介護とリハビリの仕事をしている方、目指している方、介護やリハビリってどんな世界なの、という方に読んでいただきたいです。
介護やリハビリの世界って、意外と閉鎖的だと思います。 これからお世話になるかもしれない皆さんに、少しでも介護やリハビリの世界を知っていただき、病院や施設を上手に選んでいただけるような、そんなお話をつづっていきたいと思います^-^
「読書が頭や体に良い」というのは、もはや疑うことではありません。理学療法士として健康寿命の延伸のために、時々地域のご高齢の皆さんへお話させていただく際、新聞や読書をなさっているかお尋ねすると、現在のご高齢の皆さんのほとんどが毎日たくさんの本を読まれていることに驚きます。恥ずかしながら、私は高校生の頃まで本を読むのが苦手でした。正直なところ、今でも読むのは苦手かもしれません(^-^;けれど、読むこと自体の楽しさを覚えましたので、ここ何年も図書館へ通ったり、本屋で本を買ったりと、読書の習慣を維持しています。もちろん、理学療法士として専門の論文なども読むようにしています。読書が健康によい、という内容はテレビでも放送されていました。2018年11月に、NHKで「AIひろし」が導き出した提言「運動よりも食事よりも、読書が...本を読むことは健康のもと
介護の現場で時々、こんな声が聞こえることがあります。「私、10人くらいなら30分あればオムツ交換なんて、終わらせられるわよ」と、同僚や後輩の介護職員に対して利用者さんのオムツ交換を素早く終わらせられることを自慢している職員さんがいます。この職員さんは、「早く終わらせられる私は、介護のプロなのよ!」と同僚や後輩から尊敬の目で見てもらいたい、という医療従事者症候群(この場合は、介護従事者症候群ですね)になってるのかも知れないですね。利用者さんや患者さんのオムツを全介助で交換する場合、関節の動きが制限されてしまっている拘縮(こうしゅく)や、大柄な体格の方の場合は体の向きを変えることも難しく、個々でかかってしまう時間が変わってきます。ですから、介護の仕事の力量を時間で判断すること自体がおかしな話です。「10人を30分で...オムツ交換、早ければいいの?
前回に引き続き、骨折とその予防についてのお話です。骨は、成長と破壊を繰り返して、常に新しい状態を保とうとしています。この状態は、ご高齢の方であっても同じです。骨の成長には「骨芽細胞」という、これから骨に生まれ変わる赤ちゃん細胞が、徐々に増えて骨を丈夫にしていきます。一方、「破骨細胞」という細胞は、骨の古くなった部分を破壊して、骨芽細胞の受け入れる場所を作ります。これら骨芽細胞と破骨細胞の働きは、ちょうどよいバランスを保ちながら、常に骨を新しい状態にしてくれています。人は立ったり歩いたり、活動する際、常に体重を支えています。歩く時に地面に足を着くと、その衝撃を足の骨が支えます。この「衝撃を受ける」という刺激が、骨芽細胞の働きを活性化することになります。運動が体に良い、歩くことは健康の源である、というのは、こういっ...元気な骨を維持しましょう
厚生労働省の「平成28年国民生活基本調査」によると、「転倒・骨折」は、主な原因の第4位になります(厚労省の報告書類に飛びます)。若い頃はおもいっきり転んでも手足を擦りむいた程度で済んでいたのですが、歳を重ねるとおもいっきり転ぶ…なんてことを想像するだけでも恐ろしいものですね。高齢者に多い骨折は、足の付け根(大腿骨頸部骨折)、手首付近(橈骨遠位端骨折)、背骨(脊椎圧迫骨折)といわれています。いずれも転倒がきつかけになるいずれも転倒がきつかけになることが多いです。ところで、転倒しても必ず骨折する訳ではなく、高齢者であっても頻繁に転んでいるのに骨折されない方もいらっしゃいます。転ぶのが上手な方もいらっしゃるのでしょうか^-^?私の祖母のスーザンは、大腿骨頸部骨折を受傷してから、ほとんど寝たきり状態になり、その後数年は...転んでも骨折しないためには?
