奈良を訪れるのは20年ぶりくらいだろうか。今回は法隆寺、唐招提寺、薬師寺を中心にじっくり廻って見たかった。一番の僥倖は、唐招提寺で瓊花の真っ盛りに出会えたことだ。 法隆寺や薬師寺には修学旅行生がひっきりなしに訪れる。その点、唐招提寺は観光化の波に乗り遅れたのが、かえって幸いしている。落ち着いた雰囲気で廻ることができた。 唐招提寺と言えば鑑真だが、芭蕉も味わいのある句を1句を。久しぶりの奈良ーーー瓊花(けいか)に出会えた旅
奈良を訪れるのは20年ぶりくらいだろうか。今回は法隆寺、唐招提寺、薬師寺を中心にじっくり廻って見たかった。一番の僥倖は、唐招提寺で瓊花の真っ盛りに出会えたことだ。 法隆寺や薬師寺には修学旅行生がひっきりなしに訪れる。その点、唐招提寺は観光化の波に乗り遅れたのが、かえって幸いしている。落ち着いた雰囲気で廻ることができた。 唐招提寺と言えば鑑真だが、芭蕉も味わいのある句を1句を。久しぶりの奈良ーーー瓊花(けいか)に出会えた旅
教育無償化を推進する会の代表前原誠司と国民民主党代表の玉木雄一郎とはキャラクターが似通っているように感じる。男前だし、なんとなくさわやかな感じを受ける。ただ政治家にとってこのような評価を受けることは必ずしもプラスにはならない。性格に陰影が無いから下心のあるしたたかな政治家に乗せられる。 前原誠司は2017年民進党代表の時に東京都知事小池百合子が代表の希望の党と合流を模索した。だが、性格の良さが出たのか主導権を小池にとられた。順風満帆だった小池だが、あの有名な「排除します」宣言で一転暗転してしまった。希望の党は惨敗、またしても安倍晋三がしたたかに勝利をおさめた。まさに前原がどんぐりになって小池にはまった瞬間だった。東京15区補選における玉木雄一郎の小池への接近は、またもや小池にはまるどんぐりのイメージが湧い...前原誠司と玉木雄一郎、共に小池にはまった二人。
「粗にして野だが卑ではない」これは国鉄総裁だった石田禮助(1886~1978)の言葉だが、なかなか味がある。このような骨太の人物を見かけなくなった。別の角度から見ると「気骨がある」ということか、あるいは「私心がない」。「粗にして野だが卑でもある」という政治家が多くなったが嘆かわしいことだ。 カタクリが咲き始めた。粗にして野ということは「肩の力を抜く」ということかもしれない。人生肩ひじ張って生きているとつらい。粗野の反対語は優雅だが、優雅に振舞うためにはスキがあってはいけない。自然体で優雅に振舞えれば言うことないのだが、高望みはしないほうが良いのかも。 ギョウジャニンニクバターで炒めて最後に醤油をたらして食べる、これが美味い。 久しぶりのたこ焼き北海道産小麦を使用している。道の駅で。粗にして野だが卑ではないーーこんな生き方があっても良い
自民党は都民ファーストの会が擁立する乙武洋匡候補に相乗りするつもりだった。ところが乙武候補は5股不倫問題があって、公明党婦人部が猛反対。そんなところに小池百合子氏の学歴詐称問題が再浮上するのを見て、自民党はビビったようだ。推薦せず不戦敗を選択した。小池カードは捨てたということだ。当初楽勝とみられていた乙武候補は、都民ファーストの基礎票をベースに浮動票をどこまでつかめるかが勝負だが、苦戦しているようだ。 現状、頭一つ抜け出しているのが立憲民主党から出ている酒井菜摘候補。江東区議として地道に活動してきた実績が評価されているようだ。共産党は自党の候補を取り下げて酒井候補を応援。さらに令和も応援に回るようだ。2番手争いが日本維新の会の金沢結衣候補と乙武候補。維新は昨年までの勢いがない。やはり大阪万博問題が足を引っ...東京15区補選の結果が政界を揺るがす
小池東京都知事の学歴詐称問題(カイロ大学)がまた再燃した。今回は小池知事の元側近小島敏郎氏だけにインパクトが大きい。小島氏は環境省の役人だった時にクールビズでつながりが出来て、小池氏が東京都知事になった時に顧問に就任した。今回の告発のポイントは、4年前のエジプト大使館による小池氏卒業証明書の声明のおかしさにある。断定はしていないが、小島氏の言い分は「小池百合子はカイロ大学を卒業していない」。 通常、日本の常識では大学の卒業証書があれば卒業したものとみなされる。ところが一部の国では簡単に卒業証書がカネでやりとりされるのだ。元東京都知事舛添要一氏は、エジプトのあそこの大学っていうのは、適当に卒業証明書を偽造したりするめちゃくちゃいい加減なんですよ。ということは何が起きているかというと、エジプト政府に対して「借...小池東京都知事の学歴詐称問題、今回は逃げ切れるか?
