擬宝珠 - はんなりマンゴー
フィリピン生まれの愛犬マンゴーとともに京都及び関東の京都上京区だと提唱する高円寺で自分のルーツ探し。
陶芸、多肉植物、カフェめぐり、外国人もてなし、内装、御朱印、寺社仏閣、料理。
駅下車徒歩数分の好立地 高規格コテージ 線路脇のテントサイトだが電車は殆ど通らず 気持ちの良い温泉施設が管理棟 軽食、酒、アイスあり 歩いた先に美しい渓流の釣堀 手打ち蕎麦、各種川魚 塩焼きも美味、唐揚げも美味、そしてなんと刺身も。 注文が入るとまだ死ぬつもりはないらしいイワナやヤマメが跳ね回る。 これを塩を塗して塩焼き。左はヤマメか。 ヤマメの刺身なんてものは初めて食べた。クセも臭みもなく美味。あっという間に腹に消えた。天然ではなく養殖して放流している。天然の川魚を生食するのは禁忌。 食べ終わった刺身は骨煎餅にしてもらい、頭まで食べ切った。 手打ち蕎麦も絶品で大盛りにしないことを後悔した。 …
ほぼ自給自足で生活している家庭で育ち、高校も大学も通わずに自宅学習で学んできたプログラマーの友人宅にお邪魔する機会に恵まれ、息子たちを連れて遠征してきた。 殴り書き備忘録。 福島にほど近い栃木の山奥で6歳から就職するまで育つ コンビニもスーパーも商店もない集落 両親は固定収入無しの自活家庭 高校、大学は通わずに自宅学習で高校大学ともに卒検 独学でプログラミング習得。独学で比較が難しいことで平均以上の技術を習得した様子。 誰もが知るIT上場企業に就職。1人で3〜4ヶ月で開発したアプリで4〜5億円売上を立てるなど活躍。 水耕栽培を各種試行錯誤 茄子、ピーマン、パプリカ、ミニトマトは液肥による無機水…
土中から這い出す途中で力尽きた蝉幼虫の冬虫夏草。 羽化の途中で力尽きた蝉の冬虫夏草。 この2鉢を作り、おもむろにもう一つ作りたい衝動に駆られた。成虫として寿命を全うした蝉の冬虫夏草。この三部作が必要に思えた。 虚無感に満たされて全てが無意味に感じる時。こんな心理の時は没頭度合いが深く制作は驚くほど早い。迷いがない。そんな時にできた作品は再び同じように作れなかったりする。 制作者が無感情で量産した制作品ではなく、心を削り出して投影したカケラだとは言えるかもしれない。まだまだ技術的には拙いながらも。 1時間半で出来上がった。細い粘土紐で翅を作ってみたが、素焼きと本焼きを耐えられるかはわからない。し…
「なかむら」という風情のある日本料理屋が入っていたところに、新しいハワイアンなパンケーキ屋が開店していた。 客の私は深くも考えなく「あの店、潰れちゃったかー」などと気安く言うがお店を運営されていた方、オーナー店長にとっては夢が潰えた重大事なわけで。 あの調理場に立っていた方はどちらに行かれたのか。寂しい気持ちになる。ハワイアンの明るい内装と色調だと尚更そう感じてしまう。記念日が何かの折に食べに行きたいと思っているうちの閉店。私はとても行きたかったのだと思う。行かなかったくせに。 ワイハでアロハでヨローな雰囲気。You Only Live Once、略してYOLO。輪廻を否定した人生は一度しかな…
素焼き完了。 窯に異常無し。 この時点で不本意な出来栄えのものが4割ほどある。 途中で失敗したり、あとから造形に大きな不満があることに気づいても乾燥してしまったものは手直しができない。そんなものも素焼きして釉掛けしてしまっている。ハードルを高く持たないといかんな。 もっと満足のいくところまで拘らないといけない。 団子蟲の眼、脚の節、殻の重なり。 蝉の複眼、触覚。 象蟲の脚の付節。 蠅取蜘蛛 ○ 蝉幼虫 △ 団子蟲鉢 3体 ○ 団子蟲一輪挿し 4体 ○ 大和兜蟲蛹 △ コーカサス蛹一輪挿し ○ 象蟲 △ 鋸鍬形 ◯
2022年9月に開業したアパートの2階の1室を改装した小さな本屋。 情報過多すぎて大勢が愛する高評価な本はamazonなどの評価で判断できるけれども、ニッチなジャンルの面白い本は探すことが難しい。 だから自分の嗜好性と一致するセレクトショップ型本屋は自分の世界を広げてくれる船頭になりうる。こういう店が数店ある街は素晴らしいと思う。 お笑い、アート、純文学、女性の生き方にまつわる様々な本。 疲れたら座ってください、と書かれた椅子。 蟹ブックスならではの蟹の置物。ここで1500円以上購入すると「文机」という西荻窪の読書カフェで15%オフになるそうな。 築40年は経っていそうなアパートなのだが、手入…
秩父の満願オートキャンプ場でのこと。 最近は子供達にコンパクトデジカメを好きに触らせて撮るのを楽しんでもらっている。 構図だの頭でっかちなことは無しに思うがままに撮らせているものを後から観ると、自分では撮らなそうな面白い写真があったりする。 炎は好きだよね。 この一条だけ立ち上がる焔を捉えたのが面白い。 燃え広がっている焔の薄さと比べて印象的な一条の焔。 花蜘蛛だよね、と嬉々として見せてきた。これ、教科書で見たやつだ、これ花蜘蛛だよ、と興奮気味。おお、そうだね、よく見つけたね、と応じたが後から調べると若葉蜘蛛っぽい。でもその見つけた興奮こそは本物だ。 コンセントだね、刺さってるね。 隙間から盗…
