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新イタリアの誘惑
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2016/06/03

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  • 東京探訪 ギネス記録に認定された都庁舎のプロジェクションマッピングに行ってきた

    東京都庁舎の壁面を使ってのプロジェクションマッピングが2月末から始まり、見に行ってきた。その様子を紹介しよう。都庁舎は48階建て、高さ240mという超高層ビルだが、その壁面のうち4階から32階部分をスクリーンにして映像を映す試みだ。それも毎夜欠かさずに上映するため、いつでも観覧可能になっている。縦127m、横110mで、その面積は14000㎡。「最大の建築物へのプロジェクションマッピング常設展示」としてギネス世界記録に登録された。さすがにその大きさは格段で、迫力は十分。小池都知事は「新たな観光施設としての存在感を発揮するようになった。ナイトタイム観光の充実に向けた道筋をしっかり作り上げていく」とコメントしている。ただ、新年度費用は9億5千万円とのこと。「かけ過ぎ」との批判もあるようだ。東京探訪ギネス記録に認定された都庁舎のプロジェクションマッピングに行ってきた

  • 神戸旅⑮

    神戸市長田区大正筋商店街を歩いていると、こんな愛らしい少女の絵を見つけた。この商店街は、1995年1月阪神淡路大震災の地震と火事で、店舗の90%が焼失してしまうという、壊滅的な被害に見舞われた場所だ。その後の再開発事業で復興の形は見えたが、近年の新型コロナ等によって撤収する店も出ているという。そんな中で商店街では、店舗の前面に絵を描くことによって賑わいを取り戻そうという試みを始めている。そうしたアート通りを歩いた。冒頭の女の子の絵には、足元のアップも添えられていた。ゾウと男の子とワニによるメルヘンチックな作品。地元ゆかりのアーティストの作品という。この通りの作品は、壁アートというよりは「シャッターアート」。キノコのお祭りかな。大胆なスケッチで仕上げたようなすっきりとした作品。これこそ満開の花びらが思い切り...神戸旅⑮

  • 神戸旅⑭ 海沿いの塀にはモザイクアートがいろいろ。子供たちも作品も。

    メリケンパークの海沿いには、石造りの塀にモザイク風の壁アートが並んでいる。その中でもやっぱり目立つのはこの風景。ポートタワーと海洋博物館の典型的な景色は、この場所を象徴するものだ。カモメと船舶との組み合わせも、現実の風景を再現したものだろう。隣のポートアイランドには神戸空港があり、飛行機も身近かだ。ただ、この空港へはJALやANAが定期就航していないようで、今回の旅行も大阪の伊丹空港を使う形だった。帆船の絵。やはり他の船より華やかなイメージだ。イルカのモザイク画に大型船の写真を組み合わせた図もあった。こちらは地元の子供たちの作品を基に制作されたもののようだ。にぎやかで色彩感覚がすばらしい。こちらも子供の絵。わくわくするような底抜けに楽しい雰囲気がいいなあ。神戸旅⑭海沿いの塀にはモザイクアートがいろいろ。子供たちも作品も。

  • 神戸旅⑬ 六甲アイランドでも、広大な空間の各所に壁アートを見つけた

    晴れ上がった昼、六甲アイランドまで出かけた。ここは1972年に着工された埋め立て地。現在は六甲ライナーという路線が通って広々とした空間が広がる。その六甲ライナー終着駅のマリンパーク駅で降りて、少し歩いた場所でこんな壁アートを見つけた。青空を背景に男女の顔が大きく描かれているが、目が隠れている男性よりじっと前を見つめる少女が印象的。その横に大きく書かれた「絆」が強いインパクトを感じる。このアイランドも阪神淡路大震災ではかなりの被害を受けた場所のようで、その歴史がこの文字にも反映されているのだろう。1つ駅を戻ってアイランドセンターで、メインストリートの横の建築側に入ると、大きな十字の中に四つ葉の葉のような形が出現した。あまり目立たない場所なので、その空間に入り込んで突然発見すると、一瞬ドキリとする。メインスト...神戸旅⑬六甲アイランドでも、広大な空間の各所に壁アートを見つけた

  • 神戸旅⑫ パンダに風船に笑顔。元町周辺はバラエティ豊か

    南京町の通りにこんな壁アートを発見した。パンダたちが調理し、おいしく食べている風景。西安門が後方を飾っている。いかにも中華街らしい光景で、ほっこりさせる。少しアップしてみると、その楽し気な表情がよくわかる。その南京町最寄りの地下鉄海岸線のみなと元町駅近くの地下通路にあった風景画。たくさんの風船がなびいて左端では子供がそれを見上げている。あったかい光景。一番大きな風船に近づいてみると、それはすべて赤ちゃんの手形で出来ていた。解説板には「この地下鉄開通20周年を迎えたのを記念して、沿線でその年に生まれた赤ちゃんの手形を集めて図案化した」とのこと。なかなか楽しい企画だ。赤ちゃんたちが大きくなって「ああ、これが私の手」なんて微笑む時が来るんだろうなあ。駅から数分の住宅街の一角に大きな絵がある。スプレー缶を持って押...神戸旅⑫パンダに風船に笑顔。元町周辺はバラエティ豊か

  • 神戸旅⑪ 神戸のベイエリア入口付近には 相当個性的な壁アートが展開する

    何やら妖しい女が潜んでいる。神戸のメリケンポート入口付近で見つけた壁アート。全体像はこんな形で、女性は右隅にちょっと顔を出しているだけ。でも角度を変えてみると、階段に沿って雲が沸き上がるように広がっていて、なかなかの迫力だ。通りに面しているので、多くの通行人の眼を引き付ける壁アートだ。阪神高速神戸線道路沿いにある壁アート。大きくワンちゃんが描かれている。ちょっとくたびれた風の犬が、こっちを向いて座っている。アメリカンな店の前に座ってジュースでも飲んでいる風情。左横には猫の姿も。「動物カフェ」とでも名付けたい風景だ。同じ地域にもう1つ見つけた。2つの建物に挟まれた狭い空間の壁に描かれているので、全体を見ることが困難な状態。かなりアバンギャルドな絵だ。奥に入ると、あれ、こんなに愛嬌のある少年がいた。さすがにこ...神戸旅⑪神戸のベイエリア入口付近には相当個性的な壁アートが展開する

  • 神戸旅⑩ 市役所フェンスには神戸の全体図と「海」「山」「街」の風景が展開されていた

    神戸市役所本庁舎前のフェンスの4面にそれぞれの作品が描かれていた。東側のフェンスには、市中心街をイラストで表現したものがあった。前日に訪れたメリケンポートの広場やポートタワー、南京町、三宮の繁華街などが細密画のように記されている。よく見ると、子供たちの姿も各所に配置されているなど、いろいろ発見があった。北側の絵のテーマは「海」。かなり大胆にデフォルメされた海の一場面が展開されている。その左下には舌を出して今にも襲い掛かろうとするサメの姿も。豪快な海の様子を表現しているのかな。西側に回ると、こちらには「山」のテーマが。壁全体に緑が広がって爽やかさをイメージさせる。左端には野鳥が飛び、右下には青いアジサイなどの花が満開。さらにもう1つの面には「街」のテーマが展開される。風船を掲げて走る少女の、懸命で颯爽とした...神戸旅⑩市役所フェンスには神戸の全体図と「海」「山」「街」の風景が展開されていた

  • 神戸旅⑨ 三宮駅近くでは女性像が緑の野を飛んでいた

    神戸の表玄関、三宮駅近くの通りを歩いていると、こんな壁アートに遭遇した。商店街の壁で、女性が風を受けながら緑の野を飛んでいる。それも横にかなり長く、全体を収めようとしても難しいほどの幅。大きく開いた手で風を受け止めながら、長い髪をなびかせて心地よさそう。「女神の飛翔」とでも名付けられそうな姿だ。横にずれて行くと、何ともう一人の女神が逆の方向を目指して飛んでいる。ほぼ同じ女性のようにも見えるが、それとも別人なのか・・・。こちらは周りの沢山の泡から連想して、海を泳いでいるような雰囲気を漂わせている。神戸の表玄関といっても、この通りは高層ビルの並ぶ中心街とはちょっと外れた場所で、突然の女神出現には結構なサプライズ感が満載だった。神戸旅⑨三宮駅近くでは女性像が緑の野を飛んでいた

  • 神戸旅⑧ 街のあちこちに描かれた壁アートを訪ねる時間を設けてみた。まずはメリケンポート付近

    神戸では、あちこちに建物の壁面を利用した絵が描かれている。それを「ミューラルアート」と呼ぶらしい。そんなアートを探して歩いてみた。まず最初に見つけたのが、メリケンポートにあったこの絵。女性の視線が鋭く、こっちを見つめているよう。ついつい引き込まれてしまう。全体を見ると、左に「LESSLIKES」右に「MORELOVE」。「いいね」より「愛」を!と言っているように見える。そんな絵の前を家族連れが通った。そうだよね。これこそ愛だよね。その絵の隣にはこの壁アート。中央にニコニコ顔の張りぼてがいて、左右に三角帽とおむすび型がそれぞれにらめっこ。ほっこりする絵だ。パーク入口付近の工事現場の壁を利用して、神戸の街並みが描かれていた。細かく見ると、ポートタワーや海洋博物館、それに海に浮かぶ船など街の模様がかなり詳しく紹...神戸旅⑧街のあちこちに描かれた壁アートを訪ねる時間を設けてみた。まずはメリケンポート付近