泣いて馬謖を斬る信頼している部下を、規律の厳正を守るために私情を排して処分すること。心ならずも友人や部下を捨てること。馬謖は蜀の軍人。諸葛孔明の最も信頼している部下だった。魏との戦いで馬謖を先鋒として起用したが孔明の指示に従わず大敗を喫した。孔明は規律を守るため馬謖を牢に入れた。 人を処分するということは信頼する部下であればあるほど気が重いものだ。恣意的な判断が入れば処分する側の人格や信頼度が地に落ちる。今回、問題にすべきは、安倍派幹部の中で松野氏と萩生田氏への処分が大甘だったこと。さらには殆どの若手はおとがめなしだ。何故そうしたかというと、9月の総裁選に向けて言いなりになる松野と若手を抑えている萩生田は使い道があるということだ。岸田文雄の頭の中は「自民党総裁の再選」しかないようだ。そのためには6月解散説...岸田首相への信頼度は地に落ちたーー恣意的な裏金議員処分
北海道選出の長谷川岳参院議員(自民党)がこのところ話題になっている。飛行機の中でキャビンアテンダントの女性をしかりつけているところを目撃した歌手の吉幾三さんの発言から火がついた。長谷川議員の場合、怒りっぽい性格というよりももっと根が深い。参院議員という地位からくる上等国民意識がなせる業だからだ。北海道庁や札幌市の役人を呼びつけてパワハラまがいの行為をしていたことも露見。政治家は役人をバカにし、役人はもっぱら面従腹背だ。 クロッカスとクリスマスローズが元気いっぱい。 怒り方にはいろいろタイプがあって瞬間湯沸かし型。突然怒り出すがあらしが過ぎれば静かになる。怒りすぎたのを反省するのか「さっきは悪かった」などとフォローして来る。怒り始めると段々激高してきておさまりがつかなくなるタイプもある。長谷川議員もおそらく...怒る人が増えてきたような気がする――長谷川岳議員のケース
岸田首相が国賓待遇でアメリカを訪問している。米国と仲良くすることは日本にとって良いことだが、度を過ぎて取り込まれることには不安を覚える。外交関係において必要以上の歓待を受けるということは、何か裏があると勘繰った方が良い。まず考えられるのは、岸田首相もバイデン大統領も国内では不人気だ。そこで外交で点数稼ぎをしたいわけだ。もう一つの狙いは軍事面での共同歩調の強化だ。反撃能力を保有し防衛費を倍増して作戦面でも統合を検討するなどとかなり踏み込んでいる。 岸田首相は、米国の信頼のおける友を演出したかったのだろうが、これも度を過ぎると「忠実なしもべ」にしか映らない。「米国は独りではない。日本は米国と共にある。日本は控えめな同盟国から、外の世界に目を向け、強くコミットした同盟国へと自らを変革してきた」日本国内がガタガタ...岸田外交の危うさを一歩引いてみておいた方が良い
この国の教育は、教養や深い洞察力もないまま戦後教育の問題を糺すということから修正が進んでいる。保守的思想から戦前回帰のような傾向がみられる。それも昭和の一時期を睨んだもので明治期の教育論の方が優れている気がする。小学生に道徳教育など教えているようだが、施政者(自民党の裏金議員たち)の方から先に学ぶべきだろう。 明治期の教育論には見るべきものがある。丸屋武士著、「嘉納治五郎と安部磯雄」に嘉納の教育論が紹介されている。善悪正邪を判別する力、正しいことをして満足し、よこしまなることを行って不快を感ずる心、これらの修養は、終生つきまとうところのものであって、中等教育以前にすでに養われる力である。およそ社会の表面に立ちて大なる仕事をなす場合、その人の力は中等教育以後の教育によって養われるものが多いが、普通教育におい...今こそ嘉納治五郎の教育論を学ぶべきだ
日本人の社会生活において「論争してはいけない」という考えが刷り込まれている。ただ相手の人格を無視した時(相手が大きな失敗を犯したときなど)のみやっていいようだ。これは言葉とそれを言った人の人格が分離していないから、こうなる。アングロサクソンなんかでは、相手の人格に対する言葉と単なる情報に関する言葉と厳格に区別する。「お前は嘘つきだ」といえば、決闘になる。「お前の言ったことは事実と違う」と言えば議論が進む。 しかし日本もぼちぼち世界標準に合わせて行くべきだろう。いつまでも「あいまいな表現」や「なし崩しに対応する」やり方から脱皮すべきだ。すでに日本には300万人以上の在留外国人が存在する。これからも増えて行くだろう。彼らの考え方や生き方を特別視するのではなく、共に生きる感覚を養うことが大事だ。それこそが「多様...議論が出来ない日本人ーーなぜだろう?
