数奇な運命に翻弄され、時代を強く生き抜いた一人の男、それは・・・
オリジナル小説を書いています。 宜しければちょっと立ち寄ってみて下さい。
お知らせ: 今後、小説サイト「エブリスタ」にて連載を予定して いますので、そちらでの観覧をお願いたします。
「大陸の守護神という者はその殆どが大陸神が産み出した生命体。言って みれば守護神は大陸神の子供と言っても過言ではない生命体なのです。 守護神ルラルバンは私が生み出した神。そしてそのルラルバンの子で あるあなたは、私の存在を胎内に取り込んでい...
「美しい方ですね。」 ふと見ると、ジルカメスが少女を見たまま固まっている。「おーい。」 「・・・まさか、一目惚れってやつ?。」「うるさい!!。」 ジルカメスは顔を真っ赤にして否定した。が、どう見ても彼の目は恋 しているように見える。 「あな...
「そんな事は必要はない。今言った通りやり残した事があるから戻って きたまで。あんたらの事情とやらに関わるつもりはない。」 「しかし・・・。」 ユーリウスはシュメールから顔を背けた。 「・・・大陸神エイジャン。聞こえるか?。」「何でしょうか?...
「いいえ、そうではありません。勇者ロナウハイドよ。私が間違って いました。私は自分の存在が消えてしまう事を恐れていました。けど、 あなたの仰る通り自分の大陸の事は自分で解決するべきだと。そして あなたの勇気を見て思ったのです。あなたの中にあ...
「ゆ・・・ゆる、せぬ・・・。き、貴様ら・・・皆殺しに・・・。 この、私が・・・人間如きに・・・。」 「・・・それって、人間を自分より下に見ていたって訳か。俺に 言わせりゃ、人質を取って無理矢理いう事を聞かせる者の方が人間 以下だと思うがな。...
ジルカメスはガネーティアと互角に剣を交わす。ユーリウスは彼女の 後ろに回り、ジルカメスを援護する。 「・・・ただの人間のくせにここまで戦えるとは・・・。これは面白く なってきたな。」 ガネーティアは神獣に姿を変えた。 ユーリウスは鼻で攻撃さ...
「丁度よかった・・・。話があるんだ。」 ジルカメスが話し掛けると、フンヴォンは忙しそうにして 「悪いけど急いでいるから。」 と、そっ気なく答え、その場を立ち去ろうとした。 「待てよ・・・。」 フンヴォンは何か訳があるらしく、話をしようとする...
「怪鳥マヤウ・・・か。」 もしあの鳥をうまく利用できれば天巖山脈まで戻ることも可能かも しれない。マヤウを操っていると思われる、フンヴォンとかいう少年に 頼み込めば何とかなるんじゃないのか、と。そんな期待を胸に、 ジルカメスに着いて回った。...
「もう話すことは無い。」 「そうじゃない。・・・ロナウハイド殿。君の事は諦める。だが、一つ 約束して欲しい事がある。このエイジャン大陸のどの国にも協力しない というのならばな。」「そうだ。」 「だとすれば、エイジャンの国々にもし争い事が起こ...
「マヤウ!!。旋回して降下しろ!!。」 フンヴォンが怪鳥マヤウに命令を下す。 「ブラウマン王国か・・・。」 やがて、怪鳥マヤウは宮殿の中庭と思われる場所に着地した。 ユーリウス達三人と、フンヴォン、そしてガネーティアが降り立った。 「・・...
ランムラビから、自分達を連れて来た大きな鳥だった。 「こいつが操っていたのか・・・。」 ユーリウスはフンヴォンの方をちらりと見た。 ガネーティアは再び人間の、女性の姿になった。そして大きな鳥の 上に飛び乗った。「さあ、そなた達も急げ!!。」...
「俺にとっちゃ、待ってましたの流れだな。」 「余裕あるのかよ。たいしたもんだぜ。」 ジルカメスも兵士から剣を奪い、構えた。 「オルケルタさんよぉ。俺達から離れるなよ。」 「それを言うのは俺の役目だっつうの!!。」 ユーリウスとジルカメスはオ...
「王。こちらがユーラントの勇者ロナウハイド殿。それとお連れの 方です。」 「おお、ようこそ。我が王宮へ。私の名はアン・ズィオン・ブゥオン (安陽王)。このフンダイ王国を統べる者。やはり祈祷師が言っていたが、 ユーラントの勇者ロナウハイドが...
「こいつ・・・使えるかもしれねえ。」「なんだそりゃ・・・。」 ジルカメスは木切れを両手で包み祈った。そして掲げると不思議な 光が鳥を包み込んだ。光が消えると傷が癒えたのか、鳥は大きく 鳴いた。 「頼む、俺達をこの密林から出してくれ。」 ユー...
「・・・また反対方向かよ・・・。このままじゃ世界を一周し そうだ。」 「ここって一体・・・、何処?。」 「俺に聞くな!!。知ってる訳きゃねーだろ。」 「いや、そんな事じゃなく、何か目印になるもんないか なって・・・。」 「例えば・・・?。山...
密林地帯を抜けると果てしなく広がる草原地帯へと出た。 「ここはチェルノーゼムといわれる地帯。平らで乾燥した地が 広がる。」 オルケルタは少し不安になった。山も川も無い、こんな所で迷子に でもなったらユーラントへ戻る事はできるのか?。 しか...
「あ・・・もしかしてカンチガイしてない?。『奴隷』って言うのは 『身分』とか『階級』とかの事で、そういう生き物、とかじゃ ないんだ。」 「あ・・・そうなのですか。だからあの時・・・。」 オルケルタはジルカメスが自分の事を「人間だ。」と言った...
ユーリウスとオルケルタはチャリオットと呼ばれる馬車に乗せられた。 その馬車を王の命令でジルカメスが操作する。もともと戦闘用に造られた 馬車とかで乗り心地は悪い。ユーリウスはますます具合が悪くなりそう だと感じた。 塔から出ると太陽は昇り始...
「ここは嘗て小さな王国があった場所。それが隣国に滅ぼされ滅亡した。 守護神もいたのだが、呪いを掛けられ滅ぼされた。ここにはその守護神の 亡霊が染み付いてるみたいで、この国を侵略した者達はここを酷く忌み 嫌っていた。その霊障が異大陸のロナウハ...
自分の腕を掴んだ手。その手も皮膚のざらざらした感覚を感じる。 宝玉を渡した手の持ち主とは明らかに違うのに、その者からも焦げ 臭い体臭が漂う。「あなたは一体・・・?。」 しかし、その者はオルケルタの質問には答えず、オルケルタを 引っ張りなが...
オルケルタは扉を開けた。見たこともない男が部屋に入ってきた。 その男は頭から布を被り、顔はよく見えないが、何処となく焦げ 臭いような体臭を漂わせている。 「・・・何でしょう?」 「そなたに頼みがある。聞いては頂けないか?。」 伸ばした手は火...
ユーリウスは小さな声で呟く。 「その・・・噂とやらの出どころは、分かって・・・?。 「勇者様、質問はお二つだけではありませんでしたか?。」 その答えにユーリウスはむっとして言葉を噤んだ。 暫く歩くとなんとなく胸元がすっきりしない。頭痛もす...
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