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ソイ・チャイ・ラッテ♪ http://soichailatte.blog.fc2.com/

読書感想ブログ。 ホラー、ミステリーとサスペンスが好き。 桐野夏生と小野不由美が好き。

一冊も小説を読んだことがない夫が私の読書感想をまったく聞いてくれないという不満が、このブログのモチベーション。

サトニカ
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2016/08/20

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  • ボーっと生きていたら二年も昔に坂東眞砂子氏が亡くなっていたことに驚き、死国を読み返そうと思って未読の本作に寄り道。怖いわけではないのですが、同居の夫が徐々に変化し、無関心とも言えるただ優しいだけの無個性人間に変貌していく描写は薄ら寒いものがありました。私も夫婦二人暮らしですが、短気で仕事人間な夫が、早く帰ってきてテレビの前で幸せそうにまどろんでいたら。。。ゾワワです。ホラー的な怖さは少ないですが、...

  • 慟哭

    あまり推理しながら読むタイプではないので、織り込まれたすべての仕掛けに逐一騙されながら読み進んでゆく阿呆なタイプですが(それが楽しいのです。)、こちらの小説にも驚かされました。とは言えこの小説の魅力は、トリックで読者を驚かすところではありません。何を犠牲にしても自己を貫き通せる強靭な精神力を持った人間が、その心を折られ、折られたまま、その強さを誤った道で発揮し猛進してしまった非情な物語です。子供が犠...

  • ON 猟奇犯罪捜査班・藤堂比奈子

    このブログの広告がやたらと推してくるので読んでみました。かなりの猟奇殺人ですが、タッチがあっさりライトなせいか、書いてあるグロテスクさに比べてさほどの気持ち悪さは感じません。いつも同じことばかり言ってますが、私はあまりドラマや漫画のような軽快なノリが小説の中で繰り広げられるのが好きでないのですが(漫画は漫画で好きですが)、この小説は超例外的に、反感を覚えることもなくスラスラ読めました。なぜでしょう...

  • 死者はまどろむ

    わりと執念深いタイプなので、初めて読んだある作家の感性があまり好きじゃないと思ったとしても、文体さえ嫌いでなければしつこくトライしてみる方なのですが、正解でした。「墓地を見おろす家」はサッパリだったのですが、本作はなかなか好みでした。まずタイトル。「死者はまどろむ」。詩的ですごく素敵ですね。音感も好きです。テーマも、田舎の村に隠された怪しい宗教の秘密という、これまたなかなか私の好みを突いています。...

  • 懲戒の部屋

    筒井康隆の自薦ホラー傑作集。「走る取的」。これはただただ怖いだけ。理由なく怖い。めっちゃ怖い。追われて、逃げて、その勢いのまま突破するジエンド。追いかけられる怖さだけを抽出したミニマムな作りで、結末でそれに気づいてもう一度びっくりしましたが、大変面白かったです。世にも奇妙な物語でドラマ化されているんですね。映像化されたら、さぞ迫力があるんでしょうね!「乗越駅の懲罰」と「懲戒の部屋」は、理不尽がすぎ...

  • 毒を売る女

    初めて手に取った島田荘司の作品。表題作「毒を売る女」は、今まで読んだことのないタイプの怖さにゾゾゾ。病原菌を散布、というより主人公にロックオンして噴射してくるママ友も怖いし、ノイローゼでヒステリックな主人公の恐慌っぷりもものすごく怖い。これぞまさに狂気の沙汰。セレブママたちの狂気の応酬に飲み込まれるように、かなりの恐怖に見舞われました。二作目の「乾いた都市」も、読んだことのないタイプの話でとても面...

  • 模倣犯

    このブログの半分くらいは、あの本は好きじゃなかった、この本は楽しめなかったとウダウダ文句を言っているのですが、ふと気が付いたこと。つまらない小説の方が、読書感想が長くなる。好みでない本を読み終えてスッキリできなかった苛立ちを、なぜ面白くなかったのか、なぜつまらなかったのか、どこが好きじゃなかったのかを考えて、理由を探して、感想文に書いてまとめて、なんとか気持ちを収める。一方、十分に楽しめた作品は、...

  • 神鳥―イビス―

    私が期待したものと違いました。保守的な私はカチッとした小説が好きです。お行儀のいいキャラクターが、お行儀のいい文体で、凄惨な殺人事件の謎を優雅に解いていくようなストーリーが好きなのです。本作は、明治の女流画家の作品「朱鷺飛来図」の謎を追うミステリーと聞き、そのタイトルから、表紙から、あらすじから、てっきりアーティスティックかつアカデミックなお堅い小説だと判断した時点で、すでに大きく間違っていました...

  • (雑談)息を殺す

    とりとめのない無駄話です。昔からあまり年下の人に縁がなくて、最近の私の日常生活に登場する自分より若い人といえば、いつのまにか30のオッサンになっていた弟と、習い事の先生くらいです。この習い事の先生は、とても今風な可愛い顔立ちの、おそらく25前後くらいの女の子なのですが、ユーミンの「守ってあげたい」という曲の歌詞の、「遠い夏、息を殺しトンボをとった」のところで、「殺す! スゴイ、変わった表現ですね。。。...

