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海外オヤジの読書ノート https://lifewithbooks.hateblo.jp/

40代、全く出世しない窓際おじさんが、成長し生き抜くために読書をします。その読書録。最近、生き抜くより息抜く読書が多めです。2014年から海外で生活しています。因みに奥さんは外人。

仕事術、健康(サラリーマンとして)、思想、歴史、陰謀論(趣味用)、教育、金融(家庭の維持用)などの本を読んでいきます。今年は老後の生き方の模索とキリスト教がテーマ

海外オヤジ
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東南アジア
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東京都
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2019/12/13

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  • 形容できない物語?SF?心の話?生き方の話? 『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド』村上春樹

    はじめに これまた25年以上ぶりの再読。奥付を見ると平成11年30刷とあります。あ、でも古本ですね。鉛筆で「2冊590円」と奥付上部にありました。まだまだ町の古本屋さんという存在がちらほらと見える時代でありました。 何が良かったのだろう いやあ、この作品は正直、曰く言い難いです。 結構本を処分してしまう私にあって、義理堅く今まで書棚に残っていたのを見ると、やはり何か、私に響くものがあったのです。 「でも、それが何であるか当の僕にもわからない。」 なんて書くとちょっと「それっぽい」感じ?いや知らんけど。 あ、ちなみに村上氏、けっこう主人公に「やれやれ」ってセリフ使うことに気づきました。てか、結構…

  • キリスト者のほんわか箴言集 『置かれた場所で咲きなさい』渡辺和子

    皆さん、こんにちは。 当地で古本を頂きました。送料300円払えばあげるよ、ということで10冊くらい?頂戴しました。 で本作はそのうちの一冊。結果はうーん、という感じ。 ところで。 海外で日本語の本を売買する人ってのに会いませんね。 私、読んだ本を処分(売却)するため、アジア版メルカリみたいのに出品していますが、これまで日本人に当たったことが有りません。例の日本人読書しないというやつか? それとも古本なんか日本人は買わないのかな?日本に帰ればすぐに変えますしねえ。。。 はじめに 元ノートルダム清心学園理事長である渡辺和子シスターの著作。 本作は2012年に発表。230万部を超えるベストセラーとな…

  • 警察暴走のディストピア。洒脱さとツイストはデフォルト、におわせ結末は明るめ 『火星に住むつもりかい?』伊坂幸太郎

    はじめに 伊坂氏による2015年の発表作品。 国家(平和警察)が市民を疑心暗鬼にさせ、火のないところに煙を立たせるかのような、ディストピア風テイストの小説。 洒脱な会話描写はいつも通り。いわゆる第二期のモヤモヤな進行ながら、最後はやや明るめな結末が特徴か。 ディストピア的風合い、「ゴールデンスランバー」との差異 そうですね、本作、まず感じたのは「ゴールデンスランバー」に似ているかな、というところでしょうか。 「ゴールデンスランバー」は主人公青柳が、突然爆破殺人の罪に着せらせるというものでした。その視点は一人称的に描写され、主人公が信じていたものが眼前で次々と崩れてゆく・信じられなくなってゆく様…

  • よくある意思決定ミスの仕組みとその処方箋 『まさか!?自身がある人ほど陥る意思決定の8つの罠』マイケル・J・モーブッサン、訳:関谷英里子

    はじめに 米レッグ・メイソンでストラテジストとして勤務する一方、コロンビア・ビジネススクールで非常勤としても教鞭をとる筆者の著作。 一言でいうと意思決定論についての本。 いまいち理解不足 一言でいうと「ムズかしいなあ」というのが感想。 私たちの日々は、絶えざる選択の連続であります。で、その中には大小さまざまな判断ミスがあるわけです。 そうした判断ミスについて原因と対処法を考えているのが本書。 ただ、どうも私の理解が不十分だと感じています。 当然本書は章立てもしてあるし、章の個別の事例を読んでいる瞬間は理解できます。ところが、じゃあ結局なんなの?とまとめようとすると言葉がでない。つまり自分が理解…

  • コンパクト版、サムエル記+列王記=歴代誌? 旧約聖書 歴代誌 『聖書 新共同訳』

    はじめに こんなこと言うとナンですが、歴代誌、だるかったです。 というのも概ねサムエル記、列王記のコンパクト版であったからです。 ダブりというか、コンパクト版 もう少し正確に言うと、アダムから始まって、列王記でネブカドネザルの捕囚となるユダの王ヨヤキンまでをカバーしています。 ただ95%以上がサムエル記のサウル王から列王記の最後までの内容がギュギュっとコンパクトに記されていると思います。 なんでなのか? で、ふと思うのはなぜなのか、なぜ同じ内容をわざわざ繰り返すのか、ということです。 これまで色々と関連書を読んできましたが、残念ながらその内容たるや殆ど頭に残っていません。従って勝手に推察してお…

  • もっとも分かりやすい東氏およびポストモダン入門 『郵便的不安たちβ』東浩紀

    哲学を好きな自分が好き? 大学、大学院と哲学をやった割には哲学を知らない(というか分からなかった)私。いまだに淡い憧憬を持ち続けています。 他方で自分を疑うようにもなりました。 若い頃よく単館上映映画をよく見ていたのですが、自分が映画好きだったのか、映画好きな自分が好き(映画好きと言いたいだけ)だったのか。今となっては良く分かりません。 哲学についても同様。哲学をやっていますと言いたかっただけだったのか?と。 そのなかで、現代思想というかフランス系は最も分からん、というか触れてみる気すらしなかった分野でした(です)。そこに燦然と輝くエース東氏。 彼の著作、以前恐る恐る手を出してみたら、ちょっと…