  • 神戸旅⑦ 今年の干支は龍。南京町で龍探しをして見た。

    南京町には竜があふれている。中国人にとっては龍は吉祥の印で、民族のシンボルでもあるようなので、当然ともいえる。今年の干支はは辰年だし、この町で龍を探してみた。まず目についたのが、像になった龍。見事に上方を向いて上り龍になって行こうかという感じの姿だ。柱に巻き付いて吠えている、勇壮な龍。お互いに向き合っお見合い中。一見ユーモラスだが、舌のベロベロがちょっと不気味。こちらも店名を挟んで向き合う白龍。ムーンドラゴンは、愛嬌たっぷりでとってもユーモラス。シャッターにも立派な龍が描かれていた。こちらはちょっとペラペラ風であまり強そうじゃないかなあ。一方、立体的に構成されたこの龍は、いかにも強そうだ。これをかぶって遊ぶ、子供向けの龍なのかな。長安門の柱にもちゃんと龍様がにらみを利かせていた。ほんの十数分間気をつけて見...神戸旅⑦今年の干支は龍。南京町で龍探しをして見た。

  • 神戸旅⑥ 南京町はワクワクランド。楽しさと美味しさがたっぷり。

    南京町は、横浜、長崎とともに日本三大中華街の1つ。神戸開港直後の明治初期に誕生したが、今は神戸観光の目玉となっている。町へは西側の西安門から入った。中国北宋時代の門がモデルになっているという。門の中央に「復光」という文字が書かれていた。これは大震災以前のものなので、震災からの復興を意味するものではなかっただろうが、妙に符合する気がする。後で調べてみると、中国語で失ったものを取り戻すという意味の「光復」という字があった。通りの両側にはランタンが下がって、華やかな雰囲気だ。東西270m、南北110m、この空間に100以上の店がひしめき合ってにぎやかだ。中央付近は東屋のある広場になっている。来来ちゃんと財財君が並んでお出迎え。ほっとする。店頭には、ちまきや肉まんなど食欲をそそる食べ物が並び、湯気を立てながら観光...神戸旅⑥南京町はワクワクランド。楽しさと美味しさがたっぷり。

  • 神戸旅⑤ 東遊園地には、慰霊と復興の思いを込めたモニュメントが並ぶ

    神戸市役所庁舎の南に東遊園地がある。ここは明治維新直後の1875年、居留外国人専用の運動公園として開放されたのが始まりだ。現在では、市民の憩いの場であるとともに、阪神淡路大震災の記憶を風化させず、いつまでもとどめるための場所にもなっている。今年も、大震災発生時の1月17日、ここで鎮魂の祈りをささげる集会が行われた。今年は能登半島の大地震発生直後だったため、「ともに」という言葉が添えられていた。広場の中ほどに「慰霊と復興のモニュメント」と題された区画がある。一見ただの噴水に見える。近づいてみると、こうした銘板が貼られている。地下に入る階段を降りると、円形の空間になっていて、周囲の壁面にびっしりと人の名前が刻まれている。これは大震災後の2000年1月、いつまでも記憶を留めおこうと建設された。犠牲者と建設の際の...神戸旅⑤東遊園地には、慰霊と復興の思いを込めたモニュメントが並ぶ

  • 神戸旅④ ポートタワーと博物館屋根のライトアップは夜空を切り裂いて輝いていた

    メリケンパーク夜の最大のハイライトは、ポートタワーと神戸海洋博物館(カワサキワールド)とが組み合わさったライトアップ光景だ。丸みを帯びた,高く持ち上がるタワーの縦軸と、博物館屋根の横に広がる伸びやかな曲線との、清々しい美しさは絶品だ。角度を変えて、博物館だけをクローズアップしてみると。また全然違った光景に変身する。もう少し夜空が暗くなってくると、ライトアップの建築物が一層鮮やかに映る。港側では「BEKOBE」も赤と緑の2色に輝いていた。博物館側に接近してみた。タワーとのコンビネーションが面白い。ぐるりと歩いて振り返ると、博物館屋根の緑と赤のライティング中心から、タワーがニョキリと立ち上がっている姿に変身していた。同じ建物同士なのに、こんなに歩きながら変化する夜景を見られるのも、メリケンパークならではの面白...神戸旅④ポートタワーと博物館屋根のライトアップは夜空を切り裂いて輝いていた

  • 神戸旅③ メリケンパークには、神戸の歴史を思い出させる様々な記念碑があった

    神戸メリケンパークを歩いた。一番突端には「BEKOBE」のオブジェがある開港150年記念で造られたもの。観光客の多くはここが記念写真の定番プレイス。入れ替わり立ち代わりの撮影が続いていた。そのすぐ横に、ちょっと地味な記念碑があった。「メリケンシアター」。神戸は1896年に日本で初めて外国映画が上映された場所ということで、設置されたもの。四角に穴の開いた岩石をスクリーンに見立て、手前の石が観客という設定らしい。ただ、設置は1987年。チャップリンがこの地を訪れたことがきっかけだったという。こちらは1989年開催の神戸ファッションフェスティバル記念のオブジェ「オルタンシアの鐘」。オルタンシアとはアジサイのことで形はオカリナのイメージだという。イースター島の像に似た彫刻は、神戸海援隊。勝海舟発案の海軍操練所の若...神戸旅③メリケンパークには、神戸の歴史を思い出させる様々な記念碑があった

  • 神戸旅② ルミナリエ下 1月の神戸の夜は、市中心部も光の輝きで温かく彩られた

    メリケンパークの第一会場の後、第二会場の東遊園地に向かう。遠くに光の工作物が見えてきた。神戸市役所のすぐ南に位置する広場の中央に着くと、光の壁掛け(スパッリエーラ)が広がった。その横には、奥行きを感じさせる門がある。近づくと、大ひし形や半円形などの模様が、きらびやかに輝いている。さらに中央部分を拡大。こちらは青い円を囲む八角形が、黄金色に縁どられていて印象的だ。対して、何やら人間の目玉のような形。こちらをにらんでいるようにも感じる。旧居留地方面に移動した。ここには長円形の光看板作品が、空を隠すかのように空間を占拠している。高さ7m、幅15mほどの大型だ。この作品の光で、広場は結構明るく、スマホに収めようという人たちがあちこちに。また、塔のような作品も単独で立っているので、それだけ独立感が際立つ。もう1度光...神戸旅②ルミナリエ下1月の神戸の夜は、市中心部も光の輝きで温かく彩られた

  • 神戸旅① ルミナリエ上 阪神淡路大震災の年に始められた鎮魂と復興のイベントに行ってきた

    神戸ルミナリエに行ってきました。この催しは、阪神淡路大震災の起きた1995年12月に、鎮魂と復興を合言葉に始められたもの。近年は、新型コロナによって中止となっていたが、今年4年ぶりに復活した。場所は神戸市のベイエリアに第一会場が造られ、三宮、元町など市街地がもう一つの会場となったまずメリケンパークのメイン会場へ。日没とともにライティングが開始されたが、まだ空の明るさが残っていて、照明効果はいまいち。少し待ってから入場口へと足を運んだ。入場して脇から見ると、相当に幅があることがわかる。フロントーネと呼ばれる玄関作品の幅は40mだという。真正面に来た。中央の通りはひと際光が強い。群衆は満員状態だが、闇の中なので気にならない。いよいよ光の回廊に入る。ガレリア部分だ。天井から光が降り注ぐ。高さは15Ⅿ、奥行きは7...神戸旅①ルミナリエ上阪神淡路大震災の年に始められた鎮魂と復興のイベントに行ってきた

  • 心ふるえる風景 イタリア編㊳ ポスターと陽光がコラボして もう1つのメッセージが浮かび上がる

    イタリアの夏陽光は予想以上に強烈だ街を歩いているとしばしば家の壁の壁面にポスターや広告が張り付けてあるのに出会うオペラやコンサートの告知商品のPRなどただなぜかそれらのポスターは時々緩めに貼られていることがあるある日街歩きの最中そんなポスターを見かけたちょうど真昼の直射日光が差し込みそれが少しの角度の違いに対しても光と影のコントラストを浮き上がらせ朝方には気づかなかった凸凹をも鮮烈に眼前に提示してくれた特に意図もなく貼られたポスターで見事に明と暗とがコラボレートしているよく見るとイラストの描かれたポスターにこんな文字が記されていた「AVANTIUNALTRO」「もう一つ前へ!」だイタリアの陽気でポジティヴな性格がこんなところにまで反映していたそれこそイタリアならではのセンスじゃないかとの楽しい錯覚を味合わ...心ふるえる風景イタリア編㊳ポスターと陽光がコラボしてもう1つのメッセージが浮かび上がる

  • 心ふるえる風景 イタリア編㊲

    夕刻ヴェネツィア・サンマルコ広場に立つ広場には通常メリチェリエ通りから時計塔のある大聖堂横に到着するがこの日はフェリーチェ劇場に寄ってきたのでコッレール博物館側から広場に着いた少し前まで大聖堂は夕陽を正面から受けてほんのりと壁面を赤く染めていたもう日は沈み周囲を黄昏が包み始めるそして満月いや鐘楼の横に突然輝きだしたのは月ではなく博物館の横に吊るされたまん丸い電球だ日没とともに点灯され例え曇りや雨だったとしても立派に月の代わりを果たしてくれる貴重な灯かりだこんな気の利いた演出をしてくれるのはヴェネツィア中心広場ならではのことかもと一人ほくそ笑む私だった心ふるえる風景イタリア編㊲

