chevron_left

メインカテゴリーを選択しなおす

cancel
paperwalker
フォロー
住所
未設定
出身
未設定
ブログ村参加

2019/11/03

  • 有料/無料

    困ったことになった。 いつも利用していた無料動画配信サービスの「 GYAO 」が先月いっぱいでサービス終了になってしまったのである。 これから私はどうやってアニメを見ればいいのか。 代替案として「Abema」を使ってみたけれど、無料で見られるものは意外に少なく、結局はプレミアム(有料)じゃないと物足りないような気がする。有料なら普通に「Amazonプライム」でいいんじゃないか、それとも「Netflix」か「U-NEXT」に……などといま思案中なのである。 「GYAO」にはいままでさんざん無料で楽しませてもらったので、ありがとうございましたと言うほかない。 ネットではけっこう無料で楽しめるサービ…

  • なんにもない

    ある休日、朝飯を食っている時、ふいに、まったく唐突に昔見ていたアニメ『はじめ人間ギャートルズ』のエンディング曲が頭の中で流れ始めた。 『はじめ人間ギャートルズ』は原始時代の家族の日常を描いたギャグアニメで、原作は園山俊二の漫画。アニメ放送は1974年から76年にかけて、ということは、私が5歳から7歳の時ということになる。 話の内容はほとんど覚えていないが、みんなでマンモスを狩ってそのデカい輪切りの肉や骨付き肉を食べている場面なんかはぼんやり覚えている。 そのエンディング曲は『やつらの足音のバラード』という歌で、今回この記事を書くにあたって初めてタイトルを知ったのだが、これがなんとも言えない不思…

  • 小銭を数えながら

    ある日、いつものように財布のレシートを整理しようとしたら、異様に財布が重いのに気づいた。いつのまにか硬貨を入れる部分がパンパンに膨らんでいる。 普段は買い物のレジなどでできるだけ小銭を減らすような払い方をしているのだが、めんどくさくてお札ばかり使っているとおつりの小銭がたまってしまう。 なんとなくテーブルの上に小銭を出して数えてみると、 100円玉……14枚 50円玉……1枚 10円玉……8枚 5円玉……2枚 1円玉……8枚 という内訳だった。全部で33枚。そりゃ重いわけだ。 ふと思いついて、その硬貨を全部裏にして発行年を見てみる。 一番多いのは平成に発行されたもので21枚、ついで昭和の8枚、…

  • 緊急避難?

    【注意!】以下の記事にはウンコに関する記述があります。食事前の方やウンコが苦手な方(?)は読むのをお控えください。 先日、ひさしぶりに隣の市にある大型書店に行った時のこと。 その書店は大きなショッピングモールの中に入っているのだが、私は書店に行く前にそこのトイレに行った。実はバイクに乗っている時から尿意を感じていたのだ。3月とはいえまだバイクには肌寒く、1時間近く乗っていると自然にそうなる。 休日のショッピングモールは人が多かった。私はその人波を縫うようにやや足早に男子トイレに入り、一番奥にある小便器の前に立った。と、次の瞬間、私は思わず「うわっ」と言って後ずさった。 その小便器の底にウンコが…

  • 新刊文庫をチェックする

    毎月10日ごろになると、翌月に刊行される新刊の文庫本の情報が出てくる。それをチェックするのを楽しみにしている。 利用しているのは「ほんのひきだし」というサイトで、出版社別でも刊行日順でも見ることができてとても便利だ。(ただし一部の出版社は掲載されていない) これを見ながら、ちょっとでも気になった文庫はとりあえず全部ノートにメモしていき、その中から翌月に買う文庫本を決めるのである。 ちなみに今月(3月)刊行の分で私がノートに書き出した文庫は33冊だった。 もちろんどれも同じ程度に気になっているわけではない。「これは絶対買う!」という購入確定本もあれば、「余裕があれば買いたいけど……」というくらい…

  • 複雑なギャップ

    ときどきNHK-FMで『歌謡スクランブル』という番組を聴いている。 名前の通りたくさんの歌謡曲が流れてくる番組で、昭和の曲が多めなのがいい。 そういう昭和の歌謡曲を聴いて懐かしい気持ちになると、「ああ、俺はやっぱり昭和の人間なんだなあ」という気になる。 もっとも私は昭和44年生まれなので、リアルタイムで聞き覚えがあるのはせいぜい昭和50年代以降の曲である。 昭和30年代40年代の曲は、聞き覚えがあったとしてもそれは後付けの「知識」に過ぎないが、50年代の曲は「体験」であり「記憶」なのだ。 その『歌謡スクランブル』で、先日、研ナオコ特集が組まれていた。これがすごく良かった。改めて歌手としての研ナ…

