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馬屋記 MAYAKI?2CVという名の古民家 https://blog.goo.ne.jp/dolphin18blue

駅屋跡の古民家2CV 自転車、バイク、車 骨董、レコード、JAZZ ワイン、日本酒、自然を楽しむ

馬屋記 MAYAKI-2CVという名の古民家
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2018/03/06

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  • 22.9.1 ニワトリ伝道師

    ニワトリの伝道師がバス停で手をふって見送ってくれた前向きの笑顔にもしかしたら玉子がとれるかもなんて甘い考えがようまぶれとる人生でもっとも大切なところで止まった時計なにがどれだけくるかわからないがなんでも、受け入れよう。が、うつくしく脈打っている一日に二回もたのしい時を告げるはず雄のニワトリうるせえだけで、役に立たん。家禽なんか残されたらどうするん?それじゃあ、これで。路線バスに乗って帰るから死んでからのことはまかせるしかない死んでいない人に22.9.1ニワトリ伝道師

  • 8月の山羊句

    8月は、とにかく草刈り。真昼間に広い水田跡を刈っていると朦朧としてくる。朝夕でも2時間が限界。汗びしょびしょになり水風呂に入る。ビールがうまい。暦のうえでは秋だが、なんとなく今の猛残暑と秋の言葉がズレてる感じがしている。なるべく季語の意味に過剰に引っぱられないよう気をつけているのだが。8月1日暑気払微かなるロゼの泡にて暑気払 8月2日炎昼炎昼を刈る落武者のエンジン音 8月3日百日草地球裏まで根を伸ばす百日草 8月4日プール水のないプールでひとり泳ぐ空 8月5日昆布透き水をカフカふかふか昆布かな 8月6日原爆の日じゃ命日は同じですね原爆の日黙祷が八時十五分を止めている 8月7日冬瓜冬瓜の巨大な無味になる願い冬瓜の地味な無意味に滲みる意味待ち受けのほんとは好きに秋立ちぬ 8月9日秋暑(しゅうしょ)すまなそに秋...8月の山羊句

  • つらなりのほつれ fray of sequence(40)市場をぎっしり

    際限のない我儘にディーゼル車が停泊している、几帳面な市場をぎっしり積んで。何も、持たない。無防備な目ん玉の、キョロキョロ以外なにも動かない午後。うっかり、接続した。農村という手段が跛行している。自分探しに夢中のマネキンがレディガガの毛皮コート着てぎくしゃく歩いてきた。際限のない我儘にディーゼル車が停泊している。几帳面な市場をぎっしり積んで。たしかに貨幣は主人を持たないが、愛人を待つ。思いつくのは役に立たないことばかり。もっと、謙虚に。相手の話をしっかり聴くことからのみ始まるのだ、愛で始まるどんな事業も。つらなりのほつれfrayofsequence(40)市場をぎっしり

  • 詩育日誌22.8.24哀歌

    くちびるがおののいているサンダルも履かず背なかを追いかけたこのポケットにひそませたナイフできょうを、生きてみる、ことにした。を、刺し殺してあげようかけどささくれだつあなたへの想いを刺殺しなければそのことばかり考えようとすることばたちをさくら貝に集めてつらくてつらくて薄いピンク爪の根元からあすを覗き見、するかのように。きまぐれが血を流している詩育日誌22.8.24哀歌

  • つらなりのほつれ fray of sequence(39)夏のドット②

    日記帳の手書き文字はいつのまにか落とし込まれる、すべて平和という悲しい現場に。青い翅の蝶のように、電子の通路で散文がはばを聞かせている、この近未来では、山羊はいるけど山鹿は括弧でくくられている。日記帳の手書き文字はすべて平和という悲しい現場にいつのまにか落とし込まれる。ところが廃墟のあいだに残った水田跡にクリの苗木を植えたら鹿にぜんぶ鹿の子餅にして食べられた。緑の風が流れてきて、これでおあいこでしょ、といって舌を舐めた。みずみずしい新芽をひとりじめにしたいうちの山羊たちが頭突きしていったので、あっ、と鹿は跳んで逃げた。画像上ではすくなくとも消去された、背中に木漏れ日の保護色ドットつけたまま。絵日記の終わりにこう付け加えておこう。きっと慌ててたんだな、秋がそこまで来てるから、と。つらなりのほつれfrayofsequence(39)夏のドット②