  • 心ふるえる風景 イタリア編㊱ 新しい人生はゴンドラで! まぶしい結婚式に出会った

    ヴェネツィアへの2度目の旅の時だった教会巡りを始めて本島中心部にあるフラーリ教会の前に差し掛かった時歓声が聞こえた着飾った人たちの群れが待ち構える中教会正面から一組のカップルが満面の笑顔で姿を現した結婚式を終えたばかりの新郎新婦まるで映画のワンシーンを見ているかのような美男美女の組み合わせだ大きな祝福「アウグーリ!」に応える二人バージンロードを歩いた先にはゴンドラが用意されている小運河に浮かんだ漆黒のゴンドラに純白のウエディングドレスがあざやかに映えるこれからの新しい人生をゴンドラに乗ってスタートするというまさにヴェネツィアならではのまぶしい光景は今でも忘れられないシーンとして心にしっかりと刻まれている心ふるえる風景イタリア編㊱新しい人生はゴンドラで!まぶしい結婚式に出会った

  • 心ふるえる風景 イタリア編㉟ ヴェネツィアに巨大な富をもたらした 華やかな色彩の結晶

    ショウウインドウに飾られたヴェネツィアングラスを見てその色彩の華やかさに眼を奪われたブルーレッドイエロー照明の強弱光の角度影との対比様々な瞬間瞬間に新しい変化を紡ぎだし新鮮な驚きを与えてくれるもちろんレースのような繊細な模様だけでなくシャンデリアに至るダイナミックな造形それらをも生み出す幅広さをも兼ね備える古代ローマ時代に源流を持ち13世紀にはヴェネツィア共和国の主要産業として巨大な富をもたらしたヴェネツィアングラスが21世紀の今も燦然と輝き続けるそのはるかな歴史のもたらす重みとともに奇跡の造形の放つ光にしばし見とれてしまった心ふるえる風景イタリア編㉟ヴェネツィアに巨大な富をもたらした華やかな色彩の結晶

  • 心ふるえる風景 イタリア編㉞ 突然現れた自然の造形の美に 我を忘れて空を見上げた

    夜明けだった少し寒いとさえ感じる風が吹き過ぎる中また広場に来た空は青いもののかすかに薄墨を流したかのような暗さを伴っているしばし空の変化を楽しもうと石段の端に腰を下ろしたホテルから歩いてきて暖気を含んだ体にひんやりする石の湿度が心地よく染みる今日はどの教会を訪れようかこのところヴェネツィアの教会巡りを続けていてそれぞれの内部にある絵画彫刻天井画などに魅了されている主祭壇に堂々と飾られたティツィアーノの聖母子像に感動したり入り口横の壁にそっと置かれた無名作家による素朴な像を発見なぜか幸せな心地を感じたりの毎日だそんな思いを抱えながら何気なく見上げた空に不思議な形が描かれたのに気付いた何だ!よく見ると鳥たちの形成する造形だその姿は一瞬で形を変え数十秒には遠くの空を目指して飛び去って行った渡り鳥たちが新しい場所...心ふるえる風景イタリア編㉞突然現れた自然の造形の美に我を忘れて空を見上げた

  • 心ふるえる風景 イタリア編㉝

    ある年の6月2日ヴェネツィアのサンマルコ広場に行くと3本の旗が翻っていた一番手前はヴェネツィア共和国国旗真ん中は現イタリアの国旗奥はEU加盟国を意味する欧州旗だヴェネツィア共和国とは7世紀末に誕生し1797年にナポレオンによるフランス軍の侵攻で消滅したが1000年以上至上最も長期にわたって続いた共和国だったその国旗は中央に守護聖人サンマルコの象徴翼を持った獅子像が描かれている中央の現イタリア旗は国土と自由を意味する緑雪と平等の白情熱と博愛の赤の3色旗だまたEU旗は青地に12個の金色の星が円を描く団結と調和を意味する円で統一も表現されている広場では第二次世界大戦後の1946年6月2日王政を廃して共和制に戻った記念の祝典が開かれていた3本の旗はそれぞれがヴェネツィアの長い歴史を裏付ける象徴として欠かすことの出...心ふるえる風景イタリア編㉝

  • 心ふるえる風景 イタリア編㉜ 紅の波動を越えて ゴンドラは孤高の旅を始める

    昼はあれほどにぎわったリアルト橋にも初冬の寒さが忍び寄る夕刻には本来の静けさが蘇る橋から見下ろすカナルグランデ夕陽のなごりがもたらす光で水面は燃えるような朱に染まり周囲に波動の揺らめきを広げて行く音もなく進む一隻のゴンドラ昼でも黒い船体は夕暮れにはなお一層その色を濃くし闇という衣をまとって浮かぶまもなく夜が襲い来るほんの少し前運河に浮かぶ孤高のゴンドラは静寂の紅に満たされた運河を越えてはるか彼方への旅を始めるのだろうか心ふるえる風景イタリア編㉜紅の波動を越えてゴンドラは孤高の旅を始める

  • 心ふるえる風景 イタリア編㉛ ヴェネツィア・レデントーレの祭りの夜 花火に照らされた広場で連帯の握手の輪が広がった

    ヴェネツィアの島の1つにジュデッカ島という島があるサンマルコ聖堂のある本島とカナルグランデ(大運河)を挟んで隣り合った島だその島で年に1度もっとも賑わう日がある11月の第3日曜日レデントーレ教会の祭礼だ起源は約500年前に遡る当時ヴェネツィア全土がペストの病魔に侵されていたそのパンデミックの退散を神に祈りようやく収まった時感謝の表現として建築されたのがこの教会だ祭りの日だけに渡される仮設橋を渡って人々は参拝に訪れるそして夜鎮魂と感謝の気持ちが花火によって表現される私も夜サンマルコ広場に足を運んだ広場は続々と集まる市民たちですっかり超満員身動きも出来ないほどの状態になっていた夜11時ドーンという爆音とともに花火が上がった続けて何発もの花火が夜空に上がる満開となった光の中に浮かび上がったのはヴェネツィアの守護...心ふるえる風景イタリア編㉛ヴェネツィア・レデントーレの祭りの夜花火に照らされた広場で連帯の握手の輪が広がった

  • よさこい讃歌2023⑱ 「日差しが 君のためだけに注がれているものだと」 百華夢想 飛鳥 舞士道&朔空 さぬき舞人

    「百華夢想東京支部」(東京都)「リゾン鳴子会飛鳥」(埼玉県朝霞市)君が見ている日差しが夕陽であろうが朝日であろうがそれが君のためだけに注がれているものだと信じていいよって言える人になりたかった自分がただの人間だって思い知らなくちゃいけないなんて誰が決めたの?宇宙になったつもりですべてを信じて私のこと好きでも嫌いでもない埃を見る目で見てくれてよかった君に優しくない人を君が無視するそれだけで春が来たらいいのにね(最果タヒ)「舞士道&朔空」(石川県志賀町、七尾市)「さぬき舞人」(香川県さぬき市)よさこい讃歌2023⑱「日差しが君のためだけに注がれているものだと」百華夢想飛鳥舞士道&朔空さぬき舞人

  • よさこい讃歌2023⑰ 「人はもっと率直に 生きていいのだ」 りぐる

    「りぐる」(静岡県沼津市)何かが違ってくる風が集まってくる日差しが集まってきて柔らかな影がそこに集まる見えないものが集まってくるふと騒がしさが遠のいてそれから音もなく明るい塵が集まってくるすべてがそこに集まってくる花の周りに集まってくる不思議だ花はすべてを花の周りに集める匂いのように時間が蜜のように沈黙が集まってくる言葉を持たない真実がある空の色季節の息が集まってくる花がそこにあるそれだけで違ってくる人はもっと率直に生きていいのだ(長田弘)よさこい讃歌2023⑰「人はもっと率直に生きていいのだ」りぐる

  • よさこい讃歌2023⑯ 「なぜに僕たち二人 生まれてきたの」 利ゑ蔵 Summer zipper

    「利ゑ蔵」(千葉県千葉市)なぜに僕たち二人生まれてきたの誰も答えてくれず海が青いだけなぜにこうして二人愛しているの誰も答えてくれず波が寄せるだけだけど二人いつの日も若い体寄せて生きて行くの風の中も支え合って生きるなぜに二人はここにこうしているの誰も答えてくれず空が青いだけだけど指もくちびるも肩も腕も胸も若い枝が絡むように求めあって生きるなぜに二人はここにこうしているの誰も答えてくれず空が青いだけ(山上路夫)「Summerzipper」(東京都豊島区)よさこい讃歌2023⑯「なぜに僕たち二人生まれてきたの」利ゑ蔵Summerzipper

  • よさこい讃歌2023⑮ 『さよならするたびに 大人になってゆく」 百華夢想

    「百華夢想」(愛知県一宮市)Say,doyouknowwhatlonelinessis?Ibelieveitisoneofgirl'shappiness.秋の風が吹いて舟をたたむころあんな幸せにも別れがくるのねあやまちなんて誰にもあるわあなたのことも思い出そして知らん顔で時は過ぎて行くさよならするたびに大人になってゆく恋人たち燃えたあの口づけ楽しいおしゃべり二人のアルバムはめくれてゆくのねあやまちなんて誰にもあるわ悔みはしない出来事みんな女の子は哀しみが好きよさよならするたびにきれいな花びらに変わるのね(有馬三恵子)よさこい讃歌2023⑮『さよならするたびに大人になってゆく」百華夢想