人間と動物とのちがいは、嘘をつくなど「周囲を欺く能力」があるかどうかだと言われている。その意味では自民党の議員さんたちは、極めて「人間らしい」のだろう。裏金作りに励んでも「知らなかった」、「秘書がやった」と開き直る。「権力を持つ」ということは本質的に道徳とは無関係だ。しかし先人は、権力を道徳で縛らなければそこら中に暴君が出現する危険を悟っていた。 道徳教育を声高に叫んで学校教育に導入することに熱心だったのは安倍派だった。歴代の文科大臣はだいたい安倍派から出ている。ところがどうだ、道徳も法も無視して権勢をふるったのは安倍派だった。法律をやぶったことについてのつぐないは、死罪になるにせよ、罪に服することによってできるが、もし人間道徳の根本義を破れば、誰に向かってつぐないえるか、つぐないようがないではありませぬ...政治家の資質に必要なものは「周囲を欺く能力」
戦後の日本が世界第2位の経済大国に上り詰めた経営戦略は、「いいものを安く」であった。人口増加の過程にある時はこの戦略は正解だった。しかしバブルを経験し人口増加も減少に転じると限界が来る。政府と企業は生産性の上昇よりも非正規労働者を増やし賃金を抑制して「人件費を安く」という愚かな政策を推進。 石油価格の上昇や円安によって物価高騰の波が襲ってきて国民の不満が溜まって来た。それをみてあわててバラマキ政策とも思える電気・ガス代補助やガソリン代補助を行った。しかしこれは歯止めが効かず「亡国の大衆迎合策」ともいえる。なかなか止めるわけにいかないのだ。そして価格形成過程が不透明だから電力会社や石油会社に中抜きされていてもわからない。 このところの企業戦略を見ていると、「いいか悪いかわからないもの高く」という方向に舵を切...「いいものをより安く」の経営戦略から抜け出せるのか?
レジ袋の有料化は2020年から始まった。この時環境大臣だった小泉進次郎氏は次のように述べていた。なぜプラスチック素材が世界中の問題となって取り組まれているのか、そこに問題意識を持って一人ひとりが始められる行動につなげてもらいたい。おそらく大部分の消費者は、しぶしぶ「やむを得ないか」と思って従った。確かにレジ袋は減ったが、それが全体に占める割合は知れている。もっと根本的な部分にメスを入れるべきだが、それが進んでいるとも思えない。例えば過剰包装などは何とかならないか。さらには賞味期限切れの食品の廃棄問題。 このレジ袋有料化のキャンペーンはどうもたちが悪い。まず一番の被害者は消費者だ。金額的には知れているが「レジ袋は有料です」と言われたときのむかむか感は精神衛生上よくない。また、2割から3割くらいの店はレジ袋を...惰性で続けられているレジ袋有料化は見直すべきだ。
北海道でも豪雪地帯のわが地方も急速に雪解けが進んでいる。いろいろな季節の中でもこの季節が一番好きだ。厳しい寒さをしのいだ植物たちが元気に姿を現してくれる。ただ、この時期心を痛めることがある。一つには野ネズミにかじられた無残な状態の薔薇などを見るとき。二つ目は雪の重さに耐えかねて枝折れした木々を見るとき。 石狩川河畔からピンネシリをながめる 強い植物だなと思うものは、球根類だ。球根に養分を蓄えてじっと春を待つ。無駄に雪や寒さに抵抗しないのだ。バラ類の中で強いなと思うものはつるバラの系統。しなやかに状況に対応する。 水芭蕉 このような姿を見ていると勉強になる。強くなければ生きていけない。やさしくなければ生きている価値がない。プシュキニア本当に強いものはやさしいーー自然から学ぶ
岸田首相、麻生副総理、茂木幹事長の3人組による安倍派つぶし、というのが今回の処分劇の実相。スケープゴード(誰かの責任を転嫁するための身代わり)になったのは、塩谷座長と世耕参院幹事長だ。しいて上げれば下村博文と西村康稔もそうだろう。(もっともこの4人に責任があるのは言うまでもないが)では誰の責任を転嫁しようとしたのか?自分の派閥の会計責任者が立件された岸田首相と陰の安倍派会長森元首相。もう二人上げるとすれば二階元幹事長と萩生田前政調会長。本人たちはまんまと逃げおおせたと思っているかもしれないが、そうは問屋が卸すまい。 今回の処分劇を見ていると、自民党の中で党員の生殺与奪の権限を持っている総裁と幹事長の力がいかに大きいかが分かる。本人に統率力があるかどうかは問題ではない。総裁、幹事長というポストが強大なのだ。...権謀術数渦巻く自民党裏金議員処分劇のドタバタ
