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ルーの怪談シリーズ~意味が分かると怖い話~ https://s01ei1.hatenablog.com/

はじめまして、わたしの名前はルー。 10歳の女の子だよ。 今日は、わたしの知っている『意味が分かると怖いお話』を教えてあげるね。

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2019/10/02

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  • 『バスチーユの惨劇』

    はじめまして、わたしの名前はルー。10歳の女の子だよ。今日は、わたしの知っている『意味が分かると怖いお話』を教えてあげるね。 ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ 国が始まって以来の暴君と呼ばれる国王ニコライは、従者ティムルと部屋で二人、対話をしていた。 「ときにニコライ様、18世紀フランスで起きたバスチーユ牢獄襲撃事件はご存じですか?」 「知っているとも。 専制政治の象徴であったバスチーユ牢獄をパリの民衆が襲撃し、 保管されていた武器を奪い、囚人を逃がした。 フランス革命の発端であり、市民権運動の象徴のような出来事だ。」 「その通り。この出来事は当時のフランスの身分制度を打ち壊し、 市民が自由と権利を獲得す…

  • 『ペンは剣よりも強し』

    はじめまして、わたしの名前はルー。10歳の女の子だよ。今日は、わたしの知っている『意味が分かると怖いお話』を教えてあげるね。今回のお話は少し長いけれど、最後まで聞いてくれたらうれしいな。 ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ 人間とはほんとうに愚かなもので、 あれだけ二度とごめんだと思い、二度とやらないと心に誓った戦争という惨劇を、 ああだこうだと他にどうにでもなる理由をつけて、21世紀の今、再び繰り返そうとしていた。 しかし、ルサールカ教授という一人の賢い学者は、 反戦と平和を掲げた思想を言葉巧みに人々に説き、 すんでのところで戦争の勃発を食い止めていた。 「ペンは剣よりも強し」 ーーー優れた言葉や思想は、…

  • 『変わった名前』

    はじめまして、わたしの名前はルー。10歳の女の子だよ。今日は、わたしの知っている『意味が分かると怖いお話』を教えてあげるね。 ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆あるところに、変わった名前の女の子がいた。 名前をつけてくれたお母さんは、女の子がまだ小さい頃に家を出ていってしまっていた。 お母さんが出ていった理由を、お父さんは教えてくれなかったけど、 「本当は子どもは欲しくなかった」からだと、近所のおばさんたちが噂しているのを聞いた。 けれど、女の子は、 まだ小さかったから記憶はおぼろげだけれど、 お母さんがよく、自分の名前を呼んでくれていたのを覚えていた。 何度も、何度も、名前を呼んでくれたお母さん。 女の子…

  • 『主人公』

    はじめまして、わたしの名前はルー。10歳の女の子だよ。今日は、わたしの知っている『意味が分かると怖いお話』を教えてあげるね。 ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ あたしはラッタ。 あたしは、自分がとある物語の主人公だってことに気づいてる。 平和な国の平和な町で、やさしいお父さんとお母さんに育てられて、 毎日、大好きな友だちと一緒に遊ぶ。 そんなしあわせな物語。 けれど、「作者」っていう人が物語を書くペンを止めると、 あたしたちの時間もそこまでで止まる。 そして「作者」が続きを書きはじめると、 また、あたしたちの時間は動くの。 自分が物語の登場人物だって気づいてから、あたしには、 たくさんの人が本のページをめ…

  • 『振り向くな』

    はじめまして、わたしの名前はルー。10歳の女の子だよ。今日は、わたしの知っている『意味が分かると怖いお話』を教えてあげるね。 ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ ガヴリルは、とても有能なアメリカの州知事。 「すべての人々に貢献すること」をモットーにかかげ、 その地位につくとすぐさま人々のために多くの改革を行った。 税金を減らす、働きやすい会社を作る、保育園や老人ホームを増やすなど、 改革はガヴリルのモットーの通り、老若男女みんなにとってためになる、素晴らしいものばかりだった。 「ガヴリルは本当に『すべての人々』のことを考えてくれる」 州の誰もがそう言っていた。 そんな中、ある時ガヴリルは、 「黒人と白人の収…

