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  • 2023年大晦日 今年を振り返るーそこには横山光輝沼がー

    今年を振り返ると横山光輝しかないW 思えば6月17日。それは今は亡き横山光輝氏の誕生日の前日なのですが当時はそんなことは知る由もなくなぜか突然横山光輝にはまってしまったのでした。とても深い縁があったのではと勝手に思い込んでいます。(当日じゃなくて前日だからあまり関係ない) その大きな原因の一つは何度も語ったのですが「まどそごみ」さんの『三国志』パロマンガでした。それから半年間それまでの映画ドラマブログが嘘のように横山マンガ一色になってしまいました。ほとんどまともには映画ドラマを観ていません。 それでもまだ横山作品たっぷりあるのですから恐ろしい。『三国志』ももう一度読み返したいですしね。 毎年「…

  • 『赤龍王』本宮ひろ志:横山光輝『項羽と劉邦』との読み比べ その2

    怒涛の項羽と劉邦でした。 とにかく勢いが物凄い。 私は横山『項羽と劉邦』を読んでいたので内容はわかるのですがいきなり本作を読んで理解できるものなのでしょうかと心配にはなりました。 ネタバレしますのでご注意を。 一番気になるのは虞美人の変化よりも「陳勝・呉広の乱」の描写ではないでしょうか。 「革命」というものがないこの日本では「陳勝・呉広の乱」はこうした表現になりがちなのかと暗澹たる思いもしました。 少年誌においてこの乱をどう表現するのかは重要なことに思えるのですが。 「陳勝・呉広の乱」は史上初の農民反乱であり、この楚漢戦争の引き金になった重要な事柄です。 それは力及ばずわずか半年で内部分裂しリ…

  • 『赤龍王』本宮ひろ志

    突然の本宮ひろ志。と言ってももちろん『項羽と劉邦』だからである。しかも張良がかなり気になるキャラデザだったので読まずにはおれなかった。 私は横山光輝マンガはまったく読んでこなかったのですが本宮ひろ志は幾つかは読んでいて大好きだったりします。(大好きだけど読んではいなかったという) さて調べてみると本作は1986年から1987年まで週刊少年ジャンプで掲載、のち追加執筆、という形で創作されている。確かに少年ジャンプでこの内容はムリすじな気がする。 対して横山『項羽と劉邦』は1987年から、と入れ替わるように執筆され1992年で完了と横山光輝氏の堅実さが表れている、とここで横山氏を持ち上げるのもなん…

  • 『項羽と劉邦』横山光輝 その4 読了

    ネタバレしますのでご注意を。 昨日は愚痴を書きましたがやはり面白いことに変わりはなく。漫画化というかある作品をもとに別の作品が生まれる時はその作者の血が入るのは当然でだからこそ〇〇版という言い方がされるわけで。本作は横山光輝が生んだ『項羽と劉邦』なわけです。 と書いていて思ったのですが『三国志』の関羽は本名じゃないという話もあるのですが明らかに項羽から羽の字をもらったのではないかと思ったりします。 となると『三国志』では劉邦の子孫と項羽を名乗っている男が兄弟になった、ということになりますかな(チガウ) とにかく最期は項羽でした。 項羽が馬鹿だろうがエゴイストだろうがこの追い詰められて三十万の兵…

  • 『項羽と劉邦』横山光輝 その3

    ネタバレしますのでご注意を。 大変面白く読んでいるのですがここで少し苦言と言うか不満と言うか愚痴を書いてみます。 まずは劉邦と項羽の対比。 青年貴族・項羽 女と酒好き中年男・劉邦 出自の卑しい中年男と貴族の若者、という対比がこの物語の基礎だという前知識がありました。 ところが本作ではほとんどこの差が見えません。 女好きで酒好きで教育のない男・劉邦、と言うイメージも最初こそ描かれていたのですがそもそも横山氏がそういう男を描かないために劉邦は殆ど小綺麗な品の良い男になっていて卑しさが見えません。 逆に項羽は鈍重で粗暴で若々しさがないためほぼ劉邦と同じ年に見えます。 前知識がなければ別に気にしなくて…