両親が一度、息子たちとキャンプに行きたいと言っていた。もう親もアラウンドエイティ。あと10年元気にしていられるか、もう20年生きていたとしても外泊は難しくなっているだろう。来年には健康を害して遠出が難しくなっている可能性だってある。受け止めないといけない現実がある。親戚が立て続けに亡くなったこともあり、当たり前が続くとは限らないことを思い知らされた。 色々考えるとキャンプ泊は負担が大きいだろうし、高齢でも快適にキャンプ気分を味わうなら大型コテージ泊、かつ雨天でも焚火ができるところを探してこの満願オートキャンプ場にたどり着いた。 斜面にあるおかげでそれぞれのコテージやテントサイトからは緑が視界に…
枯死したサボテン「日の出丸」の大棘に色を塗ってみた。 大棘だけを塗る。 もっと色が欲しいかも。 めぼしい棘を手当たり次第、塗ってみた。 陶蟲夏草には嵌まらないが薄暗がりの中で遊んでみる。 妖しい。 ありやなしや。 サボテンは成長が遅く、そのくせ案外、油断すると枯れてしまう。サボテンを枯らすなんてどんな雑なんだと思われるが、サボテンは寒さにも湿度にも弱く日本の気候では枯れることもある。
京都嵯峨美出身のイラストを描いてらっしゃる画家の永島千裕さん。個展の案内状を毎回送ってきてくださるので観に行ってきた。 鳳凰の極彩色の尾羽が舞い降りる中で抱き合う2人。遠くからも目を惹き、近くによると夏白菊の表情の豊かさに引き込まれる。 200万円級の大作でしかも売約済み。そこに「おー」と1番の反応するのは私の下世話 この虎も良いな。 「◯◯になる日」という連作があって世界中の様々な文明文化が題材になっている絵が観ていて楽しかった。 「熊になる日」はアイヌの熊送り「イオマンテ」だろうか。 全く異なるジャンルのアート作品も刺激が多い。
見てくださいよ、この外観。こんな家で晩年は暮らしたい。 アメリカのとある大学を卒業した日本に縁を持つ友人が高円寺に数人集まって、本業とは別に週末起業して開いたカフェ「ウォルナットコーヒー」。 東証プライム上場企業に勤める賢そうなしっかりした若者たち。友人のツテを辿ってか海外から拘りの焙煎豆を輸入している。 もう建物が高円寺で一二を争うのではないかという手入れの行き届いた美麗な古民家を使っている。テーブルや椅子の一つ一つが拘りの品々。 営業日も週末だけと少なく、食事もないし立地も観光客がぶらりと立ち寄る動線からはかけ離れているので訪れても客は私1人だけという時が多かった。しかしこの日を含め満席の…
こんな店が高円寺には増えて欲しい。そんな高円寺の蕎麦割烹居酒屋「椿」。 ・前回の続きで会話のできる店主、店員 ・適度な距離感で初対面でも雑談できる客層 ・基本は独りで、時に友人数人と行くのにちょうど良い小ささ ・味付けの濃すぎない滋味深い美味しい料理 ・特定の複数分野に造詣が深く話が広がる店主 ・趣味や好みが内装に反映されて統一感のある空間 ・特定ジャンルの珍しく美味しい酒 ここは日本酒が中心で山形の地酒を取り揃えている。栄光富士、吾有事、上喜元、杉勇などの純米、特別純米が中心で4合瓶で5000円以上するような希少酒ややたら磨き込まれた香りの強い大吟醸のようなものではなく料理に合う手頃な食中酒…
雨の日の雫がついた花は妖しく瑞々しく。 躑躅ってこんなに魅力的な花だったっけ。 菖蒲か燕子花か。菖蒲だね。いつもどちらがどちらだかわからなくなる。 群生も見事。 緑道にクレマチスも咲いていた。 なんだか高円寺界隈では赤、紫系統の花が増え続けている気がする。真っ青な空のような色が欲しい。
1週間に2〜3時間でも無心に手を動かす時間というのはストレス発散の上でなんとも貴重。私にとって作陶は心を空にする坐禅のようなものかもしれない。 信楽白土を1.5kg近く使って私にとっては大きめな多肉植物寄植え用の蝉幼蟲型の陶蟲夏草鉢を作った。 身体を浮かせて脚で支えられるようやなすること、前脚は肘を設置しないようにすること。 脚の細い付節で自重を支えられるのか不安は残る。まあ、6本もあるから分散されてなんとかなるのかもしれない。 死ぬ前に菌糸に侵されていく自身の身体を蝉幼虫は自覚するのだろうか。身体の自由が効かなくなる前に羽化しようと本能的に思うのだろうか。 背中は開口部を最大限に広く作った。…
晴れたこんな日には金魚釣り。 この透明度の低い池の中に夥しい金魚が泳ぐ。 杉並区の某別の釣り堀はろくに魚がいなかった。 しかしここ寿々木園は目の前で金魚が投下されていく。 これがとっておきのアタリだそうだ。買えば1匹2万円はするという大物たち。 あの黒はもう誰かが釣ったのか、誰がいつ釣った、でもまだ更紗のほうは釣れてないはず。そんな会話が常連さんの間でしばらく続くはず。
取り敢えず店主からご指名が入ったこれら作品を委託販売してみようかと思う。団子蟲、蝉幼虫が店主のお好みだそうだ。冬虫夏草を想起しやすいからかもしれない。そこに鋸鍬形、兜蟲。こちらは蟲好きに人気の高いモチーフだからか。 蚕蛾と蠅取蜘蛛は選ばれなかった。 さあ、何を準備したら良いのだろう。 ロゴ作成。屋号「陶蟲夏草」を印章化したい。 名刺作成。インスタへのQRがついたもの。作品に同封。店舗にも「ご自由にお取りください」と置いてもらう。 本名や住所を載せるべきか、悩ましい。まずは屋号、メルアド、QRコードだけでやろうと思う。 作品が売れて持ち帰られた後に置いてもらう写真とフォトスタンド。 梱包材。ダン…
