミンを送り出してから、珈琲豆の買い付けに出掛けた続きの回り道。馴染みの店主に驚かれるほど浮き足立っている自覚な…
一人で生きていけるだけの強さを持たなくては、と思っていた。大切なものを守るためには、ちゃんと自立していなければできないから。他の人を当てにしていては、譲れない…
泣き疲れて、そのまま眠ってしまったらしい。目を開けると、目蓋が腫れぼったかった。辺りはもう明るくなっていたが、光は弱々しい。まだ明けたばかりなのだろう。起きる…
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