chevron_left

メインカテゴリーを選択しなおす

cancel
文学青年
フォロー
住所
未設定
出身
未設定
ブログ村参加

2019/02/04

arrow_drop_down
  • 天使

    「うん、しばしば出現するんだ。丸顔の大変美しい女性だったらしい。死んだ姉と似ていて出現した天使に笹川さんがお姉さん呼びかけると 姉ではない、私はあなたを守るものですよと答えたらしい」 「その天使と聖母は違う人物なんですか」と山川。 「違うね、聖母の声はこの世の者とは思われないほど美しい声だったらしい」と堀尾。 「涙は1975年から1991年まで流れるのだが」 「聖母はなぜ涙を流したのですか」と山川。 …

  • 喫茶店にて

    友は言った、このまま死ぬのは嫌だと。その言葉を聞いて、僕は自分の小説を公開しょうと思った。友の気持ちは僕の気持ちでもあった。 三島由紀夫は自分を確認するために小説を書いたという人もいるが、僕の場合は遺書的な要素の方が強い。 火の国のブルース 「その修道院では不思議なことがいろいろ起きるのだが、例えば修道女笹川さんに天使が出現す…

  • 聖母の大予言

    「それが恐ろしい予言なのさ。その内容は震えあがるような内容なのさ」 堀尾はポケツトから手帳を取り出し読み上げた。 「御父がこの世にに対して怒りたもうておられることを知らせるために、御父は全人類の上に大いなる罰を下そうとしておられます。御子と共に何度もその怒りを和らげるように努めました。御子の十字架の苦しみ、おん血を示して、御父をお慰みする至愛なる霊魂、その犠牲者となる集まりを捧げてお引止めしまし…

  • 喫茶店で

    友は言った、このまま死ぬのは嫌だと。その言葉を聞いて僕は自分の小説を公開しょうと思った。友達の気持ちは僕の気持ちでもあったのである。三島由紀夫は自分の存在を確認するために小説を書いたという人もあるが、僕の場合は遺書的な要素が強い。 火の国のブルース 「やあ、遅れてごめん、ごめん、早く来たかったんだが、ミサが遅れて」 「えっ、堀尾さんはカトリック信者ですか?」と山川。…

  • 上通りの喫茶店にて

    翌週の日曜日が火の国の文芸の定例会であった。 定刻の夕方7時に上通りの喫茶店に和弘行った。2階の個室の隅に村上美代が座っていた。ラベンダ―色のブラウスにレースのかーデイガンを羽織つている。ブラウスには棒ネクタイが。髪は左の額に垂れていて可愛い。 右側に山川俊一、白のシャツに薄いグリーンジャケツト。左に小田幸次郎。目の覚めるようなオウシャンブルーのシャツに茶色のチョッキを着ていた。 堀尾はなかなか…

  • 堀尾からでんわ<br />

    翌日、夕方、堀尾から電話がかかってきた。 「最近、書いているかね」 「いえ、別に、何も」 「書かなきゃ駄目だよ」 「書くことがないのです。単調な生活ですから」 「単調でもいいんだ。単調な生活の中に真理はあるのだから」 「劇的な事件でも起きれば書きますが、僕の生活は小説にはなりませんよ」 「単調でも書いていかないと、自分のスタイルはできないよ」 「はい、わかりました」 作家でもなるなら書かなきや…

  • スコッチウイスキー

    茶色のサイドボードからスコッチウイスキーを取り出して純子はオン・ザ・ロックを作った。ロックグラスにジョニーウオ-カ‐がなみなみと注がれた。ジョニ黒の独特の味愛が和弘の喉を流れていった。ダブルだから酔いがすぐ回ってきた。 「お願いがあるのだが」 「何よ」 「君のおっぱいが見たい。見せてくれないか」 酔いに任せて絨毯の上にひざまずいて和弘はが合掌した。純子は怒ったような顔をしてそんな和弘を眺める。 …

  • 純子の部屋にて

    「黒人のブルースってまるでジャズだね。ブルース好きかい」 「うん」 小型のステレオから流れていたのは ROBERT JONSONの「 LOVE In VAIn BLUES」である。 和弘がジャズと勘違いしたのは無理からぬことであって、この古いブルースはジャズブルースと言ってもいいかもしれない。 「なぜ好きなの」 「優愁があるからよ」 ブルースのブルーは孤独とか憂鬱を意味する。 「優愁? 人生に憂いを感じるのかね…

  • 純子の部屋にて

    ショートケーキが出た。ショートケーキは和弘は大好物である。この甘さは幻影の人生にあって現世に恋着させるまやかしがあるのである。 これを考え出した人はこの世に執心したのである。この世に愛着がなければこんなうまいものは考えださなかっただろう。 デザートに野菜サラーダが出た。サラーダに少し塩が振りかけていて旨い。純子は料理が旨い。繊細で男のこころをつかむ。 白い革のソファに和弘は座る。固くなく凄く柔…