  • よさこい讃歌2023⑭ 「今年も生きて 桜を見ています」 GARAN43/35 夏舞徒

    「GARAN43/35」(東京都)今年も生きて桜を見ています人は生涯に何回くらい桜をみるのかしら物心つくのが10歳くらいならどんなに多くても70回くらい30回40回の人もざら何という少なさだろうもっともっと多く見るような気がするのは祖先の視覚も紛れ込み重なり合い霞立つせいでしょうあでやかとも妖しとも不気味とも捉えかねる花の色桜吹雪の下をふららと歩けば一瞬名僧のごとくにわかるのです死こそ常態生は愛しき蜃気楼と(茨木のり子)「夏舞徒」(埼玉県朝霞市)よさこい讃歌2023⑭「今年も生きて桜を見ています」GARAN43/35夏舞徒

  • よさこい讃歌2023⑬ 「君は 明日まで飛びたいのか」 武州武蔵 REIKA組

    「武州武蔵」(埼玉県朝霞市)白い紙飛行機広い空をゆらりゆらりどこへ行くのだろうどこに落ちるのだろう今日は青空がかくれている風が吹いてきたよ風に乗れようまくだけどあまり強い風は命取りになるよ君はプロペラを知らないのか雨が降ったら弱い翼は濡れてしまう強い雨も風も笑いながら受けて楽しく飛ぶことも悪いことじゃないよだけど地面に落ちるまで短い命だね君は明日まで飛びたいのか白い紙飛行機どこへ行くのだろう白い紙飛行機どこに落ちるのだろう(井上陽水)「DANCECOMPANYREIKA組」(東京都北区)よさこい讃歌2023⑬「君は明日まで飛びたいのか」武州武蔵REIKA組

  • よさこい讃歌2023⑫ 「昨日にはなかったもの 見せてあげたい」 SAGA~彩雅

    [SA:GA彩雅」(東京都千代田区)「さよなら」その口癖は誰譲りなの?会うたびに寂しくなるのよ少し手を振るだけで消えてしまうようで私が描き過ぎてる明るい明日に君も居るガラスの鳥の背中にまたがる私笑う君と天使昨日にはなかったもの見せてあげたい会いたい寝癖のある君の方が何だか生きているって感じるまだ幼い顔つきで怒るその口の形も愛おしい孤独を映す影や歩幅スピード取り戻してあげたい潰れそうな何かがあるなら後ろから抱きしめる許されるまで強く(あいみょん)よさこい讃歌2023⑫「昨日にはなかったもの見せてあげたい」SAGA~彩雅

  • よさこい讃歌2023⑪ 「降る雪は こんなに白く」 七福よさこい連祝禧 TACYON

    「七福よさこい連祝禧」(東京都)冬枯れた公園で生まれたばかりの四葉のクローバーを見つけました溢れそうなとっておきの私の愛を加え木漏れ日の封印をして今送りますあなたの胸に降る雪はこんなに白く舞い散るに君が去る道は暗く心待ちにしていた雪も君の背を見つつ思うは事故なきように・・・(須川さとみ)「TACYON」(高知県)よさこい讃歌2023⑪「降る雪はこんなに白く」七福よさこい連祝禧TACYON

  • よさこい讃歌2023⑩ 「この腕を差し伸べて その肩を抱きしめて」 燦-SUN-

    「燦ーSUNー」(東京都)真っ白な陶磁器を眺めては飽きもせずかといって触れもせずそんな風に君の周りで僕の一日が過ぎて行くあるひ目の前の紙くずは古くさい手紙だし自分でもおかしいし破り捨てて寝転がれば僕の一日が過ぎて行くある日踏切の向こうに君がいて通りすぎる汽車を待つ遮断機が上がり振り向いた君はもう大人の顔をしているだろうこの腕を差し伸べてその肩を抱きしめてありふれた幸せに落ち込めればいいのだけれど今日も一日が過ぎて行く(小椋佳)よさこい讃歌2023⑩「この腕を差し伸べてその肩を抱きしめて」燦-SUN-

  • よさこい讃歌2023⑨ 「一滴の涙から 言葉が育った」 立教大学百合文殊 おどりんちゅ

    「立教大学よさこい連百合文殊」(東京都豊島区)星があった光があった空があり深い闇があった終わりなきものがあった水そして岩があり見えないもの大気があった雲の下に緑の樹があった樹の下に息するものがあった息するものは心を持ち生きるものは死ぬことを知った一滴の涙から言葉が育ったこうして我々の物語が育った土とともに微生物とともに人間とは何だろうかという問いとともに沈黙があった宇宙のすみっこに(長田弘)「学生よさこいチームおどりんちゅ」(東京都渋谷区)いってよさこい讃歌2023⑨「一滴の涙から言葉が育った」立教大学百合文殊おどりんちゅ

  • よさこい讃歌2023⑧ 「あなたに逢えた まぶしい夏」 鴉

    「鴉」(千葉県千葉市)あなたに逢えたまぶしい夏が眼に浮かぶ夕焼け日に焼けた優しい顔が「元気出せ」って叱ってくれる泣いてはいけませんか一人であなたがとっても好きだから青い波はしゃいだ手にもう一度ふれたいの真夏が過ぎた海辺の駅で別れたのあなたと結んでた指も離れて汽車は秋へと走り出したの泣き虫そうよ私あれから逢いたい逢えないあなたなの街角でよく似た人逢えば心さわぐの泣き虫そうよ私あれから素肌の夏さえうすれてもこの胸に消えないのよあなたの愛の炎(松本隆)あよさこい讃歌2023⑧「あなたに逢えたまぶしい夏」鴉

  • よさこい讃歌2023⑦ 「みんな 一ばんや」横浜百姫隊 アンバサダー絆 朝霞溝連

    「横浜百姫隊」(神奈川県横浜市)だいくさんおとうちゃん一ばんやりょうりおばあちゃん一ばんやごはんたきおかあちゃん一ばんやおひゃくしょうおじいちゃん一ばんやぬいもんおねえちゃん一ばんやとりのえさやりおにいちゃん一ばんやおかねためんのんわたし一ばんやおとうとといもうとはあそぶんが一ばんや(前田鈴代)「高知県よさこいアンバサダー絆国際チーム」(海外)「溝沼連合町内会朝霞溝連」(埼玉県朝霞市)よさこい讃歌2023⑦「みんな一ばんや」横浜百姫隊アンバサダー絆朝霞溝連

  • よさこい讃歌2023⑥ 「何気ない毎日が 風のように過ぎて行く」法政大学鳳遙恋 早稲田大学東京花火 早稲田大学踊り侍

    「法政大学YOSAKOIソーランサークル鳳遙恋」(東京都千代田区)何気ない毎日が風のように過ぎて行くこの街で君と出会いこの街で君と過ごすこの街で君と別れたことも僕はきっと忘れるだろうそれでもいつかどこかの街で会ったなら肩をたたいて微笑んでおくれさりげない優しさが僕の胸をしめつけたこの街で僕を愛しこの街で僕を憎みこの街で夢を壊したことも君はきっと忘れるだろうそれでもいつかどこかの街で会ったなら肩をたたいて微笑み合おう(喜多条忠)「早稲田大学よさこいチーム東京花火」(東京都新宿区)「早稲田大学踊り侍」(東京都新宿区)よさこい讃歌2023⑥「何気ない毎日が風のように過ぎて行く」法政大学鳳遙恋早稲田大学東京花火早稲田大学踊り侍

  • よさこい讃歌2023⑤ 「一本のロウソクのように 熾烈に燃えろ」and As

    「andAs」(東京都)心の底に強い圧力をかけてしまってある言葉声に出せば文字に記せばたちまちに色褪せるだろうそれによって私が立つところのものそれによって私が生かしめられているところの思念人に伝えようとすればあまりにも平凡すぎて決して伝わっては行かないだろうその人の気圧のなかでしか生きられぬ言葉もある一本のロウソクのように熾烈に燃えろ燃え尽きろ自分勝手に誰の眼にも触れずに(茨木のり子)よさこい讃歌2023⑤「一本のロウソクのように熾烈に燃えろ」andAs

  • よさこい讃歌2023④ 「季節の指先で 風車」北里大学北里三陸湧昇龍 千葉工業大学風神部

    「北里大学よさこいチーム北里三陸湧昇龍」(神奈川県相模原市)心をさみしさ色に染めて吹きぬく夕風に廻ります風車言い出せない聞き出せない愛はすれ違いくるくる廻る花びら越しに二人のためらいが絡み合う夕暮れどきよ白い花の命が散り行く前に好きなら好きだと聞かせてほしい夕陽に赤々と照らされて悲しみ知らぬ気に風車廻り続けますこんなに胸は焦がれていても寄り添うきっかけがつかめない一人と一人白い花の命が散り行く前に好きなら好きだと聞かせてほしいこの手を差し伸べるすべもなく季節の指先で風車廻り続けます(麻生香太郎)「千葉工業大学よさこいソーラン風神部」(千葉県習志野市)よさこい讃歌2023④「季節の指先で風車」北里大学北里三陸湧昇龍千葉工業大学風神部

