導案の話をします。 指導案はマニュアルです。 指導の手順を書きます。 教科の論理でつくりあげます。 これをタテ糸と考えます。 それに従って、授業を展開します。 ところが相手は多くの子供です。 こちらの発問や助言で思いどおりに導くことはできません。 子供はロボットではありませ...
教師の思春期は、新卒から3年間ぐらい。 子どもに出会う緊張感。 日々、子どもとの対応に追われる戸惑い。 それが新しい世界に踏み入れた実感でした。 子どもたちに先生、先生と呼ばれる日々。 私は、いつから先生になったのだろう。 つい、一か月前までは、大学生だったではないか。 そ...
暴力的な子どもをA君とします。 A君は算数を通して友達に少しずつつながりをもつようになってきました。 問題をもつ子どもを指導するとき、注意しなければならないことがあります。 子どもが好ましい行動を取り始めると、先生は、そのことをほめます。 時には、ほめすぎることがあります。...
前回の「暴力的な子ども」をどのように育てていくのか、実践をもとに書いてみます。 あらかじめ断っておきたいのは「問題児」という言葉です。 私は、この言葉を日常で使うことはなかったです。 人間は、その基準を変えればすべてが問題のある人間です。 問題というのは、どこまでも相対的な...
先生が子どもたちを指導するとき、子どもの正面の事象に対して注意、叱責をすることが多いですね。 暴力をふるった子どもの「暴力」という行動を拡大して子どもに注意する。 拡大とは、「暴力をふるっていたら独りぼっちになるよ」 「将来、あなたが困ることになるのよ」と脅しをかける。 宿...
勉強会でこられている先生からのお話です。 2学期ぐらいに一度相談をうけたことがあります。 担任の先生が子どもたちが授業中に集中しなくなったということでした。 若い2年目の女の先生です。 やるべきことは真面目にこなしておられるようでした。 音楽会が過ぎたころから、急に子どもた...
一斉授業においては、能力差がある子供たちをどのようにサポートするかが大切になってきます。 「能力差はあっても意欲差なし」の授業を目指します。 どの子にも頑張れば自分にもできそうだという有能感を持たせるようにします。 授業中における手だてとして「机間巡視」個別指導があります。...
授業はどこまでも子どもが主人公です。 それにもかかわらず、授業者が主人公になって華やかな準備のもとに指導していることがあります。 授業後の研究会において、準備された資料に賞賛の声が上がっていました。 黒板の周囲を統計的資料も含めて、びっしりと掲示されていたのです。 私は、そ...
授業の反省会のなかで、「子どもたちがより多く参加していたとか、全員参加していました」という評価されることがあります。 この全員参加、どこを見て全員参加というのでしょうか。 よくでてくるのが「全員発言していました」という基準です。 どの子もみんなの前で発言していることが本当に...
授業の反省会のなかで、「子どもたちがより多く参加していたとか、全員参加していました」という評価されることがあります。 この全員参加、どこを見て全員参加というのでしょうか。 よくでてくるのが「全員発言していました」という基準です。 どの子もみんなの前で発言していることが本当に...
「学習のなかに子どもたちを引き込む」ための方法として「まなざしの共有」「子どもを視野に入れて」について前回でお話ししました。 引き込むには、 教材のおもしろさ、指導者の助言と指導手順、指導者の話し方 子どもの観察 子どもの反応に応じた指導などあります。 他にもいろいろあると...
簡単に引き込めるものではありません。 日々、そのような目標を持っていても、先生指導からこぼれ落ちていく子どもが多いです。 しかし、先生の全員の子どもを参加させたいという意識がないと、すり抜けていく子どもは見えません。 私の日々の反省でした。 授業で一人でも多くの子どもたちを...
変数は「指導者」と「子ども」です。 指導者が指導計画を固定してしまったら、子どもはそれに合わせるか、はみ出すかのどちらかです。 指導者は、できる限り多く指導方法を懐に持っていることが大切です。 これが指導者の変数です。 この指導者の変数、指導の多様性は子どもという変数に対応...
「大辞林」によると 授業「学業、技術を教え授けること。」 授けるとは「師が弟子に伝え教えること」 それに対して、よく使われる言葉に 学習は 「新しい知識の獲得、感情の深化、よき習慣の形成などの目標に向かって努力をともなって展開される意識的行動」 子どもの意識的行動ですね。 ...
