自然。暮らし。ココロ。日々思うことをつらつらと書きとめています。
2025年4月
カフェをやろう—— そのきっかけは、自分自身の夢というよりも、 友人の「恩返し」の想いから始まった。 友人は地元・文京区で生まれ育ち、 「この地域の人たちに何かを返したい」と考えていた。 その想いが、カフェという形になっていった。 場所は、最寄駅から徒歩5分。 ファミリー層の多い住宅街でありながら、 名門大学が並ぶ穏やかな街並み、小石川植物園も近い。 緑と知性が交差する、心地よい空間が広がっている。 私たちは「どんなお客様に来てほしいか」を思い描きながら、 少しずつ、店舗のデザインを練っていった。 学生、親子連れ、ご年配のご夫婦、 静かに本を読みたい人、ふと気分転換したい人—— 日常の合間に立…
カフェの話が降りてきたのは、 田舎でパン屋をやっていた時のこと。 それは、カフェをオープンするちょうど2年前の出来事だった。 苦楽を共にした、同じ学舎の友人が 「自社ビルの一角でマルシェをやりたい」と言ってきた。 そのマルシェのスタートは、 別の人が水曜日の運営を担当することから始まった。 やがて参入業者が増え、取りまとめが必要になり、 その役割が、なぜか私にまわってきた。 果物屋、自然栽培の野菜、東北の野菜ジュース、酵素玄米など—— それぞれのこだわりを持った出店者たちが、曜日限定で営業していた。 けれど、しばらくして残ったのは、 土曜日の私の米粉パン屋と、自然栽培の野菜だけ。 いつしか、マ…
昼も夜もない毎日だった。 印刷会社のデザイナーとして働いていた頃、 やりがいもあったし、任されているという充実感もあった。 だけど、ふとした瞬間に気づいてしまった。 「私には、趣味がない」 仕事がすべて。 人生の輪郭が“肩書き”と“責任”だけになっていることが、少し寂しく感じられた。 そんなとき、ふと思い出したのが、昔から好きだったパンづくり。 どうせやるなら本格的に、と天然酵母パンの教室に通うことにした。 33歳のときのことだった。 私は何事も形から入るタイプで、 まだパンを焼きはじめてもいないのに、 頭の中ではすでに店名も、つくるパンの種類も、 ログハウスの外観まで思い描いていた。 田舎に…
小さい頃、私はバレエを習っていた。 レッスンの帰り道、ごくたまに母が連れて行ってくれる喫茶店が、なによりの楽しみだった。 私はいつも、ホットケーキとクリームソーダ。 母はコーヒーだけ。 でも決まって言うの。「りかちゃん、一口ちょうだい」って。 嬉しくて、ちょっと誇らしくて、私はいつもスプーンを差し出していた。 高校生になっても、母との喫茶店タイムは続いた。 学校帰り、母の仕事終わりに合わせて、駅前の喫茶店で待ち合わせ。 「ここのコーヒーゼリー、美味しいのよ」 「今日はホットサンドがあるわね」 そんな何気ないひと言の中に、母の“日常を楽しむ力”を感じていた。 そして、私にとってひとつの衝撃だった…
2025年4月
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