  • 『項羽と劉邦』横山光輝 その2

    ネタバレしますのでご注意を。 張良見たさに読み始め充分堪能させてもらっていますが途中からやはり韓信物語になていきます。横山氏は戦闘エピソードが好きなので(選択題材でわかりますが)どうしても韓信の方に重点が置かれるのは当然ですね。 とはいえその韓信の才能を見極め劉邦軍に引き入れようと手引きしたのは張良なのだから嬉しくなります。 そして劉邦自身はなかなか韓信の実力に気づかないのですが側近たちの必死の説得でやっと韓信を大元帥に任じる運びになるのですがいやはや劉邦ひとりではとても全国統一などできなかったのが解ります。 張良が韓信を引き入れる場面。 ところでこうして読んでいくと『項羽と劉邦』は『三国志』…

  • 『項羽と劉邦』横山光輝 その1

    ここ最近読みたくてたまらなかった本作ついに手に取る。 と言っても項羽も劉邦も嫌いなんだけど周囲の人間たちに興味がある。特に張良が見たくて見たくて、と期待しているのだけど期待しすぎだろうか。 ネタバレしますのでご注意を。 なにしろ先に『史記』を読んでしまったので本作は「知ってる知ってる」という具合でさくさく読み続けてしまいました。 項羽も劉邦の外見も『史記』の時より細やかに描かれているように感じます。 しかしその成り立ちはむしろ本作が大雑把で特に劉邦がどのような人物だったかは『史記』の方が詳しく描かれていたような記憶です。 さてお目当ての張良は『史記』でも読んだように先に始皇帝暗殺失敗者として登…

  • 『鉄人28号』横山光輝 その6

    ネタバレしますのでご注意を。 やはり私にとっては鉄人よりも金田正太郎クンが気になり読み続けてきました。 前にも書きましたが正太郎クンは現在の「ショタコン」そして単に「ショタ」という表現も当たり前に使われるようになってきた言葉の語源の存在です。 一応説明すれば「ショタコン」は「ロリコン」の対語。成人が幼い少女を愛することをナボコフの『ロリータ』にちなんでロリータコンプレックス=ロリコンと称したのに対し成人が幼い少年を愛することを日本では「ショタコン」と称したわけです。かつてはロリコンに比べかなりマニアックな呼称だったのが今では当たり前になってきた感があります。 小さな男の子のことを普通に「ショタ…

  • 『鉄人28号』横山光輝 その5

    ネタバレしますのでご注意を。 もうすっかり道に乗ったという感じで進んでいきます。 ちょいと飛んで「ブラック博士の巻」に入ります。 18巻84pから。 またもやたらイケメン青年が何者かに追われ逃げている場面から始まる。美女じゃなく美男なのが横山流だ。 この美青年は追われている途中で発砲され銃弾を受けても逃げ続け正太郎クンの家にたどり着き助けられるという展開になる。 正太郎クンは医者を呼んで手術を受けさせた上そのまま静養させるのだ。 昏睡状態の青年はうわごとで「ブラック博士、赤死館」と言う言葉だけを繰り返すのだった。 追っ手から再び奪われそうになるのをいったんは阻止するも結局奪われてしまう。 青年…

  • 『鉄人28号』横山光輝 その4

    かわいい ネタバレしますのでご注意を。 今更気づいただけかもしれませんが横山マンガ独特の「集団のおかしさ」が出始めたような気がします。 大量生産されているせいで鉄人との一対一ではなく集団で襲ってくることになるのですがそれが奇妙におかしい。 ロビーの造形も興味深い こういう集団でいるおかしさですね。 後の忍者ものにも表れる この絵はすごいな そしてこれ なんとなく吾妻ひでおっぽいw なんかおかしいw これはかわいいレーダー虫 こういう絵がうまい 不思議テイスト おかしいんだよすごくあじまだし こういうのがうまい 坊主w 悪ノリw これは楽しいなあとにかく多いw そしてこのかわいいかんじがいいんだ…

  • 『鉄人28号』横山光輝 その3

    不思議な表紙絵、宇宙なのに潜水してるw ネタバレしますのでご注意を。 ところで私はこんな風に驚いた時に帽子がポーンと飛ぶという表現が大好きなのですが(可愛い)最近の漫画家さんはやってくれないので(あるのかもしれないけどw)とても寂しい。 『鉄人28号』ではそれがどんどん出てくるのでそれだけでも楽しいですw こういうやつです。 それから不乱拳博士みたいな布をかぶっているのに表情が見えてタバコや飲み物をのんだりできるってやつも良い。 ところで前回嘆き悲しんだモンスター 生き返りましたw 人気あったのかしらん。 ちょっと不思議な言い回し。 そして ♪よる~のまち~に すいません。自然と頭の中に歌が流…