  • 青いイルカの夢(47)曇り空

    アイスランドの秋からとびきりの、もの悲しさどうぞ。どうなってるのかここんとこ気にするなよともだちだろ触れていてほしいビョークみたい、がまいにちの底のほうにあふれてくるいつのまにかとってもうれしいシガー・ロスもいるしはよ、逃げんと、つかまるで。柔らかくふくらみのある虚像の端から少しずつ凍結するってこごえたこころの湖面でスケートオーラヴル・アルナルズの曇り空に話しかけてみたい青いイルカの夢(47)曇り空

  • つらなりのほつれ fray of sequence(38)夏のドット

    絵日記の升目に落ちる夏の木漏れ日が鹿の背中で白いドットになる。夏休みには句読点をたのしく打とう。鹿の背中にはどうして夏休みにだけ白いドット模様が現れるのか。夏の木漏れ日が背中に落ちたから。光のなかの影は、絵日記の升目のなかに休息を徐々に充満させるための、言語に使用される記述記号の類いなのだろう。このあたりに山羊はいるけど山鹿はいないはずでしょ。最近はそうでもない。水田跡にクリの苗木を植えたら鹿にぜんぶ食べられた。芽をひとりじめにしたいうちの山羊たちが頭突きしていったので、あっ、と鹿は跳んで逃げた。背中に保護色ドットつけたまま。日記の終わりにはこう付け加えておこう。きっと慌ててたんだな、秋がそこまで来てるから。つらなりのほつれfrayofsequence(38)夏のドット

  • 詩育日誌22.8.25雨鳴き

    畑から嘴がでてきたと思ったら釣針だった夢はとても痛く刺さったままてみじかでなげやりな行きさきがわからないとにかくなるようになるとしか言えないため池に釣りに行こうとても嬉しかったしいまも嬉しい終りに近づいているゲロゲロと雨鳴き指先が透きとおった吸盤だ詩育日誌22.8.25雨鳴き

  • つらなりのほつれ fray of sequence(37)とつとつと、玉島。

    サイテーの愛でも魂を目覚めさせられる。ベテランの頸骨がとつとつと語りだした。玉島商店街のアーケードはクジラの骨だよ、とレジ打ち係の同僚がぼやいた。外に出るときその下をくぐるのだが、頸骨はいくつあるか、それをとにかくハエトリ紙(そういうあだ名のベテラン女)に訊いてみたい。いくつになってもわからないことだらけ。なぜ在るものは消えて、無いものが現れるの?そしたら「サイテーの愛でも、その魂を目覚めさせられる……って、ベテランの頸骨がとつとつと語りだしたのよね……」レジ係の口から外に這い出てきた「とつとつと」が、いきなり雨になって前景にきた。目を覚ました魂の、銀色の雨だ。つらなりのほつれfrayofsequence(37)とつとつと、玉島。

  • 詩育日誌22.8.23 だれかいる

    こころが雨具だ感情を羽織ってふらっとだれでもないだれかまで旅に出たくなった力を抜いて、気をぬかず。うしろ姿で語るだけあたまが石臼だ理性を挽いてなにもしなくてもよくわかる雨が降ってまた晴れたゴリっとだれかいる終わりから始めよう詩育日誌22.8.23だれかいる

  • つらなりのほつれ fray of sequence(36)とつとつの、滑り台。

    鏡のなかにいる有機体がとつとつと語る、愛人としての重い気分を外示して。銀板鏡のなかにいる有機体が昆虫のような触角でとつとつと語ってくる、愛人としての重い気分を外示して。魂のメタモルフォーゼではとにかく杓文字でこまめに着信メールをすくってやってください。ゲーテ『形態学・動物篇』の歪められた視線の角度で、胃もたれする生活のあぶくだけを。尖った二つの下顎でこなごなに遠景を嚙み砕きながらアリたちが大きな愛情をしょって女郎花を登ってきた。心では、君を好きになれてよかったまで。つらなりのほつれfrayofsequence(36)とつとつの、滑り台。

  • ゆらぐかけらShakenFragments(30)吐息

    吐息のゆらぐかけらが山羊空が純粋をエクリチュール鍵穴に入らないストア学派はじめから錆びている銀塩水風呂に頭ぜんぶ浸けて魚泣けるだけ泣く小さな海でゆらぐかけらShakenFragments(30)吐息