授業は楽しいものです。 苦しいことも多かったですが面白いです。 何がおこるかわからないところの面白さです。 授業は、「子ども」「指導者」「教材」の三つの要素から成り立っています。 そのうち教材は決まったものですから定数です。 子どもはどのように動き、反応するかわからないとこ...
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導案の話をします。 指導案はマニュアルです。 指導の手順を書きます。 教科の論理でつくりあげます。 これをタテ糸と考えます。 それに従って、授業を展開します。 ところが相手は多くの子供です。 こちらの発問や助言で思いどおりに導くことはできません。 子供はロボットではありませ...
いくら教室を飾り立てても、子供に生き生き、元気、健気、 さわやか、ぴちぴちした感覚が見えない学級てはどうしょうもありません。 このような子供たちの実現は、授業を通して可能です。 学校の役割で核になるのは学力保障です。 子供たちが学習を通して、学ぶ意欲を膨らませることです。 ...
教育の現場にはいろいろなスローガンがあふれています。 「大きな夢をもち、かなえるための努力をしよう」 「夢に向かってはばたこう」 「何事にも誇りをもって行動しよう」 「明るく元気な学級」 「何事にもがんばる学級」 「助け合える学級」 「最後までねばり強くやりとげる子」 「仲...
学級づくりも6月の半ばになろうとしている。 担任制が多く実施されるようになってきている。 一人の先生が学級を育てるのではなく、複数の先生が子どもたちを見守り育てる組織がくまれている。 そのことの是非はここでは問わない。 学級づくり、子ども集団づくりとは、学級集団に望む先生と...
学級集団を育てるためには3つの段階があります。 これは私の実践経験として感じ取ったものなので、どこでもあてはまることではありません。 三つの段階とは ①学級集団の構造を解体する。 ②解体した学級集団を再構成する。 ③非公式集団による学習指導(授業)の展開に至る。 4月に最初...
学級集団において お互いに挨拶を交わしあう。 一緒に校庭で元気に遊ぶ。 休憩時間に友だちと会話する。 給食を友だちと仲良く食べる。 友だちと協力して清掃活動を実施する。 しかし、 認め合い、励ましあい、支えあえる集団を育てるためには、 生活集団ではダメなのです。 認め合うと...
愛媛県教員採用試験 小論文テーマを取り上げます。 令和4年12月に文部科学省から出された生徒指導提要には、 「学級経営、ホームルーム経営の焦点は、教職員と児童生徒、 児童生徒同士の選択できない出会いから始まる生活集団を、 どのようにして認め合い、励ましあい、支えあえる学習集...
教室の周りを見渡してみてください。 そこにはられている掲示物、ひとつひとつが子どもたちを刺激していますか。 たかが時間割の掲示ですが、見て楽しくなる、やる気がでてくるようなものを目指します。 春夏秋冬に応じて、季節感のある時間割を作成します。 係活動の掲示物、子どもたちには...
教室は学びの部屋です。 だから、学習環境を整えることが教室環境づくりの基本です。 子どもたちが毎日登校してきます。 遊びに来るわけではありません。 給食を食べに来るわけではありません。 友だちと遊びに来るわけではありません。 勉強するために教室に入ってきます。 子どもたちが...
子どもたちが学級に求めているのは、解放感です。 自分を少しでも素直にだせる学級を求めています。 素直に、「わからない」「ありがとう」「ごめんね」と言える集団であってほしいと願っています。 解放感、この学級なら自分を表現できるという希望を抱かせることです。 まず、大切なことは...
集団が一人ひとりの子どもたちの行動や価値観に影響を与えるように育てる事が大切になります。 学級集団は、それぞれの価値観が異なった子どもたちの集まりです。 子どもたちが自分の所属している学級に愛着をもち、所属していてよかったと思える一年間にしていきます。 そのためには、授業等...
授業のねらいは、個人が学習内容を習得することだけではありません。 学習集団を形成することも授業の目的です。 子どもが自分の考えを広げたり深めたりするためには、友だちが必要です。 友だちと考えを合わせたり、話し合ったり、時には厳しい討論をすることを通して、自分の考えを確立でき...