  • よさこい讃歌2023③ 「夕立のあとの 街は」 KAGURA

    KAGURA(愛知県名古屋市)夕立のあとの街はきれいに洗われたようで緑の匂いがよみがえります忘れようとつとめて少しは忘れかけてたあなたの思い出が急に鮮やかに戻ってきました夕立の多い夏に愛して別れた人です風さえあの日と同じようです通りすぎる小さな軒先風に揺られて小さな風鈴が遠い夢を呼びかすかに鳴りました夕立のあとの街はなぜか優し気なすがた心に悲しく響いてきます生きていれば季節は巡って夏があなたの思い出呼び覚まし過ぎたあの頃に戻ってゆきます(山上路夫)よさこい讃歌2023③「夕立のあとの街は」KAGURA

  • よさこい讃歌2023② 「吹き寄せられた 落ち葉の上で」 朝霞なるこ遊和会

    朝霞なるこ遊和会(埼玉県朝霞市)木々はいまひっきりなしに葉を散らしている私たちもあのように払い落とすことができたら・・・悲しい思い出やときに胸をさす悔いを吹き寄せられた落ち葉の上では子供たちが明るく笑いそこだけは風も落ち葉も陽気に騒いでいる(高田敏子)よさこい讃歌2023②「吹き寄せられた落ち葉の上で」朝霞なるこ遊和会

  • よさこい讃歌2023① 「生まれてきて よかった」 天嵩~Amata~

    今年はコロナ禍の鎮静に伴って「よさこい」も全面的に再開され、多くの場所でイベントが行われました。それで、今回は前年より多めにチーム紹介を行いたいと思ってます。「天嵩~amata~」(北海道千歳市)ぼくの価値きみにはきっと関係ないものぼくの価値きみが例えいようといなかろうと確定されているものきみが生きていることぼくには本当は関係がないことだこの時間を愛という言葉でごまかしてしまってはいけないわずかな嫌悪わずかな死んでしまうという気持ちそれを打ち消し合う視線きみがひとつの尊い命であるということをぼくは人間だから理解できたんだ生まれてきてよかった(最果タヒ)よさこい讃歌2023①「生まれてきてよかった」天嵩~Amata~

  • 心ふるえる風景 イタリア編㉚ コロッセオの外壁からオレンジの光がこぼれ出す

    「コロッセオが崩れる時ローマは滅びるローマが滅びるとき世界は滅亡する」起源80年に完成した円形闘技場はローマ帝国を代表する建築として2000年にわたってその雄大な姿で人々を魅了し続けてきたある晴れた日の夕刻コロッセオに向かうと雲一つない空を背景にライトアップが始まろうとしていた照明は建物の内側に設置されているためアーチの続く外壁から光が漏れ出してくる暗い青一色の世界にポツリポツリと暖かい灯があふれ出し堅牢な円から柔らかな微笑みが生まれ出るようなほのぼのとした空間が演出された2000年余の歳月を経た夜の入口巨大な建造物にもホッと一息をつく時が訪れるのかと思わせるオレンジ色の光だった心ふるえる風景イタリア編㉚コロッセオの外壁からオレンジの光がこぼれ出す

  • 心ふるえる風景 イタリア編㉙ バロックの天才ベルニーニが造り出した 神秘体験の現場

    天使が女性の胸を突き刺す何と凄惨な場面だでもこれは殺人事件ではない聖テレジアが夢に見たという聖書に記載された神秘体験をバロックの天才ベルニーニが彫刻で表現したものだ苦悩よりも喜びが勝るという奇跡の出来事を天才はこんな形で華麗に具体化してしまった颯爽と金の槍を振り下ろす天使まるで待っていたかのように受け止めて喜びに震える聖テレジア大理石から彫りだされた二人のきらめく姿はまぶしいほどの光を放ってそこに存在する凡人には理解不可能な出来事がベルニーニの手にかかれば至上の芸術に仕上がっててしまうそうした魔法のような出来事を目の前に体験出来るそれが悠久の歴史を重ねたローマという唯一無二の都が持つ底知れぬ魅力なのだろう心ふるえる風景イタリア編㉙バロックの天才ベルニーニが造り出した神秘体験の現場

  • 心ふるえる風景 イタリア編㉘ ローマの大階段は 人が集い、語り合い、旅立つ基点になっている

    ローマ中心部に高く広く大きな階段があるその空間にしばしば人は集う中段まで上って腰を下ろし歓談し合う若者たちザックを背中から降ろして一休みする旅行者のグループ落ち着いた雰囲気を漂わせて階段を踏みしめるカップルどこか優雅な目的地に向かうのか紳士らの乗った馬車がしゃんしゃんと鈴を鳴らしながら通り過ぎて行く様々な人たちがここに集い思い思いの印象を心に刻んでまた新たな場所へと旅立つ悠久の歴史を重ねたローマという場所ならではの大らかに開かれた空間の持つ魔力があらゆる世代を引き寄せるオーラとなってそこに漂っているからなのだろうか心ふるえる風景イタリア編㉘ローマの大階段は人が集い、語り合い、旅立つ基点になっている

  • 心ふるえる風景 イタリア編㉗ 大聖堂屋上での聖人たちのおしゃべりが 聞こえてきたような・・・

    サンピエトロ大聖堂の広場から上を見上げるともう夕焼け空が始まっていたわずかに残った青空を背景に雲たちはピンクに染まり夜の始まりを知らせているでもまだまだ活動を終えようとしない集団を見つけた大聖堂の屋根にたたずむ聖人たちだ「今日はイエス様の貴重なお話が聞けた良い一日だったなあ」「いやいやあんたは説教の最中に居眠りしてたじゃないか」「そんなことないよ目をつぶって瞑想していたんだよ」「でもこっくりしてたよ」「深くうなずいてただけだよそれよりあんたこそ聖書の下にアニメ本を隠して読んでたよね」「またまたあ・・・」シルエットになった聖人たちの体がリラックスしたポーズをとっている一日の終わりどんな聖人たちでもたわいのないおしゃべりをしながら過ごすひと時があると思わせる楽し気なボディアクションが屋上で展開されていた心ふるえる風景イタリア編㉗大聖堂屋上での聖人たちのおしゃべりが聞こえてきたような・・・

  • 心ふるえる風景 イタリア編㉖ ローマの華麗な夕焼けを 勝利の女神が行く

    永遠の都ローマそのもっとも重要な日キリスト誕生の当日燃えるような夕焼けが上空に広がった紅の空間を女神が行く二頭立ての馬車を率い大きく翼を広げて前方を見据えるのは勝利の女神ニケさえぎるものは何もない空は淡いイエローから次第に熱を帯びたオレンジに変わりさらに濃く炎の色彩を変化させながら馬車を包み込んで燃え上がる熱気の只中をひたすら前を向いて無心に走り抜けて行くその先で栄光の勝利の到着を待つ人は果たして誰なのだろうか心ふるえる風景イタリア編㉖ローマの華麗な夕焼けを勝利の女神が行く

  • 心ふるえる風景 イタリア編㉕ サンピエトロ大聖堂前広場で 法王のクリスマスミサを聴いた

    クリスマス当日サンピエトロ大聖堂に向かったこの日はローマ法王の特別ミサが大聖堂前の広場で行われる朝広場に着いたときはそれほどでもなかったがミサ開始30分前ころから続々と信者たちが集まってきたこの広場には最大40万人もが集合できる広さを持つというがそれに近い人々が続々と集まり身動きも出来ないくらいの超満員騎兵隊の行進などがスタートしいよいよ法王の登場だベネディクト16世が大聖堂のバルコニーに姿を見せると一斉に拍手が巻き起こった法王による世界各国の言葉でのクリスマスのメッセージが始まった最初はイタリア語の「BUONNATALE」ここから英語フランス語と続き日本語は40番目「クリスマスと正月おめでとうございます」とわかりやすい発音で日本語が広場に響いたまた法王は世界の情勢にも触れた「救い主の生まれた地に平和がも...心ふるえる風景イタリア編㉕サンピエトロ大聖堂前広場で法王のクリスマスミサを聴いた

  • 心ふるえる風景 イタリア編㉔ イタリア中の教会の主祭壇に 赤ちゃんキリストが登場した特別な日

    かつてはローマの玄関口だったポポロ門その入口にあるのがポポロ教会だカラヴァッジョの出世作となった作品を見に前日もここに足を運んだただもう1度見直したいと翌日の午前中に再度訪れたすると昨日と違ったことが起きていた聖母子の絵が飾られた教会の主祭壇その前方に置かれた椅子の上でゆりかごに入った赤ちゃんがにっこりと微笑んでいる祝福するように体をねじる2体の天使たち昨日はただポツンと椅子があるだけでその上は空っぽの状態だったそうこの日は12月25日キリストの誕生日だ両手を広げこの日を待ち焦がれたようにのびのびと新しい世界のスタートを全身で表現する赤子のキリストこの日はローマのいやイタリア中の教会で祭壇に用意された椅子やキリスト誕生の物語を模した工作物プレゼビオに赤ちゃんキリストが供えられた日だった何か貴重な贈り物をも...心ふるえる風景イタリア編㉔イタリア中の教会の主祭壇に赤ちゃんキリストが登場した特別な日

