物体が落下する時、どのような速度でどのような軌道をたどるかを微分方程式から導く。空気抵抗なしバージョンは以前やったので、今回はありバージョンを計算する。 まずは運動方程式を書く。物体の質量を、物体の加速度を、物体に働く力をとおく。 \begin{eqnarray}ma=f\end{eqnarray} 物体には重力による引力と空気抵抗が働くとする。重力加速度をとすると、上方向をとして引力はである。空気抵抗力は速度に比例して強くなり、その比例係数をと置く。これらを右辺のに代入する。 \begin{eqnarray}ma&=&-mg-kv\\\end{eqnarray} 空気抵抗力はの反対向きに働く…
物体が落下する時、どのような速度でどのような軌道をたどるかを微分方程式から導く。今回は空気抵抗を無視することにする。 まずは運動方程式を書く。物体の質量を、物体の加速度を、物体に働く力をとおく。 \begin{eqnarray}ma=f\end{eqnarray} 物体には重力による引力だけが働くとする。重力加速度をとすると、上方向をとして引力はである。これを右辺のに代入する。 \begin{eqnarray}ma&=&-mg\\a&=&-g\end{eqnarray} 加速度は位置を時間で二回微分したものと言える。をで1回微分したものを、2回微分したものをと書こう。 \begin{eqnar…
図のように、直角三角形ABC、辺ABを直径とする半円、辺BCを直径とする半円、辺CAを直径とする半円がある。図の青い領域の面積はいくつか? ⊿ABCの面積と3つの半円の面積を計算する。 \begin{eqnarray}S_1&=&\frac{CA \times BC}{2}\\S_2&=&\frac{1}{2}\pi\left(\frac{AB}{2}\right)^2\\S_3&=&\frac{1}{2}\pi\left(\frac{BC}{2}\right)^2\\S_4&=&\frac{1}{2}\pi\left(\frac{CA}{2}\right)^2\\\end{eqnarray}…
タレスの定理の逆を証明する。 すなわち、∠Cを直角とする直角三角形ABCと、頂点ABCを通る円を考えるとき、図のように辺ABが円の直径になることを示す。 証明 辺ABの中点をPとし、点Pから∠Cに補助線を引く。 PCと平行に点Aから新たな補助線を引く。辺BCを延長し、交点をQとする。 この時PA=PCを示せば、点ABCと点Pの距離が全て等しくなるため、同一の円に乗っていることが示せる。(辺ABの中点Pが円の中心Oに等しいことが示せる) まず△CPBと△QABは2角(∠Bが共通、∠BCPと∠BQA)が等しいため相似である。その相似比はBP:BA=1:2である。 そのためBC:BQ=1:2であり、…
タレスの定理を証明する。 すなわち、図のような「直径ABに対する円周角∠C」が常に直角になることを示す。 円の中心Oから直角Cに対して補助線を引いた。 この時、辺OA、OB、そしてOCは全て半径なので同じ長さである。 そのため、△AOCと△BOCはそれぞれ二等辺三角形となる。 この時、元の⊿ABCの内角和を考える。 ∠A+∠B+∠C=180° (式1)であるが、図より、∠C=∠A+∠Bであることが明らかである。 式(1)中の∠A+∠Bを∠Cに置き換えると、が導かれる。 両辺を2で割って、タレスの定理が求められた。
薄い球殻の体積を求めたい。 球殻は、中心を同じくする大きい球と小さい球とに挟まれた領域と言えるので、大きい球の半径を、小さい球の半径をとすると、体積は以下の式で表せる。 \begin{equation}V=\frac{4}{3}\pi (r+dr)^3-\frac{4}{3}\pi r^3\end{equation} 式を展開する。 \begin{eqnarray} \require{cancel}V&=&\frac{4}{3}\pi (r+dr)^3-\frac{4}{3}\pi r^3\\&=&\frac{4}{3}\pi(\cancel{r^3}+3r^2dr+3r dr^2+dr^3)…
細い輪の面積を求めたい。 輪は、中心を同じくする大きい円と小さい円とに挟まれた領域と言えるので、大きい円の半径を、小さい円の半径をとすると、面積は以下の式で表せる。 \begin{equation}S=\pi (r+dr)^2-\pi r^2\end{equation} 式を展開する。 \begin{eqnarray} \require{cancel}S&=&\pi (\cancel{r^2}+2rdr+dr^2)-\cancel{\pi r^2}\end{eqnarray} ここで輪が細いことはが小さいことと等価である。しかしこの時、の項はさらに大幅に小さい値になるので無視できる。 \beg…