  • スリラー系作品?ひそやかな純愛小説ともとれる!? 『Nのために』湊かなえ

    はじめに 湊かなえ氏の2010年の作品。『告白』での小説デビューが2008年であることを考えると、初期の作品に該当するでしょうか。 多くの人物が語り、真実がどこにあるか分からない、心理スリラー的作品。ただ読み方によっては恋愛小説? 結局どれが本当の発言? まずザックリ言うと、ちょっと良く分からなかった、というのが正直なところ。 本作、とある超高層ビルで若夫婦が殺害される。そこに居合わせた四人の大学生の口述・供述が連なったものです。 大学生とは、杉下希美、成瀬慎司、安藤望(正しくは社会人)、西崎真人の四人がそれ。 杉下と安藤、西崎が同じボロアパートに住む学生(安藤は元学生)。そして、成瀬は杉下と…

  • 会社の目標のアラインメントを整える、これ相当ムズイと思う 『バランスト・スコアカードによる戦略実行のプレミアム』ロバート・キャプラン、デビッド・ノートン、 監訳:櫻井通晴、伊藤和憲

    はじめに KPIについての本は幾つか読んできました。 本作の作者のキャプラン氏、ノートン氏の著作も以前読んでみました。 lifewithbooks.hateblo.jp 結果としては本作の方が良いと思います。 会社の目標って? 私は部署の予算とかKPIとかを見るような仕事をしています。 自分の評価もそうですが、部署・拠点全体もそうした評価軸を本部から与えられたりします。KPI(Key performance Indicator)というやつです。 で、これがまたいつもOne-size-fits-all的な地域横断的な目標を課され、評価ゲームという観点はありがたく楽々ゲットみたいなところがある一方…

  • ルッキズム、個性、孤独など。寓意に満ちた短編集 『炎上する君』西加奈子

    はじめに 西氏の2010年の作品。8編の短篇からなる作品。 なお、表題作「炎上する君」は映画化もされた模様。 youtu.be ひとこと これまで「ことば」の女王として私の中で(だけ?)際立っていた西氏。 しかし、本作を読み、かなりふかぁーく感じた次第です。 何というのでしょうか、彼女の夢・深層心理、はたまた幻想?を本作で追体験しているかのような感覚でありました。 それ程までにシュールで、心を逆撫でするような、ざわっとした肌触りの作品であったと思います。 お気に入り とりわけ気になったのは、「炎上する君」、「トロフィーワイフ」、「私のお尻」、「舟のまち」、「ある風船の落下」ってか5/8ね。 「…

  • ホテルが舞台の群像劇。杉江氏の渾身の解説が印象的 『夏の名残の薔薇』恩田陸

    はじめに 最近、月一で読んでいる恩田氏の作品。 今回の作品、結構ドラマドラマしているな、というのが印象ですかね。 概要 内容をザックリ言うと、夏の人里離れた高級ホテルで繰り広げられる群像劇、といったところ。 一代で財を成した沢渡グループが運営するホテル。先代の娘たち(と言っても既に60過ぎ?)三人がホステス(招き主)となり、ゲストたちと交流するというもの。 奇怪な事件が起こったり、身内の不実が暴露されたり、過去の不祥事が明らかになったり。 人里離れた格式高いホテルは「密室」であり、まさに用意された「舞台」。そして事件は起こるべくして起こる、そんな予定調和さえ感じさせます。 解説の分析の細かさに…

  • 日本の日常食、ミニマムスタンダードの提案 『一汁一菜でよいという提案』土井善晴

    会社の元同僚の姉さんみたいな方からもらった本。ぷらっと小旅行に行っている時に読んだものです はじめに 料理研究家の土井善晴氏による料理本。内容はといえば、日本の日常食、ミニマムスタンダードの提案、とでも言ったものかと思います。 手作り神話と日本 その前に、世界を見渡すと、日本ほど手作りにこだわる国はないのではないか、とか思います。もちろん、日本と、今住んでいる東南アジアの端くれしか知りませんが。 日本では、スーパーに行けばきれいで安全で状態の良い野菜が所せましと並び、数多くのレシピがネット上にあふれ、テレビをひねれば(チャンネルを回すノブなんか殆どわからないか)あったか手作り的料理なCMは未だ…

  • つまづいた人たち恋愛小説。ある意味ほっこり系!? 『どれくらいの愛情』白石一文

    はじめに 白石氏の作品はこれで二作目。 前回読んだ『僕の中の壊れていない部分』が見事なまでのダメンズ小説!?であったので、今回もきっとスかした女ったらしみたいな主人公がわぁわぁいう小説かなあと勝手なイメージを描いていました。ところが、かなりほっこり系の作品でした。 ちなみに本作、短篇二つと中篇一つの計三篇からなる作品となっております。 誰かのことを思いやる幸せ? なかでも印象的であったのは表題作の中篇「どれくらいの愛情」です。 内容は言ってしまえば、オクテな甘味店経営者が一度別れたスナック嬢と最終的に結ばれる、という筋。 なんて書くと、女性慣れしていない小金持ちが、手練れの器量よしとなんだかん…

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