  • 純子の部屋

    「一人で住んでいるの」 「うん」 「贅沢だね」 「広い部屋が好きなの」 「一人じや広すぎるよ」 「ワイン飲む?」 「ああ、飲みたいね」 フランス製の高級ワインを白い戸棚から取り出すと大きなグラスに純子はなみなみと注いだ。 ワインは和弘は好きではないが、美しい女が注いでくれたワインをうまそうに飲むのが礼儀だと思っていた。 これは芝居じみている。 大き

  • 素敵な焼き飯

    左側にキッチンがあって右側に大型のテレビがある。テレビの前に白い革製のソファがある。天井にはカットグラスで飾ったシヤンデリアがつるしてある。自分の部屋に比べて随分豪華だなと思った。白いテーブルには造花が、真っ赤なバラが飾っている。 「食事は?」 「うん、コーヒーとパンを食べてきた」 食卓はガラス製である。厚いガラスである。 広いキッチンで純子はチャハーンを作った。すぐ作るところがすご腕である。…

  • 健軍町へ

    そしてある日、遊びに来ないかと純子は言った。和弘は嬉しかった。この招待を期待してせっせとこのバーに通ったのだから。 その週の日曜日の夕方、純子の住んでいる健軍町のマンションに和弘は向かった。12階建ての大きなマンションだった。 純子は6階に住んでいた。 大きなガラス戸の玄関の前でインターホンを押すと純子の声で暗証番号を教えた。暗証番号を和弘が推すと大きなガラス戸は音もなく開いた。 6階に上がりドア…

  • 浜村純子

    何度かバーに通ううちに和弘と純子の間に親しみが生まれてきた。男と女の莫逆の交わりとはいかないけれども、親近感はあったと思う。 しばしば通って顔を見せたから親しみを持ったのだろう。一杯の水割りで2時間も粘るのだから。 三船町の農家の娘で妹が二人いるという。一人は結婚していて大阪にいるという。一人は大学生で慶応の法学部に在籍しているという。 昼間は会社で事務員をしていて、健軍のマンションに住んでいる…

  • 女神の乳房

    友は言った、このまま死ぬのは嫌だと。その言葉を聞いて僕は自分の小説を公開しょうと思った。何もせずにこの世を去っていくのもいいけれど 何か残していきたいと思うのは、人生と言うものが神秘的で、表現せずにはいられない重みとたえず苦悩を与えるからである。 火の国のブルース 純子を裸にしてこの美しい乳房を見てみたいものだと和弘は思った。和弘にとって純子は女神であった。永遠のマドンナ。自分…

  • 女神

    火の国のブルース 以前、杉本と行った新市街の青い部屋に和弘はしばしば行くようになった。もちろん浜村純子に会うためである。バーのママ井上恭子も 和弘には優しかった。

  • 浜村純子

    友は言った、このまま死ぬのは嫌だと。その言葉を聞いて僕は自分の小説を公開しょうと思った。何もせずにこの世を去っていくのもいいけれど 何か残していきたいと思うのは、人生と言うものが神秘的で、表現せずにはいられない重みとたえず苦悩を与えるからである。 火の国のブルース 以前行った新市街にあるバー「青い部屋」に和弘はしばしば行くようになった。もちろん浜村純子に会うためである。…

  • 浜村純子

    郵便局の2階の廊下を奥村と一緒にワックスを和弘が塗っているとき、常務がやってきた。 不機嫌な顔をして「1階のワックス、だれが塗った?」と聞いた。 「僕です」と和弘は答えた。 「まだらになって駄目だ、これでは金はもらえないよ」と言うと、いきなりげんこつで和弘の頭を殴った。 何も暴力を振るわなくてもと和弘は思った。 仕事には不満があって、好きにはなれなかった。女の優しさが欲しいと思った。母性愛を求め…

  • 高速道路を走る

    八代、人吉方面に出張するときは、ライトバンに乗って高速道路を走るのだが、この襤褸車は走るたびに横のドアが開くのである。 和弘は必死に開くドアを押さえながら乗っていた。 「あの野郎、俺たちを殺すつもりか」と奥村は一人怒っている。高速道路を走るには勇気がいる。車から転げ落ちることもありうるのである。 貧乏会社にいるといろいろ苦労する。自分の頭の中を明るくしてくれる事象というものはほとんどない。心は暗…

  • 襤褸車

    友は言った、このまま死ぬのは嫌だと。その言葉を聞いて僕は自分の小説を公開しょうと思った。三島由紀夫は自分の存在を確認するために小説を書いたと言う人もいるが、僕の場合は遺書的な要素が強い。 火の国のブルース 妾になる女は根性が悪いと和弘は思った。社長も本妻と別れてこの女を正式に妻と向かえたならば、この女も皮肉れた態度は取らなかったと思う。 妾になった女たちの冷…