  • 『人生劇場』が気になって

    いま尾崎士郎の『人生劇場』が気になっている。 きっかけは例によってヤフオクだった。 いつものようにヤフオクを物色していたら、新潮文庫版の『人生劇場』が全11冊揃いで出品されていたのである。 『人生劇場』は「青春篇」「愛欲篇」「残侠篇」「風雲篇」「離愁篇」「夢現篇」「望郷篇」「蕩子篇」というふうに戦前から戦後にかけて書き継がれているのだが、新潮文庫版は最後の「蕩子篇」を除く7篇を11冊にまとめている。 もちろん絶版で、一冊ずつではそれほど珍しくはないがセットではあまり見かけないし、見かけたとしてもそれなりの値段がついている。そのヤフオクでは相場よりずいぶん安い値段で最低値が設定されていた。 『人…

  • 寒波ハンパねぇ

    1月23日(月) 先週から「10年に一度の寒波襲来」と騒がれているが、いまのところそんな感じもしない。 今日なんか天気も良くて、なんなら少し暖かいぐらいだった。 仕事が終わって帰る時、部長から「(明日は私は休みなので)明後日、早朝勤務の時に雪が積もっていたら、絶対バイクでは来ないように。歩いて来るか、さもなければ欠勤してもいいから。とにかく安全第一で」と言われる。 実は去年のクリスマスに雪が積もった時、いつも通りバイク(原付)で出勤して部長に危険だから止めるようにとたしなめられていたのだ。 私は素直に「はい」とうなずく。内心では、今日の天気の具合ではそんな大事にはなるまいとタカを括っていたので…

  • 生きてるだけじゃダメかしら

    今日も何もしない見事に無為な休日だった。 前にも書いたことだが、何もしなかった休日にはうっすらと後悔のような罪悪感のような気持ちが生まれる。あくまでも「うっすら」程度だけど。 しかし「何もしていない」と言ってもそれは言葉の綾で、やっぱり何かはしているわけだ。あるいは本当に何もしなかったとしても(屁理屈だが)最低限「生きること」はしたとも言える。 それでふと思うのだが、人間は生きて《何か》をしなければ満足できないのだろうか。ただ生きてるだけでは満足できないのだろうか。 いや「人間は」などと主語を大きくする必要はない。 私はただ生きてるだけでは満足できないのだろうか。 例えば人生の目的だとか、生き…

  • 最近の味噌汁事情

    休日。昨日の洗い物を片付けて米を研ぎ、味噌汁を作る。 今日の味噌汁は「大根+油揚げ」である。(正確にはこれにえのきと、後で刻み葱がが加わる) 小さな鍋に目分量で水を入れて火にかけ、銀杏切りにした大根(適量)と切って冷凍しているえのき(適量)を放り込み、顆粒の「だし」を入れ、ある程度大根が煮えたら味噌(適量)をお椀で溶きながら入れる。そして刻み揚げを入れてさらに一煮立ちすればできあがり。刻み葱は食べる時にお椀に入れる。 私は自炊歴はけっこう長いが適当かつ手抜きなので、手の込んだものは作れない。その点味噌汁は簡単だし、よほどのことがない限り食えなくなる程まずくはならないので良い。 自分で積極的に味…

  • 新年の挨拶 2023

    あけましておめでとうございます 今年もよろしくお願いします 「はてなブログ」でなんとか4回目の新年の挨拶をすることができました。 これも読んでくれるみなさんのおかげです。 ありがとうございます。 今年もよろしくお願いします。 今年のブログの目標は、第一に「継続」。 どういうペースになるかはわからないけれど、細々としぶとく続けていこうと思う。 そして内容的には、このブログの本来の姿である(と本人は思っている)読書ブログに近づけたい。 その読書に関する目標は、まず「買った本はすべて読む」こと。(笑) 浜の真砂は尽きるとも、欲しい本が尽きることはない。 しかしながら実際に読める本の量は限られている。…