指数関数を、変数で微分したい。微分の定義に従って代入する。 \begin{equation}y'=\lim_{h \to 0}\frac{a^{x+h}-a^x}{h}\end{equation} ここから指数関数の性質を用いて式を変形していく。まず右辺をで括る。 \begin{eqnarray}y'&=&\lim_{h \to 0}\frac{a^{x}(a^h-1)}{h}\\&=&a^{x}\lim_{h \to 0}\frac{(a^h-1)}{h}\\\end{eqnarray} はに関係ないので、の外側に出せた。 つまりはに何か係数がかかった形になる。もしこの係数が1に等しければ、…
連ガチャ大爆死の確率 当たる確率1%の100連ガチャの爆死率 について以前書いた。では、当たる確率0.1%の1000連ガチャや、当たる確率0.01%の10000連ガチャの爆死率はどうなるだろうか?エクセルで計算してみる。 当たる確率1%の100連ガチャ \begin{equation}0.99^{100}=0.366\cdots\end{equation} 当たる確率0.1%の1000連ガチャ \begin{equation}0.999^{1000}=0.368\cdots\end{equation} 当たる確率0.01%の10000連ガチャ \begin{equation}0.9999^{1…
対数関数を、変数で微分したい。微分の定義に従って代入する。 \begin{equation}y'=\lim_{h \to 0} \frac{\log_{a} {(x+h)}-\log_a x}{h}\end{equation} ここから対数関数の性質を用いて式を変形していく。 \begin{eqnarray}y'&=&\lim_{h \to 0} \frac{\log_a \left( \frac{x+h}{x} \right)}{h}\\&=&\lim_{h \to 0} \frac{\log_a \left( 1+\frac{h}{x} \right)}{h}\\&=&\lim_{h \t…
ガチャ ☆5(当たり)が1%の確率で排出されるガチャを100連で回す。まあを100回引くんだから大体当たるだろう。 本当にそうだろうか?もしガチャでなくて100枚のクジならば、外れるたびに外れが減っていくので100回引けば1枚は必ず当たりである。しかしガチャでは外れても毎回外れが補充され続けるため、外れだけを引き続ける可能性もある。実際にはどれぐらいの確率になるのだろうか。 1回だけ引いて外れの確率 当たりの確率は1%なので、外れの確率はである。 大爆死(100回連続外れ)の確率 この確率を100乗したが100連続外れの確率となる。100連を回して回当たる確率をと表すことにしよう。 \begi…
例題 以下の漸化式を特性方程式を用いて解き、を閉じた式で表す。 \begin{eqnarray}a_{n+2}&=&2a_{n+1}-2a_n\\a_0&=&3\\a_1&=&5\end{eqnarray}特性方程式は以下の形になる。 \begin{eqnarray}x^2-2x+2=0\end{eqnarray} 2次関数の解の公式を用いて特性方程式を解く。 \begin{eqnarray}x&=&\frac{2\pm\sqrt{4-8}}{2}\\&=&\frac{2\pm\sqrt{-4}}{2}\\&=&1 \pm i\end{eqnarray} 特性方程式の2つの解を用いて、漸化式を…
特性方程式を用いて、フィボナッチ数列の一般項を求める。 \begin{eqnarray}F_{n+2}&=&F_{n+1}+F_{n}\\F_0&=&0\\F_1&=&1\\\end{eqnarray} 特性方程式を作るととなる。因数分解は容易でないので、解の公式にを代入する。 \begin{eqnarray}x&=&\frac{-b\pm\sqrt{b^2-4ac}}{2a}\\&=&\frac{-(-1)\pm\sqrt{(-1)^2-4\cdot1\cdot(-1)}}{2}\\&=&\frac{1\pm\sqrt{5}}{2}\\\end{eqnarray} 解が求められた。 特性方程…
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