テレサテンが1986年(昭和61年)に歌ってヒットした曲に、「時の流れに身をまかせ」がある。「時の流れに身をまかせあなたの色に染められ」ラブソングなんだろうが、テレサテンの柔らかい声がもう少し深い人生観を感じさせる。歳をとって考えることは、あるいは生き方は、「時の流れに身をまかせ」である。親鸞流に言えば「ただ念仏のみぞまことにておわします」「万のこと皆もってそらごと・たわごと真実あることなきに」だんだん夜明けが早くなる。目覚まし時計をかけないので起きるのも早くなる。 春眠暁を覚えず、処々啼鳥を聞く。夜来風雨の声、花落つること知らず多少。孟浩然思う存分、朝寝が出来るのは若いうちだ。私のような歳になると、せいぜい6時間も寝れば良いのだろう。クロッカスが元気だ。私たち咲いてますよー、という声が聴こえそうだ。時の流れに身をまかせーー日日新面目あるべし
東京15区の補選に小池百合子東京都知事の出馬が噂された。しかし実際には自分は出馬せず乙武洋匡氏を推した。その推薦の理由が振るっている。乙武氏は過去に5人の女性と不適切な関係にあったのだが、「二度とそういう過ちを犯さないということで、以来、誠実な活動を続けている」なんとも寛容な姿勢である。あえて15区に都民ファーストから候補者を擁立する理由がよくわからないが、不戦敗をさけたい自民党から頼まれたからということらしい。萩生田自民党東京都連会長に貸を作ったということか? 小池百合子氏がテレビのキャスターから政治の世界に入った時の発言が極めて意味深だ。「永田町にはいろいろ猛獣や珍獣がいらっしゃると聞いたもので、今日はサファリ―ルックで参りました」こんな発言をサラッと言ってのけるところが持ち味でこのスタイルは今も変わ...まだ首相の地位に色気があるのか小池百合子の野望。
4月に入って相変わらず商品の値上げは止まらない。(消費者物価指数2月対前年比2.8%)食料品や生活用品の値上げでとらえれば10~20%くらいは上がっている。ところが物価対策はそっちのけで、政府・与党内部は裏金議員の処分に名を借りた党内抗争の暗闘が始まっている。 一つ目の核は岸田派(岸田文雄首相と木原副幹事長)なんとしても9月の総裁選は勝ちたいが現状の低支持率では無理。そこで隙あらばと解散を狙う。少々負けても自民・公明で過半数を維持できれば良い、割れても維新もしくは国民民主党と連立を視野に。二つ目の核は麻生・茂木連合。(もちろん茂木が総裁候補だ)岸田氏と茂木氏の中は決定的に悪化している。茂木氏が露骨にサボタージュしているという。突然の派閥解消で麻生氏と岸田氏の仲も悪化。もっとも政治家というのは自分の権勢維持...国民生活そっちのけ、自民党の主導権争い激化。
言葉というものは時代と共に変わって行く。なるべく美しい言葉を残していきたいものだが、最近の若者言葉にはついていけない。もっともついて行く気も無いのだが。それにしても万葉の和歌には新しい国家誕生の息吹が感じられる。あをによし奈良の都は咲く花の薫(にほ)ふがごとく今盛りなりこの歌は小野老(おののおゆ)が大宰府で故郷をしのんで詠んだもの。 白鳥の渡りが見られるようになった。 石ばしる垂水の上のさわらびの萌え出づる春になりにけるかも志貴皇子志貴皇子は天智天皇の第7皇子春の悦びが素直に歌いあげられていて、今の時期にぴったりだ。大好きな歌の一つ。1300年以上昔の人と同じ思いを共有できるとは。 春一番に花をつけるのはクロッカス次いでプシュキニア しきしまの大和の国は言霊の助くる国ぞま幸くありこそ柿本人麻呂遣唐使を見送...ことばを大切にしたいものだーー万葉集を読む
2022年に米国のペロシ下院議長が台湾を訪問した時に、中国は強く反発して軍事的な緊張が一挙に高まった。その後も緊張状態は続いているが、一時ほどではない。中国の本音は、出来ることならば軍事力を使わずに、情報戦を仕掛けサイバー攻撃や台湾国内の騒擾を起こして台湾を併合したいと考えている。やむなく軍事力を使う場合は、台湾が独立宣言をしたときだろう。 軍事力を使う場合も米国や日本が参戦しない(或いはできない)手段で慎重に行うだろう。具体的には、日本にある米国の軍事拠点を叩いたり日本の領土に侵攻する(例えば尖閣諸島など)事は、即参戦につながる。よって台湾南部や台北の近くの台北港や桃園国際空港を狙う。(アメリカ軍によるシミュレーションによる)この場合の大きなポイントは米軍が参戦するかどうかだ。日本にある基地を叩かれれば...台湾有事は起きるのか?ーー習近平はギャンブラーではない