  • 心ふるえる風景 イタリア編㉓ バチカン大聖堂の中央には バロックの天才が造り上げた驚異の造形物がそびえる

    サンピエトロ大聖堂の中に入ったとにかくその大きさに圧倒される世界最大級の教会建築だ入口から最奥までの距離211m100m走のコースが2つも取れてしまう長さだもちろん高さも半端じゃないクーポラの高さは120m中央奥まで進んで上を見上げるそこに「バルダッキーニ」がそびえているねじねじの柱を持つ部屋のようなスペースは教皇の説教壇バロックの天才ベルニーニの造り上げたブロンズ天蓋が載っており天井には精霊のハトが飛んでいるのがわかるさらにその上方にあるのがミケランジェロ設計のクーポラだただならぬ緊張をも漂わせる躍動感見上げれば見上げるほどバロックの渦に飲み込まれそうになる少し首を下げて休息しなければならないほどのパンチを食らった日だった心ふるえる風景イタリア編㉓バチカン大聖堂の中央にはバロックの天才が造り上げた驚異の造形物がそびえる

  • 心ふるえる風景 イタリア編㉒ 夕刻 バチカン大聖堂のクーポラに祈りの時が訪れる

    バチカン市国・サンピエトロ大聖堂キリスト教の総本山である大聖堂が燃えているサンタンジェロ城の屋上に上った時時刻は午後6時を過ぎたころだった太陽は地平に隠れ残り香のような紅の灯かりが中空を一色に染めているその中心に悠然と存在する大聖堂のクーポラミケランジェロが設計した巨大な半円の姿が濃く深い赤の炎にすっぽりと包まれて今にも溶けて崩れ落ちそうにも見えるただただ息を殺して眺め続けた数分間その炎は次第に勢いを失って闇へと変化していった昼の大聖堂はその威光を誇るかのようにクーポラの突端を空に向けて突き出しているしかし一日の終わり近く失われて行く明るさに耐え切れずに祈りの姿をとる瞬間があることをさえぎるもののない間近の空間で見つめて初めて感じた晩秋の夕闇だった心ふるえる風景イタリア編㉒夕刻バチカン大聖堂のクーポラに祈りの時が訪れる

  • 心ふるえる風景 イタリア編㉑

    燃えるような日差しの下サンタンジェロ城に向かった城へ行くにはローマの歴史を見つめ続ける母なる川テヴェレ川を渡る架かる橋はサンタンジェロ橋だこの橋の手前までがイタリア・ローマ市橋を渡り切ればキリスト教の総本山サンピエトロ大聖堂のあるバチカン市国になる大聖堂が建設されて以来イタリアだけでなくキリスト教世界の無数の信者たちがその場所を目指して巡礼を続けてきた巡礼の最後がこの橋そこである洗礼の儀式が待っている橋には10体の天使が立ち並ぶただ並んでいるだけではなく彼らはそれぞれに特別なものを持っている茨の王冠ムチ聖衣槍そして十字架そのものキリストが十字架に架けられて刑死した時かかわった受難の品々だ信者たちはバチカンに入国するその場所で改めてキリストの受難を心に刻んでサンピエトロに向かうのだ澄み切った青空の下十字架を...心ふるえる風景イタリア編㉑

  • 心ふるえる風景 イタリア編⑳ フィレンツェ中心部の広場に 絶世の美女が出現した

    フィレンツェの市庁舎ヴェッキオ宮はかつて共和国の政庁だった当時のフィレンツェはミケランジェロやダ・ヴィンチなど名だたる天才たちが競って腕を振るいルネサンスの花を開花させた場所だその広場に夜出かけると大きなポスターが立てかけてあったよく見るとそれはシモネッタの肖像画彼女は当時を代表する美人として知られる1475年共和国の大イベントだった馬上槍試合が開催されメディチ家の当主の弟ジュリアーノが優勝すると彼にスミレの花冠を贈る役を担ってシモネッタが壇上に上がった当代随一の美男美女のカップルが晴れの舞台で実現国中の人々から永遠の恋人として賛美されたシモネッタはその翌年23歳の若さで病死したがボッティチェリは彼女の肖像画を何枚も描きその誇り高き美貌が後世まで語り伝えられることとなったたまたまある企画のために彼女の大き...心ふるえる風景イタリア編⑳フィレンツェ中心部の広場に絶世の美女が出現した

  • 心ふるえる風景 イタリア編⑲ 若い女性の手元から 「ラファエロの聖母」が浮かび上がった

    ウフィツィ美術館近くの道を歩いていると若い女性が路上に絵を描いていた手前に画集を開いて全く通行人の目も気にせず一心に手を動かし続ける見る見るうちに路上に聖母子の顔が浮かび上がったそうこの構図はラファエロの作品「大公の聖母」だ伏し目がちに物思いに沈む表情が思慮深さと慈愛を感じさせる見事ラファエロらしさの特徴も上手に捉えて素晴らしい思わずつたないイタリア語で女性に聴いてみた「絵の勉強をしているんですか?」「ええ美術学校に通っていますラファエロが好きなんですよ」外国からフィレンツェに留学して1年ようやく生活にも慣れてきてちょっとした腕試しで今日初めて路上絵に挑戦したのだという初々しい表情で語る彼女の顔が路上絵の聖母の口元とどこか似ていることに気づいた瞬間だった「心ふるえる風景イタリア編⑲若い女性の手元から「ラファエロの聖母」が浮かび上がった

  • 心ふるえる風景 イタリア編⑱ フィレンツェ中心部の 静寂に包まれたトワイライトタイム

    パラティーノ美術館見学を終えた後ヴェッキオ橋を渡って共和国広場に通じるサンタマリア通りに出た時はもう夜の佇まいになっていた前方に紺碧の空が広がり両側に建つ建築は照明に照らされて金色の衣をまとっているくっきりと色分けされた陸と空とのコントラストがヨーロッパの古都らしい悠然とした輝きとゆとりを感じさせる手前にはルネサンスの彫像愁いを秘めたかのような影に包まれて今にも闇に溶けかかるようだ時に若者たちの歓声が響くのを除けば夜のしじまは静けさが支配している今さっきまで眺めてきたラファエロの聖母子がこの空間にポッと現れて微笑んでもおかしくないくらいと思えるようなそれが秋も深まるフィレンツェ・チェントロの宵だ心ふるえる風景イタリア編⑱フィレンツェ中心部の静寂に包まれたトワイライトタイム

  • 心ふるえる風景 イタリア編⑰ 美術館の真ん前で展開された 大道芸人パフォーマンス

    フィレンツェのウフィツィ美術館はルネサンス美術の粋を一堂に会した殿堂だその前の広場ではしばしば大道芸のパフォーマンスが展開されるたまたま私が訪れた時はピエロに扮した芸人がショーを始めるところだった「さあ私と一緒にダンスをしてくれませんか?」中年のおじさんが進み出た「私でもいいかい?」「どうぞどうぞでも普段着のままじゃあ盛り上がりませんねえ」「ちょっと上着をめくって見て」おじさんがシャツをめくると芸人は持参していた絵具であっという間におじさんの腹に顔を描いてしまった「さあこれで我々は仲間コンビです一緒に踊りましょう!」おじさんもノリノリ即席のハチャメチャダンスが始まったこんな思いがけないバラエティショーが繰り広げられるのも底抜けに陽気なイタリアならではのことなんだろうなあ・・・心ふるえる風景イタリア編⑰美術館の真ん前で展開された大道芸人パフォーマンス

  • 心ふるえる風景 イタリア編⑯ ジョットの鐘楼が路上に! スコールが創った奇跡の絵画

    初秋のフィレンツェの午後突然の雨に見舞われたまるでスコールのように激しく地面をたたき周囲を濡らし尽くして1時間もしないうちにさっと止み後には真っ青な空が戻ってきた急きょカフェに飛び込んで雨上がりを待って外に出た中心街の石畳はすっかり濡れ切ってくぼみには水たまりも出来ているドゥオモ近くに来てふと足元を見るとそこにくっきりと塔が立っているジョットの鐘楼だ雨が創った水たまりが即席の鏡に変わり強い光を浴びた鐘楼をすっぽりとそこに映し込んでいる14世紀に完成した塔が21世紀の水面に突然よみがえった下部は鐘楼より長い年月を経た石畳に隠れた形だが頂上部とそれを取り巻く青空がくっきりと浮かんでいるさすがルネサンスの都ならではの自然が造り上げた奇跡の絵画だった心ふるえる風景イタリア編⑯ジョットの鐘楼が路上に!スコールが創った奇跡の絵画

  • 心ふるえる風景 イタリア編⑮ フィレンツェ大聖堂の夜景を 独り占めした屋上テラス

    11年前の春フィレンツェのドゥオモに最も近い場所にネット予約で宿をとった大聖堂からわずか約200m歩いて数分のロケーションだった勇んでホテルに到着部屋に入ると相当に古くて狭い4畳分あるかどうかのスペースにベッドが1つあるだけトイレ兼シャワー室はシャワーヘッドが固定されていて湯を出すと便器に直接落ちる角度でトイレがびしょびしょただ1つだけ利点があった6階建て屋上のテラスがドゥオモの正面にあり壮麗な大聖堂のクーポラジョットの鐘楼が何の障害もなく目の前に展開されていた夜ライトアップの時間屋上には大パノラマがあった106mのクーポラが雄大に半円を描き84mの鐘楼がすっきりと天に伸びる三色の大理石によって形成された大建築が微妙に変化しながら輝きを増しそれを晴れ渡った真っ青な夜空が包み込む何にも邪魔されず余計な雑音も...心ふるえる風景イタリア編⑮フィレンツェ大聖堂の夜景を独り占めした屋上テラス