  • 友は言った、このまま死ぬのは嫌だと。その言葉を聞いて僕は自分の小説を公開しょうと思った。三島由紀夫は自分の存在を確認するために小説を書いたと言う人もいるが、僕の場合は遺書的な要素が強い。 火の国のブルース この妾になった女たちは威張っていて和弘たちには口調は命令調である。常務の妾は和弘を捕まえていつも説教する。まともな人間とは思ってないようである。嫌な記憶とし…

  • 常務川口

    友は言った、このまま死ぬのは嫌だと。その言葉を聞いて自分の小説を公開しょうと僕は思った。三島由紀夫は自分の存在を確認するために小説を書いたと言う人がいるが、僕の場合は遺書的な要素が強い。 火の国のブルース 常務は清掃の国家資格を持っていて、ベテランの感じがするのだが、実際は凄く下手でお客からよくクレームが来た。木田は常務の川口と一緒に仕事をするのを嫌がった。西里の老…

  • 社長

    この会社の社長藤本は京都の一流の大学を出ていて頭は切れるのだが、女癖が悪く、会社の女事務員に手を出して妾にして水前寺のマンションに住ませていた。本妻は保田窪の自宅に住んでいた。本妻は藤本が女事務員を妾にして水前寺のマンションに住ませていることは知っていた。 不愉快ではあったが、どうしょうもなく諦めているようだった。本妻の弟がこの会社の常務川口である。

  • 絶壁の上

    木田の絶望的な気持ちは和弘にはよく解った。和弘も同じ立場だった。安月給でこき使われ明日も未来もなかった。 学歴もなく特殊な技能を持たない人間は、日本の社会の底辺で暗所の中をゴキブリのようにうごめきながら生きていかねばならない。 木田の苦しみは自分の苦しみだと和弘は思う。絶壁の上に立っているのだ。未来なんかあるはずもなかった。 前途には暗い怒涛の海が広がっているだけである。

  • 木田

    「何かいい仕事ないかな」と木田は口癖のように言う。 「なかなか今は、ないでしょう」 「パソコンで稼ぐ方法ないかなといろいろ捜すのだが、いいのはないね」 「パソコンでは無理でしょう」 「いいや稼いでいる人はいるのだが、僕には難しすぎてね。僕には向かないね」 木田は今の日本に絶望していて、その表情は暗く悲しげである。

  • 敗北者

    10年間、大学で清掃員として働いたが、楽しいことは何もなかったと木田は言う。プロとしてのプライドはなかったと言う。 自分は人間の屑だと思っていたそうである。仕事は抜群に良くできたのだが。 木田の後ろ姿は猫背で、それは異様なくらい猫背で、病的な感じがするほどである。精神が病んでいたのかもしれない。 考え方を変えれば生き方も変わったのだろうけど。敗北者と信じていたので、その心は惨めで暗かった。

  • 大学教授の弁当

    警察、郵便局、自衛隊関係は清掃員には大変厳しい。大学もあまり良くないと木田は言う。大学は差別意識が強く、教授は清掃員を二段くらい下に見ているようだと木田は言う。向こうから話しかけるということはないし、無視されていると言う。あからさまに清掃員を嫌う教授もいると言う。 大学をきれいにしているのは清掃員なのだから感謝すべきなのだが。 中には優しい人もいて、特に教授の秘書の女性は教授が食べなかった弁当を…

  • プロの仕事

    清掃と言ってもいろいろあつて、ビル竣工仕上げ清掃もその一つである。カッターを使ってドア―を包んでいたナイロンを切ったり、手すりを保護しているプラチックの袋を斬ったりするのだが、傷を入れたら大変である。階段についているコンクリートの塊を削り取ったりする。 ビルの竣工仕上げ清掃は繊細なテクニックが必要で、荒っぽい仕上げは許されない。どちらかと言えば、土工がやる仕事であって清掃員がやるような仕事ではな…

  • 銀行

    火の国のブルース 何度か木田について和弘は銀行へ掃除に行ったが、確かに銀行は感じがいい。仕事中に邪魔をしたりしないし、現場の中に入ったりしない。指図もしない。こちらまかせである。好感が持てる。。木田が喜ぶはずである。 掃除と言うと主婦の掃除を連想するかもしれないが、プロの掃除は全然違う。主婦の掃除は軽作業だがプロのそれは重労働である。 プロのそれは土工の仕事にも似ている。たとえば金庫の下を洗…

  • 木田と言う男

    火の国のブルース ただ木田はこの仕事を嫌っていた。早く辞めたいと言っていた。仕事先からいろいろ言われるし、仕事はきっいし、人から馬鹿にされていると思っていたようである。特に郵便局、警察、自衛隊関係はうるさく、よっほどきれいな仕事をしないと文句が来た。本人には直接言わないが、部長や常務が怒られるので始末が悪い。部長や常務からいつも怒られていたので、小さくなると言うか、萎縮していたようである…

