chevron_left

メインカテゴリーを選択しなおす

cancel
arrow_drop_down
  • シナリオ・スクールための課題(07)

    課題:万年筆 題名「贋作をめぐって」 人物 高田悟(50)美術鑑定士 生田剛人(42)ブローカー 佐野良夫(28)額縁職人 ○高田のオフィス 持ち込まれた絵を確かめている高田悟(45)、 動きをとめておなじオフィスにいる牛尾剛人(42)へ声をかける。 高田「ちょっと来てみな」 牛尾「なにか問題でも?」 牛尾、高田のところへいく。近寄って 絵を見つめる。 高田「高橋由一はこの色を使わなかった、い や使えなかった」 牛尾「ということは?」 高田「あきらかにあとの時代の色だ」 牛尾、黙って撤退の支度を始める。 高田「帰るのは早い。私のツテに仕上げを頼もう。こいつを描いたやつよりも腕のいい画家だ」 高…

  • 映画『敵』──敵の消失点

    www.youtube.com * みずからのXデイを決めている男の映画だというので観に行った。筒井康隆原作、吉田大八監督作品。モノクロで、画面サイズはヨーロピアンビスタ。モノクロ映画はいろいろと刺激があっていい。元大学教授でフランス文学の教鞭をとっていた男・渡辺儀助が夢と妄想を伴う生活を送っているさまを描いた作品。夏・秋・冬・春と進むのだが、その夢と妄想が著しく進んでいく様を描いている。この映画の裏主人公は儀助の棲んでいる家だ。吉田監督は、「あの家が、『惑星ソラリス』のように、料理や女性を登場させているのかも知れない(中略)時間と空間を超える特殊な場としてこの家が、儀助と同様に重要なメタファ…

  • 映画『箱男』──観念の泥濘

    www.youtube.com www.youtube.com www.youtube.com * 原作小説を読んだのは18のころだった。写真や新聞記事、複数視点の導入と、コラージュ的な手法がすごくおもしろかった。箱に魅せられた男たちの多層構造的な物語が読んでいて、いままでの読書体験とちがっていて、とても愉しかった記憶がある。 安部公房は石井監督に「娯楽作品にしてくれ」といったというが、この映画が娯楽なのかというと否である。観念をなぞったような描写がつづき、ヒロインの登場によってリアリティを帯びていく。しかし、これは原作もおなじで、小説もヒロイン・葉子の登場までずっと観念的な文章がつづく。しか…

  • 映画『Stop Making Sense 4Kレストア版』再見

    www.youtube.com www.youtube.com www.youtube.com * この1年はずっとTalking Headsを聴いていた。この映画での演奏のスタジオ版プレイリストもつくってよく聴いた。去年の今頃のこと、予告篇にある、弾き語りの「Psycho Killer」に感銘を受けて映画を観たからだ。この映画については折坂悠太のツアー「Oバーン」で配布された漫画で知った。折坂はこの作品に多大な影響を受けているようだった。たしか身の動きや、発声、メンバー全員のパフォーマンスといい、なにかと重なる点はあるとおもう。ただ字幕の歌詞にはあまり感心するところがなかった。ただメンバーの…

  • 映画『Cloud/クラウド』は日活アクションの系譜を継ぐか?

    www.youtube.com www.youtube.com * 吉井良介は転売屋である。かれはクリーニング工場で働くかたわら商品の高額転売で儲けている。しかし、そのいっぽう多くの人間の怨みを買っていて、それが後半部分のアクションに連結するという映画だ。前半は淡々と吉井の人となりを描き、それが次第に不穏さを増していく。クリーニング工場やめての新天地、生活の綻び、恋人との亀裂、転売の失敗による手持ちの減り方、そして模型店からフィギュアの買い叩き。 監督がインタビューで発言しているようにここからシド・フィールドのいう、物語の真ん中で大きく転換する部分、「センターポイント」が登場する。工場での上司…

arrow_drop_down

ブログリーダー」を活用して、中田満帆さんをフォローしませんか?

ハンドル名
中田満帆さん
ブログタイトル
みずから書き、みずから滅ぶってこと。
フォロー
みずから書き、みずから滅ぶってこと。

にほんブログ村 カテゴリー一覧

商用