  • 『鉄人28号』横山光輝 その2

    ネタバレしますのでご注意を。 鉄人のデザインを云々できるほど知識はありませんが 少しの間にかなり描写の進化が見て取れます。 四巻の52pではかなりカッコ良くなっていて重量感も迫力もありますが 地肌が白というのか塗りがないのが 54pでは影がはいります。その分さらに重量感が増します。 さらに201pになるとより影がこなれた感があります。 それが204pになると夜の光のせいもあるかもですが、影がくっきり黒塗りに。 かけアミより黒く塗りつぶす方がより重量感を感じさせます 315pではもう黒影がすっかり定着し際立っています。 これが最初の登場の鉄人ですが デザイン自体はそれほど変わっていませんが影の入…

  • 『鉄人28号』横山光輝 その1

    さてついに『鉄人28号』読み始めます。 あの安彦良和氏をして「横山先生の描く少年はほんとうに魅力的で」と言わしめたその原点がここにあるのだとちょっと緊張もします。 すでに上にあげた表紙絵にその片鱗は伺えます。 しかしこのズボン、今の感覚では短すぎてスカートに見えてしまいますね。昔は極端に短かったので仕方ない。 そして噂の村雨健次氏との出会いは。 はあ、ここですでに上下関係が伺えますな。 きっぱりした態度が横山スタイル。 村雨健次、なかなかお洒落だし弟の可愛さがあるね。 スマートな兄弟。 ふむふむ。かわいいね。 そして 親友が鉄雄だったんか。 『アキラ』はそのままだったんだ。 この鉄人のデザイン…

  • 『殷周伝説』太公望伝奇 その16 横山光輝 完

    最終巻です。 ついについに。 といっても前回記事で少し入ってしまいましたがw ネタバレしますのでご注意を。 武王は盟主として上座につくよう望まれる。辞退するものの「周は仁義道徳を旗印として正しい国を造ると宣言なされ東征を開始された。ここで武王に盟主となっていただき諸侯をまとめていただきたい」という熱い要望と太公望の勧めで武王は引き受けたのだった。 太公望は牛耳の誓いを始めた。 生贄の牛を引き出し眉間を突き倒れた牛の血を取り片耳を落として盃に入れた。 「ではこの地を啜り盟主の命令に従うことを誓っていただきたい」 東伯侯姜文煥、南伯侯愕順、北伯侯崇黒虎、東南揚侯鍾志明、などなど次々と盃の血を啜り「…

  • 『殷周伝説』太公望伝奇 その15 横山光輝

    ネタバレしますのでご注意を。 潼関の援軍に来た鄧昆は相棒である芮吉に自分は周に帰順しようと考えていると打ち明けた。 実は黄飛虎は鄧昆の叔父なのだという。叔父を尊敬して叔父と共に天下のために戦いたいと考えていた。そして芮吉を誘うと芮吉もまたとっくに紂王を見限っていたというのだ。だがどうやって周軍に帰順の遺志を伝えるか、と声に出した時突如どこからか「そのお役目、私がいたしましょう」と語りかける者がいた。 周囲に溶け込んだ土行孫だった。援軍が来たという報告を受け忍び込んで様子を探っていたのだ。土行孫は全裸を顕して二人の気持ちを聞いた。 そして布に気持ちを記させ持ち帰った。 太公望は援軍の将に帰順の気…

  • 『殷周伝説』太公望伝奇 その14 横山光輝

    ネタバレしますのでご注意を。 朝歌。妲己によって鹿台の天井の梁の空洞に琵琶精は安置され半年後蘇った。 妲己は琵琶精に喜媚と名乗らせ紂王に侍らせた。 紂王の宴会は続いた。(よくまあ飽きないね) そして周軍は第三の関門穿雲関を陥落し残るはふたつ、臨潼関、潼関である。 臨潼関の司令官は余化竜。彼には五人の息子がいた。 周軍からは太鸞が出たが思いがけなく敗れてしまう。 それを聞いた蘇護は次はそれがしがと言いつのった。太公望はやむなく折れてしまう。 しかし蘇護そして息子の蘇全忠と討ちとられてしまったのだ。 臨潼関では思った以上の勝利に沸いた。そこへ末っ子の余徳が帰ってきた。が城中に入ろうとしない。死に至…