  • 2022年のブ活をふりかえる

    今年も残すところ一週間あまり。 そこで今年2022年のブ活(ブログ活動)をふりかえってみる。 今年は前半と後半でまったく調子が違ってしまった。 右側にある「月別アーカイブ」を見れば一目瞭然のように、後半ではブログの記事数がガクッと落ちた。前半では月に6~8件の記事を書いていたのに、後半では半減している。 8月に「夏休み」と称してしばらく休んだのが良くなかったようだ。これで更新のペースが乱れたというか、緊張感が切れてしまったらしい。 その辺りのことは、こんな記事に書いた。 paperwalker.hatenablog.com この記事に付け加えるとすれば、やっぱり記事を書くのに必要な時間の問題だ…

  • 家計簿

    コクヨの「キャンパス・ダイアリー2023 ウィークリーバーチカル」というノートを買った。 本来の用途はスケジュール帳で、ウィークリー(週間)のバーチカル(縦割り)タイプである。私はこれを簡単な「家計簿」として使っている。これがとても使い勝手がいい。 ただ、マンスリータイプに比べるとあまり人気がないのか、近くのスーパーの文具コーナーなどではあまり見かけない。探すのにちょっとだけ苦労する。 どんなふうに使うのかというと、こんな感じ。 上段の数字は上から順に「食費」、「趣味費」(ほとんど本)、その他の「雑費」になっている。この3つが日々の生活の基本出費である。そして下段にその大まかな内容を書いている…

  • 葬式にはまだ慣れない

    先日、親戚の葬式に行ってきた。 亡くなったのは私の父の姉にあたる人で、つまりは伯母である。93歳だった。 子どもの頃にはかわいがってもらった記憶があるが、私が大人になってからはほとんど会う機会がなかった。最後に会ったのは父の葬式の時だったか。 結び慣れないネクタイを結び、着慣れない礼服を着て、履き慣れない靴を履く。その時点でもう気持ちが落ち着かない。 時間に余裕を持って家を出たつもりだったが、葬儀場に着いた時にはすでに読経が始まっていた。近親者だけの式ということだったが、場内には40人ぐらいの人がいた。 一目見て一番偉いとわかるお坊さんと、アシスタント(?)的なお坊さんが2人いた。お経はメイン…

  • ときどき「帰宅部」が羨ましくなった

    私は中学・高校と吹奏楽部に所属していた。担当はチューバという一番大きな金管楽器である。 最近はどうなっているのか知らないが、私が中学生の頃(40年ぐらい前)は、生徒は必ず何かの部に入っていなければならなかった。部活をしないという選択肢はなかった。 しかも当時の私の(田舎の)中学校では、部活=運動部みたいなところがあって、運動が苦手な私は選択に困った。とりあえず一番楽そうに見えた卓球部に体験入部したものの、一日で根をあげる始末だった。 それで仕方なく入ったのが吹奏楽部だったのである。 実のところ、取り立てて音楽に興味があったわけではないのだが、他に続けられそうな部活がなかったのだ。 高校で吹奏楽…

  • 風前の灯火

    気がついたら2週間もブログを更新していなかった。 もちろんこの場合の「気がついたら」というのは言葉の綾で、本当は「そろそろ更新しないと……でもなんだか気が乗らないなあ……もうちょっといいか……」という感じで、ずるずると先送りにしていたのだった。 11月に入って仕事は確かに忙しくなっている(というよりしんどくなっている)のだが、ブログを書く時間がまったくないというほどではない。それなのに手が止まっている。 やっぱり8月に「夏休み」と称して1ヶ月更新しなかったのがよくなかったのかもしれない。一度ペースが乱れてしまうと、元に戻すのはなかなか難しい。 しかしそういう習慣の問題ではなくて、もっと根本的な…

  • 『うる星やつら』の昭和感

    今期のアニメで楽しみにしていたものの一つに『うる星やつら』がある。 小学館創業100周年記念という鳴り物入りでの再アニメ化である。 率直な感想は、(良くも悪くも)早くて軽いという感じ。 原作の一話を10分余りでまとめていて(30分で二話ずつ放送)、そのためテンポが早い。ちょっと早すぎるような気もするが、原作は基本的に一話完結なので、このくらいの長さ(短さ)でいいのかもしれない。 絵も旧作より明るくポップな感じだ。(ラムちゃんも旧作よりかわいい) ただなんとなく雑な感じがしなくもない。 まあ、まだ2回しか見ていないし、主要なキャラクターも出揃っていないので、もう少し様子を見たい。(なんか偉そうで…

