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2019/02/04

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  • 木田と言う男

    火の国のブルース ただ木田はこの仕事を嫌っていた。早く辞めたいと言っていた。仕事先からいろいろ言われるし、仕事はきっいし、人から馬鹿にされていると思っていたようである。特に郵便局、警察、自衛隊関係はうるさく、よっほどきれいな仕事をしないと文句が来た。本人には直接言わないが、部長や常務が怒られるので始末が悪い。部長や常務からいつも怒られていたので、小さくなると言うか、萎縮していたようである…

  • 木田のこと

    主任や部長や常務や社長の厳しい視線に耐えねばならず、お客も絶えず見ているから神経の休まる暇がない。社員は30名いるけれども 実際に仕事を一緒にするのは4,5人である。その中でも下関から来ている木田とは親しくなった。 年齢は60歳に近いが小柄で仕事はよくできた。木田はこの仕事の基礎から和弘に親切に教えた。和弘の分からないことは分かるまで教えた。 ありがたい先生である。おかげで和弘は仕事を覚えたし、その腕…

  • 閉店

    火の国のブルース 悩もうと悩むまいと時間は無常に去っていく。店の閉店はあっという間にやってきた。退職金はO円である。失業保険はもらえたのだが 清掃会社が急ぐので8月にはそこで和弘は働いた。軽作業と杉本は言ったが、実際は軽作業ではなく仕事内容はかなりきっかった。 掃除だけなら簡単だが、掃除の前の準備が大変であった。机、いす、テーブル、本棚、ゴムの木、金庫まで動かさね…

  • 仕事

    清掃は嫌いで、特にトイレの掃除は苦手である。会社の事務所なんか人が沢山いるから、その人たちの前で掃除をするのは恥ずかしい気がする。自分に出来るだろうかと心配になる。修業と考えるなら悪くないが自分の仕事となると二の足を踏む。 かといって熊本は東京に比べて職種が少ないので仕事選ぶと言う境遇にはない。理想の仕事なんてものは自分でつくるしかないのである。 現実は厳しく贅沢を言っている暇はない。 人夫…

  • 閉店

    時の流れと共に幸せと言うものが崩れていくこの人生というものに和弘は嫌悪を持つ。生活の安定を求めてもそれは長くは続かない。 それが現実と言うものだ。豊かな生活を求めても最後にやってくるのは深い悲しみと虚しさである。 その後専務から閉店の話があって、福岡の支店で若干名雇うから希望者は申し出るようにと言う。 福岡へ行く気はなかったから和弘は熊本で次の仕事を探せねばならなかった。 杉本が和弘の事を心配…

  • 閉店

    勤めている会社は大手の家電量販店に吸収され、解雇こそ逃れたが、1990年代のバブル経済崩壊後は業績は悪化の一路をたどっていった。 5月になったある日、以前は店長で今は主任の杉本が和弘を休憩室に呼んで厳しい表情で、「この店は7月に閉店することに決まったよ。就職先を決めておくんだな」と言った。 「本当ですか?」と和弘が驚いて問い質すと、「本当だ。専務が今朝、そう言った」と言って寂しく杉本は笑った。それは苦…

  • 堀尾と言う男

    友は言った、このまま死ぬのは嫌だと。その言葉を聞いて僕は自分の小説を公開しょうと思った。友達の気持ちは僕の気持でもあったのである。 小説を書くのは自分の人生を表現したいと言う気持ちが非常に強いのだが、まるで遺書を書いているような気持もあるのである。 火の国のブルース 大体、この火の国文芸の例会はこんな内容の、こんな調子で話が進んでゆく。堀尾に出会ってから和弘は強い影響を…

  • 三島由紀夫

    友は言った、このまま死ぬのは嫌だと。その言葉を聞いて僕は自分の小説を公開しょうと思った。友達の気持ちは同時に自分の気持ちだったから。 火の国のブルース 「1968年10月に祖国防衛隊から楯の会を三島は作るわけですが、心情的にはよく解りますよ。国を思う気持ちは非常に強かったと思いますよ」 と小田は貧乏揺すりをしながら前かがみになって言う。 「自衛隊…

  • 三島由紀夫

    「三島は自衛隊を二つに分けるべきだと言っていますが面白い考え方だと思います。国土防衛軍と国連警察予備軍の二つですが。 国土防衛軍は間接的な侵略に対して戦う軍隊。国際警察予備軍は国際平和のために戦う軍隊です。自衛隊をよく見ていると思いますよ。 自衛隊をアメリカの傭兵のように考えている人もいますが、国土防衛軍はアメリカのための軍隊ではない。日本への侵略のために戦う軍隊と言ってもいい。スイスの民兵制度…

  • 三島由紀夫

    友は言った、このまま死ぬのは嫌だと。その言葉を聞いて僕は自分の小説を公開しょうと思った。友達の言葉は僕の気持でもあったから。 火の国のブールス 「金閣寺の溝口の美は敵だと言う言葉はニヒルな響きがあるのだが。ふしぎな顔が現れて私を戦慄させた。入り際にある金閣寺の模型の硝子のケースに、燐寸の火をかざした私の顔が映っていたのである。これは上手な表現だと思うね…

  • 三島由紀夫

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