  • 木田のこと

    主任や部長や常務や社長の厳しい視線に耐えねばならず、お客も絶えず見ているから神経の休まる暇がない。社員は30名いるけれども 実際に仕事を一緒にするのは4,5人である。その中でも下関から来ている木田とは親しくなった。 年齢は60歳に近いが小柄で仕事はよくできた。木田はこの仕事の基礎から和弘に親切に教えた。和弘の分からないことは分かるまで教えた。 ありがたい先生である。おかげで和弘は仕事を覚えたし、その腕…

  • 閉店

    火の国のブルース 悩もうと悩むまいと時間は無常に去っていく。店の閉店はあっという間にやってきた。退職金はO円である。失業保険はもらえたのだが 清掃会社が急ぐので8月にはそこで和弘は働いた。軽作業と杉本は言ったが、実際は軽作業ではなく仕事内容はかなりきっかった。 掃除だけなら簡単だが、掃除の前の準備が大変であった。机、いす、テーブル、本棚、ゴムの木、金庫まで動かさね…

  • 仕事

    清掃は嫌いで、特にトイレの掃除は苦手である。会社の事務所なんか人が沢山いるから、その人たちの前で掃除をするのは恥ずかしい気がする。自分に出来るだろうかと心配になる。修業と考えるなら悪くないが自分の仕事となると二の足を踏む。 かといって熊本は東京に比べて職種が少ないので仕事選ぶと言う境遇にはない。理想の仕事なんてものは自分でつくるしかないのである。 現実は厳しく贅沢を言っている暇はない。 人夫…

  • 閉店

    時の流れと共に幸せと言うものが崩れていくこの人生というものに和弘は嫌悪を持つ。生活の安定を求めてもそれは長くは続かない。 それが現実と言うものだ。豊かな生活を求めても最後にやってくるのは深い悲しみと虚しさである。 その後専務から閉店の話があって、福岡の支店で若干名雇うから希望者は申し出るようにと言う。 福岡へ行く気はなかったから和弘は熊本で次の仕事を探せねばならなかった。 杉本が和弘の事を心配…

  • 閉店

    勤めている会社は大手の家電量販店に吸収され、解雇こそ逃れたが、1990年代のバブル経済崩壊後は業績は悪化の一路をたどっていった。 5月になったある日、以前は店長で今は主任の杉本が和弘を休憩室に呼んで厳しい表情で、「この店は7月に閉店することに決まったよ。就職先を決めておくんだな」と言った。 「本当ですか?」と和弘が驚いて問い質すと、「本当だ。専務が今朝、そう言った」と言って寂しく杉本は笑った。それは苦…

  • 堀尾と言う男

    友は言った、このまま死ぬのは嫌だと。その言葉を聞いて僕は自分の小説を公開しょうと思った。友達の気持ちは僕の気持でもあったのである。 小説を書くのは自分の人生を表現したいと言う気持ちが非常に強いのだが、まるで遺書を書いているような気持もあるのである。 火の国のブルース 大体、この火の国文芸の例会はこんな内容の、こんな調子で話が進んでゆく。堀尾に出会ってから和弘は強い影響を…

  • 三島由紀夫

    友は言った、このまま死ぬのは嫌だと。その言葉を聞いて僕は自分の小説を公開しょうと思った。友達の気持ちは同時に自分の気持ちだったから。 火の国のブルース 「1968年10月に祖国防衛隊から楯の会を三島は作るわけですが、心情的にはよく解りますよ。国を思う気持ちは非常に強かったと思いますよ」 と小田は貧乏揺すりをしながら前かがみになって言う。 「自衛隊…

  • 三島由紀夫

    「三島は自衛隊を二つに分けるべきだと言っていますが面白い考え方だと思います。国土防衛軍と国連警察予備軍の二つですが。 国土防衛軍は間接的な侵略に対して戦う軍隊。国際警察予備軍は国際平和のために戦う軍隊です。自衛隊をよく見ていると思いますよ。 自衛隊をアメリカの傭兵のように考えている人もいますが、国土防衛軍はアメリカのための軍隊ではない。日本への侵略のために戦う軍隊と言ってもいい。スイスの民兵制度…

  • 三島由紀夫

    友は言った、このまま死ぬのは嫌だと。その言葉を聞いて僕は自分の小説を公開しょうと思った。友達の言葉は僕の気持でもあったから。 火の国のブールス 「金閣寺の溝口の美は敵だと言う言葉はニヒルな響きがあるのだが。ふしぎな顔が現れて私を戦慄させた。入り際にある金閣寺の模型の硝子のケースに、燐寸の火をかざした私の顔が映っていたのである。これは上手な表現だと思うね…

  • 三島由紀夫

  • 三島由紀夫

    友は言った、このまま死ぬのは嫌だと。その言葉を聞いて僕は自分の小説を公開しょうと思った。友達の気持は同時に僕の気持でもあったから でもあったから。 火の国のブルース 「ニヒリストだったんですか?」 「ニヒリストと言えばニヒリストなんだろうね。三島は太宰治を嫌っていたが、金閣寺を読むとニヒリズムを感じるね。 太宰のニヒリズムとは異質なものを感じるけどね。美は怨…