  • 『エルパドローサ』

    はじめまして、わたしの名前はルー。10歳の女の子だよ。今日は、わたしの知っている『意味が分かると怖いお話』を教えてあげるね。 ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ (雪山には、エルパドローサという人を殺す怪物が出るらしい。 そいつは、かつて雪山で遭難した人間の成れの果てなんだ) 友人の言葉を思い出し、ローリャは、ただでさえ凍りそうに冷えた身体を震わせた。 一面深い雪で覆われた山の中腹で偶然見つけた小屋の中で、 彼はもう半日は続いている大吹雪が過ぎ去るのを、じっと待っていた。 「雪山で遭難した人間の成れの果てか.........。 このままじゃ、俺もエルパドローサになっちまうかもな」 ローリャは、趣味である登山…

  • 『最愛の絵』

    はじめまして、わたしの名前はルー。10歳の女の子だよ。今日は、わたしの知っている『意味が分かると怖いお話』を教えてあげるね。 ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ 「どういうことだ!話と違うじゃないか!!」 画家の青年ルスランは、汚く変色したバラの絵を見て怒鳴り声をあげた。 「どうか怒らないで、兄さん。 私、兄さんに言われた通り、バラの絵を描くのに最適な絵の具を用意したのよ...?」 アトリエに一緒に住み、仕事の手伝いをしている妹のミリヤは、懸命に兄をたしなめる。 「ああ、たしかにお前が昨日の夜に持ってきた絵の具は、見たこともないくらい綺麗な色だったよ。......昨日まではな!」 ルスランはいっそう語気を強…

  • 『真下を見てる人』

    はじめまして、わたしの名前はルー。10歳の女の子だよ。今日は、わたしの知っている『怖いお話』を教えてあげるね。 ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ 展望台や山の頂上みたいに、高いところで遠くが見渡せる、景色がきれいなところってあるよね。 そういう場所で、普通の人は、遠くのきれいな景色を見て楽しんでる。立ち並ぶ建物や山々をね。でもね、たまーに、遠くの景色じゃなくて、「真下」の景色を見ている人がいるの。高いところで遠くが見渡せるのに、わざわざ「真下」を見てる。これってどういうことか分かるかな? .........そういう人はね、 「ここから飛び降りて死にたい」って思ってる人なんだって。 高いところから真下を見て…

  • 『仕返ししてやる』

    はじめまして、わたしの名前はルー。10歳の女の子だよ。今日は、わたしの知っている『意味が分かると怖いお話』を教えてあげるね。 ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ レフはいじめられっ子の男の子。 毎日、小学校の裏庭の大きな木の前に呼び出されて、 同級生の男の子達に殴られたり蹴られたりしていたんだ。 気が弱くて体の小さいレフは、何をされても言い返せずにいたの。 それから、レフが呼び出される裏庭の大きな木には、なぜか切り裂いたような傷跡が沢山あったんだって。 その日もレフは、その木の前に呼び出されていじめを受けていた。 わたしは何もかも見ていた。だから言ったの。 『ダメだよ。そんなことしちゃ』 「......は?…

  • 『絶望の殺人』

    はじめまして、わたしの名前はルー。10歳の女の子だよ。今日は、わたしの知っている『意味が分かると怖いお話』を教えてあげるね。 ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ リズの最愛の妹ロリサは、重い心臓病で、長い間入院していた。 リズがお見舞いに行くとロリサは喜んで彼女をむかえ、 面会時間ぎりぎりまで二人で楽しくおしゃべりしていた。 けれど、ロリサの症状は段々ひどくなり、 最近では、リズが病院に行っても、会うこともできない状態になってしまっていた。 ある日、リズが無理を通してロリサの病室まで行くと、 そこには、担当医のアバルキン先生や看護師たちに囲まれ、 何本ものチューブや点滴に繋がれて苦しそうに息をする妹の姿があ…