昨日はかみさんのお供でスーパーへ買い出し。早めに家を出てまずタマゴ売り場を覗く。かろうじてあったようだ。工場生産のように効率よく飼うことの弊害が、鳥インフルエンザによる集団感染なんだろう。しばらくタマゴ料理は我慢するぐらいがいいのだと思う。もしくは、少々高くても平飼いのものを食べるようにした方が良いのかもしれない。 食料品が軒並み上がっている。前年比3%などと言うレベルではない。1割から2割くらいは上がっている。特売日を狙っていくというのは賢いやり方だ。消費期限や賞味期限まじかの物を買うというのも正しい。大体3割引きか半値になっている。時々見かけてどうなんだろうと疑問に思っているのは、棚の奥の方に手を突っ込んでいる人がいる。なるべく前の方から取るべきでではなかろうか。 異常に安いものは注意したほうが良いの...「日本の食」が危ないーーー消費行動を見直す
習近平は中国共産党書記長に就任してすぐ、「強中国夢」という言葉を口にした。強い中国になるという夢。10年ほど前のことだ。習近平は2049年、毛沢東が共産主義国家を樹立してからちょうど100年目、その夢が実現するとしている。そのためには経済力で米国の倍以上になれば軍事力でも勝てると考えているのだ。 この中国の野望にいち早く気付いたのが、アメリカ国防総省の顧問マイケル・ピルズベリーだ。著書「China2049」に詳しい。かって中国は「韜光養晦」(とうこうようかい)、野心を隠して古い覇権を油断させ相手を倒す方針を取っていたが、習近平はもう野心を隠さなくなった。しかしアメリカは気付くのが遅すぎた。中国は巨大なモンスターになっていた。トランプ大統領が高率の関税をかけたのだが、米中の貿易量は減るどころか増えている。も...米国は「中国の夢」を抑えることが出来るか
ソーシャルメディアとは、ユーチューブ、ツイッター、フェイスブックなど、誰でも参加できる広範囲な情報発信技術を用いて社会的に広がっていくように設計されたメディアをいう。 年寄りも若者も「社会的孤立」が増えているという。高齢化社会が進み単身世帯が増えれば、年寄りの社会的孤立はこれからも減ることは考えられない。かっては「隠居」という良き風習があったが、今の日本は高齢者も働く率が高いようだ。フランスでは年金受給年齢が65歳に引きあがるというのでデモが毎日発生している。反対があっても高齢化社会への対応をせざるを得ないだろう。 若者の孤立化が増える傾向を後押ししているのは、スマホの使い過ぎだろう。電車の中などで、スマホを使っている人を見ると周りとの接触を避けているのがありあり。ニュースを見ているのかゲームをしているの...「社会的孤立」が増えるのはソーシャルメディアにも原因が。
山上容疑者による安倍元首相殺害事件、そして木村容疑者による岸田首相への爆弾事件は似た部分が多い。二人に共通しているのは「社会から孤立している」という気持ちだろうか。その孤立感をいやす何かが決定的に欠けていた。それは親の愛情や親友であったり、場合によっては仕事や宗教であったりするだろう。 親鸞の「善人なおもって往生を遂ぐ、いわんや悪人をや」この言葉は深いし、なかなか理解しがたい。高森顕徹氏は次のように解釈している。阿弥陀如来は、すべての人は、「煩悩の塊」であり、助かる縁なき極悪人と見抜かれて、「我にまかせよ、必ず救う」と誓われているのだ。もし彼らを全面的に受け入れてくれる人なり宗教があれば別の道があったのではなかろうか? この国がいま問われているのは、安倍・菅・岸田と三代にわたる「倫理観の喪失」が目に余ると...山上徹也・木村隆二容疑者の心の闇を考える。
80年ほど生きてきて、誰に一番叱られたか考えてみると、やはりかみさんだ。叱るというよりも小言に近い。こちらもまともに対応せずに聞き流す。聞いているふりをする「演技力」も必要だ。 翁草(オキナグサ)が元気だ。 二番目はおふくろだろうか。東京で下宿していたのだが毎月仕送りのお金が郵便書留で送られてくる。その中に手紙が入っていて、こんこんと人としての生き方を諭される。このころはあまりスレていなかったのか素直に聞けたような気がする。 カタクリがようやく花を開き始めた。 親父に叱られたことは殆どないが、一度大目玉を食らったことがある。すぐ上の兄と兄弟喧嘩をしていて天ぷら鍋をひっくり返しそうになった。幸い誰もけがはしなかったが、この時、親父が二人を引っ立てて倉庫に閉じ込めた。何時間経ったろうか?あたりが暗くなってきて...叱られた経験が生きる時