  • 三島由紀夫

    友は言った、このまま死ぬのは嫌だと。友のその言葉を聞いて僕は自分の小説を公開しょうと思った。友達の気持は同時に僕の気持だったからである。 火の国のブルース 「鏡子の家で俊吉、夏雄、清一郎、収にしても、三島の分身だと思うけど、その分析力は凄いと思いました。良く自分を見つめていると。 頭の良さを感じますよ」と山川。 「女を描くのは上手だね。金光教などが出てくるのだ…

  • 三島由紀夫

    友達が言った、このまま死ぬのは嫌だと。友達のその言葉を聞いて僕は自分の小説を公開しょうと思った。友達の気持は同時に僕の気持でもあったから。 火の国のブルース 「三島由紀夫には作家として恵まれていたわけですね。と山川。 「ただ小説は劇的すぎるような気がするね。いかにも作られた感じがするね」と堀尾。 「褌一本の裸体に新治はなるのですが、あれは何か意味があるのでしょうか。憂国と言う…

  • 文学的才能

    友達が言った、このまま死ぬのは嫌だと。それを聞いて僕は自分の小説を公開することに決めた。友達の言葉は同時に僕の気持ちだっからである。 火の国のブルース 白いブラウスの上にピンクのカーデイガンを羽織っている。「潮騒は上手な小説だよ。新治にしても初江にしてもとみにしても宮田照吉にしても安夫にしても存在感があるよ。人間が良く描かれているよ。作者としての洞察力は鋭いね…

  • 小田と言う男

    下腹が出ていて肥えていて顔はひし形で、いかにも青果市場の会社の社員と言う感じである。 文學をやっているとはとても思えない。文学青年の繊細さは感じない。歴史ものが好きだそうだが、小説はかなり読んでいる。 黄色のポロシャツに茶色のブルドンと言う出で立ちである。 バナナのたたき売りが得意だそうである。この男のバナナのたたき売りを一度見たいものだと和弘は思った。 「三島由紀夫の潮騒は初恋の初々しさとほろ…

  • 三島由紀夫

    「同性愛ですか?」と山川はけげんな顔をする。 「仮面の告白にしても禁色にしても美徳のよろめきの節子にしてもそう。根底に同性愛があるんんだよ。節子なんて普通の男では描き出せない 女性像なんだよ。節子は男色家の視点がとらえた女性像なんだよ」と堀尾。 「禁色は読んでもよくわからないというか、男の心理としては首をかしげたくなるというか、変な気分です」と山川。 「三島の午後の曳航など読むと、女性が華麗に…

  • 堀尾正治

    和弘が喫茶店の2階の個室に行くと、堀尾が立ち上がりにこにこして迎えてくれた。 ネビ―ブルのスーツ、首にストールを巻いている。なかなかのお洒落さんである。ストールもミラノ巻きと言って複雑に見えるが、巻き方は簡単である。 「小説など書いたことがないのですが」と和弘が言うと。「大いに歓迎するよ。部員が減って困っていたんだ」と堀尾は答える。 定例会と言っても話す内容は小説の読後感想会のようなものである…

  • 堀尾正治

    編集主幹は堀尾正治、会社の社長である。月一回の定例会、半年に一回の文芸雑誌の発行。 上通りの喫茶店の2階で定例会は開かれていた。主幹の他に3人の同人がいる。一人は中学校の教師で、もう一人は女性で大学の事務員。 最後は青果市場で働いている男。主幹の堀尾は45歳である。

  • 火の国文芸

    心の中は暗く虚しさを感じていた。生きる意味が解らず暗いトンネルの中にいるような感じを和弘は抱いていた。 そんな時、新聞のコラムで見た、火の国文芸と言う文芸雑誌に興味を覚えた。 文學でもやってみるか、文学をやれば何か人生の闇の中で灯火のようなものを見出すかもしれないと思った。

  • 浜村純子

    美しい唇、ピラミッドのように尖った乳房、外国人のように高い鼻。異性の美しい肉体の中に崇高な愛を、永遠の優しさを求めた。 浜村純子が自分と同じように煩悩の泥沼に落ち込み、将来に怯え呻吟している魂とはとても思えなかったのである。 純子に聖母のような優しさと愛を求めたのだから滑稽と言えば滑稽である。純子と一緒になれば幸福に生活できると和弘は夢見たのである。 この幻影の人生の中で、しかしながら純子には…

  • 暖かい家庭

    給料は安くなったとはいえ、遅配することもなく月末には入ってきたので経済的な不安はなかったが、心の中では寂しさの風が激しく吹いていた。このまま一人でいることは耐え難いものであった。あったかい家庭が欲しいと和弘は思った。異性を求めた。熱烈に。 杉本と一緒に行った青い部屋の浜村純子の事を時々思い出した。純子は和弘にとってマドンナであった。

