昔むかしのその昔のお話悠々と言う男の子がいました悠々は自分が好きなことができないと廊下の壁に寄り掛って、足をバタバタとして「うー、うー、ううう」と犬が怒っているような声を出すのでしたお母さんが悠々に「お兄ちゃんだから弟におもちゃを貸して上げて」と言うと悠
ねずみの恩返し 昔むかしのその昔、日照りの続く暑い日の事じゃった畑は砂ぼこり、田んぼはひび割れそれはそれはひどい夏になってしまった田子作はため息を付くばかりで、このままでは何も収穫が出来ず、この冬は越せぬと思ったともかく、今は井戸を掘るしか無いと
子どもに胸を張れない仕事 昔むかしのその昔の話江戸に泥棒稼業の家族がいました親分がお爺さんでお婆さんと息子の茂吉の3人で泥棒稼業をやって来ました泥棒でもただの泥棒ではなくて、金持ちの家とか悪い奴からお金を盗んで来て、盗んだお金の半分は貧しい家にチ
人間になりたいカエルの願い 昔むかしのその昔の話化け物になって村人を脅かすカエルがいたこのカエルは不思議な力を持ったカエルで何にでも化けることが出来たともかく村人の嫌がる事ばかりをしておっただが、人間にだけは化けることが出来なかったある日、
十兵衛の50年間の夢 昔むかしのその昔の話ここは大きな都に通ずる通り道誰もが都に出て一旗揚げようと希望を持って通る道に一軒の茶屋があったこの茶屋に一人の若い侍が都に行く前にと一服つきたいと入って来たこの青年の名は黒田十兵衛と言う十兵衛は茶と餅
化けタヌキの仕返し 昔むかしのその昔の話旅人の常吉が峠の茶屋で団子とお茶を飲んで『ご馳走さん、旨かったよ』「ありがとうございました。お客様、ここから先は急いで旅籠に着くように行って下さいよ。ここから先は日が暮れると化け物が出ますから、気をつけて
汗かき大好き妖怪 昔むかしのその昔の話子どもの汗が大好きな妖怪がおりました夏に外で遊んで母ちゃんに「お風呂に入りなさい」と言われても、お風呂に入らない子どもがいると汗をペロペロとなめる妖怪がいるのです昔から“汗かき大好き妖怪”と言われている有名な妖怪です
絵描きの夢 昔むかしのその昔の話葛飾重之(かつしか しげゆき)という絵描きが旅をしていましたもう、日が沈みそうなので一番近くの旅籠(はたご)で泊ることにしました宿に泊って湯を浴びて上がって来ると、部屋に置いた旅費を入れた巾着が見当たりません「困っ
貧乏神の住む家昔むかしのその昔の話貧乏でどうしようも無い五郎と言う男がいました庄屋さんや近所の者達が心配してやって来ましたが、家に入るとそれはそれは余りの貧乏でビックリしました何か良い方法はないかと考えましたが思い当たりません庄屋さんが家に帰っ
黄泉の国から還った孫 昔むかしのその昔の話孫を突然に亡くした爺様がおりました爺様は毎日毎日泣きながら暮らしておったと、それを見かねた和尚さんが爺様の家に訪ねて来て「爺様、泣いてばかりおるが、大丈夫か」『放っておいてくれ。ワシは涙が涸れるまで泣くんじゃ。今
黄泉の国から還った孫 昔むかしのその昔の話孫を突然に亡くした爺様がおりました爺様は毎日毎日泣きながら暮らしておったと、それを見かねた和尚さんが爺様の家に訪ねて来て「爺様、泣いてばかりおるが、大丈夫か」『放っておいてくれ。ワシは涙が涸れるまで泣くんじゃ。今
黄泉の国から還った孫 昔むかしのその昔の話孫を突然に亡くした爺様がおりました爺様は毎日毎日泣きながら暮らしておったと、それを見かねた和尚さんが爺様の家に訪ねて来て「爺様、大丈夫か」『放っておいてくれ。ワシは涙が涸れるまで泣くんじゃ。今のワシは無限地獄の中
黄泉の国から還った孫 昔むかしのその昔の話孫を突然に亡くした爺様がおりました爺様は毎日毎日泣きながら暮らしておったと、それを見かねた和尚さんが爺様の家に訪ねて来て「爺様、大丈夫か」『放っておいてくれ。ワシは涙が涸れるまで泣くんじゃ。今のワシは