  • 自転車にはもう乗れない

    休日の午後、今日も今日とてブックオフへ。 昨日の雨のせいか、空気がひんやりしている。ひと雨ごとに寒くなっていくようだ。 パーカーを一枚よけいに着てきてよかった。これからまた原付には厳しい季節になっていく。 交差点で信号待ちをしている時、何気なく道を行き交う自転車を眺める。 いまさらながら、いろんな人が自転車に乗ってるなあと思う。制服の高校生、お洒落な若者、あまりお洒落ではない若者、買い物帰りの女性、少し危なっかしいおじいさん、などなど。 ふと、最後に自転車に乗ったのはいつだったか? と思う。 私が車の免許を取ったのは18歳の夏である。 大学に入って最初の夏休み、1ヶ月ほど帰省している間に地元の…

  • ムカデはムカデ

    寝ている時にムカデに頭を咬まれた。 夜中にふと目が覚めて妙な違和感があるなと思ったら、頭に鋭い痛みを感じて跳ね起きた。 灯りをつけて枕を見ると、ああ、やっぱり、12、3センチぐらいの黒々としたムカデが乗っかっている。 半ばパニック状態で台所に殺虫剤とハエ叩きを取りに行ったが、布団に戻るとムカデの姿は消えていた。さあたいへんだ。布団をひっくり返したり、物をあっちこっちに移動させたり、大捜索が始まった。これがゴキブリだったら「チッ」と舌打ちして終わりだが、ムカデは放置しておけない。安心して眠れない。 20分ほど探してようやく見つけ、まず殺虫剤を噴きかけた上で、ハエ叩きで打つべし! 打つべし! 打つ…

  • ルパン三世 VS キャッツ・アイ

    ネットをうろうろしていたら、こんなニュースを見つけた。 nlab.itmedia.co.jp なんとAmazon Original で『ルパン三世』と『キャッツ・アイ』のコラボ映画が作られるらしい。 これは私ぐらいの年代のアニメ好き・漫画好きにはたまらない豪華な組み合わせだ。 いまの若い人たちが『キャッツ・アイ』と聞いてピンとくるかどうかは知らないが、この漫画の連載が『ジャンプ』で始まった時は衝撃的だった。(連載は1981~84、アニメは1983~85) とにかく絵が違う。当時の少年漫画の絵ではない。まーオシャレというかスタイリッシュというか、泥臭さがぜんぜんない。当時の『ジャンプ』では(いい…

  • 本も二度目なら、少しは上手に……

    この頃20代や30代の時に読んだ小説を読み返すことが多くなってきた。 私の旧式の脳が新しいものを受け入れられなくなっているのかもしれない。 しかし再読には初読にない楽しみもある。初読は新しい友人を得るようなものだが、再読は疎遠になっていた旧友に再会するようなものだ。そこでは今と昔と、二重の時間が流れる。 最近再読した本に、京極夏彦『姑獲鳥(うぶめ)の夏』(講談社文庫版、1998 / 講談社ノベルス版、1994)がある。 刊行は1994年だが、リアルタイムで読んだのではなく、3、4年後に読んだような気がする。 その時はすでにこの古本屋にして神主、さらに陰陽師でもある「京極堂」を主人公にしたシリー…

  • ご安全に

    いつも利用している動画配信サービスで、アニメ『スーパーカブ』の再配信があったので全話視聴した。 2回目なのでいろいろとツッコミたくなるところもあったけれど、やっぱりいいアニメだと思った。丁寧な描写と、落ち着いた静けさが好きだ。 paperwalker.hatenablog.com ところで、物語の本筋とはぜんぜん関係ないところで、ちょっと引っかかる言葉があった。 主人公の友だちが夏休みに富士山で物資の搬送のアルバイトをするのだが、そこで作業に入る時に、 「ご安全に」 という耳慣れない言葉を使うのである。これが気になった。 実は以前、別のアニメの中でこの言葉を聞いたことがあったのだ。 『宇宙(そ…

  • 旧装開店

    おひさしぶりです。 「ブログの夏休み」が終わったので戻ってまいりました。 なんだか新学期でひさしぶりに教室に入る時のような微かな緊張感があります。 怠惰な私のことなので、このままいなくなってしまうのではないかと思っていたのですが、自分でも意外なことにちゃんと戻ってきました。 たぶん「1ヶ月」と期間を決めていたのがよかったのでしょうね。これが「当分」とか「しばらく」といって休んだら、再開しようと思っても「うーん、もうちょっと」とか「あと少し」とか寝起きの悪い人みたいなことを言って、ずるずると二度寝の沼に沈んでいたかもしれません。 仕事はお盆過ぎぐらいから平常運転になっていたので、逆にブログを書く…