  • 南フランス田舎紀行(21)ミディ運河の港町、カステルノーダリ

    カステルノーダリCastelnaudaryは、ミディ運河の美しい港があることで有名である。トゥールーズとカルカソンヌのちょうど中間に位置している。ここはかつてローラゲ地方と呼ばれていた。街の中心部にはローラゲ博物館Musée du Lauragaisもある。オクシタニー地域圏、オード県にある人口1万人弱の町である。この町の名は、1103年頃ここに、CastellumNovumArri(仏=châteauneufd’Arius;「アリウスの新しい城」)があったことから来ている。その城は13世紀初頭、カタリ派の牙城となった。『アルビジョワ十字軍の歌』では、1211年に激しい戦いあったと歌われている。トゥールーズ伯とフォワ伯の連合軍は十字軍の総指揮官シモン・ド・モンフォールに包囲され大敗する。こうゆう坂が激戦地...南フランス田舎紀行(21)ミディ運河の港町、カステルノーダリ

  • いま世界はうなだれている(59)飛ぶ魚たち

    魚たちが跳ねている寡黙な池でたしかに友だちたいせつだけど(居心地良すぎてぐんにゃりする人生もあるおや、いつのまになくてはならないものを遊泳する20世紀の歌人(「なみだは人間の作るいちばん小さな海です。」*イヤなこと何もないイヤことに負けたくないって元気だすそれも、ありか。魚たちが飛んでいる*寺山修司『ロング・グッドバイ』(講談社文芸文庫)よりいま世界はうなだれている(59)飛ぶ魚たち

  • つらなりのほつれ fray of sequence(35)ブドウ畑で脱糞中②

    腐れるほど熟れたヴェイユと間欠的なつまみ食いから噴き出してきた、スパイシーな人生の砂利地について。工場日記のほとぼりが冷めるまでこのカベルネソーヴィニヨンで比喩してみてもいいよ。腐れるほど熟れたヴェイユと聖人をつまみ食いしていると、スパイシーな砂利地が噴き出してきた。グラーブ地区だ。たとえ間欠的であっても、ブドウ畑ではくれぐれも歴史を程よく脱糞させてください。喉から外を覗いて見るとたしかに緑色の海が見えた。高級肥料のカタクチイワシ買うと、今ならお得な不意打ちあるかもよ!が、もう顔にでてしまったシモーヌの、ごぼごぼ罪から罰へまむし的に移動中。つらなりのほつれfrayofsequence(35)ブドウ畑で脱糞中②

  • 詩育日誌22.8.17にんげん学

    にんげんにはわからないにんげんらしくいま生きているのかおうちを快適にくわしくはこちらと言われ夏のドア開けると炎昼を刈る落武者のエンジン音レモンアイス体験セットそのうえ不妄語でスイカをぱっかっり割るといまなら福引ついてます。いいことばかりにいつのまにか外堀を埋められたにんげんらしさもう探さなくていいにんげんには見つからない詩育日誌22.8.17にんげん学

  • つらなりのほつれ fray of sequence(34)ブドウ畑

    ブドウ畑で歴史をまむし的に移動中、シモーヌの罪を脱糞する、石になって。ほとぼりが冷めるまでこのカベルネソーヴィニヨン食べていいよ。腐れるほど熟れた人生をつまみ食いしていると、甘酸っぱいカルスト台地が噴き出してきた。たとえ間欠的であっても、ブドウ畑ではくれぐれも歴史を程よく脱糞させてください。高級肥料として、今ならお得な不意打ちあるよ!が、もう顔に出てしまった、シモームの罪をまむし的に移動中です。赤い砂丘の向こうに見えるガスコーニュの海は、ときどき緑色の漁師が沖に浮いているから「緑海」と呼ばれるらしい。どんなに美しい捕獲装置でも、あらかじめ目当てをつけていたものに向かってのみ直進することなどできない。得意そうな顔で話すいいかげんな説明をどうやって脱糞すればいい?海岸に横たわるモーリス、石になるためには。つらなりのほつれfrayofsequence(34)ブドウ畑

  • ゆらぐかけらShakenFragments(29)空白

     空白のゆらぐかけらが星ピアスになっているから自分を切り抜いたあとの空白に自分がはまらない この愛はやたら苦しい酸素ボンベ故障中だし地味に見えてなぜか性欲が強い眼差しを脱臼 あ、こんなに楽しくてもいいんだ愛し合う人この空白から宇宙を始めてみるもう一度だけゆらぐかけらShakenFragments(29)空白