白い鳥の子 昔むかしのその昔の話ある村にお爺さんとお婆さんが住んでいました春のある日、庭の木の上に大きな白い鳥が飛んで来て巣を作りましたそれからしばらくすると大きな卵を一つ産みましたが一日は静かにたまごを温めただけで、次の日からはその大きな
桃から生まれた桃他郎 物語の序 昔むかしのその昔、お爺さんとお婆さんがおったとお爺さんは山に芝刈りに、お婆さんは川に洗濯に行きました昔むかしのその昔、お爺さんとお婆さんがおったとお婆さんは山に芝刈りに、お爺さんは川に洗濯に行きました昔むかしのその昔、お爺
寂しがり屋の河童 昔むかしのその昔の話沼のほとりに河童が棲んでおったこの河童は大層いたずら好きで沼に遊びに来る子供達によくいたずらして喜んでおった釣りをしている子供の釣り糸を引っ張って「あっ、魚が掛かった!」って子供が喜ぶと、沼の底から釣り糸を思いっ切り
伝助のもったいない湯 昔むかしのその昔の話伝助と言う男が村の外れに住んでおった伝助はさみしがり屋で賑やかな町に住みたいと思ったが、そう簡単には引っ越しはできるわけがないなんと言っても銭の掛かる話だそんなある日、一人の老僧が訪ねて来た「これから町に行きた
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昔むかしのその昔のお話悠々と言う男の子がいました悠々は自分が好きなことができないと廊下の壁に寄り掛って、足をバタバタとして「うー、うー、ううう」と犬が怒っているような声を出すのでしたお母さんが悠々に「お兄ちゃんだから弟におもちゃを貸して上げて」と言うと悠
昔むかしのその昔のお話コツコツとお金を貯めていると思われている婆さまがおりましたお金があると言われているのにいつもヨレヨレの服、骨と皮のしわくちゃの婆さまでした誰がどう見てもお金を持っている様には見えませんでも、きっと、どこかにゼニっこを隠してい
ぼくのじいちゃんはいつも庭にいて盆栽の手入れをしていますハサミでチョキチョキととこやさん針金を枝にクルクルクルと巻いたりお水を上げたり大きい鉢に植え替えたり肥料を上げたりじいちゃんの一番のお気に入りがこの黒松の盆栽、百年以上も経っている盆栽で
昔むかしのその昔のお話、ホジクリと呼ばれている子供がいました朝から晩まで鼻をほじくっていて、今日もいつもと同じようにほじくっては鼻くそを丸めて口の中に放り込んでは食べていました『あ~、おらは腹いっぱいだ』と言って、いつもの通り木陰に寄りかかり大きな
昔むかしのその昔のお話この辺りの村々では先祖代々からの古い掟(オキテ)がありました「山に近づくべからず」と言う掟何十年か前に隣の村で起きた事です今まで遊んでいた子供がどこに行ったか分からず、心配した村の大人達が子供を探し回って、とうとう掟を破ってまでも行
笑わない男昔むかしのその昔の話じゃ、生まれてから一度も笑った事が無い男がおったんじゃ村の者はその男を「笑わない男」と呼んでおった確かに顔には笑った時にできるシワが一本もなかったその代わりに眉毛と眉毛マユゲの間のシワは深くくっきりとあったんじゃ、そう
雨 女昔むかしのその昔のお話村の者から雨女と呼ばれる女がおりましたこの村の者達が大事な事をする時になると必ず姿を現しなぜか、その女が姿を現すと不思議な事に決まって大粒の雨が降るのですやがて、村の者達はその女を雨女と呼ぶようになりました雨女と呼ば
貧乏神 昔むかしのその昔のお話たいそうお金持ちの家がありました。近所からはいつもうらやましく思われていましたが、このところ、やる事なす事上手く行かず困っていました。何しろ、大事な家の仕事を頼んでもお金を落としたり、人にダマされて店の物を取られたり、