  • 今月は「夏休み」にしようと思います

    唐突ですが、今月はブログの「夏休み」にしようと思います。 いや、もう、心底疲労困憊しているのですよ。 仕事が例年以上にハードで、毎日クタクタのヨレヨレになって、まるで冷蔵庫に入れっぱなしだったほうれん草のように……って、3つ前の記事で使った比喩を使い回してしまうほど疲れているのです。 ブログを書こうっていう気力が湧きません。 いや、もうちょっと正直に言うと、たしかに疲労もあるけれど、もっと根本的なところで、文章を書きたいという欲求が減退しているような気がするのです。 いわゆるネタはあるのですが、言葉を組み立てて文章にするのが億劫というか、しんどいというか。 こう言うと、「お前の『書くこと』に対…

  • 友だちの時間

    鶴谷香央理『メタモルフォーゼの縁側』(全5巻、角川書店、2018 - 21)を読んだ。 昨年完結した漫画だが、今年映画化(実写)されたのでそれに合わせて増刷されたらしく、近所の書店の「メディア化コーナー」に全巻並んでいた。 ぜんぜん知らない漫画だったけど、なんとなくおもしろそうな気がして1巻を買って帰り、翌日残りの巻を買って結局最後まで読んだ。 おもしろい! という感じの漫画ではなくて、うまく言えないが、ちょっととらえどころがないような、でも気になる漫画だった。(以下、いわゆるネタバレを含みます) 市野井さんは今年75歳になる女性で、自宅で書道教室をしながら一人で暮らしている。 あるとき、なに…

  • 3つ数えろ

    突然 IDコールを受けて何事かと思ったら、まりさん(id:ymaria53)からお題のバトンが回ってきたのだった。 今週のお題「最近あった3つのいいこと」 「3つのいいこと」ねぇ……。なにかあったかな。 私は根がネガティブなので、あまり「いいこと」を数える習慣はないのだが……。 とりあえず1つ目の「いいこと」は、帯状疱疹が治ったことである。 前々回の記事で書いたように、今月に入って帯状疱疹ができていたのだが、数回の通院と飲み薬でけっこうあっさり治った。症状自体もそれほど酷いものではなかったし、後遺症(痛みが残る場合がある)もないので、まあよかった。 2つ目は、ずっと気になっていた漫画を大人買い…

  • 下方修正の休日

    いま仕事が夏季繁忙期の真っ最中で、毎日クタクタのヘトヘトになっている。冷蔵庫に入れっぱなしだったほうれん草のように萎れている。 そんなほうれん草、ではなく、私にとって、休日こそは唯一のオアシスであり、労働で干涸びた心身に潤いを回復させる時間である。 休日の前の夜には、明日はあれをしよう、これもしなければといろいろと考えて、5つぐらいのリストを作っておく。 せっかくの休日なのだから、ちゃんと計画を立てて、充実した有意義な時間を過ごしたいと思う。 しかし実際に休日になると、そんな予定や計画はまったく意味を成さなくなる。 まず起きる時間が遅い。目を覚ました時点で、 「あー、今日5つ全部やるのは無理だ…

  • 帯状疱疹(2回目)

    人生で2回目の「帯状疱疹」になった。 先週、背中の方に痒みというか、少しヒリヒリするような違和感を感じた。 なんだろうと思って鏡を見たら、左の肩甲骨の下辺りから脇腹にかけて広範囲に肌が赤くなっている。かろうじて右手が届いたところを触ると、少し凸凹した感じがする。 最初は虫に刺されたのかと思った。自慢ではないが、私の寝床にはダニぐらいなら普通にいる。 しかし、虫刺されにしては範囲が広いし、背中の左側だけというのも不自然だ。 そこでピンときたのが「帯状疱疹」である。 実は10年ほど前、40代の初めの頃に一度帯状疱疹になったことがあるのだ。 その時もやはり虫刺されだと思って皮膚科を受診したら、帯状疱…

  • 熱中(症)時代

    暑い……。 暑いのはみんなわかりきっていることなのに、あえて「暑い」と言葉にして念押しする心理というのはなんなんだろう。 しかしそれでも口を開けば言わずにはいられない。 暑い……。 暑さとともに問題になってくるのが「熱中症」である。 最近、読者になっている複数のブログで立て続けに「熱中症になったかも……」という記事を読んで、自分も気をつけないといけないなあと思ったのだ。 ある意味夏の定番の話題ではあるが、あまり嬉しくない定番である。 ところで、ふと気になったのだが、この「熱中症」という言葉は私が子どもの頃には聞かなかったような気がする。 夏に気をつけるように言われていたのは、「熱中症」ではなく…