「立ち上がりテスト」に引き続き、「2ステップテスト」をご紹介します
前回、「30cmや40cmの台から立ち上がれるか」というお話をお伝えしました。これは、日本整形外科学会が提唱しています、「ロコモティブシンドローム」のパンフレットに掲載されているテストのひとつでした。年代相応の移動能力を維持できていますか?というお体の状態を2つのテストで評価していただくものです。その一つが「立ち上がりテスト」でした。今回は、もう一つのテストである「2ステップテスト」をご紹介します。このテストは、「気をつけ」の姿勢から、大股で2歩、前方へ移動します。2歩目に出した足の位置で両足をそろえてバランスを保ち、気をつけの姿勢で終わります。その際の、スタート位置のつま先から、2歩目で足をそろえた時のつま先の位置までの距離を測定します。その距離をご自身の身長(cm)で割ります。つまり「2歩幅(cm)÷身長(...「立ち上がりテスト」に引き続き、「2ステップテスト」をご紹介します
「転ばぬ先の杖」とは、本当にうまく表現された言葉だと思います。リハビリの現場で、足の痛みが長引きそうな患者さんに杖をお勧めすると、「杖を使っていると爺さんみたいだからなぁ…」、「杖なんて、おばあさんが使うものでしょ?」と、60歳代、70歳代の患者さんに言われることがあります^-^;私、心の中では「お孫さんもいらっしゃるのですから…すでに…」なんて思ったりもしていますが^-^;それはさておき…、杖に関して同じようにお考えの読者の皆さんに、ちょっとだけ杖の良い点をお伝えします。例えば体重が60kgの方がいらして、その方が左足を痛めていたとします。人は歩く時、一瞬片足立ちになりますので、この方の場合、右足を前に運ぼうとする瞬間、痛みのある左足に60kgすべてが乗ることになります。それが痛くて足をかばって歩こうとしてし...「転ばぬ先の杖」の再考
今日、2月23日(日)は、今年度の理学療法士国家試験の受験日でした。全国8カ所で一斉の実施されました。受験生の皆さんは、今日のために一生懸命勉強してきたことと思います。皆さん、お疲れ様でした。昨年(2019年3月)は、12,605人中10,809人が合格しました(合格率85.8%)。今年は、何人の受験生が合格できるでしょうか?いずれにしても、これからますます少子化が進み、超高齢化が進む中、理学療法士をはじめリハビリ職員は、まだまだ必要になる職業だと思います。需要に対して供給過多となっている、と言われていますが、実際の現場ではまだまだ必要だと思います。現場の皆さんは、どう思われますかね^-^?私は現在、地域で生活するご高齢の皆さんに対して、健康に関するお話をさせていただいたり、慢性期の病院で長期療養の患者さんを診...理学療法士国家試験
冬の季節は、布団から出られなかったり、外出を控えてしまったりしちゃいますね。年度末はあちこちでいろいろな行事がありますが、小さなお子さんがいるご家庭ですと、卒業式など学校の体育館でしばらく過ごしていると、寒くてついついトイレに頻繁に通ってしまいます。ところでこの、寒いとトイレに行きたくなる、という現象は、血圧と関わっているってご存知でしたでしょうか^-^?人の体は、常に一定の状態を保とうと自動的に調節されています。これを「恒常性」といいます。血圧も脈拍も体温も、多少の個人差はありますが、常に自動的に一定に調節されています。血圧は、「血液の量」と「末梢(手足など)の血管の硬さ(収縮度合)」で決められています。血液の量が増えると、血圧は上がります。逆に血液の量が減ると、血圧は下がります。血液の量を測るセンサーは体の...寒いとおしっこに行きたくなるのは…
ご高齢の方でスマホデビューされた、という方、近年とても増えているようですね。そんな皆さんに朗報です^-^スマホを使って、いろんなことにチャレンジしてみてください。スマホであれば、頭の体操などのゲームもできます。「頭の体操で認知症を予防する」という、脳科学の研究もたくさんあります。今回は、そんな話題をご紹介します。野内先生や川島先生らが調査した内容をまとめた論文によると、「音読や簡単な計算問題、頭の体操のゲームなどは、脳の前頭葉を活性化させる」、そしてそれは「認知症の予防に効果があると考えられる」というものです。「声に出して文章を読む」とか、「カンタンな計算問題をたくさん行う」とか、「脳トレゲームやテトリスで遊ぶ」など、いずれも脳の活性化につながるそうです。スマホなど、使い方によっては個人情報の漏洩や特殊詐欺など...スマホで認知症予防