  • 詩育日誌22.8.15盆路

    忘れていたいものそれほど少なくないホトトギスの花は台湾のランに似ているうなだれた首は墓を拝んでいる人のものぼんやりしていたべつの世界からまなざしが引きもどされるもっと、ほがらかに。慰めるはずだった飢えた鬼に泣き声を施されている遠くでひとり日暮らしが笑う一度きり忘れていたものそれほど多くない詩育日誌22.8.15盆路

  • 詩育日誌08.14お前は誰かと訊かないで

    とても近くなのに遠い道地平線までその聖なるものをジャムにしてマドレーヌ、食べる?甘さであなたの不在がいっそう際立ってよそ者だからかなあイチゴがおいしくできなかったもどかしさかかえながら歯を抜いた痛みに耐えるいつもの考えとはちがう考え方で聖人と呼ばれているお爺さんといっしょに耕してみるどこかにたどり着くわけでもない巡礼なのだからこの背中のまんなかにお前は誰かと訊かないで詩育日誌08.14お前は誰かと訊かないで

  • いま世界はうなだれている(59)メルヘンの背なか

    冷蔵庫からよく冷えた文法を取り出した氷で割って言いわけなんて大嫌いよーって吞みほす(わりい、な。伝統、これしかできん。頭突きするななめに跳んでかすかにひび割れたよろしく、ね。を唐突に打ちつける。(じつのところやさしいヤギなんだ、やっぱり。いとしく歪む語幹からはげしく痛む語尾までなんでもがまん願いが叶うまで強く願うどこまでも独り(それにしても、はげしく痛い「ね」です、ね。メルヘンのかたむいた背なかにヤギたちを立たせてみたくていま世界はうなだれている(59)メルヘンの背なか

  • 詩育日誌08.12たわむ夏

    タテ長の窓に天球儀が吊るされているとつぜん大正の言語が見えなくなるのは馬を追いかけて主語が反転するとき科学用語辞典を貫いて夜が咲きこぼれる何かの原因でわだかまる磁力が逆走して裏返ってしまった異次元に洗剤つけて好きだという感情をこするもちろん余ったものはトイレで流して淀んだ記述の洗い物もしなくちゃ好きな引用たちに嫌われる雨の日のベンチは滑りが悪い誰がそう言ったのか忘れた星にかかる形容詞は何でも大好きワインきれてるのまずいけどもう振り返るのやめたありふれた意味にたわむ夏の流れ星が壁でひび割れている詩育日誌08.12たわむ夏

  • つらなりのほつれ fray of sequence()翅を透かして、てっきり。

    今日だけの命という確信が抽象画で線描されている、まるで切り取られた現実のように。対戦車用の武具を後頭部の車庫からバックで出した。他のメンバーの頭皮からうるさい翅音を急発進させた。もう何日も重たい鎧を纏った飛び方でかなり疲れてきた。移動遊園地の錆びた鉄柱から展開する戦士に恋してというくだりでちょっと休もう。甘くない、統合失調の発作中にいつも廃墟にお願いしてればぜったいに願いは叶うというほどこの未来は甘くはない。今日だけの命という確信がまるで切り取られた現実のように抽象画で線描されている。てっきり、泣いているのは岩肌だと思った。空を見た、きみの背にはえた翅を透かして。つらなりのほつれfrayofsequence()翅を透かして、てっきり。

  • ゆらぐかけらShakenFragments(28)シルエット

    植物の骨格でゆらぐかけらが風のすき間に懐かしいを揺らすとてふてふが海こえて来るさびしくはないぞは強がりの鉄門を開け手をつないで眠るなんて夢みたい水底でおい、シンセイ買ってこい。おつりやるからタバコ屋の角を曲がる頭蓋のシルエットだけゆらぐかけらShakenFragments(28)シルエット

  • 詩育日誌08.09ヤギ虹、サーカス。

    この野原は楽園ではないがテーブルには晩ごはんがあるいつのまにかヤギ虹に移動サーカスつまり楽ではないががまんできないほどではない最近見なくなったタマ乗りの白クマたちできないをよじのぼって空中ブランコで青ざめたさあ、カレー食べて。なにをすればいいのかまるでわからないままあれ、サーカスもう始まってるぞかんたんなことがむずかしいとりあえずいのち落さないように手と手をつなぐ今も、これからも。詩育日誌08.09ヤギ虹、サーカス。