  • 家を壊す

    私が住んでいる地区で、しばらく前から一軒の家の解体工事をやっていた。 二階建ての普通の民家で、築年数はわからないがだいぶ古い家のようだった。 その家の前の道が通勤路になっているので、私は仕事の行き帰りになんとなく工事の進捗状況を気にしていた。 家の側面から小さめのショベルカーで壊していき、バラバになった家の破片をトラックで運び去るという、ごくありふれた解体作業だ。 そんなに大きな家ではなかったので、数日で家屋の解体は終わったようだった。 家の周りには、庭という程でもない狭い敷地があって、大きな木が何本か植えてある。 その木は残して家だけ新築するのだろうかと思っていたら、家の解体に続いて木も全部…

  • 幻の文学少女

    前回、文学全集の端本(はほん)が好きだという話を書いたのだけど、それに関連して忘れがたい記憶があるので、ついでに書いておきたい。 いまから20年ぐらい前、このブログでもときどき書いている無職でぶらぶらしていた時代のことだ。 その頃の私の日課は、(当時住んでいた)市内に5、6軒あったブックオフを巡回することで、その日も普通に漫画の立ち読みをしていた。 夕方になって、そろそろ帰ろうかと思い、最後にもう一度均一棚をチェックしていたところ、学校帰りらしい女子高生がやはり熱心に棚を見ている。 彼女が見ていたのは、棚の上に並べられている昔の文学全集の端本だった。 一冊手に取って、箱から出してパラパラと中を…

  • 端本好き

    ようやく尾崎一雄(荻原魚雷編)『新編 閑な老人』を読み終えた。 それで、もっと尾崎一雄を読んでみたいと思ったのだが、いま新刊で手に入るのはこの本と岩波文庫ぐらいしかない。 私はその岩波文庫も持っている(ような気がする)。それだけでなく、古い新潮文庫や旺文社文庫も持っている(はずだ)。……が、どこにあるのかわからない。 まあ、それはいい。いつものことだ。整理整頓能力のなさはいまに始まったことではない。 なので、こういう時は本を探すのをすっぱり諦めて(というか、最初から探す気もなく)また(古)本を買うのである。こうして際限なく本が増えていく。 こういう場合に私がよく買うのが、昭和に刊行された日本文…

  • おもしろがる才能

    引き続き尾崎一雄(荻原魚雷編)『新編 閑な老人』(中公文庫、2022)を読んでいる。 この本は短編と随筆で構成されているのだが、一番最後に「生きる」(1963)という短い随筆が収録されている。 この中で尾崎は「私は退屈ということを知らない。何でも面白い。」と言い、こう書いている。 巨大な時間の中の、たった何十年というわずかなくぎりのうちに、偶然在ることを共にした生きもの、植物、石ーー何でもいいが、すべてそれらのものとの交わりは、それがいつ断たれるかわからぬだけに、切なるものがある。在ることを共にしたすべてのものと、できるだけ深く濃く交わること、それがせめて私の生きることだと思っている。(p.2…

  • 「あの頃」のことは知らないけれど

    いま「週刊はてなブログ」でこんな特集が組まれている。 blog.hatenablog.com タイトルを見て「あの頃? あの頃っていつよ?」と思ったのだが、上の記事の執筆者によるとこういうことらしい。 この特集を執筆している私自身も、インターネットの雰囲気は“あの頃”と大きく変わったように思います。“あの頃”というのは、上の記事で紹介したように、個人の日記サイトが盛んだったような時代です。“あの頃”を思い返すと、「諸行無常」の四文字が脳裏をよぎります。 この前の特集の「純日記」もそうだが、どうも最近の「はてなブログ」は日記ブログを推しているようだ。そうした日記ブログの文化を「はてなブログ」らし…

  • 素人・玄人

    尾崎一雄(荻原魚雷編)『新編 閑な老人』(中公文庫、2022)を読んでいる。 いままで尾崎一雄を読んだことはなかったが(でも本は何冊か持っている、はず)、荻原魚雷さんが好きなので読んでみた。 すると「退職の願い」(1964)という短編にこんな文章を見つけた。 つくづく思うことは、自分が、一個の人間としても、社会人としても、いかに素人か、ということだ。六十四歳になってそんなことに気がついた。(p.42-43) そう、そうなんだと、首が折れそうになるほど何度も頷いてしまった。私は53歳だけど、本当にそういう感じがする。 尾崎は続けてこう書く。 もっとも、ここで云う素人に対する玄人というのが、どうい…