梅雨前は庭でのBBQご最高に気持ちの良い季節だ。今回、近所の写真家イギリス人と日本人の奥様のご夫婦を招いた。 島忠ホームセンターの炭が3kg570円程度だが火付きも良く、長く持ち、かつ灰も少ないし爆ぜないので値段の割にとても質が高く感じた。ニトリに経営母体が変わって仕入れ先も変わったのだろうか。 安らぎの光景。 玉子って黄身と白身は膨張率が違うのか。長く燻製していると裂けて黄身が飛び出してくる。中をトロトロになるよう茹でたので裂けると垂れてきてしまう。それが肉に掛かるとそれはそれで美味しかったりもするのだけれども。 ミスジを3時間59℃で真空低温調理したものを最後に強化力の炭火で焼いたもの。こ…
モヒカン鉢と自分で勝手に呼んでいる、ハオルチア「玉扇」から着想を得た玉扇専用鉢。ユリ根のハオルチアなのである程度の深さが必要。そして横一列に並んだ葉の形の面白さを強調する形にしたくこの形状になった。アロエフォリアータも可。 台座部分は適当で雑な造形にしてしまったが、シンプルなカビホコリ型にすればよかったと悔やむ。 葉が皺皺になっていて調子の悪い株なので元気に根を張って成長を再開してくれるか少し不安がある。 もっと育ったら葉がさらに横方向に扇状に広がってくれるのでは無いか。
根詰まり一歩手前の窮屈そうな多肉植物のハオルチア「十二の巻」を植え替えることにした。ワイドバンドだとかアルバ、スーパーゼブラなどと呼ばれる白の多い希少品種ではなく、2〜300円程度で買ったありふれた十二の巻だ。しかし13年前に日本に帰国して早々に迎え入れた古参の一株なので愛着がある。 子株も根を伸ばし始めており、自立の準備は万全の様子。 外していくと子株が6株取れた。 ボサボサで見苦しかったものがスッキリとした。水の吸い上げも弱くなっていたのでこれでまた勢いを取り戻してくれるのではないかと思う。 これまた陶芸を始めたばかりの頃の鉢に植っている。それなりに育つ上で排水具合など相性は良いようだ。 …
どれも底がない、ガラス筒に載せて一輪挿しとして使う陶蟲夏草一輪挿しカバーを一気に5個制作した。 小さい冬虫夏草にまみれた団子蟲。 背中の三箇所の穴から花を挿す。一輪挿しは大きな開口部は要らないし、開口部が狭い方がまっすぐに花を保持できて便利だったりする。 甲殻の中はしっかり侵食され尽くした感じだと思われる。 上部を向いて半開きの団子蟲。 粘菌を加飾すると蟲の造形への目線が弱くなるような気もする。とはいえ存在が薄らいだほうが冬虫夏草モチーフとしては合うようにも思う。 似ているが異なるもう一つの団子蟲。 粘菌を大きくすると、団子蟲がより小さく感じられるようになる。 さらにもう一つ団子蟲。何だか、こ…
代官山のLurfで私がかねてより尊敬し憧れている彫刻家の清水ちえさんの作品が展示されていると聞いて2時間半の隙間を駆け足で見てきた。 欧米人の顔つきの彫刻を作る人は日本にも無数にいるが、いかにも日本人らしい顔つきの写実性の高い彫像を造る作家は案外少ない。 東京藝大を卒業して3年後の1996年にニューヨークに渡り、これまでずっとニューヨークで創作を続けているのだそうだ。人種の坩堝だからこそ日本人であることを強く意識し、能などの古典モチーフを取り入れ、日本人らしい顔を探求しているそうな。 筋肉や骨格が透けてきそうなリアリティがある。ニューヨークに渡ってから徹底的に解剖学を学んだそうだ。作品を作るた…
朝倉山椒が実っていた。木の芽も新芽を過ぎつつある。山椒で何かを作りたくなった。 小料理屋なんかで牡蠣の山椒煮を食べて美味しかった。さすが、小料理屋だ、酒に合う美味い肴を出すものだと感心していたが自分で作ったら随分と簡単に美味しく作れて驚いたので備忘しておく。 ・牡蠣:200g ・塩:適量 ・酒:100cc ・みりん:100cc ・たまり醤油:25cc ・濃口醤油:25cc ・砂糖:30g ・有馬山椒:200g ・芽葱:適量 1.牡蠣をザルで洗い水を切っておく。 2.鍋に湯をわかして1の牡蠣を10秒ほどゆで、冷水にあげておきます。 3.別の鍋に酒とみりん、たまり醤油、濃口醤油、砂糖を入れて火にか…
庚申通り商店街の建物の3階に小劇場ができていた。その名もKoenji June Joe。ちなみに純情商店街からは入れない。 30〜40席のパイプ椅子が並んだ小さな劇場だ。 今日の演目は以下の通り。ワタナベプロ、人力舎、太田プロなどから16組が出場。 お客さんは若い女性が多かった。出待ち、追っかけなどもいるのだろうか。 「やまびこ」は〇〇以上〇〇未満ネタが面白かった。 「江戸マリー」は角井さんという左の女性が「かわいい」容姿で有名らしい。「あの」っぽいキャラ作り。ネタは思い出せない。 「未来の油田」は思い出せないフリにアフロ髪が突っ込むネタ。落ち着きがあり、間の取り方も演技も上手くて安心して見て…
GWには我が家はどこにも出かけない。どこに遠出しても混んでいるので、家でのんびりとしている。 ちょこちょこと高円寺近辺のカフェで休憩するが、カフェもコロナが明けて混んできた。人気店は外に待ち客が列をなす。 高円寺駅前にほど近いポエムもフレンチ出身の若い女性が経営譲渡されて継いでから満席続きの人気店となって入りづらくなった。嬉しさ半分、落ち着きがなくなって困惑半分。 窓ガラスの模様をぼんやりと眺める。 珈琲の液面に映る姿が実に癒される。 分厚いシナモントースト。これでもかのシナモンシュガーとクリームチーズ添え。甘くなった。禁煙となり映えるフルーツサンドなど時代にしっかりと適応した店になった。 珈…