中村草田男が、「降る雪や明治は遠くなりにけり」を詠んだのは1931年(昭和6年)31歳の時だった。その明治の心とは「恥を知る」だという。昭和6年頃は昭和恐慌の後で世情がすさんでいたのかもしれない。 もう数年もしたら昭和100年になる。「散る梅や昭和は遠くなりにけり」これは私のざれ歌、この国を指導する人たちの精神の衰退に暗澹たる思いをこめた。桜にしようかと思ったが梅の方が凛々しい。 日本人が正気に戻るのは負けを認めた時だ。戦後短期間で復興したのも「敗北を抱えていた世代」(内田樹)がいたからだ。安倍・菅・岸田と続く政権は、何があっても負けを認めたくないようだ。黒田東彦前日銀総裁などその典型的な例だ。トップが事実を直視できないのだから日本の混迷はまだ続くだろう。 レジリエンス(resiliensce)という言葉...「負け方を知っている世代」がいなくなってこの後どうなる。
イギリスのオックスフォード大学地理学教授ダニー・ドーリングの著書「減速する素晴らしき世界」が、世界中で大きな反響を呼んでいる。彼の主張は次だ、世界の人口や出生率、情報量、経済成長など、加速していると思われているほとんどの指標がスローダウンしている。スローダウンとは「減速」であって「減少」ではありません。スローダウンは進歩していない「停滞」であると私たちは捉えがちです。しかしそれは安定であり、決して悪いことではありません。 私は彼の意見に賛成だ。もはや我々が住むこの地球は限界を迎えつつある。地球温暖化などその最たるものだ。ところが未だに「成長!成長!」と騒ぐ人たちがいる。未開発国ならいざ知らず先進国、特に日本は十分豊かになっている。問題は格差が生じていることだろう。 日本は世界の中で最初にスローダウンした国...「減速する社会」こそが安定に向かう
「敵基地攻撃能力」を保有するということに岸田政権は舵を切った。一方で日本が国是としてきた「専守防衛」の枠組みは守っていると答弁する。口先で脅すだけでなく、実際に発射準備を始めたその段階において敵基地(策源地)を攻撃するのは専守防衛の範囲内、といままでも政府答弁は統一されてきた。しかし政治的判断として敵基地を叩く武力は保有しない、日本は盾で同盟国のアメリカが矛の役割を担う、としてきたのだ。岸田政権はこの方針を大きく転換する。そして日本も攻撃的武器を保有することにしたわけだ。 ところが今回のレベルのミサイル探知能力では、そのような攻撃を行えないだろう。あとで日本を攻撃していなかったということがわかると、先に打った日本がその国に先制攻撃したことになる。これがまさに国際法違反だ。日本は世界から袋叩きに合う。まして...「敵基地攻撃論」の崩壊ーーーJアラートのお粗末
またもや空振りのJアラートだった。我が国のミサイル防衛システムは、アメリカの早期警戒衛星が探知した情報をもとに自衛隊が24時間レーダーで警戒に当たっている。探知したミサイルが我が国の領土・領海に侵入した場合、イージス艦とパトリオットの2段構えで撃ち落とす体制を取っている。ところが最近の議論として、迎撃システムも完全ではないので「敵基地攻撃能力」が必要だからと言うことで攻撃用のミサイルを保有する話が進んでいる。 国民の安全を最優先するというのであれば、Jアラートを出すか出さないかなどという議論に矮小化するのは問題である。自衛隊のレーダーシステムの向上がまず第一。そして同時に迎撃システムの能力向上が必要だ。北朝鮮は子供の火遊びのようにミサイルを打っているが性能アップに努めているのだろう。ならば日本はなぜ迎撃実...大丈夫か?我が国のミサイル防衛体制。
この数日落ち着かない。偏西風に乗って黄砂がゴビ砂漠から襲来だ。これは自然現象だからどうしようもない。じっと耐えるだけ。そんな中でも春の庭は装いを新たにしている。 クリスマスローズが元気だ。 昨日は突然けたたましい音が響き渡る。何事かと思えばJアラートだ。こんな時は何もしない。慌てて動き回るとろくなことがない。第一、5分程度でどこへ逃げろと言うのか?北朝鮮とドンパチ始めるような状況にもないし、ましてやなぜ北海道なんだ。結局ミサイル軌道を見失ったという情けない状況だ。 自生しているギョウジャニンニクを採集する。これがひそかな楽しみ。 Jアラートを覚地するのは、航空自衛隊とアメリカ軍らしいが、この辺りのシステムを抜本的に見直して欲しいものだ。こんな状態で「敵基地攻撃」などどう考えても無理だ。またイージス艦...人騒がせな黄砂とJアラート