  • 火車

    タイトルが好きだ。短ければ短いほど、決まった時は本当にしびれる。 火の車。火車。生前に悪いことをした人を地獄に運ぶ車ですって。火車。しびれます。今回読むのは3回目。前回からおそらく15年ぶりくらいの再読になるのですが、いつのまにか、ひとつ前の時代の物語になっていたのが印象的でした。ゆるい個人情報の管理。結婚までの腰掛の就職。クレジットカードは電子マネーが一般化している今よりもっと敷居の高いものだった...

  • オワスレモノ

    実は今日は読みかけの小説を家に忘れてしまって、お昼休みに読書できないことはいかんとも耐えがたく、急きょkindleで買ってしまった短編小説です。ポチッとして1分足らずで好きな小説が読めるようになる。電子書籍って、素晴らしいですね!現代版の怪談8篇の短編集です。あるサイトでおススメされていました。自分のブログの日本語が乱れまくっている事実を棚に上げ、私はどうも日本語がカジュアルな小説がもうそれだけで好きで...

  • (雑談) Twitterのお知らせ

    突然ですが、Twitterのお知らせです。フォロワーが少なくてなんだか可哀想な状態なので、よかったらフォローしてください。ほとんどつぶやきませんのでお邪魔にもなりませんかと。Follow @soichailatte...

  • 火の粉

    開始早々文句ばかりの拙ブログですが、珍しく、面白かったと全力で推します!とにかく登場人物の描写が秀逸です。目の前の「本」という箱庭を天から覗いているようで、その中にある一家が平穏な日々の均衡を失い、少しずつ崩壊していく様を見下ろすのは、手が震えるほどの恐怖と面白さです。まずは、裁判官であり、一家の家長である梶間勲。冒頭からしてさぞ高潔な人格者であると思わせておきながら、家庭に戻るとまるでただの抜け...

  • リカ

    「墓地を見おろす家」と同様、「黒い家」に並ぶ怖い小説としておススメされていたので読んでみました。保守的な私は、多分、比較的硬派でクラシカルな小説が好きなのでしょう。タイトルからして好みではない気配を感じつつ、読んでみるとやっぱり好みではありませんでした。いつも同じことばかりを言って申し訳ないのですが、主人公の行動が非合理的すぎるホラーは、腹が立つばかりでちっとも怖く思えないのです。この小説は、いい...

  • 墓地を見おろす家

    「黒い家」に並ぶ怖い小説、としておススメされていたので読んでみました。「なんで?(疑問)」と「なんで!(文句)」が多くてあまり好きでなかった作品。主人公家族の行動に共感、同情できないため、怖い目に遭っても自業自得と思ってしまうんですよね。ギャーコワイ! という恐怖よりも、ホラだから言ったじゃーん!! という怒りが勝ってしまうのです。そのため、怖い小説というより腹が立った小説という印象です。。。なんでポ...

  • 13階段

    ビックリさせられます。衝撃の展開を、なんの予告も前兆も無く、いともアッサリ手渡されるので、通勤電車にもかかわらず腰が抜けそうになりました。人の犯す罪と、人が与える罰について、真正面から取り組んだ重いテーマの作品です。実際の死刑執行の様子や、それに関わる刑務官たちの懊悩煩悶。何度も繰り返しリハーサルが行われるシーンや、死刑囚の最期の壮絶な抵抗は、非現実的でいてとてもリアルです。「応報刑」や「教育刑」...

  • 姑獲鳥の夏

    15年かかりました。読み終わるまでに。もちろんずっと読んでいたわけではありませんが。子供の頃の私は読む本がなくなると、家にある母の本を勝手に読んでいました。同じく読書好きな母は京極夏彦ファンで、実家には本というよりお弁当箱のような紙の塊がドスンドスンと積んでありました。今思えば母の読書の趣味はなかなかなもので、善良で朗らかな専業主婦の顔をしながら、かなりグロテスクでスプラッターな本を愛読していたよう...

  • ミザリー

    しょっぱなからなんですが、読書は日本語が好きです。翻訳小説の読みにくいことと言ったら、もはや故意の領域じゃないでしょうか。ちょっと調べてみたところ、読みやすさよりも、正確さやその国の言葉でのニュアンスを大切にしているらしいですね。意図は承知しましたが、全部もれなくわかりやすく伝わる日本語の小説がやはり好きです。とはいえ評判なので読んでみた「ミザリー」!さすがのスティーブン・キング、ハラハラさせられ...

  • クライマーズ・ハイ

    横山秀夫の「影踏み」がゆるふわ系なのかちょっと物足りなかったのでお口直し。ほぼ10年ぶりに読み返してみました。ずっしり重くて、溺れるように一日で読み干し(?)ました。大満足です。後ろ暗い家庭環境に育った主人公は心に屈折した思いを抱えて生きている。息子とうまくやれなかったり、部下の期待に応えられなかったり、デッカイ山をあと一歩まで追い詰めておいて逃がしたり、周囲との軋轢を(無駄に)生んだり、ちょいちょいイ...

  • 影踏み

    せっかくなので、Kindle Unlimitedで読んだ作品をもう一つ。主人公が「ノビ師=泥棒」とのことで、本当に横山さんの本なのか心配になりました。Kindle Unlimitedには読みたい作品がほとんどない! という文句は前回書いた通りですが、貴志祐介のダークゾーンといい、横山秀夫のこの話といい、このサービスではメジャーでオーソドックスなものはまず読ませてくれないんですね。。。出版社はともかく、作家さんも書籍の電子化には反...

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