  • つらなりのほつれ fray of sequence(32)夏のボンネット

    オーバーヒートした6気筒と神経を耕す機械を修理するために電動工具を取り出している耳のまわりでハチがブンブン。これが終ったらルーペ鏡で女王のくびれたエロ腰を観察してやろう。図形や空間の性質について幾何学したいだけと彼女にメールしたらスルーされた。胸のうちがわの模様はアゲハの幼虫というよりもモスラに近い。そういえば肺の格好をした帽子のなかにハチがいたのだ。忘れられない片想いがうるさいから、早くシナプスの軸索だしてほしい。かば焼きにしちゃる、夏のボンネットで。つらなりのほつれfrayofsequence(32)夏のボンネット

  • いま世界はうなだれている(57)嫌いじゃないから

    雨がやんだからなにかメモろうと散歩にでたかつて遊園地があった森のなかに迷い込んだ(テーマパークの骨格と興奮性シナプスの電位関係に関する考察すべて順調に進んでいる心理学は嫌いじゃないから心配しないで(散歩道では興奮したミツバチの群れに気をつけて近所の子供がヤギの耳にさわってくれるのもたまらなく嬉しい夏休みの宿題できた?(きわめて微視的な愛の狂言になっていると褒められましたチョコちゃんのお爺さんきょうは頭巾をかぶっている隠者の身なり顔がよく見えない(悲しみをどこまでもひきずって歩くサンダルの間接話法で好きな人にぜったいに会いたいという気もちが勝手にひとり歩きしてたまらなく嬉しい(嬉しいをふたつも、羊皮紙にメモした。いま世界はうなだれている(57)嫌いじゃないから

  • つらなりのほつれ fray of sequence(31)ハチの斑紋、口ずさみ。

    斑紋の自己組織化は動かないまま、未来完了になった。雨具の用意してこなかった。困ったな、という顔で旅する石工たちが、時間のノミをふり降ろしている。猛毒があるから刺されたらすぐ斑紋が膚にでる。皮膚科にも行かなかった。あざになってのこる彫刻の自己組織化は、動かないまま。未来になった。完了形に壊れた時計の、長針だけが不本意に指し示す、解剖図のうえに腰かけて、八月の中庭を口ずさんでいる。鳥になるのはだいぶ、先のことだよ。つらなりのほつれfrayofsequence(31)ハチの斑紋、口ずさみ。

  • 青いイルカの夢(46)心音、ぷかぷか。

    あまりにもさびしげな彩度をおびている音があるカキツバタを映す水面には金魚が口語を、ふかふか。記憶ズレするその瞬間の形象とはだれにとっても音声化されえないまま午後のジャスミン茶を飲んでいる漢詩にほかならない絶句にてはっきりさせるべきはぷかぷか化した旅の雨だ聲変わり前の高音でひびくまた旅に、出るのですか?あまりにもとげとげしく叱りつける聲の色がある愁いだけ大人びたその聲で追懐が心音を、ぷかぷか。青いイルカの夢(46)心音、ぷかぷか。

  • つらなりのほつれ fray of sequence(30)水底のトカゲ

    パードヴァの井戸水で顔を洗う。洗面器に手頸をいれる。生ぬるい風がよそから吹いてくる。アルミ底にむかしを溯るための山道が見えた。たいぎそうな夏の午後が岩に腰かけている、うしろに、夕立がきた。暑さで頭がだらけきって、鉛でも、詰めてるみたい。と若いころの母が咳きこみながら言う音が、割れている。電波をうまく受信できない古いラジオから流れてくる山脈の風景から、色彩を洗い流して、夕立がいった。木漏れ日が落ちている。そのころの光はちょろちょろ騒がしいが、影たちは沈黙している。水をいくら換えておいても、雨あがりの底で青トカゲが、うようよしよるなあ。蛇口から出る水は、いつまでも、生ぬるいまま、風の声を流している。つらなりのほつれfrayofsequence(30)水底のトカゲ

  • いま世界はうなだれている(56)ななめに、メルヘン。

    (じつのところやさしいヤギだわ、やっぱり。冷蔵庫から答えをだして冷やしたロックにして言いわけを吞みほして(わりいな、これしかできん。頭突きするななめに跳んでかすかにひび割れたよろしく。を打ちつける。(かたむいた文法にとっては、それにしても、痛い、語尾ですね。ハマちゃんが朝がた帰ってくるメルヘンのかたむいた背なかにヤギたちを立たせてみたくて(悲しみをひきずって歩くサンダルの説法を聞くいま世界はうなだれている(56)ななめに、メルヘン。

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