  • 『殷周伝説』太公望伝奇 その13 横山光輝

    表紙の少年、黄天祥くんです。 おおー。フジリュー版とはかなり違いますな。 手前のおっさんは鄧九公どのです。 ネタバレしますのでご注意を。 太公望は武王に「金鶏嶺の孔宣軍を撃破した」ことを報告し孟津を目指すに五関が立ちふさがるための辛抱をお願いする。 目指す汜水関の左には青竜関、右には佳夢関という出城がある。 太公望はここで周軍を三つに分けた。 黄飛虎将軍の左軍十万は青竜関、洪錦は同じく十万で佳夢関を攻めることとなった。 残る四十万で汜水関攻撃にあたらう。 洪錦率いる右軍は汜水関の出城佳夢関に迫る。 兵は二万ほどと見えた。が、城の防御は案外手強く被害が増えるばかり。洪錦は打開策を問うた。 南宮适…

  • 『殷周伝説』太公望伝奇 その12 横山光輝

    ネタバレしますのでご注意を。 拝将台が短期間で建設された。 武王が即位してから十三年、三月十五日、太公望を東征大将軍に任命する儀式が執り行われた。 武王が太公望を迎えに赴き拝将台を一層ずつ上がりながら祝文が読み上げられる。そして三層にて武王から司令官旗と黄金の斧が手渡されるのだ。 太公望は武王に殷を破ることを誓い皆にもこれを宣誓した。 その後、太公望は十七か条の厳しい軍律を作成し総勢六十万の軍勢による大訓練を行う。 孟津で四大諸侯が集い同盟を結んで朝歌に攻め入る、という報が朝廷にもたらされた。 紂王は決まらずにいた次の西岐討伐軍を急かす。 重臣は三山関の孔宣の名をあげた。この者は西方で修業して…

  • 『殷周伝説』太公望伝奇 その11 横山光輝

    ネタバレしますのでご注意を。 目が覚めた太公望は自分に巻き付いた縄を観察して気づく。夾竜山懼留孫道士が作った捕縛縄だ。太公望はずいぶん昔に夾竜山で見たものだった。 懼留孫は長い間をかけて工夫を凝らし紐に棘をつけて痺れ薬をつけ鹿ぐらいの動物は捕らえられると太公望に話したのだった。 それを土行孫が持っているということは土行孫は夾竜山の修行者ということになる。では夾竜山は殷に味方したのか。いや十二霊山の道士は政治に興味は示さない。そこでそれらを確かめるために楊戩が自ら出向くと言い出す。土行孫の使う術が影の術に似ているため興味以上のものがあったのだ。 楊戩は太公望の許可を得て夾竜山へと駆け向かった。 …

  • 『殷周伝説』太公望伝奇 その10 横山光輝

    返す返すも『封神演義』の世界を現実的に描くという逆アレンジした本作品の魅力に感嘆してしまいます。 『武王伐紂平話』をベースに創作された、ということなのですがこの面白さは独特の味わいがあります。 『封神演義』ほどファンタジーではないけど哪吒たちのような子どもが山で修業して戦場で活躍する、というのはさすがにファンタジーでしかありえない、と思いながらも現実にも少年兵というのは存在するし日本での忍者を思い返すとこうした特殊能力を持つ少年たちもありうるのかなとも思えます。 ファンタジーではなく現実に寄せてきたからこそ特殊能力に凄みが増すとも思えます。 太公望も老人と思えない若々しさを持ってはいますがそれ…

  • 『殷周伝説』太公望伝奇 その9 横山光輝

    金吒くんセンター!ていうか長男だから当然なのかw 哪吒一択と思ってたらそういうこともあるんだなあと思ったのでした。 ネタバレしますのでご注意を。 『三国志』ではほぼ大人しか活躍しないけどはっきりと小柄な少年たちが大活躍する、というのが殷周伝説の面白いとこですね。いわば少年忍者的な感じなのでしょうか。 さて完膚なきまでに叩きのめされ大きな被害を受けてしまった太公望軍だが太公望は皆の報告を受けて冷静に考え魔家兄弟の術は幻術だと知らせた。 魔礼青の石ころが兵士に変わっていくのは剣を抜いた時にキラキラと光って見えた時にもう幻術にかかってしまったのだ。 魔礼紅の混元傘から布切れが飛び出し蝶に変わったのも…

  • 『殷周伝説』太公望伝奇 その8 横山光輝

    表紙の紂王に描かれているのが武成王黄飛虎ですがかっこいいのなんのって。 武将には惚れ惚れしますなあ。 ネタバレしますのでご注意を。 西岐に入国した黄飛虎一行。太公望は武成王の突然の来訪に驚き西岐に帰順したいという願い出にますます驚く。 黄飛虎は紂王が国政を忘れた事態だけでなく妻を死に追いやり諫めた妹を摘星楼から投げ落として殺したことを話す。 太公望は驚きそして黄飛虎が西岐を選んでくれたことは天意でございましょうと王の謁見を取り計らった。武王も黄飛虎の帰順を喜びこれまでと同じく一文字だけを変えて開国武成王に封じた。 一方東海を鎮圧した聞仲太師は朝歌に戻ってきた。 妲己や佞臣がいまだ存在すること、…