  • 吸収合併

    和弘の会社も倒産こそしなかったが、大手の家電量販店に吸収合併された。以前と比べると待遇はかなり悪くなったが、首にならなかっただけで儲けものだよと杉本は言う。 前の会社では仲間意識と言うものがあって、誕生日には誕生会などもやって和気あいあいだったのだが、そうした暖かいムードはなくなっていった。店長も東京から赴任してきて、会話もほとんどなかった。お客第一主義ではなく、儲け第一主義であったから、成果が…

  • ニコニコドー

    また熊本のスーパーマーケットチエーンの中核であったニコニコドーが倒産した。倒産した後も不動産管理だけが継続したが2007年には消滅した。 熊本の繁華街にあった寿屋のお店にはたくさんのお客が出入りしていたし、繁盛しているというイメージがあったから、寿屋の倒産は納得のいくものではなかった。ニコニコドーも運動部を持ち選手たちが活躍していたから、その消滅は遺憾である。 ニコニコドーのロゴマーク入りの看板は有…

  • バルブの崩壊

    家電販売店に勤めてから店の経営は比較的安定していたのである。しかしながら1990年代のバルブ経済崩壊後、家電は売れなくなったのである。 急激な落ち込みであった。店の中の雰囲気も悪くなった。いつ首になるか分からないような状況になってきたのである。 1990年初頭のバルブ経済崩壊後、失われた20年と言われるほど日本経済は危ない橋を渡ってきたのである。一人当たりのGDPも下がり,第4位だった国際通貨の座も中国に奪わ…

  • 杉本と言う男

    焼肉をすすめながら杉本は焼酒をうまそうに飲む。焼酒を飲むとき、その表情はやわらぎ仏の杉本になる。 職場では店長としてピリピリしているが、焼酒をのんでいるときの表情は本当に幸せそうである。 そんな杉本を見て場所によってこんなにも変わるものかと和弘は驚く。本来は優しく童顔で、それが杉本の本質なのかもしれない。 width="88" height="31" border="0" alt="にほんブログ村 小説ブログへ" /&gt;

  • 肥後の女

    2時間ほど青い部屋で過ごして、杉本と和弘は、下通リの焼肉店に移動する。焼肉は杉本の好物で、焼肉を食べているときは極楽だよと杉本は言う。焼肉をうまそうに食べながら、「さっきの女、どう思う?」と和弘に杉本は聞く。 「美人ですね」 「そうだろう。浜村純子と言って御船の農家の娘だよ。昼間は事務員をやっていて夜はあそこでバイトしているんだ。高速道路建設で農地を取られ、大金が入り、今では億万長者だよ。土地成…

  • チークダンス

    杉本と純子はブルースを踊り始めた。杉本は右手を外して純子の腰に手をやり、純子の尻を撫で始めた。 ブルースではなくチークダンスである。いやらしいことをするなと和弘はむっとした。 自分のスキな女の尻を触るなんてけしからんと思った。激しい嫉妬心が渦巻く。 二人は夫婦のような睦まじさで踊っている。和弘の心は穏やかではない。

  • スコッチウイスキー

    「最近、スコッチウイスキーもまずくなってきたような感じがするよ」と杉本。 「そうですか」 国産のウイスキ―の方が旨いよと杉本は言う。日本製を馬鹿にしてはいけないよ、今はスコッチを超えているよと言う。 杉本は石原裕次郎が好きで、裕次郎の口笛が聞こえる港町を歌う。 ジーンフィズが飲みたいと杉本は言う。純子は炭酸にレモンを加えてジーンフィズをつくる。 杉本は純子を呼んで、ダンスをする。

  • ミニスカート

    「歌でも歌おう」と言って杉本と和弘はカラオケ席に移動する。水割りを純子は2つ持ってきた。 テーブルの上に水割りのグラスを置くとき、純子はしゃがんだ。しやがんだ時に純子の股の間からピンクのパンティーが見えた。 和弘はどきりとした。偶然ではなく意図的にしたのだが、うぶな和弘は動揺した。本当にその刹那、この女が欲しいと和弘は思った。

  • 理想の女性

    自分が探していたのはこの女性ではなかったのかと和弘は思った。夢の人生の中にあって夢ではない、そんな実在感がある女性であった。 欲しいと思った。寂しい自分の中に彼女が入ってきてくれるなら、自分の生活は華やぐだろうと思った。 俺にも幸せになる権利がある。今まで荒んだ生活をしてきたが、もうそろそろ暗い孤独な生活からおさらばしたいと和弘は思った。 こんな肯定的な気持ちになったのは初めてだった。浜村純子の…

  • 浜村純子

    その若い女性の胸元を見て和弘はドキリとする。乳房がその紫のシャツから飛び出しそうである。 ピラミッドのように突き出ているのである。美しい乳房なんだろうなと和弘は想像する。 口元が上向きにしまっていてオレンジ色の口紅がなまめかしい。目は大きい方である。眉は薄く描いたように美しい。 鼻の形が外人のように高い。耳元で小さなダイヤのイヤリングがきらりきらりと輝く。 名前は浜村純子。当年26歳である。 …