AI(人工知能)の力を無視できない世界が急速に迫っている。特にこのチャットGPTなるものは、空恐ろしい力を秘めている。質問を入力するとAI(人工知能)がまるで会話をする様に答えてくれるという。11月に公開されてから2か月間で1億人が利用しているとのこと。 イスラエルの歴学者ユヴァル・ノア・ハラリによると、私たちはすでにAIの軍拡競争のまっただ中にいて、中国と米国がレースをリードし、その他のほとんどの国がはるか後方に取り残されています。AIの恩恵と力を全人類に分配するための行動を起こさない限り、AIは一部のハイテク企業と国家に莫大な富をもたらす一方で、他の国は破産するか、搾取され続けるデータ植民地となる可能性が高いでしょう。彼の指摘は大げさではない。十分あり得るだろう。すでにGAFAといわれる巨大IT企業に...いよいよAI(人工知能)が支配する社会が来るのかーーーチャットGPT
中国とロシアの独裁国家が手を結んで、日米欧の民主主義国家と激しく対立している。この流れは1930年代に日独伊の枢軸国が米欧の民主主義国家と対立して第2次世界大戦へつながったことを思い起こさせる。1930年代の悪人はヒトラーだったが、いまはプーチンだ。核を片手に世界を恫喝する姿はヒトラー以上かもしれない。1938年のナチ党の選挙ポスターには、「一つの民族、一つの国家、一人の総統」とある。こんなスローガンが出るようになると危ない。 世界経済はブロック化へ向かう。政治的に信頼できる国としか貿易をしなくなる。これは食料やエネルギーを自国で賄える国にとってはどうということはない。自給出来ない国にとってはかなり深刻だ。日本はこのようなブロック化には反対の姿勢を取るべきだ。対応策、TPPの拡大など。「来る者は拒まず」の...「新たな戦前」にしないためにはーー歴史から学ぶ
米国ブラウン大学経済学博士オデッド・ガロ―氏の提言は的確だ。日本のような比較的均質性が高い社会において、より経済的な繁栄を促すためには、様々な創造性や考え方の多様性が必要になります。それゆえに、批判的思考を養い、新しい考えや発想に対する受容性を高め、既存のパラダイムを進んで乗り越え、突破できるような精神を育む必要があります。パラダイムーー枠組み日本も韓国も中国も均質性が過度に高い。このことは、コロナ騒動で十分に実証された。いわゆる「同調圧力」もう少し柔らかく言えば「空気を読む」、中国では強制的に従わせる。 日本は「追いつき追い越せ」という思考パターンに入ると強い。戦後40年間くらいがそうだった。ところが負け癖がつくと、弱い者に威張って見たり日本素晴らしいなどと自画自賛する。そしてこの10年くらい、地道な努...「高い均質性」社会には限界が来るーーーオデッド・ガローの提言
政治的公平を規定する放送法第4条に関する議論が、小西対高市の場外乱闘に発展してしまった。もはやここまでくると実のある議論は期待できない。しかし3月17日の外交防衛委員会での総務省山崎良志審議官の答弁で、この問題はケリがついている。(政治的公平について)一つ一つの番組の集合体である全体を見て判断する。極端な番組でも一つの番組でなく、番組全体を見て判断する。 ところが放送の現場では相変わらず政権与党に忖度した流れが続いている。政権の意向を代弁する発言が多い政治ジャーナリストの田崎史郎氏やNHK出身の岩田明子氏などが出てくるわけは、「最低でも一人は政府に近い人間を出しておこう、言葉は悪いけど、用心棒代りですよね」なんとも情けない忖度ぶりだ。小西議員は少しやりすぎたと思うが、身を挺して放送法第4条を守るために戦っ...放送法第4条についての映像メディア(テレビ局)の腰砕けが目に余る
春眠暁を覚えず処々啼鳥を聞く盛唐の詩人孟浩然の有名な漢詩の一節。ところが私の場合、春になると(今頃は夜明けが5時ころ)いつもより早く目が覚める。今の時期の庭仕事はやることが多く、また楽しみも多いのでつい早くなる。 クリスマス・ローズが花をつけ始めた。 鳥の中でも働き者はキツツキ類だろうか?最近よくやってきてリズミカルなドラムの音を響かせる。アカゲラヤマゲラはほとんど見かけない。たまに見かけるとこの日は何か良いことがありそうだと思う。クロッカスは今が盛り。カタクリやエゾエンゴサクを楽しめるのはもう少し先になるだろう。プシュキニアがつぼみを持ち始めた。春眠暁を覚えず、と言うのだが。