  • 『ディーナの夢』

    はじめまして、わたしの名前はルー。10歳の女の子だよ。今日は、わたしの知っている『意味が分かると怖いお話』を教えてあげるね。 ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ シモンとディーナは、同じ病院の、同じ病室に入院している、小学生の男の子と女の子。 それぞれ病気にかかり、長い間ずっと一緒の部屋にいた。 同い年の2人はすぐに仲良くなり、やがて、なんでも話し合える親友になった。 ディーナのベッドは、シモンのベッドのとなり。 ディーナは、毎朝起きると、シモンにその日見た夢の話をするのだった。 お城のお姫様になって、素敵な王子さまにプロポーズされる夢。 世界中を旅してまわる夢。 あこがれのTVスターと握手をする夢。 夢の…

  • 『愛する人のデルマ』

    はじめまして、わたしの名前はルー。10歳の女の子だよ。今日は、わたしの知っている『意味が分かると怖いお話』を教えてあげるね。 ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ 美術学校に通うアーロンは、ある日、不思議な絵画に出会った。 「愛する人のデルマ」というタイトルのその絵は、なんでも、傷をつけたら呪われるという噂があるのだ。 「あまりに美しい絵だから、他の絵描き達の嫉妬を買って、 これまで何度もズタズタにされてるらしいんだけど、 そのたびに傷をつけた人達が不幸になったそうなの。」 アーロンの恋人で同じ美術学校に通うメイヤが、そんなことを言っていた。 「愛する人のデルマ」は、美術学校の廊下に飾られることになった。 話…

  • 『過去と未来』

    はじめまして、わたしの名前はルー。10歳の女の子だよ。今日は、わたしの知っている『意味が分かると怖いお話』を教えてあげるね。 ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ 山奥を、2人の親子が歩いていた。 父親のマルクスは、幼い息子マルコの手を引いて、暗い深い山の奥へ奥へと歩いて行く。 マルクスがここへ来たのは、息子を捨てるためだった。 マルクスの住む村ではもう長いこと飢饉が続いていて、 口減らしのために子どもを捨てるしかなくなってしまったのだ。 ただ、マルクスがマルコを捨てようと思った理由は、それだけではなかった。 「あのね、お父さん」 ふいに、マルコが口を開いた。「どうしたんだい?」とマルクスは訪ねる。 「ぼくは…

  • 『クローゼットの中』

    はじめまして、わたしの名前はルー。10歳の女の子だよ。今日は、わたしの知っている『意味が分かると怖いお話』を教えてあげるね。 ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ リディアは今日、新しい町に引っ越してきた女の子。 車から降りると、 お父さんとお母さんと一緒に、これから住む新しい家に荷物を運び込んだ。 新築みたいに綺麗でおしゃれな家に、リディアは心から満足した。 二階のリディアの部屋には、荷物を運び込む前から、1つのクローゼットが置かれていた。 アンティークな雰囲気の大きなクローゼットだった。 前に住んでいた人が置いていってしまったのだろうか? 不思議に思いながら、リディアはクローゼットの扉を開け、中を覗いてみ…

  • 『人を殺してみたい方へ』

    はじめまして、わたしの名前はルー。10歳の女の子だよ。今日は、わたしの知っている『意味が分かると怖いお話』を教えてあげるね。 ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ オリガは、自分が普通じゃないことを知っていた。 小さい頃から、犬や猫が無惨な姿で死んでいるのを見るとワクワクした。 やがて自分で殺してみたくなり、何匹もの小動物を捕まえては手にかけた。 そして大人になったオリガは、ついに、もっと大きな動物、 人間を殺してみたいと思うようになった。 そんな黒い欲望が頂点に達していた時、オリガはインターネットで、 「誰でもいいから人を殺してみたい方へ」というタイトルのサイトを見つけた。 なんでも、そのサイトに「日時」、…

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