  • 絵葉書を読む(その12) ニッパハウス

    『絵葉書を読む』第12回。今回の絵葉書はこちら。 『ニッパハウス(向井潤吉)』 「ニッパハウス」とは、ニッパヤシの葉を屋根や壁の素材に用いた家のことで、フィリピンなど東南アジアに多く見られる。 この絵葉書はフィリピンから差し出された「軍事郵便」である。 昭和16年(1941年)12月8日に太平洋戦争が勃発すると、日本軍はアメリカ軍が駐留するフィリピンに侵攻し、翌年6月までにほぼ制圧を完了する。 この絵の作者である洋画家の向井潤吉(1901 - 1995)は、開戦の昭和16年12月から報道班員(従軍画家)としてフィリピンに行き、数ヶ月活動している。この絵もその時に描かれたものだと思われる。 この…

  • 祝日会議 ④

    (前回の続き) 擬人化された祝日たちによる『祝日会議』。前回までの記事はこちら。 祝日会議 ① - 何を読んでも何かを思いだす 祝日会議 ② - 何を読んでも何かを思いだす 祝日会議 ③ - 何を読んでも何かを思いだす 今回の会議も無事に終わり、祝日たちはそれぞれ帰り支度をしながらお茶を飲んだり雑談をしたりしている。 「『憲法記念日』さん、今回もお疲れ様でした」 「ああ、体育……じゃない、『スポーツの日』さん、お疲れ様でした。そうやって労ってくれるのはあなただけですよ」と苦笑しながら「でも、今回一番驚いたのは、やっぱり『スポーツの日』さんの金髪ですね」 「いやー、やっぱり似合わないですかね、こ…

  • 祝日会議 ③

    (前回の続き) 擬人化された祝日たちによる『祝日会議』。前回までの記事はこちら。 祝日会議 ① - 何を読んでも何かを思いだす 祝日会議 ② - 何を読んでも何かを思いだす さて、ここでほかの祝日たちの様子も見てみよう。 テーブルの端の方にきれいな白髪の高齢の女性が2人仲良く並んで座っている。顔も背格好もそっくりで、着ている着物の絵柄以外はまったく同じである。 桜の柄の着物が「春分の日」、菊の柄の着物が「秋分の日」で、2人は双子の姉妹なのである。 彼女たちは会議の成り行きを微笑みながら見守りつつ「あらあら」とか「おやおや」とか「まあまあ」とかつぶやいている。そしてときどき2人で声をそろえて『ほ…

  • 祝日会議 ②

    (前回の続き) 擬人化された祝日たちによる『祝日会議』。前回の記事はこちら。 祝日会議 ① - 何を読んでも何かを思いだす 「それはあたしのことですか!? 」 トゲのある女性の声が飛んできた。「みどりの日」である。 「ただ休日を増やすためにできた意味のない祝日というのは、あたしのことですか!? 」 と言って、キッと「勤労感謝の日」を睨む。その目にはうっすらと涙が滲んでいる。 「い、いえ、そういうつもりは……」あわてて弁明する「勤労感謝の日」を無視して「みどりの日」は続ける。 「そりゃあね、あたしだって薄々はそう感じてましたよ。『天皇誕生日』が12月に移動して、4月29日がぽっかり空いたんで、と…

  • 祝日会議 ①

    前回の記事の最後に、「もし祝日に人格があったら」と書いた。 最近の祝日 - 何を読んでも何かを思いだす この思いつきが気に入ったので、こんな話を作ってみた。 題して、擬人化された祝日たちによる『祝日会議』。 よかったらご笑覧ください。 ここは国会議事堂の一室。今日は4年に一度の「祝日会議」の日である。 大きなテーブルを囲んで、十数人の「祝日」たちが席に着いている。 まず最初に、紋付袴を着て仙人のような白い髭をたくわえた老人が開会を宣言する。 「あー……それでは……えー……『祝日会議』を……始めます」 絞り出すようにそう言うと、老人はストンと椅子に座ってすぐに居眠りを始めた。彼の今日の仕事はこれ…

