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2019/07/19

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  • 書評:松岡圭祐著、『ecriture 新人作家・杉浦李奈の推論 VIII 太宰治にグッド・バイ』(角川文庫)

    『ecriture新人作家・杉浦李奈の推論』シリーズもついに8巻目。主人公の杉浦李奈も本屋大賞にノミネートされ、サイン会を催してもらえる立場になり、そろそろ「売れない新人作家」から脱却しつつある流れに乗っているようですが、彼女のもう一つの顔である文芸界の問題解決人としても、警察の覚えもめでたく、この巻でもまた呼び出しを受けることになります。(まあ、そうでないと話が進まないのですが)まずは、文芸界にセンセーショナルな事件が起こります。太宰治の5通目の遺書が75年ぶりに発見されたというのです。太宰本人の筆である可能性が高いことから筆跡鑑定が進められていたのですが、真贋判定の直前に仕事部屋で起きたボヤにより鑑定人が不審な死を遂げてしまいます。鑑定書の完成を記者5人が待ち構えていた邸宅内での出来事だった。遺書と見...書評:松岡圭祐著、『ecriture新人作家・杉浦李奈の推論VIII太宰治にグッド・バイ』(角川文庫)

  • 読書メモ:今井むつみ著、『ことばと思考』(岩波新書)

    ガイ・ドイチャーの『ThroughtheLanguageGlass』並びにStefanieSchrammとClaudiaWüstenhagenの『DasAlphabetdesDenkens-WieSpracheunsereGedankenundGefühleprägt(思考のアルファベット言語はどのように思考と感情に影響するのか)』を読んだ後に今井むつみの『ことばと思考』を読むと、色彩語に関する実験や前後左右などの相対的位置関係に関する言語の違い、数字の概念など、重複する部分が多くなります。しかしながら、今井むつみはとくに第一言語習得の分野で世界的な第一人者であることから、子どものことばの習得(第四章)から見えて来る言葉と思考の関係についても言及されており、そこから言語の普遍性や共通性と個別言語の相違性に...読書メモ:今井むつみ著、『ことばと思考』(岩波新書)

  • 書評:雪村花菜著、『紅霞後宮物語 第零幕 六、追憶の祝歌』(富士見L文庫)

    紅霞後宮物語第零幕の最終巻『六、追憶の祝歌』は、関小玉が将軍となってから後宮入りして皇后になるまでのエピソードで、本編の第一幕へ繋がります。信頼できる部下に恵まれ、女性初の将軍となり、しみじみ「嫁き遅れた」と感じていたところ、部下の文林とふたりとも結婚適齢期を過ぎて相手がいなかったら結婚しようか、という話になり、「きっと楽しいわよ」とのんきに笑い合ってましたが、文林がいきなり出勤してこなくなり、しばらくして世継ぎの告知の中に彼の名を発見することになります。本編でも回想として部分的には明かされていた前日譚が、ここですべて明らかになります。時系列の空白を埋めるようなものなので、なるほどと納得できるだけで、ストーリー自体の面白さはあまりないかもしれません。Amazonで購入する。Hontoで購入する。にほんブロ...書評:雪村花菜著、『紅霞後宮物語第零幕六、追憶の祝歌』(富士見L文庫)

  • 書評:今野敏著、『秋麗 東京湾臨海署安積班』(角川春樹事務所)

    東京湾臨海署安積班シリーズの最新刊『秋麗』は、青海三丁目付近の海上で遺体が発見されるところから始まります。身元は、かつて特殊詐欺の出し子として逮捕された戸沢守雄という七十代の男。安積たちが特殊詐欺事件との関連を追う中、遺体発見の前日に戸沢と一緒にいた釣り仲間の猪狩修造と和久田紀道に話を聞きに行くと、二人とも何かに怯えた様子。何らかの事情を知っていると踏んだ安積たちが再び彼らの自宅を訪れると、留守で、以降、消息が途絶えてしまいます。彼らが殺人犯なのか?それとも第三者が真犯人で、彼らは次の標的なのか?この最新作も安積班シリーズの安定した面白さがあります。犯人が稀に見る悪人であることも興味深いですし、高齢者たちが詐欺の犠牲者ではなく、特殊詐欺を働くのも変わった設定で面白いです。その動機がまた人間臭くていいですね...書評:今野敏著、『秋麗東京湾臨海署安積班』(角川春樹事務所)

