「名前はまだない。」音楽家・作曲家の雑記ブログです。趣味の登山記や読書語録、日記などを書いています。
仕事柄、歌モノのメロディを創作することも多いのだが、気をつけていることがある。それは、① 歌いやすいメロディにすること。 ② しかし技巧を凝らしたものにすること。この2点の両立である。メロディのみを追えば、大変歌いやすいのだが、凝ったコード進行や仕掛けのある曲。 これが私の目指すものだ。なぜこうなのか。美しいものはシンプルであるという哲学と、感情とは複雑に絡み合ったものであるという哲学を併せた結果、このような創作パターンを編み出した。編み出した、と書いたが、もうすでにこのような考え方をしている人はいるかもしれない! あるいは見当違いの創作法かもしれない! このひねくれ者が、と罵られるかもしれな…
現在進行中の吹奏楽作品は、テーマが本当に重い。 作曲しながらも心が重くなり、幾度となく、(こんなテーマを音楽にしていいのだろうか…)と頭を抱えて悩んでしまう。 天野正道さん作曲の『おほなゐ』は阪神大震災をテーマにした作品だ。東京清和吹奏楽団 "おほなゐ〜1995/1/7 阪神淡路大震災へのオマージュ" この曲を聴き、衝撃を受け、いてもたってもいられず師に連絡したことがある。 その時、師は自分の経験と持論を語ってくれた。 昔、長崎の式典で演奏される、原爆をテーマにした吹奏楽作品を委嘱されたそうだが、「自分はそのような出来事を音楽にはできないし、してはいけないと思っています」と言い、断ったそうだ…
彼の偉大なる記録は、凡人の私にとっては、参考にならないかもしれない。 しかし、彼の偉大なる日常からは、大いに学ぶことがある。
プライベートスタジオを持つようになって、その空間をいかに仕事しやすい場所にするか、居心地のいい秘密基地に作り上げるかを考えている。男には秘密基地が必要だ。 幼い頃、公園の片隅や人様の家の駐車場の一角に壁を建て、ひどい時は学校の裏山に5メートル以上の洞窟を掘り、秘密基地を作っては敵(大人)に見つかり、撤収を余儀なくされた。 今度の基地は守り抜くつもりである。 ネットで、「DTM 部屋」「DTM 環境」「作曲 部屋」「作曲 環境」などのキーワードを検索し、環境構築の参考にしようと毎日のように眺めている。 眺めていて気づいたことがある。「DTM 部屋」「DTM 環境」と「作曲 部屋」「作曲 環境」の…
先日の記事を書いたあと、違う疑問が湧いてきた。「それならなぜ、作曲できる人とできない人がいるのか」自分の内面を掘り下げれば、音楽が湧いてくるのなら、哲学者や心理学者などが最高の作曲家ということになる。自己表現の方法にはいろいろがある。上記に挙げた職業の方々は主に言葉を通して表現するであろう。美術が得意なら絵画や彫刻、その他の職業の方や専攻している方なら、それぞれの方法で自己表現することになるだろう。作曲という行為にはある程度の音楽的素養が伴うものだと思う。 音楽体験や音楽言語への理解、また一定水準の演奏能力というものがもちろん必要であろうし、ツールがあるからこそその方法を選択するのであろう。こ…
少し作曲の手(頭)を休め、ブログを書いている。気分転換は大切である。もっとも、ブログを書くことによって作曲は完全に止まる。文章を書いている途中に、音楽が思い浮かぶことはほとんどと言っていいほどないからである。 まあサボっていると言えなくもないが、サボるのは私の勝手である。 海外のアマチュアバンドからの委嘱作品を手がけている。 吹奏楽曲だ。 以前にもブログで紹介したが、ほぼまったく進んでいなかったので、これから進めることにする。しかし、これはサボっていたわけではない。 これまでに膨大な資料を読み込み、構想を練り、発想を温めておいたのだ。設計図は目の前にあり、頭の中には場面や雰囲気で満ち溢れている…