  • 最近の祝日

    このあいだのゴールデンウィークにカレンダーを見ていて、ふと思った。 5月4日っていつから「みどりの日」だっけ? 以前は「国民の休日」という日じゃなかったっけ? 検索してみると2007年(平成19年)から「みどりの日」になっている。 それ以前、1989年(平成元年)から2006年(平成18年)までは旧「天皇誕生日」の4月29日が「みどりの日」だった。その4月29日が「昭和の日」になるというので5月4日に移動したのだ。 そうだそうだ、思い出した。「昭和の日」ができたとき、「なんだか適当な祝日だなあ」と思ったのだった。 最近の祝日はどうもよくわからない。 とりわけ2000年以降にできた新参者の祝日に…

  • イチゴ狩り(草の名前・その6)

    毎年毎年同じようなことを書いて恐縮だが、庭の雑草がえらいことになっている。 よくもまあこんなに飽きもせずに毎年生えてくるものだと思う。 しかしその雑草も、よく見ると毎年まったく同じというわけではない。それぞれの植物の勢力圏というか、生える場所や面積が微妙に変化している。 今年うちの敷地で勢力圏を拡大したのがこの白い花だ。 これは4月に撮った画像なのだが、この白い花が広い範囲で咲いていた。 この植物の名前はクサイチゴ(草苺)である。 名前はクサイチゴなのだが、実際は「草」ではなく「木」に分類される植物らしい。本州から南ではどこにでも見られる、ありふれた雑草である。 この白い花が一面に咲いていると…

  • 根深汁

    先日、職場で長ネギをもらった。 おすそ分けの、そのまたおすそ分けみたいな感じで配っている人がいたので、私もありがたくいただいて何本か家に持って帰ったのだが、考えてみると、そんなに長ネギがあっても使い道がない。 タダでもらえる物なら後先も考えずにもらってしまうという、貧乏人の悲しい性(さが)である。 仕方がないので、一本だけ残して残りはぜんぶ一口大に切って冷凍保存することにした。冷凍にすると味や食感が落ちるのかもしれないが、傷ませるよりはいい。 そして残した一本を使ってとりあえずみそ汁を作った。長ネギのみそ汁、いわゆる「根深汁」である。 (「長ネギ+青ネギ+油揚げ」のみそ汁) 根深汁といって真っ…

  • DIY

    ゴールデンウィークの初日(29日)にバイク(原付)がパンクした。 普通ならいつもお世話になっているバイク屋さんに電話して、バイクを取りに来てもらって修理を頼むのだが、祝日なので店は閉まっている。というか、ゴールデンウィーク中はずっと閉まっているのではなかったか? 困った。どうしよう。 たまたま翌日と翌々日(30日、1日)は仕事が休みだからいいが、月曜(2日)からは仕事がある。しかも早朝の勤務なのだ。 私にはバイク以外の通勤手段がない。2年ぐらい前までは朝イチのバスに乗ればギリギリ間に合っていたのだが、いつのまにかその時間のバスがなくなっていた。(田舎のバスは少なくなる一方だ) そうなるとあとは…

  • 読書一生分

    いつものようにネットをうろうろしていると、こんな言葉が目に飛びこんできた。 読書一生分プレゼント! 読書一生分? なんだそれ? 実はこれ、ネット書店「honto」の10周年企画で、抽選で1名に一生分の書籍費として101万4099円分のポイントをプレゼントするという懸賞なのである。(ちなみに2等が10年分、3等が1年分) (開催期間 2022/4/21 ~ 2022/5/31) つまり人が一生で購入する書籍や雑誌の総額が100万円あまりという計算なのだが、いったいどういう根拠で? と思ったら、ちゃんと説明がしてあった。それによると、 (A)1世帯あたりの書籍・雑誌等への年間支出額:11,558円…

  • 先祖自慢はほどほどに

    先日、いつものように血圧の薬を出してもらいに病院に行った時のこと。 診察の予約時間にはまだ早かったので、診察室の前の長椅子に座って文庫本を読んでいると、後ろの席のおじさんたちの会話が聞こえてきた。 歳の頃6、70ぐらいの二人連れなのだが、会話といってもほとんど一人が一方的にしゃべっていて、もう一人は聞き役にまわっている。 私は聞くともなしに聞いていたのだが、その話の内容がちょっとおもしろかった。少し補足を加えて要約すると、だいたい次のような話である。 いまではすっかり没落してしまったけれど、昔のわが家はけっこう裕福で、戦前は広大な農地を持つ大地主だった。それが戦後の農地改革で土地を取られて衰退…

ブログリーダー」を活用して、paperwalkerさんをフォローしませんか?

ハンドル名
paperwalkerさん
ブログタイトル
何を読んでも何かを思いだす
フォロー
何を読んでも何かを思いだす

にほんブログ村 カテゴリー一覧

商用