前回、アメリカに渡って米農家として成功し、現地で「ライス・キング」と呼ばれた国府田敬三郎という人について書いた。 しかし「キング」と呼ばれた日本人は彼だけではなかった。実はもう一人、国府田敬三郎より前にアメリカで成功し、「ポテト・キング」と呼ばれた日本人がいたのである。 こうなったら乗り掛かった舟(?)だ。その「ポテト・キング」についても知りたくなった。 それで読んだ本がこちら。 山田義雄『花は一色(ひといろ)にあらず』(西日本新聞社、2008) 副題には「アメリカで『ポテトキング』と呼ばれ日本人の心を伝えた牛島謹爾」とあり、評伝ではなく「評伝小説」と書かれている。 「ポテト・キング」こと牛島…