  • 心ふるえる風景 イタリア編⑭ 「ザクロの聖母」に描かれた登場人物に惚れ惚れする

    ウフィツィ美術館に展示されている名画「ザクロの聖母」フィレンツェで人生の大半を過ごしたボッティチェリが残した何点もの聖母子像の中でも個人的に一番好きな作品だ天から降り注ぐ光を浴びて中央にたたずむ聖母マリアその表情はどこか愁いを帯びており抱く我が子キリストの悲劇的な未来の運命を暗示しているかのようにも思える物語の背景もさることながらそれよりもこの絵画の前に立って瞬間的に最初に感じたのが聖母子と天使たち登場人物みなの「超」のつく美形ぶりだった聖母マリアの隙のない美し顔立ち一点非の打ちどころのない美人顔だ赤子のキリストの目元パッチリぶり多くのキリスト像を見る機会があったがこれほどくっきりと立派に整ったハンサムキリストはお目にかかったことがない同時にマリアを取り囲む天使たちもすべてジャニーズ顔負けの美形揃い宗教画...心ふるえる風景イタリア編⑭「ザクロの聖母」に描かれた登場人物に惚れ惚れする

  • 心ふるえる風景 イタリア編⑬ ボッティチェリの教会には 壮麗な輝きの主祭壇があった

    フィレンツェ中心部からアルノ川に沿って600mほど下流に進むと右側にオンニサンティ教会が現れるふらりと中に入って圧倒されたのが鮮やかな主祭壇だ暗い堂内の祭壇部分だけに照明が当てられているそこにあるのはキリストが吊るされた十字架両側の天使に守られて中央に輝きクーポラには華やかな天井画が描かれている手前の大きな半円の仕切りが暗いままなので仕切り越しに見える鮮明に光を浴びた祭壇は巨大な絵画を見るような錯覚に襲われるこれまでいくつもの教会を見てきたがこの祭壇の美しさは特別なきらめきを放っていたここには歴史的にも重要なもう一つの「特別」があるフィレンツェルネサンスの重要人物天才画家ボッティチェリの墓が実はここにあるのだ彼が生まれ育ったのはこの教会のすぐ近く「ヴィーナスの誕生」を始めルネッサンス美術の宝といえる数々の...心ふるえる風景イタリア編⑬ボッティチェリの教会には壮麗な輝きの主祭壇があった

  • 心ふるえる風景 イタリア編⑫ ミケランジェロ広場の夕 茜色に染まるダビデの姿があった

    前回紹介したミケランジェロ広場だが実はある1つのサプライズに遭遇したことがここが好きになった大きな要因だったその日は冬には珍しく夕方にすっきりと晴れ上がったため喜んで広場行きのバスに乗ったいつもカメラを向ける広場展望台の角の場所で何枚か風景を撮った後一休みしようかと後ろを振り向いたとき目の前に夢のような情景が出現していたミケランジェロの最高傑作とされるダビデ像レプリカが広場に置かれているがその像が茜色に染まった地平近くの空間から浮かび上がり次第にグラデーションを経て清涼感あふれるブルーの空間に染みて行く姿がそこにあった旧約聖書に登場するダビデは大敵ゴリアテとの戦いに向かうため全身に闘志をみなぎらせている顔面の緊張はくっきりとしたシルエットの輪郭で強調されまさに英雄の姿そのものだ前方を見つめ微動だにしない若...心ふるえる風景イタリア編⑫ミケランジェロ広場の夕茜色に染まるダビデの姿があった

  • 心ふるえる風景 イタリア編⑪ フィレンツェのスタートはミケランジェロ広場

    フィレンツェを訪れるとほぼ毎回ミケランジェロ広場に上る街並みを見下ろす高台になっていて一目でルネサンス都市の全景が展望できるからだ朝霧の晴れた時間帯アルノ川からの清新な風が広場にいる私たちにまで涼を届けてくれる川を横断して架かるのがヴェッキオ橋ローマ時代から存在するというフィレンツェ最古の橋だ「ヴェッキオ」とはイタリア語で「古い」の意味でそのまま名は体を表している現在の橋は1345年の建造屋根付橋の両側には貴金属店が並びメディチ家の特別通路が存在しそれは今美術品の展示場所になっているという他に例のない稀有の橋が存在を誇示しているそんな橋を含めていくつもの橋が連なるパノラマの風景背後にはドゥオモを始めとしたルネサンス建築が並び天才たちの残した美術品が各所にあふれているダ・ヴィンチがラファエロがミケランジェロ...心ふるえる風景イタリア編⑪フィレンツェのスタートはミケランジェロ広場

  • 心ふるえる風景 イタリア編⑩ 病魔克服の象徴として建立された 感謝の教会

    サルーテ教会の主祭壇には迫力に満ちた彫像が置かれている中央に聖母子がすっくと立ち両脇には擬人法によって表現された2つの像向かって左聖母を尊敬のまなざしで見つめ祈りの姿をとるのはヴェネツィアそのものだそして右側厳しい追及に遭って必死で逃げ出そうとする老婆の姿これこそ当時ヴェネツィア全土に猛威を振るった病魔ペストの最期を生々しく表している17世紀半ばヴェネツィアではペストの蔓延のため当時の人口の3分の1が死亡したというそんな悪夢のような時期が過ぎようやくペストが収まった時感謝の印として建立されたのがサルーテ教会だった従ってこの教会はまさにペスト克服の象徴として存在している現在世界もここ数年新型コロナによって大変な苦しみを味わったが4世紀前の人類の病魔との闘いの印としてのこの教会が持つ意味を改めて考え直すきっか...心ふるえる風景イタリア編⑩病魔克服の象徴として建立された感謝の教会

  • 心ふるえる風景 イタリア編⑨ サルーテ教会の背後で展開される 夕刻のドラマ

    初めてヴェネツィアを訪れた時刻みつけられた強烈な印象はこの夕陽の風景だった海洋国家としての歴史と繁栄を重ね今や世界でも唯一無二の景観が知られるヴェネツィアそのランドマークの1つサルーテ教会の中空に突き出るバロックのクーポラを燃えたぎる炎の夕陽が包み込むそれも吹き過ぎる風が空の雲を絶妙に移動させて色彩も朱オレンジ赤茜様々に色調を変えながら変化し見るものに驚きの連鎖を提供し続けるそんな夕景に見とれているうちに気まぐれな太陽は彼方に沈み気が付くと周囲を夜のとばりが支配している何度も見つめ何度も堪能したはずなのにまたこの夕陽を見にヴェネツィアに来てしまう自分がいる心ふるえる風景イタリア編⑨サルーテ教会の背後で展開される夕刻のドラマ

  • 心ふるえる風景 イタリア編⑧ 青い光に包まれた聖人像が、ヴェネツィアの通りに浮かび上がる

    12月のヴェネツィア広場に通じる道路の中央にイルミネーションが吊り下げられた1つ1つが小さな地球のような球状でその球の外側を囲むように沢山の豆電球が取り付けられている点灯されると青い光を発した球が通りを華やかに彩ってくれるただ最近の日本のような派手なものではなくしみじみと通りを飾る・・・といったものだそんなクリスマス風景をカメラに収めようと撮影を始めた何枚か撮っているうちに通りの脇にある教会も含めて絵にしようと教会のファザードを飾る小さな聖人像にピントを合わせた思い切りズームしてシャッターを切る確かめてみるとイルミネーションはちりばめられた青い雪の粒のように聖人像をふんわりと包んでくれたまるで像がこれから天に昇ってゆく瞬間に出会えたと見間違うほどの清浄な雰囲気を感じられた時間だった心ふるえる風景イタリア編⑧青い光に包まれた聖人像が、ヴェネツィアの通りに浮かび上がる

  • 心ふるえる風景 イタリア編⑦ こんなにも高く積み重なったカフェの椅子、人々の思い出

    ある朝サンマルコ広場前の岸壁にこんなに高く椅子が積み上がっているのをみつけた椅子は広場にあるカフェ・フローリアンのものフローリアンの創業は1720年東方世界からもたらされた琥珀の飲み物コーヒーを提供し人々が憩い交流する場としてのカフェが誕生した以来300年にわたって集う人々に知識情報そして時には愛をもたらす場として機能してきた作曲家ワーグナー小説家スタンダール哲学者ニーチェ詩人ゲーテさらに私たち一般人もまたこの場所でこの椅子に座って貴重な時を紡いできたそして無数の人々の記憶の積み重ねは今や対岸にある教会の鐘楼のてっぺんをはるかに超える高さにまで達してしまった心ふるえる風景イタリア編⑦こんなにも高く積み重なったカフェの椅子、人々の思い出

  • 心ふるえる風景 イタリア編⑥ 花々が咲き乱れる「楽園」の島サン・ミケーレ島 でも・・・

    島に上陸して最初に目に入ったのは”お花畑”だった。緑の芝生を覆いつくすかのように花々が咲き乱れている何と晴れ晴れとした楽園の風景でも、少し近づくにつれその第一印象が全くの外れだったことに気づいた並んでいるのは墓そして咲いている花はすべて造花ここはヴェネツィアにある墓の島サン・ミケーレ島後に調べてみると19世紀に本島各地に散在していた墓を一斉にこの無人島に移住させて狭い土地の有効利用と疫病蔓延防止を図ったものだという主として住民の墓だがヴェネツィア好きでわざわざ遺言でこの地を選んだ大作曲家ストラヴィンスキーの墓もあった住民はゼロ造花なのでこの島は一年中花に埋もれている私が訪れたのは7月快晴の昼頭の中でこのあまりにも晴れやかな景色と墓の集合体という現実とがどうしても融合せずにしばし呆然としながら帰途に就いたこ...心ふるえる風景イタリア編⑥花々が咲き乱れる「楽園」の島サン・ミケーレ島でも・・・