鬼の子昔むかしのその昔のお話。この村に小さな男の子が迷い込んで来ました村の人達が心配してどこの子かと集まって来ました。その子は泣くでもなく、話をすることもなく、ジーっと村の人達を見ていました「どっから来たんだ?」「歳は幾つだ?」「父ちゃん、母ち
雪ん子昔むかしのその昔のお話、それはそれは寒い寒い日で何日も何日も雪がこんこんと降り続けていたいました今夜は寒くて眠れません、貞吉が息をすると家の中でも息が白く見えて凍えそです。あまりの寒さの為に布団は息が凍り付いて真っ白になっています屋根に積もっ
鬼の角焼き昔むかしのその昔のお話。それはそれは小さな村での出来事でした。いつもは何も無い静かな村に大変な事が起ころうといていました。それは近々、満月の夜、鬼達が村を襲いに来るというのです。のんびりと暮らしていた村人達は大慌てになってしまいました。
蜘蛛の巣の糸昔むかしのそのお昔の話。森の入り口に一匹の蜘蛛が懸命に糸で巣を作っていましたそこに村の子供達が通り掛りました「あっ、こんな所に蜘蛛の巣があるぜ、気持ち悪いから切っちゃえ!」「そうだ、そうだ、気持ち悪いよ」「いやだ~本当に気持ち悪いわ。クモ
雨の種 昔むかしのその昔のお話、今年も雨が降らないで夏になってしまいました毎日が日照り続きで川の流れも無くなって、こんな時の為に造った大きな溜め池も底が見えひび割れていました村人達がつぶやきました「今年も生け贄に誰か出さ
虫になった庄屋さん 昔むかしのその昔の話、いくら働いても貧しい爺様とその孫がおったとさ歳を取った爺様は身体が弱くて働けず、この家の稼ぎ頭は孫の銀次だけだった銀次の仕事は木こりだ、朝早くから夜の遅くまで働いて今日はお金になるかと思うと庄屋さんに買いたたかれて
龍棲川リュウセイガワの鯨岩昔むかしのその昔のお話、ここは山奥にある小さな村、生活に必要な物は全て背負って、険しい谷の細い危ない道と山道を歩き下流の村まで通わなければなりませんでした。それはそれは大変な旅でしたこの崖の道を踏み外して谷に落ち、この川の濁流に飲
ぼくは爺っ子です。生まれて家に帰って来て最初にお風呂に入れてくれたのもじぃーじです。父ちゃんも母ちゃんも働いているので、保育園の送り迎えは毎日じぃーじです。だから、いつもじぃーじと一緒です。そんなある日、じぃーじが突然入院しました。ぼくはそんな事も知らな
瀬切れ、枯れた川昔むかしのその昔のお話、この年は去年から雨が全く降らない日が続き大変な年になりそうです。そんなある日「じぃーじ、大変だ。川の水が無くなっていて川底の砂や石が海まで続いているよ」「良平、それは瀬切れだ。取り残された魚をなんとかせんと魚
耳の畑昔むかしのその昔のお話。幸大と言う男がおりました。えらい働き者で畑を耕し、いい畑になって村の誰よりも大根やら白菜やらたくさん採った。ある日、幸大は耳の中でトンボが飛んでいる夢を見て目を覚ましました。でも、昼になってもやっぱり、耳の中でトンボが飛んで
いきなりジャンケン昔むかしのその昔のお話、いきなり、ジャンケンをする男の子がおったそじゃ。人さえ見れば直ぐにジャンケンをするんじゃった。村のもんはその男の子にいきなりジャンケンと名前を付けて、このいきなりジャンケンに会うと、ひっこくジャンケンをしようと言
鏡に映らない小吉昔むかしのその昔のお話、小吉は回りの誰もが自分の事に気が付いて無いのではと思いました。皆が遊んでいる時に「仲間に入れておくれよ」と言っても誰も返事をしてくれません。寂しくて、寂しくて、もう声も出せなくなりました。小吉はトボトボと歩いて
昔むかしのその昔のお話悠々と言う男の子がいました悠々は自分が好きなことができないと廊下の壁に寄り掛って、足をバタバタとして「うー、うー、ううう」と犬が怒っているような声を出すのでしたお母さんが悠々に「お兄ちゃんだから弟におもちゃを貸して上げて」と言うと悠