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平日と休日 https://sunnyweekend.hatenablog.com/

気が付いたら、つくり話のような、創作のような筆致になっていました。衝かれるように書いています。

ささら
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2018/07/08

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  • 備忘録「障害者雇用」

    障害者雇用は、雇用主が慈善的な姿勢でいると、すり減っていく。いっぽう雇用された側にとっても"限りある資源を尽くしてくれている"ことも、有り難さの裏返しにしてしんどくなる人は思うより多いだろう。そこに応えられているか不安になったり、自責の念に絡み付いてしまうことも、想像よりも沢山いるだろう。個性を伸ばすにも人的な資源がいるが、"穴の空いたバケツに水を入れる"ないしは"穴の空いたバケツなのに水を入れてくれる"状況を防ぐには、なんらかの利益……還元される実感……がなければ、きっと、遅かれ早かれ、恐ろしい"反動"が加速するかもしれない。 だから、誰もが何度も冷静に立ち止まり考えなければならない。雇用主…

  • 燐光

    昨日がこれで、今日がこれで、明日はこれ、と見立てる一方で、私は何ひとつ手を出せない。それは自然科学のようで社会学のようで哲学のようで、またそのいずれでもない。自然が緑であること、ひとつの現象が発生したこと、命があり精神があることは、たしかな言語をもって描写されるが、私たちの湧き上がる心象すら、私たちは知る由もない。そういえばあの人は元気にしているかな、と思い出し、返す刀で元気にしている予想をつける。煙は吐くごとに溶け出し青空に希釈する。青空のもとで生き続ける私たちは、おしなべて理由なくここにいる。言語は私たちの脆弱性を照射し、命に温もりを与え続ける。

  • 冬影踏みしきる

    どうも雨の日は身体にかかる重力が強まるもので、慣れっこになることなく27年もの月日が経った。そんな日の朝の山手線は1人あたりの容量が1.2倍に膨れていて、ドアの隅で圧縮袋の掛け布団みたいにくちゃくちゃになった私は、辛うじて上空を見上げた。柔く握ったティッシュみたいに間延びした雲が果てしなく広がり重なっていた。ふと、これは誰の仕業だろう、と物想いに耽ってみようとも、遅延の煽りを食ったまま、この山手線は自転車よりも遅く進む。 **************** 昨日、雪が降った。雨にしてはフワッと粒立っていて、音もなく落ちていったのを感じるや否や、無性に肌寒く思える鈍感な体温調節の機能だ。寒い、って…

  • 早稲田・篝火

    Uターンラッシュ手前の街の匂いから、冬を感じている。父の病院からやや歩くと坂を下った先に早稲田がある。日本有数の学生街も、まばらに落ち着いており、ひっそりとした住宅街の一部になっていた。 チェーンの喫茶が店を閉じるなか、歩く道中に純喫茶を見つけて入る。ストーブで暖められた店内は煤けた煙草の匂いが充満し、扉にかかる結露が湿気を生んでいた。客はまばらで、新聞を読む者、PC作業をする者と、それぞれにひとりの時間を過ごしていた。古めかしい店内には幼少期に感じた祖父母の家の匂いがした。ブレンドコーヒーが甘く苦く、舌先で転がせる温かさが心身を解す。17時をまわったあたりで日は暮れて、純喫茶の暖色蛍光灯が、…

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