蠅取蜘蛛を改善。眼をしっかりと穴を開けて埋没させる。 脚の先の節を細くする。 触角を太く節をつけた。 脚を逆さハの字に広げるポージングが蠅取蜘蛛らしくて好きだ。 子実体を加飾。眼は黒く焼き上げてやりたくなってきた。半分、白い釉薬が掛かっている感じはどうだろうか。 手を広げたポーズでも粘菌が生えると動きが止まるような気がする。 蝉の幼虫。顔がイマイチな気がする。口吻が大きすぎるのだろうか。 脚の関節から粘菌の子実体が生えるとそれっぽくなるように思う。 この段階までくると修正は困難。焼いたら雰囲気が変わるだろうか。 団子蟲一号。閉じかけの球体ぶりが気に入っている。 大きめの子実体を加飾。 こちらは…
高円寺には大道芸祭があり、100万人以上の観光客が来る阿波踊りがある。季節の風物詩がある街は楽しい。 「熱血大道芸人ドラマチック・ガマン」は本名が我満なのだという。我慢芸も入れ込んでくる。 中国駒からジャグリング、リング、テーブルクロス引きとあれこれ見せてくれる。 もう何度見たことか、「芸人まこと」のパフォーマンス。もう25年やっている大ベテランで観客の集まりも多い。 毎年、同じパフォーマンスしかしないけどいいのかと聞いてくるけれども、7年前よりも確実に芸が達者になっていると思うのだよな。 大駱駝艦に並ぶ焔芸。 この人はしゃべりも上手で客をいじったり、酔っ払いをいじったり。でも嫌な絡みはしない…
コロナは収束したのかよくわからんが、規制がなくなりようやく高円寺大道芸祭も復活した。1日間だけではあるが南大通りを封鎖して各辻で大道芸が繰り広げられる光景が戻ってきた。 そして私の贔屓の大駱駝艦の演目も戻ってきた。 派手に焔を吹き上げる。 そして全身金粉塗り、狂気じみた全身と表情の表現。迸る個性。 指の先まで意識を通し踊り続ける。 大駱駝艦主宰者の麿赤兒さんは暗黒舞踏を確立した土方巽に師事し、唐十郎さんの劇団に1964年から1970年まで在籍し活動。 暗黒舞踏の流れを汲む大駱駝艦は1972年に立ち上げたというからすでに活動は51年にも及ぶ。50周年がコロナ禍だったのは残念だ。 かつては資金稼ぎ…
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擬宝珠 - はんなりマンゴー
15品で臨んだ素焼き工程。 素焼きでは破損することなく無事に焼き上がった。収縮率の異なる土を組み合わせているため剥離したり一部が落下して割れたりすることは十分にある。 そして鬼門なのが釉掛け作業。素焼きしただけの状態はびっくりするぐらい強度がない。そもそも接合部がかろうじてついているだけだったりするからもつ部位を間違えるととれて本体が落ちる。 やってしまった。不注意で2品破損。しんどい。一つが倒れ、もう一つを巻き込んだ。 さらに今回、楽しみにしていたカマキリも釉掛け段階で破損して廃棄。さようなら。手跡のある粗さとディテールのバランスが良いと思っていたのに。顔を単純に三角形に作らず口吻の機構を適…
このセミ幼虫型の陶蟲夏草鉢でしばらく、庭摘みの花を活けて遊んだのでそろそろ何かを植えて育てることにした。 サボテンに見た目そっくりなユーフォルビアにするか 冬虫夏草感がとても出るクラッスラ「ゴーラム」にするか はたまた球状のホリダにするか。悩んだが決め手に欠け、他の人に判断を委ねてみることにした。 Threadsにひっそりと陶芸アカウントを作ってみたのだけれども、アンケート機能なんかがある。24時間で質問に誰かが答えてくれる。誰がどの案に投じたのかはわからない。結果としてはクラッスラゴーラムが一番人気だった。 そんなわけで植え込んでみた。ゴーラムは多肉植物といえど水を欲する方なので土は観葉植物…
酔った勢いで注文したのを忘れていた。注文したのは3月にシアトルの温室で翡翠葛を見てからで暖かくなった6月以降に発送される品だった。それが今日届いた。 3年越しのミヤマクワガタを飼育し終わったと思ったらまた厄介なものを迎え入れてしまった。ミヤマクワガタは酷暑の東京でも25℃を保つという厚さに対するチャレンジだけれども、ヒスイカズラは8℃を下回らないようにするチャレンジ。 簡易ミニ温室を作るしかないかな。ん。開花まで3年程度かかるとは知らなかった。 とりあえず今年の夏は毎日水やりして直射日光の元で大きく育って体力をつけてもらおうか。
週末も働く日には「庭の湯」に限る。そして途中に立ち寄りたくなるのが渋谷園芸。オザキフラワーパークを小さくしたような店だと思っている。 ガガイモの怪しい花に衝動買いしそうになったのだが、とても臭いのだよね。腐臭のする花。部屋で咲かれると「あれ、何か食べ物が部屋のどこかで腐ってる?」となる。断念した。 なかなか魅力的な容姿の多肉植物やサボテンを置いていて、今回気になったのはこちら。 そして園芸店らしからぬ素敵なレストランを併設している。 テラス席が春秋は気持ちが良い。夏冬だって客は多い。 室内席も風情があって捨てがたい。 しかしお気に入りはサンルーム席だろうか。 珈琲を飲み、クラブサンドを食べなが…
早朝にジョギングしてこの「バラード」でモーニングを食べながらその日の作陶計画を練り、丸一日工房に引き篭もることに充実を感じる。 カフェではなく喫茶と呼ぶのが正しいように根拠なく思ってしまう古色ある空間。 シュガーポットの銅の金属光沢が観ているだけで癒される。 そして50年前から変わらない一つの様式と化しているこの喫茶店モーニングのサラダ。 珈琲も酸味が強かったり奇を衒わない香り高くバランスの取れた安心して飲める味。 サラダ、ホットドッグ、珈琲のモーニングセット700円は今時、とても良心的な値段だ。他にもサンドイッチなどいくつかモーニングメニューはある。 このミルクピッチャーのスタイルの良さよ。…