  • 『殷周伝説』太公望伝奇 その7 横山光輝

    これは哪吒。やはり哪吒はかっこいい。 戦いの申し子。中国ものでは珍しい少年神。 まったく物怖じしない我が儘者であるのも少年らしい特色かな。 ネタバレしますのでご注意を。 うーむ。朝歌にいる者たちは紂王の悪政を肌身に感じているが遠くなればなるほどそれは噂でしかなく忠義の心を持っていれば必ず届くはずという思い込みが強くなる。 張鳳もまた黄飛虎が堕落して謀叛を起こしたと思い込んでいた。 黄飛虎はなんとかその場をしのいだが張鳳は蕭銀を呼んで夜襲をかけよと命じる。 が、黄飛虎に恩のある蕭銀は「自分が潼関に入ったすきに突入してください」と呼びかける。 蕭銀は張鳳を討ちとって黄飛虎を逃したのだった。 が、次…

  • 『殷周伝説』太公望伝奇 その6 横山光輝

    七巻突入です。 聞仲太師、『封神演義』でもめちゃくちゃカッコいい人でしたがこちらでも最高のイケおじです。 ネタバレしますのでご注意を。 聞仲太師が12年ぶりに戻りさすがの紂王も彼の前ではすくみ上った子どものようになってしまう。他の者が刑罰を怖れて言えなかったことを聞仲太師は紂王につきつけていく。だが妲己を廃し費仲らを死刑にし鹿台を破壊することだけは紂王も即決できずにいた。 このままいてくれたらもしかしたらという気もしたのですがそれじゃあ話が進みませんよね。残念ながら今度は東海で反乱がおこり聞仲太師は平定に赴くこととなる。聞仲太師が出陣してしまうと紂王は元の木阿弥になってしまった。 一方、文王と…

  • 『殷周伝説』太公望伝奇 その5 横山光輝

    ネタバレしますのでご注意を。 文王姫昌は漁民たちの歌を聞いて慄く。それは賢人でなければ作れない歌だったからだ。その歌は堯帝の故事を歌ったものであった。 文王がさらに進むとまたも不思議な歌を歌っている樵たちに出会う。その歌は誰が作ったのかと問うと「七十過ぎの老人で毎日釣りをしている」と答えた。 文王は供の散宜生に「大賢人がいるのは間違いない」となおも進んだ。 山深い水のほとりに進むと巨大魚が飛び上がりその魚に人間がつかまっているのを見た。 文王はその人間を連れて参れと命じたがその人間は逃げ出す。武吉であった。武吉はかつて文王の法律から逃げ出した身であり捕まったら死刑だと武吉は思い込んでいる。 し…

  • 『殷周伝説』太公望伝奇 その4 横山光輝

    おおっ、これは太公望ポーズ・釣り。 でも記事はもう少し前からになっています。恐ろしいエピソードで有名なアレです。 ネタバレしますのでご注意を。 さてさて皆さまの怖ろしいトラウマになっている伯邑考ハンバーグのエピソードが始まりました。 姫昌の母つまり伯邑考のおばあさまは姫昌が幽閉されてから七年経つのにまだ釈放されないと嘆いていた。せめて死ぬ前に一目会いたいと。 これを聞いた伯邑考はすぐに貢物を用意して朝歌へと向かった。その中に白い猿がいてその猿は拍板を討ちながら踊るという特技を持っていた。 紂王はこの猿に興味を持って特技を演じさせたのだが猿は妲己の前にくると牙をむきだして襲い掛かったのである。 …

  • 『殷周伝説』太公望伝奇 その3 横山光輝

    これは四巻の表紙です。記事は三巻の終わりほどからです。 ネタバレしますのでご注意を。 崇侯虎を除く三大諸侯は紂王に対し上申書を出すが紂王はそれを読む気などはなく三人を謀叛者として処刑を命じた。 これに反論された紂王は仕方なく上申書を読むがますます怒り狂ってしまう。だがここでも黄飛虎がとりなしをすると紂王は姫昌だけはおとなしく口を挟まなかったという理由で幽閉となり他の二人は残酷に処刑された。 崇侯虎のみは忠臣ということで無罪となる。 東伯侯・南伯侯の後継者たちは反旗を翻して出陣した。西伯侯は占いのとおりとなった。 ここでみんな大好きあの哪吒が登場する(まあ私が好きなのですが) 『封神演義』とは違…