先日、朝日作曲賞に応募した時の話。応募する前に師匠に楽譜を送り、チェックしていただいた。 A4で2ページ分くらいの、主に書式に関するアドバイスと激励のお言葉をいただいた。師匠のアドバイス通りに訂正した。 その中のひとつに「◯◯小節目はダブルシャープなどが現れ煩雑になり過ぎているので、異名同音に置き換えましょう」というものがあり、その通りに置き換え、その後ろの小節の「警告の臨時記号」を消し忘れた。本当にギリギリだったので、送った後にそれに気づき、あわてて連絡したものの訂正は認められなかった。 激しく後悔した。 まだ1次審査の結果は出ていないが、多分振るい落とされるだろう。 作曲家を名乗る者として…
「5分の曲を5分で作れる」という超人的な人が、何人かいるらしい。スゴいと思う。DAWを使えば、そんなことも可能なのだ。 実際、5分のドラムパートを5分かけて弾いたり打ち込んだりする必要がないからだ。 コピペでいけるのだ。 まさしくデジタル時代の恩恵である。実際に5分で作った5分の曲を聴いたことはないが、多分素晴らしい出来であろうと思う。尊敬しているある作曲家の方が、「慣れ最強」とおっしゃっていたが、まったくその通りである。 私もCubaseに精通してくれば、そのようになれるかもしれない。 タカタカと手早く作業できるよう、慣れていきたいものである。現代はスピードの時代である。 「早くて質の良いも…
人は見えるものに意識が行きがちだが、本当に大切なものは目に見えない。人の考え。 人の感情。 人とのつながり。 …見えないからこそ見たいものだが、見えないものは感じるしかない。 恋、愛、絆…。 このようなものはすべて目に見えず、感じるしかないし、信じるしかない。まるで音楽のようだ。 音楽は目に見えない「音」を扱う芸術である。 音符は見えるが、それが音となった時、それは見えない。 それは感じるしかない。自分の作った音楽が相手に届くのか。 それは信じるしかない。目に見えないものをどう見て、取り扱うか。 これこそ大切なことだと思っている。大切なものは見えない。人の心も音楽も然りである。 よく感じ、信じ…
朝日作曲賞(吹奏楽)に初応募してみました。作品の難易度は、中学生には少し高めかもしれませんが、3分ちょっとの作品にしては充実した内容の音楽になりました。 長く取り組んで、深めていける音楽だと自負しています。 ですが。。製本して郵送した後に、間違い(記譜ミス)を3ヶ所見つけて。。 あわてて全吹連に訂正のメール。。…ダメだこりゃ。。1回目の挑戦…オワタカナ。。 (T_T)異名同音で音符を書き換えた後に、後の小節の「警告の臨時記号」が残っていたというイージーミス。。 まあ音が間違えているとかじゃないんで、大目に見てくれるかな。。 (^◇^;)2次審査まで通過すればパート譜を送ることになるので、もし運…
3.11を決して忘れません。今もできることを。 祈ることを。
ブログを読んだり書いたりしているが、ふと自分のブログのことを考え、(こんなブログ、おもしろいのかな?)と思った。私がよく読むブログといえば、作曲やCubaseなどのTips系のブログや、登山のブログ、有名な音楽家の方のブログ、などである。 中には日常生活を面白おかしく書いている、読ませるブログもあるが、(自分のブログはどうなのかな?)と思った。 ブログというのは、やはり何かしらの役に立ったり、おもしろかったりするから読まれるのであろう。 そう考えると、私のブログは役に立つことを書いているでもない、趣味を掘り下げるでもない、生活を面白おかしく書いているでもない、とても中途半端なブログではないだろ…
本職が学校教員である私は、常に学校業務を終えたあとに、自分の音楽と向き合う。 音楽科の教諭なので、もちろん音楽には日常的に接しているが、学校業務で提起される音楽と、それ以外の音楽とを分けている。混ざり合う場合ももちろんあるが、基本的には、委嘱を受けて作曲するような仕事は、学校業務のあとに回している。そのため自分の中では、5時から作曲家と自称している。 しかし、学校業務だけでも本当に大変なので、実際にはもっと遅い時間から始めるのだが、昔あった高田純次さんのCMの印象が強烈に残っているせいで、そう呼んでいる。 昔何かの本で読んだことがある。 演奏家になれなかった者が指揮者になる。 指揮者になれなか…
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