火照る身体。あがってしまった息を整えていると、後ろから柔らかく抱きこまれた。なんだかこうしていると、すごく安心。身体の芯から解れていくような、そんな感じになる…
火照る身体。あがってしまった息を整えていると、後ろから柔らかく抱きこまれた。なんだかこうしていると、すごく安心。身体の芯から解れていくような、そんな感じになる…
「な――っ」驚いているうちに、首筋に噛みつかれた。覚えのある微かな痛み。やがて離れていく唇の感触。「チャンミン・・・・」ただ、ただ信じられなくて、目の前のチャ…
Y「えそらごと、でもいい」C「ずいぶんな事を仰いますね。私がそんなに信用できませんか」Y「この世界は虚構の上に成り立っているんだ。知ってるだろう?」C「それと…
聖なる夜に、天の使いが舞い降りて抱えた罪に裁きを下す―そんなことをずっと漠然と恐れていた。今日は教会で、クリスマスミサのための花の飾りつけをしていた。少し前か…
チャンミンの腕の中で、ほぉっとユノが溜息のようなものを吐いた。頬にかかる髪をそっと指先でどけて、その表情が良く見えるように覗きこむようにする。と、閉じていたユ…
「チャンミンっ!」チャンミンが幼稚園に入ると、どこからともなくユノが走り寄ってきた。いつもの光景である。チャンミンがユノを見つけるよりも先に、ユノがチャンミン…
「でんしゃ!」目の前で静かに止まった電車に、ユノが嬉しそうな声をあげた。乗せるために、抱き上げようとすると。「やだっ」と、身を捻って手から抜け出し、開いた扉か…
出国ゲートを抜けて、携帯の電源をオンにする。三件のメールと二件の着信をチェックすれば、先輩医師のイトゥクから留守電が入っていた。嫌な予感、と表するには深刻さが…
誰かの呼び掛ける声が遠い。重く自由の利かない身体は糸の切れたマリオネットのように崩れ落ちた。視界が徐々にブラックアウトする―「あら、お目覚めね」瞼を仕上げて最…
先日のシウォンがいない間のことについて話をするために、教会にチャンミンと連れ立って来ていた。チャンミンは少し迷惑そうだったけど。話が終わると"無事で良かった"…
「・・・・シムくん。シムくんでしょう?」道端で不意に名を呼ばれて立ち止まり、振り向いた先に居た顔を思い出すまでに、チャンミンは頭の中でしばらく時計の針を巻き戻…
お久しぶりになってしまい申し訳ございません(_ _;)昨日あげた妄想に、21時以降にコメントくださった皆さま、なぜか承認ができない状態になってまして……💦シ…
「ちぃーすっ」挨拶ともに勝手知ったる他人の家とでもいうようにそのままあがりこみ、居間にと入ってきたのは。「ヒチョー」キッチンの方からぱたぱたとユノが駆けてきて…
「・・・・俺に?」「他に誰がいるの?」「ありがとう」本当に、外は雪で、暖かい部屋にはケーキとシャンパン。テーブルの向こうにはチャンミンがいてくれて、そしてプレ…
カレンダーは二十四日。世間で言うところのクリスマスイブだ。家族であろうが友達であろうが恋人であろうが、それぞれにそれぞれの過ごし方があるようで。確かに天気は曇…
「・・・・なんなの、あれは。あなたの仕業?」挨拶もそこそこに彼女が指差すのはリボンの付いたレジ横の鉢植え。「随分なお言葉ではないかと思いますけど?」「あなた、…
ドンドンドンものすごい勢いで家の扉が叩かれた。びっくりして、飛び起きる。昨日は、いっぺんにいろんなことがありすぎて。でも戻ってきたチャンミンがどこにもいかない…
自分の性格の気まぐれさについては、多少自覚している。それから、相手の同じく気まぐれな性格についても。「明日の予定は、まず午前中に本社から送られてきます書類の確…
柔らかな朝の光に目が覚めた。時間はわからないが、まだ早いのだろう。身体が重く、だるいのは、昨日の行為のせい。だけど、なんだかさっぱりとした感じがしている。それ…
一瞬の出来事に、なにが起きたのかよくわからない。だけど、視力が戻ってきたとき。目の前に、片手を抱える神父の姿があった。掌が赤く爛れている。「・・・・おのれ、守…
火照る身体。あがってしまった息を整えていると、後ろから柔らかく抱きこまれた。なんだかこうしていると、すごく安心。身体の芯から解れていくような、そんな感じになる…
「な――っ」驚いているうちに、首筋に噛みつかれた。覚えのある微かな痛み。やがて離れていく唇の感触。「チャンミン・・・・」ただ、ただ信じられなくて、目の前のチャ…
Y「えそらごと、でもいい」C「ずいぶんな事を仰いますね。私がそんなに信用できませんか」Y「この世界は虚構の上に成り立っているんだ。知ってるだろう?」C「それと…
聖なる夜に、天の使いが舞い降りて抱えた罪に裁きを下す―そんなことをずっと漠然と恐れていた。今日は教会で、クリスマスミサのための花の飾りつけをしていた。少し前か…
チャンミンの腕の中で、ほぉっとユノが溜息のようなものを吐いた。頬にかかる髪をそっと指先でどけて、その表情が良く見えるように覗きこむようにする。と、閉じていたユ…
「チャンミンっ!」チャンミンが幼稚園に入ると、どこからともなくユノが走り寄ってきた。いつもの光景である。チャンミンがユノを見つけるよりも先に、ユノがチャンミン…