散歩をすると心が晴れやかになる。適当に歩いてるときだけは時間が持つ強迫的な様相は控えめになる。私は26年も何も成し遂げずに生きてしまった。大人になってからの数年で悟ったことだが、恐らく今の若い時期と中年になってからそして老後は割と地続きで繋がっていて気付いたらいつ死んでもおかしくないところまで来ているのだろうと思う。「もう何歳」と死ぬまで毎日思いながら生きていくのだろうけども、散歩しているときだけはそのミクロな時の流れに身を任せて自由に居る気がする。私にとって散歩は時の流れの早さを緩和させて、なんとか今という時間に目を遣らせる作用がある。 散歩はしばしば分岐する。数分後の自分が何処に居るかはそ…