  • 浜村純子

    カウンターの前に杉本と和弘は座った。杉本はスコッチウイスキ―をキープしていて、「ジョニーウォーカーで水割り」と若い女性に言う。 美しい黒髪で後ろは団子のように丸めていてピンクのリボンで結んでいる。豊かなつやのある黒髪である。 「きれいだな」と和弘は思った。

  • 浜村純子

    ドアは白と黒の太い縦の線が入っている。ドアを開けるとすぐカウンターが飛び込んできた。 壁には青い壁紙が張り巡らされている。カウンタ―の中で紫のシャツを着た若い女性がシエーカーを振っていた。 40歳くらいの小太りしたママが「いらっしゃい」と言った。 栗毛色の髪で右目の眉が隠れるほど前髪が垂れている。実際の年齢は47歳で名前は井上恭子と言う。

  • 美しい女性

    ある日、杉本がにやにやしながら和弘のところにやってきて、「最近良い店を見つけたよ」と言う。 「どこですか?」と和弘は聞く。 「新市街だ。行ってみるかい」 「ええ」と和弘は答える。 店長杉本の軽自動車で新市街へ。新市街は熊本の繁華街である。 賑やかな通りの11階建てのビルの6階に杉本が推薦するバー「青い部屋」があった。

  • 新市街へ

    この世の中では幸せは長く続かないと言うことが和弘には面白くなかったのである。 まるで映画のように人生の場面が一瞬、一瞬変わっていく。幸せの瞬間も長くは続かない。生まれては消えていく、泡のように。 無常の人生に義憤のようなものを和弘は感じていた。 人生に嫌な感じをもっているのだから何をやってもうまくいかなかった。お見合いをしてもうまくいかないのはそうした考え方がブレーキをかけていたのである。 …

  • 無常の人生

    しかし、その最大の障害は経済的な問題である。和弘の給料では相手の女性を幸せにすることはできなかった。 共稼ぎと言う手もあるが、将来に希望が持てなかった。けれども恋愛に対して憧れがあって理想の女性を探していた。 何度かお見合いをしてうまくいかなかったのは経済的問題が一番だが、それからもう一つ言えることは和弘の人生観である。 平家物語にあるような無常感と言うものがあって、驕り高ぶる者もただの春の夜…

  • 明るい家庭

    その陽気さは家庭が旨く行っている証拠でもある。恐らくは素敵な奥さんがいるのだろう。 家庭が明るくなければ杉本の表情や言葉は暗くなるはずである。そんな意味では和弘は杉本がうらやましいのである。 和弘の年齢から考えるなら子供のひとりか2人はいていいはずだし、今も独身であるのは世間的に見ておかしいのである。 何度かお見合いをしたのだが、どうもしっくりくる女性には会えなかった。

  • 天然パーマ

    杉本は40歳、5歳になる男の子がいる。和弘より6歳上である。杉本の髪形は独特で後ろの方がパーマをかけたようになっている。 もちろん天然パーマなんだが後ろから見ると剽軽に見える。

  • 店長杉本

    この会社の店長杉本栄治とは仲が良かった。ウマが合うと言うか、杉本と話をしていると面白いのである。 若い頃、上野で土方をしていたとか、帝国ホテルでコックをしていたとか、100円ショツプを経営して失敗したとか、本人は真剣なんだろうが 何か漫画的な面白さが生き方にあって、思わず和弘は笑ってしまうのである。

  • バブル経済

    和弘は呑気だった。まるで永遠の繁栄の流れの中に身を任せているような感じであった。それが1990年代、バブルがはじけると売り上げは急激に落ち込み、家電は売れなくなったのである。明るかった会社の空気に黒い霧が流れ始めた。 今まで明るかった会社の雰囲気がギスギスしたものに変わったのである。

  • 家電量販店

    和弘は熊本の繁華街にある家電量販店に勤務している。朝8時から夕方の5時までと正午から夜の8時までの2交代制である。 じっと立っていないといけないが、他の肉体労働より楽である。お客さんの接待と言っても、店に来るお客さん相手だから営業の難しさはない。 外に出ての営業に比べれば遙かに楽である。賞与もあるし、休日も取れるので労働条件としては悪くない。 売り上げも順調だったし、というのも日本経済のバルブがはじ…

  • 熊本の街

    熊本が自分に冷たいと言うわけではない。熊本の人たちは優しいし、親切だし、人を差別したりしない。 けれどこの街を歩いているときに、ここは自分の故郷ではないと言う風な違和感がある。まるで幻影の街を歩いているような妙に寂しい感覚である。現実には今と言う時は存在しているのだが、時がたつと今は没却のかなたに行ってしまう。 今と言う時は存在しているのだが、時と共にすべては消えてしまう。その虚しさが嫌だと和弘…