歴史的な増額となる防衛費を裏付ける財源確保法案が、国会で審議入りした。2023年度から5年間の防衛費は43兆円、新たに必要な財源は14.6兆円。これを①歳出改革3兆円②決算剰余金の活用3.5兆円③防衛力強化資金5兆円程度④増税は3兆円程度で賄う予定だ。いろいろ理由はつけているが最後は、国債と増税で賄うしかないだろう。岸田政権は、アメリカのバイデンと今は亡き安倍晋三の影におびえて、国民生活無視の究極の無駄遣い。立憲の安住淳国対委員長は、「他の野党と協力して簡単に衆院は通過させないつもりだ」と意気込んだ。後半国会の最大の対決法案にすべきだ。 歴史学者の加藤陽子東大教授は語る、「安保3文書を呼んで不安を感じるのは、誰がどう作成したのかが分からないところです。政府の有識者会議の一員を務めた国際政治学者の中西寛さん...防衛費倍増など論外、後半国会で野党は本腰を入れよ。
「恥」という字は耳と心で成り立っている。その語源は諸説あるが、恥ずかしいと耳が赤くなるから、という説が面白い。「見えない・聞こえない・話せない」という三重苦を背負ったヘレン・ケラーは、もし得られるとすれば聴力が欲しいと答えたそうである。そのことは、聴力の持つ分別能力のすばらしさを語っている。要するに恥を忘れた状態は「聞き分けの悪い」レベルの低さを物語る。親が子供を叱る時に、「この子は聞き分けの無い子だね」と言って叱る。 トランプアメリカ前大統領が、不倫の口止め料を払い、隠蔽のため帳簿などの業務記録を改ざんしたという。これ以外にも様々な疑惑がかけられている。もはやここまで来れば「悪名は無名に勝る」顔も見たくないので、テレビに出てくるとすぐチャンネルを切り替える。 このところニュースで大きく取り上げられている...恥を忘れた人たちその2ーートランプと黒岩佑治
再生可能エネルギーを広げるために電気料金に上乗せされる賦課金が今年度、初めて下がる。今年度から家庭が負担する賦課金は1キロワット時当たり1.40円と22年度の3.45円から半額以下になる。再エネを増やすために高めに設定されていた買取価格が下がることが大きな要因だ。一般的な家庭では、22年度の1万6560円から6720円と1万円近く下がる。何から何まで物価が上がる中で、下がる話は歓迎したい。 4月に入ってからも値上がりは止まることを知らない。物価対策も十分にせずに防衛費倍増など論外だ。「敵基地攻撃能力」の保有と言う戦後の防衛政策を大きく転換する内容なのに、岸田首相の答弁は心もとない。石油価格はこのところ少し下がっていたが、OPEC諸国が減産をして価格引き上げに動いた。今後石油価格は大幅に下がることは期待でき...家計にとっては明るいニュースーー再エネ賦課金が下がる
小選挙区制度の狙いは、政権交代可能な二大政党制が出来るというところにあった。しかし、自民」公明の選挙互助会システムは、小選挙区制度の中で生き残るには最善の策であろう。ところが、一方の野党は一本にまとまれば勝てるのに多党分立して主導権争い。よほど「鶏口となるも牛後となるなかれ」が好きなようだ。 京セラの創業者の稲森和夫さんは、元民主党の代表者だった前原誠司氏に次のように語ったという。「自民党がすべて悪く、お前たち民主党がすべていいわけではない。競争が無いといけないから応援している」全くこの通りだと思う。自民党の支持率は大体3割程度だから、残りの大多数は自民党を支持しているわけではない。ところが議席数では自民党が絶対安定多数を有しているから最後は数で勝負がつく。さらには野党の中には国民民主党のように自民党にす...政権、もう一つの選択肢ーーー競争無ければ堕落する
もうこの年だから、自由気ままに生きてもあまり文句は出ない。かみさんが時々ツッコミを入れる程度か。歳をとると体は確実に衰えるが、知識欲や好奇心はまださび付いていないと思う。 クロッカス厚い雪が解けてまず最初に顔を出すのがクロッカス。10日程度しか花を咲かせていないが、この花を見ると元気をもらえる。 年年歳歳花相似たり歳歳年年人同じからず雪解け後の庭仕事はたくさんある。先ず雪折れしたバラの手入れ、落ち葉の片づけ、土や堆肥の補充など。今年は野ネズミの被害は殆どなかった。ひと安心だ。 最も強いものが生き残るのではない。最も賢いものが残るのでもない。唯一生き残るのは変化できるものである。チャールズ・ダ―ウイン ギョウジャニンニク雪解けとともに元気よく顔を出す。今年は10日ほど早い雪解けだったが、この変化にも対応し...自然体で生きるーーー植物の生き方を見習う