皆さんは、ご自分の「足の力(筋力)」をご存知ですか?病院で働いていますと、患者さんの足の筋力は、比較的頻繁に測定します。専用の機器がありますから、簡単に筋力が測定できます。その結果の数値を患者さんの体重で割ると、目標としたい「筋力/体重比」が算出できます。一般的に、普通の日常生活を過ごしていただくためには、「筋力/体重比」で計算すると、0.5程度(体重の50%程度の筋力)が必要とされています。病院で患者さんに元気に歩けるようになる時の目標値として、まずは0.4(体重の40%程度)を目指していただきます。しかし、病院に入院したりケガをして外来で通院したりした経験がない場合、筋力を測定する機会はほどんとありません。そこで、足の筋力を簡単に測るための方法として、山本先生らは「立ち上がりテスト」という方法を報告されまし...足の筋力を簡単に測る方法
この場を借りて、宣伝させていただきます^-^私、つたないながらもイラストを描いております。イラストACさんで「りょう」の名前で登録しております。よろしければ、覗いてやってください(*^-^*)理学療法士としても、元介護士としても、これからもたくさんの方に、健康と幸せな生活のための、運動やリハビリ面からのちょっとしたお話を、お伝えしてまいります^-^どうぞ、よろしくお願いいたします。イラストも描いてます
病院は退院できるのですが、引き続き介護が必要な状態になりますと、介護老人保健施設という、病院と自宅の中間にあたる施設で、もうしばらくの間、リハビリを受けて生活動作のさらなる回復を目指して入所することがあります。自宅に帰って、身の回りの動作を安全に行うためには、ベッドからの起き上がりや立ち上がり、時には車椅子などへの乗り移り動作(これを「移乗動作」といいます)を自立して行えるようになる必要があります。そのため、介護老人保健施設ではリハビリも行いますが、生活の中にも運動の機会を組み込むために、介護士さん達とも協力して、積極的に利用者さんの動作の自立を目指します。と、これが本来の介護老人保健施設の役割なのですが、実際にはそんな対応をしていない施設もあります。利用者さんの動作能力のうち、どうしても足りない部分(例えば筋...本来の介護老人保健施設の役割
もし、介護が必要になってしまい、自宅で生活を続けることが難しくなった場合、いわゆる「老人ホーム」に入居する、という選択肢が浮かびます。もし、介護施設に入居すると、30~40歳代の介護職員さんにお世話になることでしょう(クリックすると厚生労働省の資料に飛びます)。80歳代の方からしますと、30~40歳代の人は、「子ども」よりは年齢が下になりますが、「孫」というほどでもありませんでしょうか?いずれにしても、若い職員さんにお世話をしてもらうことになるでしょう。40歳代の方は「団塊ジュニア」と呼ばれ、就職氷河期を過ごしてきました。30歳代の方は「ポスト団塊ジュニア」などとよばれ、いわゆるゆとり教育を受けた世代ともいえます。そんな介護施設でがんばっている職員さん達も、当たり前ですが「人」ですので、好き嫌いもあるでしょうし...老いては子に好かれよ
歯磨きは、皆さんにとって、すっかり生活動作の一部になっていることと思います。朝起きたら顔を洗い、食事を済ませたら歯を磨く。昼食を食べて、コーヒーを飲んで、一息ついたら歯を磨く。夜、寝る前に、トイレを済ませて歯を磨いて床につく。歯磨き自体は、長くても2~3分程度で済ませていらっしゃると思います。その目的は「虫歯予防」ですよね。ですから、「歯が痛くなってから、慌てて歯を磨く」という人は、めったにいないと思います。では、肩コリや腰痛・膝痛の体操はいかがでしょうか?朝起きて、顔を洗い、歯を磨いて、首や肩を十分動かす。昼食を食べて、コーヒーを飲んで、一息ついてから腰を伸ばす。夜、寝る前に、トイレを済ませて膝を曲げ伸ばししてから床につく。こんな方は、なかなかいらっしゃらないと思います。歯磨きと違って、肩コリや腰痛・膝痛は、...肩コリや腰痛の予防は、歯磨きと一緒
寝たきりの患者さんのリハビリを、患者さんの病室で行うことがあります。4人部屋の病室ですと、カーテンで仕切られています。そんな時、同室のカーテン越しの隣のベッドから、そのベッドの患者さんと看護師さんとの会話が聞こえてくることがあります。看護師さんは、私が隣にいることを知ってるか知らないかは分かりませんが、おそらく聞かれているとは思っていないと思われます。「お体の具合はいかがですか?」「まだ、痛みますか?」「そうですね…、早く落ち着くといいですね」とても丁寧で、患者さんのお気持ちにそっていて、隣で聞いていてとても気持ちよく嬉しく思うことがあります。こんな看護師さん、時には介護士さんなど、そんな職員さんにはこれからもぜひぜひ活躍していただきたいと思っています。ですから、私はそんな職員さんには、「先ほどの声掛け、そばで...素敵な職員さんは、皆で守りましょう