  • 東京弁

    大分の方言は東北の人のようになまりが強くないので標準語に化けるのはそんなに難しくないのである。 和弘は東京に出て大分弁をしゃべって馬鹿にされたので、必死になって東京弁を覚えた。東京弁を覚えるのにそんなに時間はかからなかったように思う。 熊本に住んでいながら熊本弁が喋れない。東京弁が喋れても東京人にはなれない。俺はいったいどこの人間なんだろう。 熊本の街を歩いているときに異邦人のような孤独を強く和…

  • 熊本弁

    けれど和弘は熊本弁は下手である。こればかりは上手にしゃべれない。和弘が熊本弁を使うと、「あんた、どこから来たの」とよく地元の人から聞き返された。和弘は同じ九州の出身だが熊本弁と大分弁ではかなり違う。熊本に生まれ熊本で育った人の言葉は深く、独特でとても他県の人がまねできるものではない。まねしたとしてもどこかおかしい。

  • 島崎周辺

    東京にいるときは、熊本って熊が出るのじゃないのと東京人に揶揄われたことがある。それほどの田舎ではない。 山に入れば猪くらいは出没するかもしれない。熊本の西、島崎の山の近くにはマムシがいると言う。石神山の展望台の近くでマムシを和弘は見たことがある。この辺で猪が出没したと言う話も和弘は聞いたことがある。 島崎には美術館もあって静かで住みやすい住宅地である。

  • マムシ

    東京のように人であふれるということもなく、騒音も少ない。繁華街に出ると多少は人に出会うけれど、苦痛を感じるほどのものでもない。 熊本市周辺には田園が広がっているし農家も多く、どことなく田舎めいているところが和弘は気に入っているのである。

  • 森の都

    熊本の田園風景は美しいし、のんびりしていて長閑である。森の都といわれるだけあって緑が多く、空気もきれいだし、物価も大都会に比べて安く生活はしやすい。空港もあるし、港もあるし、近くには大きなスーパーマーケットもある。 県立劇場もあって一流のオーケストラの演奏も聞くことが出来る。文化的には和弘は不自由してないと思う。

  • 田舎が好き

    真冬に泳ぐのは変わった人間なんだろうが、プールが空いているので会社の休みの月曜日には必ず泳ぐようにしているのである。 ただ7月、8月には和弘は行かない。混むからである。混むところは嫌いである。 大都会が嫌いで東京の会社を辞めて熊本に来たのもラッシュがないからである。混まないと言うことは精神的にも肉体的にも非常に良いと和弘は思う。

  • 貧しい昼食

    読みかけの本を広げてみたが、すぐ眠くなり本を放り出してベツトの上で大の字になって和弘は眠った。 午後一時に目を覚まし、近くのスーパーマーケットでコーヒー缶とパンを買いに行く。それが和弘の昼食である。 昼食を済ませると近くの健康センターの温水プールで泳ぐ。 泳ぐのはあまり好きではないが、コレストロールの値が高く、糖尿病予防のために通っているのである。 糖尿病予防には運動が効果あると聞いたからで…

  • 三畳の書斎

    石本和弘は大きな欠伸を一つして窓を閉め、書斎に戻った。書斎と言っても三畳の部屋に座り机を一つだけ置いてあるだけの貧しい書斎である。 読みかけの本を広げてみたが、すぐ眠くなり本を放り出しベツトの上で大の字になって眠った。

  • 江津湖より

    僕の友達がこのまま死ぬのは嫌だと言った。その言葉を聞いて僕は自分の小説を公開しょうと思った。友達の言葉は同時に自分の気持でもあったのである。 火の国のブルース 俵山連山の向こうに阿蘇山が顔を出している。リンゴの上の部分のような恰好をしている。大火山阿蘇を連想させるものではない。 ここでは阿蘇の雄大さ美しさは伝わってこない。

  • 火の国のブルース、

    くまもとよ、くまもとよ 九州の愛よ、その心よ、流れていく旋律はブルース この憂愁はどこから来るのか、この悲しみはどこからくるのか 生きていくことの哀しさよ、その悲しみよ ああ、美しい森の都よ、美しい街よ くまもとよ、くまもとよ、 今一度、静かな平和な永遠の都へと帰れよ、帰れ 窓ガラスを開けると二月の冷気と共に江津湖…

  • 火の国のブルース

    ある日、友達が言った。このまま死ぬのは嫌だと。それは僕の心に強く響いた。なぜか僕の小説を公開しょうと思った。 友達の思いは同時に僕の思いでもあった。

  • 無題

    ブログ王ランキングに参加中!

arrow_drop_down

ブログリーダー」を活用して、文学青年さんをフォローしませんか?

ハンドル名
文学青年さん
ブログタイトル
火の国のブルース
フォロー
火の国のブルース

にほんブログ村 カテゴリー一覧

商用