ふとした空白の時間に最近亡くなってしまった親戚のKのことばかりを考えてしまう。 10歳ほど歳下だが一番近くに住んでいる親戚の男の子で子供の頃はそれなりの頻度で会っていた。まつ毛の長い子供の頃はなんとも可愛らしい彼だった。最近、自ら命を絶った。 大人になってからもう何年も会っていなかったので、会っていない日常と彼がこの世からいなくなってしまってからの日常の間で私にとって物理的な違いは無い。会いもせず生活で接点もなく助け合うこともない親戚はたくさんいる。会えば懐かしいし近況を聞くし親愛の情はあるのに。考えてみれば多くの親戚や友人に対して会いもしないくせに勝手に元気でやっていてくれることを期待してい…
焼き上がってから半年以上経っているかもしれないホウセキゾウムシをようやく作品に仕立てた。 コチレドン「福娘」を植えてしばらく手元で育てた。 これを追加納品した。 庭先において撮影。 こんなものをポツポツと散在させた庭にしたい。 治安がそこまで良くないようで庭先に置いておくと勝手に持って行かれてしまうのだよね。いつも通りがから際の楽しみにして置いてくれれば良いのに。
やはりフランスの痩せた海で育った貧栄養の牡蠣は日本のぷっくらと肥えた牡蠣とは違う美味しさがある。
パリの地下鉄は歴史が古い分、トンネルの高さや幅も狭く車輌も小さい。そしてよく止まる。フランス語のアナウンスは理解できなかったが乗客が一斉に「プターン」と吐き捨てていたのには笑えた。英語のF○CKみたいな意味だということだけはわかる。 北側からモンマルトルの丘を歩いて登り、 サクレクール寺院を目指す。 以前はモンマルトルのTerrass Hotelを定宿にしており、朝の散歩に無人のサクレクール寺院まで来たものだ。 オーバーツーリズムというやつか。寺院に入る為に100m近くの行列ができている。 階段はこの有様。歩いて降りるにも右往左往する賑わい。 迂回路を降りていき、博物標本の店を再訪した。前回訪…
ウサギノネドコ東京店に追加納品に行った。6つほど売れていた。私としては技量不足、魅力の発信不足を感じているが店長さん曰く売れ行きとしては上々で会期を考えるとちょうど良い追加納品のタイミングだという。 京都店で3ヶ月お呼びのかからなかったハエトリグモが売れていたり、今までの感覚だと早く売れていく傾向にあるダンゴムシとクワガタムシがまだ残っていたり。統計的有意性をうんぬんするほどのサンプル母数がまだ足らないということなのかもしれない。 お客さんは外国の方が半分だという。年代も30代、40代から60代までまちまちで欧米系が多いそうだ。 私の作品はどれも一点モノなので一般的なモチーフでもなく、買い求め…
5年ぶりだろうか。パリはモンマルトルより北にあるクリニャンクールの蚤の市。 蚤の市というには没落貴族の放出品のような高級品からジャンク品までピンキリの商品が並ぶ。 ギリシャやイタリアの石像だろうか。安っぽい石膏像ではない。 こんな貝や珊瑚の店もあった。ウニの骨格の大きなこと。 とても綺麗な貝が多いが日本でもう少し安く買えるものばかり。鮑貝を真珠質まで磨いたものが35€で売られていたのには驚いた。貝に関しては東南アジアに近く沖縄も擁する日本の方が豊富に手に入るのだろう。 室内にも店は続く。 クグロフなどの銅製菓子型は壁に飾っても素敵だし、実際に使えるのだろうけれども我が家には宝の持ち腐れだろう。…
5年ぶりだろうか。クリニャンクールの近くのリサイクルをテーマにした廃駅舎をリノベーションしたカフェレストラン。 前回は3月のまだ冬空だったが今回は気持ちの良い春日和。大勢が外の席を争う陽気。 モンステラは相変わらず元気に育っていた。 ベジタリアンやグルテンフリーのメニューが充実しているがここは鶏肉のプレートを注文。ハニーマスタードグリルで美味だった。野菜と果実を発酵させたジュース、クロワッサン、バゲット食べ放題が着いてくる。 2階も素敵なのだよね。 ヌシが気持ちよさそうに寝ていた。 屋上には蜜蜂の飼育箱が置かれていた。日本でも飼育箱を置いたら蜂蜜を採れるようになるのだろうか。 鉄階段には昔なが…
パリ出張時にこれまで3,4回会っている大学時代からの友人と夕食を共にした。 もうかれこれ20年もパリでドレスデザイナーとして組織にも属さずやってきたことで昨年政府から表彰を受けたという。COVID前にアトリエをお邪魔した際に会った奇天烈な日本語Tシャツを着ていたトランスジェンダーのアシスタントはGivencyのパタンナーをしているという。歴代のアシスタントは皆、ファッション業界でステップアップしており彼女もそう後押ししているそうだ。年齢に従い給与も上げていかないといけないので経営を考えると育ったら送り出し、給料の安い若い才能のある人を採用し育てていく方針らしい。 フランス人の夫は貴族で祖父は歴…
シャルトル大聖堂はシャルトルブルーと呼ばれる青いステンドグラスが有名だそうで 大聖堂の脇にはステンドグラス屋があった。 蟲モチーフと言っても蝶ばかりではあるが眺めていて楽しかった。 日本画の花鳥風月画的趣を感じる。 そのうち、ステンドグラスに絵を描いた作品を作ってみたいと思っている。
