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  • 某氏の講演

    人間というのはまあ、何も分からないものなんではないですか?しかし、何も分からない中で、いろいろやって、考えたりする。そこで、素晴らしいものや美しいものに出会って、心を動かされるのでしょう。その、心動かされるということは、人間には何も分からないとしても、やはり事実でしょう。そ...

  • 一匹の喧しさかな家の蝉

    蝉は一匹で大音である。 家の木にそれが居れば凄い音である。 うるさく、眠くなる。 シューゲイザーという音楽があるが、蝉の声に及ばない。 歩み来し人麦踏みをはじめけり 素十

  • 犬のぬに魚と答え子の薄着

    朝職場へ歩く道、母と幼児がしりとりをしながら迫って来る。 母が 犬 と言い子が 魚 と言う。 可愛らしい混沌。 と言ひて鼻かむ僧の夜寒かな 虚子

  • 客二人煙草を交はす春眠し

    西成の喫茶店で4月の終わりに詠んだ句である。 春は眠くなる。 おもひ出て酢つくる僧よ秋の風 蕪村 そうや、酢を作ろう、と思う僧がいる面白さ。

  • 涼しさや窓の黒さに人の音

    漱石の 草枕 を久々に読む。 さいごの『それだ!それだ!それが出れば画になりますよ』は、やはり爽快。 寒き夜の銭湯遠き場末かな 子規

  • 茶坊主といふ言葉可笑し夏の雨

    朝、パン屋でコーヒーを飲んでいると、雨が降ってきた。ふと、茶坊主という言葉が浮かんだ。 嬉しさや夏の美人は雨の中 飛鳥 美人は良いもの。 な折りそと折りてくれけり園の梅 太祇

  • なまぬるき胃のあたりかな夏の雨

    知り合いの坊さんは独身である。昔仕事場で出会った娘と付き合ったが、坊さんはやがて高い金を払って出家した。その時、坊さんは、おれは一生結婚しない方の坊さんになるから、お前さんは良い旦那さんを貰いなさい、と言って、娘は悲しがったそうな。坊さんはもう六十を越している。例の娘さんも...

  • 猫の腹破りて暑し夏の蠅

    暑い日である。 服部の町が、最近どうも合っている。一昨年は池田の駅前がぴったり来ていて、よく歩いた。 私にとって本物の 町 は都島である。あそこは素晴らしい。都島の朝焼けと夕焼け。深夜の道路をタクシーとファミマのトラックが走る様。珈琲店。銭湯。スーパー。インド料理屋。焼き鳥...

  • 春の宿人の声する畳かな

    この句は先月初め、とある安ホテルに泊まった夜に作った。4階の狭い畳張り。一階で、外国人が大勢話していた。私は寝転んで風呂でも入るかなあとか思っていた。 あたたかな雨が降るなり枯れむぐら 子規 これほどの句の作者を間違えて記憶していました。この句の作者は虚子でなく子規でした。...

  • 夕凪や水路を覗く子供達

    良い本に巡り合うと生きていてよかったと思う。良い人に出会うと感動する。たまたま入った喫茶店でモーニングセットが豪華だったりして嬉しがったり、銭湯で湯船に浸かった途端その夜の計画が一気に頭に出来上がって喜んだり。何事にもそれぞれの味わい方があるのですねェ。 うは風に音なき麦を...

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