  • 書評:Stefanie Schramm • Claudia Wüstenhagen, Das Alphabet des Denkens

    StefanieSchrammとClaudiaWüstenhagenという二人のジャーナリストが記した本書『DasAlphabetdesDenkens-WieSpracheunsereGedankenundGefühleprägt(思考のアルファベット言語はどのように思考と感情に影響するのか)』は、一般向けで読みやすく(もちろんドイツ語が読めることが前提ですが)、しかも言語学にとどまらず、哲学、認知科学、心理学、脳神経科学、社会学など今日の研究の学際的傾向を反映して幅広い分野を網羅しています。ことばは誰でも話しますし、思考も誰でもしているので、ことばと思考について誰でも思うところ、考えるところがあるものですが、素人考えは本人の経験と知識の範囲にとどまる感覚的なものなので、研究実験で証明されたことと矛盾して...書評:StefanieSchramm•ClaudiaWüstenhagen,DasAlphabetdesDenkens

  • 書評:吹井賢著、『犯罪社会学者・椥辻霖雨の憂鬱』1~2巻(メディアワークス文庫)

    『犯罪社会学者・椥辻霖雨の憂鬱』の主人公である椥辻霖雨は、『破滅の刑死者内閣情報調査室「特務捜査」部門CIRO-S』の外部監察官としてトウヤと珠子の指揮をする椥辻未練のいとこ。椥辻家は警察官の家系で、エリート官僚となった未練は本家の人間で、霖雨は傍系、しかも両親はなく、叔父・石灘漱流の家に居候するR大学准教授。それでも、やはり家系の影響は受けており、警察官にはならずに犯罪を研究する学者になったということのようです。こちらのシリーズでは未練はもっぱら霖雨のための警察資料の提供者として登場しています。2作にまたがって登場するこのキャラは作者のお気に入りなのでしょうね。『犯罪社会学者・椥辻霖雨の憂鬱』のヒロインは、霖雨のはとこに当たる14歳の不登校児、椥辻姫子。石灘漱流のいとこの娘で、特殊な事情から石灘が引き取...書評:吹井賢著、『犯罪社会学者・椥辻霖雨の憂鬱』1~2巻(メディアワークス文庫)

  • 書評:吹井賢著、『破滅の刑死者 内閣情報調査室「特務捜査」部門CIRO-S』1~4巻(メディアワークス文庫)

    吹井賢の作品は今回が初めてなのですが、松岡圭祐の最新作を購入する際に角川の本に仕える25%割引クーポンがあり、こういうクーポンに惹かれて何か買うと貯金ができなくなるとは思いつつ、角川コーナーにあったこの素敵な怪しさの表紙と電撃小説大賞受賞に惹かれて『破滅の刑死者内閣情報調査室「特務捜査」部門CIRO-S』全4巻と『犯罪社会学者・椥辻霖雨の憂鬱』全2巻を大人買いしてしまいました。『破滅の刑死者内閣情報調査室「特務捜査」部門CIRO-S』は、内閣情報調査室に極秘裏に設置された「特務捜査」部門、通称CIRO-S(サイロス)で扱う「普通ではない事件」、すなわち異能者がらみの事件の話です。とはいえ、1巻でヒロイン雙ヶ岡珠子が勤めていたCIRO-Sは本物ではなく、Cファイルという異能者となる可能性のある子どもたちのリ...書評:吹井賢著、『破滅の刑死者内閣情報調査室「特務捜査」部門CIRO-S』1~4巻(メディアワークス文庫)

  • 書評:松岡圭祐著、『優莉結衣 高校事変 劃篇』(角川文庫)

    高校事変本編では書かれていなかった優莉結衣のホンジュラスでメキシコの過激派組織ゼッディウムと死闘を繰り広げた後の日本帰国までの足取りがこの劃篇に描かれています。なんと結衣は北朝鮮に連行されていた!日本の高校に編入するはずだった工作員と人違いされ、そのまま北朝鮮の工作員養成学校に特別に編入学することになります。しかし、しばらくして正体がバレてしまい、北朝鮮の上層部は、日本を陰で牛耳る架祷斗の妹を匿ったとして、教員・生徒全員を殲滅する作戦を実行する。北朝鮮版『高校事変』がここに展開します。長男・架祷斗との最終決戦を前にした優莉結衣の過酷な道筋。Amazonで購入する。Hontoで購入する。にほんブログ村歴史小説書評:松岡圭祐著、『黄砂の籠城 上・下』(講談社文庫)書評:松岡圭祐著、『シャーロック・ホームズ対伊...書評:松岡圭祐著、『優莉結衣高校事変劃篇』(角川文庫)

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