こでは三つのことをあげます。 一つ目は 「絶えざる研究心と学習意欲を養う」 学習が楽しいという雰囲気を醸し出すために、教材に子どもたぢが働きかけやすいようにします。 これは、教材の加工であり学びの入口を考えることです。 動物の像を捉えさせるのに、大きな胴体か、長い鼻か、太い...
子どもたちにどのような態度、技能を身につけさせるかを考えてみます。 子どもに求める態度・技能をあげます。 1. 授業を広げる子 「もうすこし他のことも考えましよう」 「資料をさがしませんか」 「こんな考え、見方もあるのでは」 学習が行き詰ると、学びのルートの見直しを図り、新...
子どもたちと出会う新学期、不安でもあり喜びでもあります。 子どもたちとの間にはなんのつながりもありません。 赤の他人なのです。 ただ、先生という肩書をもらっていることで、子どもたちは先生と見ています。 新学期、最初は、子どもたちの先生ではありません。 子どもたちが「ぼくの先...
検証方法として、先生が導き、時には子どもに任せるようにします。 ここが大切ですが、 先生が指導しすぎてもよくないし、子どもだけに任せるのもよくないです。 先生が指導すぎると、子どもたちの主体性が喪失したような感じを与えます。 子どもたちだけに任せると、その解決に手間取り、や...
問題解決学習は ①子どもたちが問題を構成する段階 ②問題解決の方法を検討する段階 ③問題解決の段階 ④検証➡まとめ➡応用の段階 ⑤反省の段階 以上の五段階ですが、三段階として ①問題把握 ②問題解決 ③まとめ にする場合もあります。 重要なこ...
授業において、問題を設定することは、子どもにとって学びの目標であり原動力です。 子どもが追究したいと思わなければ、最後まで受け身に学習させることになります。 したがって、子どもが学習者としての問題に対して親近感と好奇心を最大にする必要があると前回でお話ししました。 今回は、...
中学年の社会の学習に「住みよいくらしをつくる」という単元が設定されています。 さらに、細かくわかれて「ごみのしまつと活用」「命とくらしを支える水」「わたしたちのくらしを支える電気」などがあります。 「住みよいくらしについて考えましょう」という課題を先生が子どもたちに設定しま...
問題解決学習は今では、当たり前となっていますが、その成立において少し振り返ります。 「20世紀初頭のアメリカの児童中心主義的な学習理論にさかのぼる。アメリカのジョーン・デューイが児童中心主義的な学習理論を提唱した。日本では第二次大戦後に生活単元学習の改善として活用された。そ...
業は、子どもの自ら学ぶ能力を全面的に信頼していることが根底にあります。 教えることを通して、子どもたちが意欲をもって学びの世界に進むことが授業者としての願いです。 子どもが自然に学べるのなら教えることは必要ありません。 指導者が、子どもに対して「動機付け」「やる気」「学ぶ意...
前回は「授業を進行する自分」についてお話ししました。 今回は、「子どもたちの動向を見守る自分」です。 授業は指導者の計画・実行によって進められます。 放送による授業もそれな近いものです。 また、指導書に沿って行われる授業も指導者サイドからの指導てす。 先生の意図した学習の道...
授業者は、どの授業においても二人の自分でもって進行しています。 それは、「授業を進行する自分」と「子どもたちの動向を見守る自分」です。 さらに、三つ目が「中核を為す自分」です。 授業を進行する自分についてお話します。 あらかじめ作成した指導案に従って指導を実施します。 事前...
今の子どもたちを見ていると、独りであることに耐えられない子どもが多いです。 ゲームで遊び続けないと間が持たない友だち関係。 スマホメール等でお互いの存在を確かめあう子どもたち。 独りでじっくりと考えることができない子どもたち。 授業を例に取ります。 先生の問題提起で始まる学...
あくまで私の偏見ですのでご容赦ください。 子どもらしさが前面に出ている子が少なくなりました。 世の中のテレビを含めての情報の影響もあって、小さな大人が多いです。 雑誌も大人と子どもの区別がなくなりました。 かつては、子どものための雑誌がありましたが、今では、大人顔負けの内容...
