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2018/05/04

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  • 普通の幸せ

    普通であることがどんなに幸せなことなのか、普通の人にはきっと分からないだろう。 普通であるが故にその幸せに気付かず、普通でなく優れているからこそいいのだと、そういう価値観の中にいることが苦しくなってきた。 私にとっての幸せとは、普通で何気ない平和な日常。 それはアルコール依存症に限らず、心や身体の健康を損なった人達、または今まで当たり前のようにあった物質的なものを失った人達なら、きっと誰もがこの気持ちを分かってくれるだろう。 失って初めて気付いた普通の幸せ。 そんな当たり前だった幸せが、徐々に、緩やかに、何処かへ消えてしまった。

  • 娘のこと

    私の娘にとって、何が一番いいのだろうか? 夫と離婚すること? それとも、このまま家族で一緒に暮らすこと? 彼女はアルコール依存症のいる普通でない家庭、異常な環境で育っているという割には、そんな暗い影を見せることもなく、無邪気で明るく、社交的で、いつも楽しそうで沢山の友達に囲まれ、心も見た目もまるっきりアメリカンな女の子である。 これは、夫がアルコール依存症と言えど、私も娘も、夫から身体的な酷い暴力を一度も受けたことがない、または、夫は泥酔しても暴れたりしない、ということが少しは助けになっているのかも知れない。 この際、夫の酷い暴言と意味不明に絡んで来られる精神的苦痛は、そういう身体的な暴力とそ…

  • 素面への苦しみ

    私には時々、思いもよらないイマジネーションが働く。 夫の離脱症状を待ちわびながら、この感覚が、何かに似ていることに気が付いた。 静かに「陣痛」を待つあの感覚だ。 今か今かと待ちわび、緊張し、不安になり、そして突然展開される劇的なドラマ。 今度の離脱症状は、どのくらいの時間がかかるだろうか? どのくらい苦しいだろうか? 出産が離脱症状、産みの苦しみは、シラフへの苦しみ。 産んだ後には平和で穏やかな喜びが、そして、離脱症状が終わった後にも平和で穏やかな喜びが。 神聖なる出産と、堕落した酔っぱらいの末路を一緒にしてしまい、申し訳ございません。 ただ、夫の離脱症状を待ちわびながら、ふとそんな思いが浮か…

  • Relapsed(再飲酒)

    夫の断酒が止まった。 週5日AAに参加し、そしてそのAAの帰り道、ウォッカを買ってしまった。 私はその夜、すぐに微かなその香りに気が付いたのだが、確信が持てなかった私は、それは気のせいだと思うことにした。 でもその晩の夫の寝入る姿は、飲酒時のそれと同じだった。 不自然な恰好で、床で寝転がっている夫。 そしてその次の日の夜も、夫は床で、同じ姿で寝入ってしまった。 それでも私は、夫がアルコールを飲んでいるかも知れないという可能性を考えないようにしていた。・・・というより、考えていなかった。 その日、特にアルコールの匂いに気付いたわけではなかったからだ。 AAにも行ったし、夫の様子におかしいところも…

  • 義理の継母とその元パートナー

    私に強く離婚を勧めてくるのは、義父の再婚相手、義理の継母である。 彼女は、義父とは不倫を経て、25年程交際した後に、5年前に義父と結婚している。 彼女は初婚ではあるが、事実婚だったパートナーとの間に娘をもうけている。 このパートナーは、アルコール依存症だったかどうかは分からないが、相当な酒飲みだったらしい。 ただ、私の夫より症状は軽く、目立った離脱症状はなかったらしいから、ただの酒乱オヤジだったのだろう。 義理の継母はこの元パートナーと、アルコールにまつわる数々の修羅場をくぐり抜けてきたらしい。 今はこの元パートナーも何かの病気で亡くなっているのだが、事実婚だった30年程前、今ほどカップル間の…

  • 離婚について

    夫の病気と、それによってもたらされる私の理不尽な苦労を知る数少ない私の知り合い達から、私は時折こう言われる。 「離婚した方がいいよ!」 「何で離婚しないの?」 はい、アドバイスどうもありがとうございます。 私も、もし私が彼らの立場だったら、今の私を見て、「離婚した方がいい」としか思わないだろう。 それなのに今の私の中で離婚という選択肢がないのは、私も十分、夫のアルコール依存症という病気に巻き込まれているからなのかも知れません。 でも、夫婦というのは、夫婦間にしか分からないものがあり、他人には分からない夫婦間での情、絆が存在しているものです。 どうか、「離婚した方がいい」だなんて言わないでくださ…

  • 勇気づけられるもの

    アルコール依存症は、とても厄介で絶望的にさせられる病気だ。 飲酒時の人格豹変、連続飲酒がもたらす、普通の生活ができなくなる廃人化と、離脱症状の壮絶な光景はこの世の地獄。その凄まじさは、アルコール依存症者とその家族を、精神的にも肉体的にも擦り切らせる。 何で私の夫が、何で私が、こんな理不尽な病と闘わなければならないのだろう? それも一生涯。 逃げ出したくなるような、気の遠くなるような長い時間。 もう何年も、何十年も断酒を継続されているアルコール依存症の方々、そしてそのご家族の方々には、もう本当に頭が下がる思いです。 ある種、悟りを切り開いた方々だと思っています。 そして彼らは私に希望を与えてくれ…

  • 35日の壁

    夫は週5日、AAに行き始めた。人生経験の浅い若者達が多く集まるミーティングより、自分より年上の、人生経験が豊富なメンバーがいるミーティングに好んで参加した。 そこで知り合いもできたようだ。 今の夫に必要なのは、そういう自分と同じ境遇にあり、断酒を続けている仲間の存在だ。 AAに通い始めて2週間が経った頃、夫は自信タップリにこう宣言した。 「もう大丈夫!仕事に復帰するよ!Corporate world(ビジネスの世界)に戻るよ!」 まだ断酒して2週間。 夫のこの自信は、いつも私を不安にさせる。 いちいち真に受けて喜び、結局失望させられるパターンは既に確立している。 だから私も、夫の言うことをいち…

  • 心の変化

    2018年夏、夫がAAに行き始めた。 私と娘が夏休みで10日間程日本に帰国していた間に連続飲酒を始め、離脱症状で18時間も嘔吐し続けた末での決断だったのであろう。 離脱症状から数日過ぎた頃、夫は私にこう言った。 「AAに行くよ。」 ・・・やっと来たか! 「だから前から何度も行きなさいって言ったじゃない!こんなに時間を無駄にして、あなたは本当に頑固なんだから!あなたの脳ミソは委縮してイカれてるんだから、自分の判断を信用しちゃダメだって言ったじゃない!私達のアドバイスを聞きなさいって言ったじゃない!」 そう言いたかったのをぐっと堪え、「分かった」とだけサラッと言った。 もう夫が何を言ってきても動じ…

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Hopeさん
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理不尽な病 〜アルコール依存症の夫と暮らして〜
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