  • 『殷周伝説』太公望伝奇 その2 横山光輝

    二巻から書いていきますが実際は面白すぎてずっと先を読んでいます。 あまりにも素晴らしく好きになりすぎてわくわくときめきが抑えきれないほどになっています。そもそも『封神演義』が好きだったのですからこの世界に惹かれているのでしょう。 妲己は怖すぎますがそれもこの物語の重要な因子であります。 ネタバレしますのでご注意を。 突如現れた雲中子。番兵たちが取り押さえようと捕縛して連行しようと踏ん張っていたら柵を捕縛していたという幻術であった。 雲中子は紂王と会い高峰から朝歌を見ると宮殿にただならぬ妖気が立ち上っているのでこの妖を取り除くために参上しました、と申し上げる。そして魔除けの木剣を掲げ「この宝剣か…

  • 『殷周伝説』横山光輝

    『殷周伝説』とだけ観ていたので読んでみて『封神演義』の世界だったので驚きました。(これ恥ずかしいことですかね)(殷なんだから紂王だと気づくべきでしたかね) とにかく藤崎竜『封神演義』大好きなのでこの事実に嬉しい驚きでした。 諸星大二郎『無面目・太公望伝』も愛読書です。 ネタバレしますのでご注意を。 前1711年、殷(商)は夏を滅ぼし殷の時代が始まった。 殷は栄えそれから六百余年第三十代帝乙の時代に入っていた。 大きな地震の中で生まれた皇子が季子のちの紂王である。 地震の最中にうまれたので父・帝乙は危ぶんで吉兆を占わせたが聞仲太師から伝えられた答えは「吉」であった。 季子は成長するにつれその才能…

  • 『時の行者』横山光輝 その4 最終巻まで

    ネタバレしますのでご注意を。 「吉宗の倹約政治の巻」 八代将軍政宗は度重なる火事の後始末に追われていた。 それでなくとも吉宗が将軍の座に就いた時幕府の財政は借金だらけであったという。 吉宗は木綿の服を着、赤胴と鉄だけの刀を持ち食事も質素にして自らも倹約をし、周りの者にもそれを課した。そして全国に徹底した倹約政策を施していった。 横山先生のこうした働く人たちの絵、いつ見ても気持ちよい。ほんとに上手い。 楽しい。 そして行者はここで落ちぶれた紀伊国屋文左衛門に再会する。彼はすっかり良い人に変わってしまっていた。 行者は文左衛門から「質の悪い浮浪者たちが火付をして盗み働こうと相談している」と聞きふた…

  • 『時の行者』横山光輝 その3

    さて続きます。ネタバレしますのでご注意を。 「佐倉騒動の巻」佐倉藩の城主・堀田正信は夢の中の悪霊に苦しんでいた。行者の噂を聞いた家臣は悪霊を追い払ってくれるよう頼む。そして毎度ながら行者を消してしまおうと企むがまったく落ち着き払って対処し去っていくのであった。 堀田正信が見る夢の中の悪霊というのは重い年貢に苦しめられた百姓たちを代表して直訴し処刑された名主・宗五郎だった。 佐倉藩三百八十九か村の農民の思いの化身である宗五郎を死に追いやったことを思いつめたための悪夢だったのだ。 正信は松平定政を見習い佐倉十一万石を徳川家に返すことで忠臣になろうと決意するが時代はそれを許さなかった。 大名を取りつ…

  • 『時の行者』横山光輝 その2

    ネタバレしますのでご注意を。 冒頭すぐ、十年前に野盗から救ってくださった偉い行者様が再び現れたとして農家の人達から感謝される少年。 貧しいのにご馳走を並べてくれる。 が、織田信長から「怪しい行者がいるらしい。しょっぴいてこい」と命じられた侍たちに連れて行かれる。 信長かっこいい。 信長に間者と戦って力を見せてみろ、と言われメガネを装着する行者様。 オーラが見えるので間者が隠れていてもすぐ見つけられるのだ。そして とやっつけてしまう。 第1話は織田信長から秀吉に対象が変わっていく。 秀吉は行者様に信長が天下を取れるのかを聞く。行者の答えは否であり天下を取るのは「花びらが信長公を襲った時、一番早く…

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