ICTとは、「Information and Communication Technology(情報通信技術)」の略称。 ICT教育とは、教育現場において情報通信技術を活用した取り組みを指す。 デジタル教科書やデジタル黒板の利用 タブレット端末を活用したインターネットで...
新学期が始まって3か月に入ります。 各教室では、いくつかの問題が起こっているかもしれません。 不登校児童の出現。 急に登校を渋る子供がででくることがあります。 友だち関係、さらには、担任の先生とのトラブルが原因になっていることがあります。 最初は腹痛を訴えで欠席。 やがて、...
授業過程に定まった方式があれば便利です。 ポピュラーなところでは、「導入・展開・終末」という三段階法が定着しています。 歴史的に振り返ると ヘルバルトの五段階指導法 予備・提示・比較・概括・応用 デューイの五段階指導法 暗示・問題を感ずる・仮説・推理・検証 国語では、通読・...
形式に入れ込むことが必要なこともあります。 学校という建物に収容して、形式や原則にもとづいて学習を強要します。(すべてではないのですが) 自衛隊、消防隊、警察学校のように一定の基準を合格した者の集団であれば必要不可欠なことです。 義務教育でない高校でも、それなりの理想を持っ...
教育はサービス業です。 営利を目的とした仕事ではありません。 どこまでも学ぶ子供たちを育てるために、いろいろなサポートをする仕事です。 だから、子供たちに学ぶことを拒否されたら万事休すです。 学習拒否、登校拒否をされたら、先生は仕事を失います。 先生が先生として仕事ができる...
教えることが目的ではない。 教材内容を教える。 文化を伝える上で大切な仕事である。 しかし、その先がある。 教えることを通して、子供たちに新たな能力を求める。 教えることが手段になる。 教えることを通して(手段)どんなことを狙うのか。 どのような子供を育てるのか。 子供たち...
先生は、仕事の忙しさにかまけて周りを見渡すゆとりを失っていることがあります。 人間を雨が降り続く時、なんとなく湿気が多く不快感を伴います。 そんなとき、木々の葉っぱが雨を喜ぶように受け止めています。 山全体に霧がかかり幻想的な雰囲気を醸し出しています。 校内の学習園の植物は...
勉強ができて真面目な子供は、怠けないように成績があがるようにと努力します。 保護者からも先生からも大きく期待されています。 そして、彼らは「良い子」としての評判を大人からもらっています。 彼らは、日々緊張しています。 自分の生活スタイルを乱すまいとしています。 時によっては...
前回、「わからない」と「できない」の間にある境界についてお話しました。 今回は、「わからなくなった時」に、「わからない内容」を取り上げいくつかの選択肢を 先生が提示してみます。 二者択一 三者択一・・できるように、選択肢を示します。 これは、指導案を立てる時、発問研究として...
最初にすべきことは、「わからない」のか「できない」のかを分類できる子供です。 子供たちは、「わかりません」とは発言するが、「できません」と発言する子は少ないです。 「できません」とは、結果として自分には無理であると宣言するようなものです。(能力がないということ) 一方、「わ...
親は子供に語りかけます。 「そんなこと、気にしなくていいんだよ」 「失敗してしまったんだね、次にかんばればいいよ」 「うまくいかなかったんだね。でも、あなたは努力していたよ」 これらは、子供にとっての安全基地です。 どんなにうまくいかなくても、あるがままを受け入れてくれる人...
も今も先生の子供に対する指導は、初めに論理ありきの指導になりがちです。 参考書や指導手引書などを通して、子供に対する指導方針をたてます。 市販の教育図書をみると、ほとんどはハウツーものです。 「発言しない子には」「暴力的な子には」「落ち着かない子には」等に対する指導の手だて...
世間の流れとして、学級担任がすべて(音楽・図工以外)の教科を担当する時代が終わるようです。 高学年では、特定教科の専科制が実施されています。 先生の労働時間の軽減。 子供の指導に対する困難さ。 教材研究の負担の減少。 先生が得意な教科を担当することによる負担軽減。 他にもい...
わからないことを大切にする学級づくり 「わかりません」この発言が学習中に抵抗なく使用できる。 だれでも最初は抵抗があります。 子供たちの「わかりません」言葉の裏に潜む心理状態を探ります。 「わかりません」と快い響きで言えることもがいる一方で、暗い気配が感じられる子供がいます...