お年とともに血管が硬くなることで、「動脈硬化」が進んでいきます。血管が硬くなる原因には、さまざまな理由があります。そんな中で、多くの皆さんが、心がけることでどうにか予防に近づけられることがあります。それが、「有酸素運動」です。有酸素運動とは、比較的軽い負荷の運動で、公園やプールでの「ウォーキング」や「自転車エルゴメーター」など、無理のない範囲で長い時間運動をし続けることができるような、そんな運動のことです。有酸素運動を続けると、じっとしている時よりも血流が増えますよね?この「血流」がとっても大切なのだそうです。血液の流れが勢いを増すと、血管の内側の壁に血液が「こすれて」あたります。血管の内側の壁のことを「血管内皮細胞」といいます。内皮細胞に血液が勢いよく「こすれる」と、内皮細胞は大喜びします^-^大喜びした内皮...血管を若く保つためには…
車のない時代は、歩いて出かけていました。洗濯機のない時代は、洗濯板でゴシゴシと洗濯していました。エレベーターのない時代は、階段を使って昇り降りしていました。パソコンのない時代は、手作業で仕事をしていました。便利な世の中になればなるほど、人が運動する機会は減っていきました。「便利を求める」ってことは、「運動したくない」ってことなのでしょうかね^-^?リハビリ、中でも理学療法士は、患者さんや利用者さん達の運動機能や、身の回り動作の能力の維持や回復を目指してプログラムを組み立てます。基本的には「筋トレ」を行ってもらい、基礎基礎体力などの底上げを図ります。便利な世の中になってしまった現代人の場合、すでに筋力・体力は落ちていることがあるため、病気や障がいでさらに筋力・体力が落ちているように思います。そのような方たちに筋ト...貯筋は今のうちから
元気なおばぁのスタンプも作っています。覗いてやってくださいm(__)mLINEスタンプ、もうひとつご紹介
少し前にLINEスタンプを作成しました。良ければご購入ください^_^URLの貼り付け方が分かりません(T_T)ラインのURLをコピーしてから移動していただくか(上)、Twitterから移動するか(下)で覗いてやってくださいm(__)m[太めのチンアナゴ]https://line.me/S/sticker/3862106/?lang=ja&ref=gnsh_stickerDetailhttps://twitter.com/rrrrryo11/status/1227229561349267460?s=09LINEスタンプ作ってます
病院や施設で働く職員さんの中には、毎日たくさんの患者さんや利用者さんのお世話をしているうちに、「麻痺」してる人が時々います。例えば、長い間寝たきり状態となった意思疎通が困難な高齢者さんのお世話をしている間に、その方のことを同じ「人」として見られなくなってしまいます。だから、つい本音が口からこぼれます。本来でしたら思っても口にしないでしょうけど、返事ができない人は、もう「人」じゃない、とでも思っているのでしょうね。このように、長い間かけて病院や施設で勤務して、患者さんを人として見られなくなり、そのうちに平気で暴言を吐いたり失礼な言動をとってしまう、しかもそれに対して悪いことをしているという自覚もなくなっている人のことを、私は「医療従事者症候群MedeicalStaffSyndrome:MSS」と呼んでいます(造語...医療従事者症候群MSS
医療や福祉の現場で働いている人の中には、結構面倒くさい方もいます。私が苦手なのは、「認知症や意思疎通の困難な寝たきり患者さん」といった患者さん・利用者さんに対してのみ、無愛想だったり雑な対応をする職員さんです。こういった方は、お世話を「してやった」にも関わらず、感謝の言葉や態度を示すことができない・難しいため、お世話を「してやっても」見返りがない、とでも考えているようなオーラを放っています。一方で、よくお話されるような、気の強そうな、発言に力をもっていらっしゃるような患者さん・利用者さんに対しては、必要以上に関わりを持つようにしており、言葉の端々に「あなたには、特別にケアしています」とったオーラ全開で突入していきます。医療・介護の従事者も人ですから、好き嫌いはあると思いますけど、それでもその道のプロなんですから...医療・介護従事者は素敵な人?
2020年になり、1ヶ月が過ぎました。私のブログ作成の継続性の無さが露呈しております(^-^;SNS全般が苦手な私が、このたびTwitterを始めることになりました。ブログもTwitterも、仕組みをあまり把握できていませんが、「イラストをたくさんの方に見てもらいたい」、「介護やリハビリの仕事をご存知ない方に、あれこれお伝えしたい」という思いだけで進めております。どうぞ、長い目でお付き合いくださいm(__)m理学療法士の仕事は、患者さんや利用者さんとじっくりお話しながら対応させていただけるところが、とても良いと思います。痛みや動きの難しさを、その場で具体的にお聞きしてサポートいたします。バタバタと急がしい時もありますが、患者さんや利用者さんの心の声を、できるだけ正確にお聞きできるようにこれからも心がけてまいりま...理学療法士の仕事
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