モンサンミッシェルに行こうと思っていたが19時の友人との食事の約束を考えると片道4時間の距離にあるモン・サン・ミシェルは少し遠すぎる。そこで1時間半で簡単に行けるシャルトルに行くことにした。 二階建ての窓からは田園風景を楽しめる。 今は花々も咲き美しいことこの上ない。 あっという間にシャルトルに到着。 これが私にとって海外の世界遺産101ヶ所目となるシャルトル大聖堂だ。のちのランスやノートルダム大聖堂の見本となった建築史において大きな意味を持つゴシック建築。
シテ島からルーブル周辺を散策し、パレ・ロワイヤルという旧王宮庭園に迷い込んだ。 ルーブル美術館の前の芝生にて。 そしてパレ・ロワイヤル庭園。ここでも写真を撮ったりして楽しんでいたのだが、ふと庭園の周囲に小さなギャラリーがあることに気付いた。 個展を開催しているアーティストBenjamin Seroussiは自分でアナログ写真を撮影し、それを大理石の板に印刷しているのだという。 大理石の縞模様が現れており、そこに彼の写真が重なっていて素晴らしい。 ライム岩のような岩は真っ直ぐに切ることが難しい脆い岩なのだそうだが氷裂釉のような結晶模様が入り人物の肌や衣服と重なると素晴らしい。 黒い小さな作品の値…
博物標本店の聖地とでもいうような有名店DEYROLLEはフランス・パリにある自然科学と教育学のためのパリのメゾンで剥製や標本、自然史に関連する多くの専門的な書籍も販売している1831年創業の老舗専門店。非常に貴重な動物個体の標本が数多く陳列されていたが不幸にも2008年に電気系統からの出火で全焼してしまったらしい。多くの人に大きな衝撃とショックを与えたという。 篤志家の寄附もあり20xx年に新しい地に復活することになった。 そんなDEYROLLE。壁はライムグリーンの部屋に様々な動物標本が置かれている。陳列というと違うかもしれない。サイズの揃った標本が一列に並んでいるのではない。大小様々なもの…
この明るさで20時。パリチームが各国から来た出張者たちをセーヌ川ディナークルーズでもてなして下さった。唯一の難点は23時まで途中離脱できないディナーでもある。 もはや高さ300mのエッフェル塔は決してとても高い塔とは言えないのだろうけれども周囲に構造建築が皆無なので100年前の人たちが見上げた時と変わらぬままに威風堂々としている。 人間が2倍の身長になったわけでもないのだから600mも800mも1000mもの高さの観光塔やビルは要らないのではないか。世界で何十番目かの高さのビルに囲まれた魅力の失った観光塔は沢山あるがエッフェル塔の魅力は全く褪せない。これは何か示唆的ではなかろうか。 橋の上から…
5年ぶり、いや6年ぶりだろうか。久しぶりのパリ。アラスカ方向を抜けていくので直行便でも14時間かかる。 Clichyというパリの北西にある中心観光地からは少し遠い場所にあるホテルに泊まった。内庭にある4階建ての落ち着いた雰囲気のホテル。 庭の草木が美しい。ソファ一つとっても洗練されてお洒落だな、と感心する。 残念ながら1日のどこかでまとまった雨が降る日々なので庭のデッキソファは濡れていて座れないのが少し残念。完全に内庭なので車も通らないとても静かな環境で気持ちが良い。 朝食はチーズがよりどりみどり、白カビウォッシュ系から山羊のハードチーズまで。 部屋も広々としていた。 縦にも横にも寝れるキング…
明治維新における様々な自由化が正しいと頭では理解しつつも商業や経済的自立に適応できずに没落していった武士階級。 民主化と経済の自由化が国に希望をもたらすと知りつつ、共産主義時代の非効率では生産的な働き方から変化適応できなかったルーマニアで見た多くの中高年たち。 彼らの心情はどのようなものだったのだろうかと思いを巡らせてしまう。 スペイン、ドイツ、イタリア、アメリカから来た人とロンドン勤務の同僚を合わせて25人ほどの集まりだが、私よりも若い人ばかりだった。私より年上は3〜4人しかいない。前職での集まりでは最年少の場合が多かったがいつのまにか老兵側になっていたことに少なからぬショック。 時差ボケし…
世界中の文化文明の工芸美術品のコレクションの質量において大英博物館は驚異的だ。一時期の帝国の軍事力をして世界中から簒奪しまくったのだから。幸か不幸か一箇所で世界中の美術を堪能できる。収蔵庫に眠っている品々は数倍に及ぶのだろうけれども。 ギリシャ文明の頃の鹿や馬のデフォルメされた姿には頬が緩むような愛嬌がある。 胴長の馬も良いね。 メソポタミア、シュメール美術は圧巻だった。紀元前10世紀以降のものとなると精緻で迫力がある。 21世紀に生きる私がこの水準に到達できない気がする。 シュメールの後で世界的に写実表現力は退化したのではないかと思うほど。 この羊のレプリカが欲しい。 山羊も素敵。頬の肉の膨…
内装がオシャレな店が多い印象のショーディッチ。 PCを持ち込んで長期戦で働いていると思しき人もいれば1人で手早く朝食を済ましにきたと思しき人も。 ロンドナーの若い3人組は大きな声でとめどなく笑いながら話し続けていた。私が入店した時点で手元の皿の上は食べ終わり既に何時間も話しているような雰囲気だった。映画で聴くようなクイーンズイングリッシュなので聴いていて面白い。 ストロベリーとラズベリーのスムージーのようなもの。 中東の煮込み料理のようなものだろうか。焼き締めたパンを漬けて食べる。あっさりと胃に優しい味で量もさほど多くなく、その時点で最も欲しい昼食だったので嬉しくなった。 これまたホテルの近く…
