概要 ある数列を考えたとき、その級数(=無限和)は無限大に発散するのか、それともある値に収束するのかを確認したい。どうすればよいか? \begin{eqnarray}\sum_{k=1}^{\infty}a_n\end{eqnarray} 結論から言えば、数列が以下の条件を満たすとき、級数はどこかの値に収束する。 \begin{eqnarray}\lim_{n \to \infty} \frac{ a_{n+1} }{ a_n } < 1\end{eqnarray} 以下の条件を満たすとき、級数は発散する。 \begin{eqnarray}\lim_{n \to \infty} \frac{ …
テイラー展開の性質 無限回微分可能な任意の関数を、ある点の近傍では下記のようなべき級数で表してよい。これをテイラー展開と呼ぶ。 \begin{eqnarray}f(x)&=&f(a)+f'(a)(x-a)+\frac{1}{2!} f''(a)(x-a)^2+\frac{1}{3!}f'''(a)(x-a)^3+\cdots\\&=& \sum_{k=0}^{\infty}\frac{f^{(k)}(a)}{k!}(x-a)^k\end{eqnarray} 以前導いた等躍度運動の式を用いて、テイラー展開の性質3つが成り立つ理由を説明する。 色々な関数をの無限べき級数で表してもよい。 項の係数は…
等加速度運動 以前、空気抵抗を無視した自由落下運動、すなわち等加速度運動について書いた。 例えば宇宙空間でロケットを操縦しているとき、フットペダルを一定量踏めば、ブースターが一定の推力を発揮し、ロケットはすなわちの加速度で等加速度運動するだろう。 等躍度運動 しかし、実際にはフットペダルをいきなり一定量踏むのではなく、徐々に踏み込んでいくことになる。その間、推力は増加していくので加速度も一定にはならず、やはり一定の変化率で増加していく。 加速度が一定の割合で時間変化していく様子を微分方程式で表す。この比例定数、すなわち加速度の時間変化率を躍度(jerk)と言い、と書く。 \begin{equa…
三平方の定理(ピタゴラスの定理)を証明する。 すなわち、上図のような直角三角形を考えたとき、 \begin{equation}a^2+b^2=c^2\end{equation} が成り立つことを示す。 証明 合同な直角三角形を下図のように4つ配置した場合を考える。 ここで大きな四角形は、明らかに四辺の長さがの正方形である。 また白い小さな四角形は、四辺の長さが、四隅の角が垂直でない2角の和 であるので、やはり正方形である。 「大きな正方形の面積」は、「小さな正方形の面積と直角三角形4つの面積の和」に等しいので、以下の等式が成り立つ。 \begin{eqnarray}(a+b)^2=c^2+4\…
特殊解(再掲) 前回計算した速度と位置の特殊解(で)を再度書く。 ここでは落下物の速度、は位置、は重力加速度、は時間、は空気抵抗係数、は落下物の質量、は任意定数である。いずれも上方向(重力と逆方向)をとしていることに注意。 空気抵抗なし 速度 \begin{eqnarray}v=-gt\end{eqnarray} 位置 \begin{eqnarray}x=-\frac{1}{2}gt^2\end{eqnarray} 空気抵抗あり 速度 \begin{eqnarray}v&=&\frac{mg}{k} \left[ \exp{\left(-\frac{kt}{m}\right)}-1 \righ…
これまでに導いた空気抵抗無しと有りの2つの自由落下運動を比較してみよう。導いた一般解を再度書き出す。 ここでは落下物の速度、は位置、は重力加速度、は時間、は空気抵抗係数、は落下物の質量、は任意定数である。いずれも上方向(重力と逆方向)をとしていることに注意。 空気抵抗なしの自由落下 一般解 前回求めた一般解を再掲する。 速度 \begin{eqnarray}v=-gt+v_0 \tag{1}\end{eqnarray} 位置 \begin{eqnarray}x=-\frac{1}{2}gt^2+v_0t+x_0 \tag{2}\end{eqnarray} 特殊解 初期値を代入して特殊解を作る。…
速度の一般解(再掲) 前回、空気抵抗があるときの自由落下速度の一般解を求めた。 \begin{equation}v=C_1\exp{\left(-\frac{kt}{m}\right)}-\frac{mg}{k}\end{equation} ここでは任意定数、は空気抵抗係数、は時間、は落下する物体の質量、は重力加速度であった。 位置の一般解 速度の一般解の両辺をでさらに積分し、位置の一般解を求めることができる。 \begin{eqnarray}\int v dt&=&\int C_1\exp{\left(-\frac{kt}{m}\right)}dt-\int \frac{mg}{k} dt\…
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