まずは教会とグラフィティ。 この東ロンドンはグラフィティが町中に溢れていることでも有名らしい。街が丸ごと美術館状態。 5人ほど、快晴の中、スプレー缶をカラカラ振りながら描いていた。 私の中のベストはこれ。ゾンビっぽい敬愛された女王陛下。 通り過ぎた後に振り返ると建物の側面壁に立派なグラフィティがあったりする。 前にも書いた気がするが高円寺のガード下などにもせっかく高円寺には女子美術大学があるのだから生徒の課題として壁画を描いてもらいたい。高円寺の雰囲気に合うし街が華やかになると思うのだよな。 商業的ゴミ。まさに。 こちらも味わい深く眺めてられる落書きのようなアート。 なんでこんなところにこんな…
毎週日曜日に開催されるというFlower Market、花市場はショーディッチのホテルから徒歩で10分ほどの近い距離にあった。 朝の8時ぐらいから業者が乗り付け路上のテントに生花を並べていく。 蕾を沢山つけた多肉植物の鉢。6ポンドでちょうど1000円ほど。日本の物価感覚だと安くはない。 3つで12ポンドなので2000円ほど。大きな株ではあるけれどこれも希少で人気の多肉でもないしとりわけ安いとも感じない。物価がそもそも高いのだろう。 色とりどりの鶏頭。 黄色や緑の鶏頭は染めずにこの色なのだろうか。 背後の建物も古めかしくてなんとも絵になる。 熱帯観葉植物も元気そうな株がどっさり 多肉植物はあれど…
ロンドンといえばパブ。ありがたいことにパブにハズレがない。いいなここ、と感嘆するようなパブが街角のあちこちにある。 私がたいそう気に入ったのがホテルから近いOLD BLUE LASTという交差点の角にある見た目も素晴らしい店。 どうやらLIVE MUSICもウリのパブらしい。壁沿いとカウンターに席がありフロアの中心はだだっ広く空いている。 このカウンターの背景の装飾が見たことのないカッコ良さ。黒と金はよく見かけるが背景がアッシュブルーでしかも文字の所々に螺鈿細工が入っていて複雑で深い輝きを魅せる。もう美術館に収蔵されててもおかしくない美術品。 どんな構造をしているのか。見ていてうっとりする。 …
ロシアのウクライナ侵攻のせいで今現在の欧州航路はこんなルートらしい。なんとアラスカと東シベリアの間であるベーリング海峡を抜けてグリーンランドの上を通過していく。飛行時間も伸び、燃料費も高騰すれば飛行機代が嵩むはずだ。ちなみにアラスカの先端にはYorkやWalesという街があってイギリスっぽい。 羽田空港のANAチェックインカウンターは端末セルフ方式に自動化され、機内預入荷物もセルフ方式に変わっていた。 手荷物検査でベルトを外す必要もなく、PCを取り出す必要もなく快適だった。 パスポートコントロールもパスポートの読み取りと写真撮影も自動化されている。おかげで海外渡航で一番嫌な時間のかかるプロセス…
なかなかここまでテーマ性の明確なギャラリーカフェもないのではないか。蟲、焼菓子、アンティーク。 東京駅から3時間ほど上越新幹線、両毛線、上毛電鉄と乗り継いだ大胡。大胡駅前はリトルオランダだった。 川沿いを8分ほど歩いた先にあるトタンの小屋。こちらが焼菓子と蟲雑貨の店「灯螂舎」。もともとは自転車やバイクの修理屋だった家屋を受け継いだという。 フレンチアンティーク雑貨屋に以前勤めてらしたという店主さんの美意識が隅々まで行き届いた店内。店を始める前から自室用に買い集めていた家具や雑貨も多いのだという。 そこに私の陶蟲夏草鉢も置かせていただいた。 白い陶器なので店の全体の雰囲気と調和しているのではない…
スタンダードプードルのいる中野駅前のカフェ「タイニーアリス」が閉店してしまっていた。犬欠乏症が加速する。犬と遊びたい。 まんだらけで「火の鳥」鳳凰編を買って芝生で息子と読む。私の中で最愛の漫画は何か一つを選べと言われればこれかもしれない。 羊頭狗肉オブジェを作り増したくなった。 これはなかなか気に入っている。植木鉢でも何でもない無用のオブジェなのだが、無用だからこそありのままが全てとも言える。 そんなわけで陶蟲夏草鉢を作る予定が狗と戯れるオブジェを作ってしまった。次に工房に行けるのは3週間後だということを忘れて半端なタイミングで作ってしまった。 少し兎寄りの大きな耳の狗と兎寄りな顔つきの山羊頭…
世に少しばかり打って出る。 表現が大袈裟かもしれない。しかし私の中では慌ただしい日常から時間を捻出して対応するには必要な意気込みだ。 群馬に「灯螂舎」というかなりコアな蟲マニアが集う昆虫原料を使ったオシャレ焼菓子屋がある。蟲にまつわるアートクラフト作家作品も展示販売している。そこに私の作品も置かないかとお声掛け頂いた。取り敢えず7点ほど送ることにする。 https://tourousha.jp/tochukasou-20230603/ 写真がしっかりしてるな。私も写真のクオリティを上げられるよう努めたい。 それとは別に自然造形物の展示販売をしている雑貨屋があるのだが、少し前にそこの社長と会って…
灯螂舎の昆虫原料入り焼菓子シリーズ。 5種類の焼菓子を頂いてしまった。 蚕沙という蚕の幼虫の消化不良の糞が入ったモノは美味しいのは知っている。蟲ではなく蚕に新鮮な桑の葉を半加工してもらっているようなものだ。世界一高級なジャコウネコの糞珈琲コピルアクの蚕版のようなもの。 フタホシコオロギのサブレを頂いた。前回食べたフタホシコオロギサブレはクミンとコリアンダーが入っておりスパイスの風味が強くて好みでなかったがアーモンドパウダーと合わせたこちらは美味しい。 フロランタンは思ってた以上に硬く焼き締められた焼菓子で焦げる手前まで最大限に焼いて風味が引き立てられた感じ。 購入した昆虫原料入りケーキ「洋梨香…
コロナが明けてというか、皆がもうコロナは無いものと見做し始めて3年ぶりに海外出張に行くことになった。 目的地はロンドン。久しぶりすぎて色んなコトを忘れているがかつては毎年のようにパリ出張やベルギーを出張していた。基本的に欧州出張はビジネスクラスで50万円代、片道12〜13時間という記憶。 今の会社ではエコノミークラスでしか飛行機に乗れないらしい。しんどい。若い頃は夜行列車やバスを乗り倒していたのに、随分と堕落したものだ。 しかもウクライナやロシアを迂回するので飛行経路が伸びて片道14時間以上もかかる。 さらに日曜出発便を取ろうとしたらエコノミークラスで往復料金が38万円もする。土曜出発だと27…
紫陽花も園芸品種の多さを見ると日本人に愛されている花だなとつくづく思う。 梅雨と言えば多くの人が連想する花は紫陽花だろう。菖蒲でもなく。 陶芸工房の塀に見かけない立派な紫陽花の株。 緑道にも様々な品種が並ぶ。 毎年同じ株を撮っているようで見覚えのない株がちらほらあることにも気付く。 花手水鉢に似合う花でもある。切花を水没させて長持ちする紫陽花は都合が良い。
6月1日時点では確かにまだ幼虫だった。 6月4日に確認してみると一番大きな幼虫が既に蛹になっていた。しかも立派な大顎が見えるのでオスだ。嬉しい。 羽化までに1ヶ月ぐらいはかかるらしい。直径10cmのボトルに頭部が腹部に畳まれる形でいるのでかなりなかなか大きい蛹のように感じる。腹部はもっと縮まるのだろうか。 瓶底で蛹化すると羽化不全しやすいとも聞くけれども下手に動かして傷つけるのも怖い。
紫太陽を市松紋様角鉢に避難させておいた。根詰まりした苗ケースに放置しておくと枯れてしまいかねない。 相性の良さそうな陶蟲夏草鉢が出来上がるまでここで育ってもらおう。
庭から摘み、鉢に挿してみた。 良いと思った。不思議な一体感がある。 そもそも冬虫夏草をモチーフにした鉢だからか。陶の子実体の翡翠色が羊歯植物の色合いとも相性が良く、焦茶色の新芽が引き締まる効果を発揮している。 茶と若葉色と翡翠色と白。色数の割に同系と茶と白なので煩くない。初夏の爽やかな色の組み合わせではなかろうか。 羊歯のこの瑞々しさをそのままにドライにできないものか。 現実逃避して山奥や田舎の工房に2ヶ月ぐらい引き篭もって作陶三昧したい。何のために働いているのだろうと考える頻度が年々増しているように思う。また呼応するように人生の残り時間を意識することが増えてきた。
年に3週ほどの休暇のために49週働き、毎週2日の週末のために5日働き、毎日7時間の睡眠と2〜3時間の私的な時間と食事時間のために10時間働く。 それが当たり前だと思って働いてきたが全く当たり前ではないことに気づき始めている。いまさら、遅いけれども。なのに週末が明ければまた職場に行く。来週もそのまた来週も。全くもって不自由だ。馬鹿で愚鈍とも思う。 夢に昨年亡くなった愛犬マンゴー殿が出てきてしまった。朝起きたらどうしようもない無力感、脱力感。どうしようもなく会いたい。一緒に過ごす時間が14年で終わるとは思わなかった後悔がある。職場に行って仕事熱心なふりをするのがしんどい。申し訳ないが全てどうでも良…
店舗に置きたいというお誘いに応じて7点ばかりを委託販売をお願いすることにし、初めて納品しにいく。 不特定多数の方に売るのは初めてだ。売るために作っている職業作家ではなく自分が欲しいものを作っているので手放すのは寂しい。そんなわけで記録に残しておく。 ヤマトカブトムシの角の豪壮さに対して眼がつぶらで愛嬌があると思っている。 鉢のへりに捕まった状態で死に、朽ち、胸部と腹部が離れかかっている。次回はもう少し分解し欠損している姿を鉢にしてみたい。 地中から這い出る途中で力尽きた蝉の幼虫。セミタケは地上で寄生し、十分に育った後は宿主を地表近くまで誘導するが蝉は地中で通常は力尽きる。地表に出ているというこ…
川治温泉、湯西川温泉、中三依温泉と温泉が続く温泉街道。 もう開き直って富士急の戦慄迷宮の鬼怒川版を作れば良いのに。3年連続サウナシュラン日本一の御船山楽園ホテルの廃墟TEAM LABデジタルアートを鬼怒川でも演出して貰えば良いのに。 逆手にとって廃墟を売りにした区画と緑の景観が美しい温泉リゾートの区画でメリハリつけて推せば良いのに。 滅びの美はもっと日本人の感性で昇華して外国人観光客にもアピールできるのではないか。
駅下車徒歩数分の好立地 高規格コテージ 線路脇のテントサイトだが電車は殆ど通らず 気持ちの良い温泉施設が管理棟 軽食、酒、アイスあり 歩いた先に美しい渓流の釣堀 手打ち蕎麦、各種川魚 塩焼きも美味、唐揚げも美味、そしてなんと刺身も。 注文が入るとまだ死ぬつもりはないらしいイワナやヤマメが跳ね回る。 これを塩を塗して塩焼き。左はヤマメか。 ヤマメの刺身なんてものは初めて食べた。クセも臭みもなく美味。あっという間に腹に消えた。天然ではなく養殖して放流している。天然の川魚を生食するのは禁忌。 食べ終わった刺身は骨煎餅にしてもらい、頭まで食べ切った。 手打ち蕎麦も絶品で大盛りにしないことを後悔した。 …