  • 心ふるえる風景 イタリア編⑤ 「旅情」に登場する運河に、芸術的絵画が描き出された

    ヴェネツィアには至る所に運河があるカナルグランデのような大きな運河から路地裏を流れる名も無いような小さなものまで従って折に触れて運河を観察する時間が多くなるサンバルナバ広場に面した運河キャサリン・ヘップバーン主演の名作映画「旅情」にも登場した場所キャサリンが撮影に夢中になって落下し水浸しになった運河そこで出会ったのがこの震える家並みだちょうど太陽が運河沿いの家々を照らし運河の水が影になる時間帯は水面が即席の鏡に変身するそれも少しだけ風が渡って水面がわずかに揺れ動いたとき水に映った家々は鮮明な色彩のうえに微妙な震えが加わりその時限りの自在な変貌を遂げてしまう水が揺れすぎても全く動かなくても奇跡は起きない得も言われぬ絶妙な揺れこそがヴェネツィアの水面に自然のルネッサンス芸術を描き出してくれる心ふるえる風景イタリア編⑤「旅情」に登場する運河に、芸術的絵画が描き出された

  • 心ふるえる風景 番外編 ブログのアクセス数が200万回を突破しました !

    「心ふるえる風景」の連載中ですが、今回は番外編を挟ませてください。これまで続けてきた私のブログ「イタリアの誘惑」と「新イタリアの誘惑」の合計アクセス数が8月3日時点で200万回を突破しました。「イタリアの誘惑」が714767回、「新イタリアの誘惑」が1285879回で合計2000646回となりました。個人的な記録としてスタートしたブログなので、テーマも様々、読んでもらうための工夫も何もない内容ですが、少しは興味を持っていただけることもあったのか、と感謝する次第です。これからも色々なテーマで続けて行く予定ですので、よろしくお願いします。心ふるえる風景番外編ブログのアクセス数が200万回を突破しました!

  • 心ふるえる風景 イタリア編④ 満月が 女神の姿を包み込む瞬間

    早めの夕食を終えて軽いワインの酔いを醒まそうと散歩出かけたすると夜空がいつもより明るく輝いている見上げると月そうこの日は満月だったっけ急いでカメラを取り出し対岸のサンジョルジョ・マッジョーレ教会の鐘楼の手前に上ってきている月を狙うただ、いくら明るくとも夜は夜しかも教会までは結構な距離がある思い切って望遠レンズに付け替えたするとシャッターを切ればかなりのブレが生じる桟橋の杭に腕を巻き付けて極力動かないようにと注意してのシャッター何枚か撮っているうちに月はちょうど鐘楼てっぺんの女神像と重なる瞬間が来たとにかく1枚くらいは・・・悪戦苦闘の末どうにかあまりブレの目立たない1枚だけは確保できた今年亡くなった音楽家坂本龍一はガンで余命宣告を受けた後「ぼくはあと何回満月を見るだろう」と、つぶやいたという満月が生きること...心ふるえる風景イタリア編④満月が女神の姿を包み込む瞬間

  • 心ふるえる風景 イタリア編③ ヴェネツィアの建築群の後方に白い連山が現れた

    12月リド島のホテルに泊まった日の翌朝だったブリオッシュとブラッドオレンジの簡単な朝食を終えて本島に渡るためヴァポレットに乗り込んだ冬場には珍しいほどの快晴甲板に出て見え始めたサンマルコ広場の建築群に目を向けたと、その建築群の後方に何か白い塊が続いている何?一度瞬きしてから再度見直した確かにある蜃気楼でもなんでもないあれは遠くアルプス山脈につながる山々の雪に覆われた姿だ本島内ではビル群が邪魔をするリド島からの程よい距離から冬場の澄んだ空気の中で晴れた朝方の時間帯だけで見ることの出来るレアな雪山の風景ヴェネツィアの誇るルネサンス様式の建築群とヨーロッパの屋根であるアルプスにつながる白い自然の造形とが一体化して目の前に展開しているヴェネツィアには何度も訪れたがこのような光景に出会ったのはこの冬が初めてだった心ふるえる風景イタリア編③ヴェネツィアの建築群の後方に白い連山が現れた

  • 心ふるえる風景 イタリア編② ゴンドラと 寄り添う朝日

    宿から約20分広場に着いたとき深い青に支配されていたラグーナが金色に染まりはじめたああこの朝待っていた朝だ岸壁に腰を下ろして視点をリド島の遠景からすぐ手前のゴンドラに移す高く低く揺れ動く黒いゴンドラの舳先が朝日によって何層にも染め分けられたオレンジの空にくっきりと浮かび上がるそして弧のカーブに沿うように陽の円が見事にシンクロした瞬間があった何という鮮やかな色彩の妙アールの連鎖この光景に出会っただけでもうヴェネツィアの旅はかけがいのない宝物になった心ふるえる風景イタリア編②ゴンドラと寄り添う朝日

  • 心ふるえる風景 イタリア編① ヴェネツィアの夜明け

    昼になるとあふれるほどの人で賑わうサンマルコ広場その空間を独り占めしたいとまだ夜明けの訪れを告げないしじまの中宿を抜け出して歩いてきた広場からドゥカーレ宮殿を通過してラグーナを見渡せる岸壁へ冬のヴェネツィアは津々と足元から寒さが忍び寄ってくるああ上空には三日月まもなく目覚めの時が来るリド島の方角東の空が白み始めた目の前のすべての空間を支配していた濃く深いブルーが少しずつ少しずつ柔らかい光に押し戻されて白とピンクの帯が支配域を広げ始めるマッジョーレ島の鐘楼がくっきりと明るいシルエットに彩られてヴェネツィアの朝が明けた*今回から新しいシリーズを始めます。これまで訪れてきた各地で、心に残る風景や場面に出会いました。そんな美しい瞬間を1枚の写真に凝縮し、そのときの思いを短めの文章でお伝えしようと企画したものです。...心ふるえる風景イタリア編①ヴェネツィアの夜明け

  • 階段紀行・日本 会津若松・さざえ堂 江戸時代に完成した二重螺旋の階段。

    会津若松・飯森山に不思議な堂がある。円通三匝堂(さんそうどう)=通称「さざえ堂」。国の重要文化財だ。高さ16mの堂は、見上げると斜めに傾いているようにも見える。入口に僧の像がある。1796年に当時の住職郁堂禅師が考案したそうだ。堂内は時計回りに上り1と4分の3周で最上階に着き、下りも1と4分の3周して入口に戻る。上るごとに棚のような厨子があるが、創建当時各所に設置された厨子の中に西国三十三観音像が祀られていた。つまり、この堂をお参りすることで三十三観音参りを済ませることが出来たわけだ。明治に入って神仏分離令が出されて、今像は除かれている。最上階まで到着する。無数の札が貼られている。ここが信仰の対象だったことがよくわかる。特に天井部分の札はおびただしい。下りに入る。階段は二重螺旋になっていて、上る人とすれ違...階段紀行・日本会津若松・さざえ堂江戸時代に完成した二重螺旋の階段。

  • 階段紀行・日本 会津若松 白虎隊の墓がある飯森山の長い階段、鶴ヶ城の夜景

    白虎隊の墓がある飯森山は、会津若松市の郊外にある。墓参りを思い立ち訪ねると、長い階段が待ち受けていた。数えなかったが100段は越えているだろう。ただ、隣にはエスカレーターがあるので、一安心。でも、エスカレーターの終点から、さらにまた階段。ちょうど訪れたのが桜の季節だったので、疲れも幾分か癒されることになった。このほか、次回に紹介するさざえ堂への近道階段も見つけた。飯森山から会津若松城、通称鶴ヶ城へも回った。この城内にあった階段は、江戸時代を思い起こさせるようないかにも歴史を積み重ねてきたという石段だった。ここでは夜、ライトアップされた城とさくらの競演を見ることが出来た。また、堀に映り込んだ桜の並木も印象深いものがあった。階段紀行・日本会津若松白虎隊の墓がある飯森山の長い階段、鶴ヶ城の夜景

  • 階段紀行・日本 鬼怒川温泉の階段では、巨大な鬼が腕組みをしてにらんでいる

    日光に行く手前の鬼怒川温泉駅から歩いて10分ほどの所に、鬼の像が描かれた階段アートがある。ここは、鬼怒川を渡る「ふれあい橋」に通じる階段で、鬼の像は実に50mもの巨大なものだ。少し近づいてみると、鬼は腕組みをして周囲をにらみつけるような形相をしている。この鬼は「鬼怒太」と名付けられていて、温泉のマスコットになっているようだ。駅前にも立ち姿の像が建っている。こうして見ると、ちょとユーモラスな感じもする。ただ、階段の縦の部分に描かれているので、真上から見ると何が描かれているのかはわからなくなってしまう。階段横の壁には、たくさんの壁画アートがある。大正ロマン風の着物姿の人たちが、思い思いの格好をしていて、傘や犬とたわむれる風景もみえる。ロマンチックといかめしさ、両方を兼ね備えたこの場所は、祭りなどイベントの会場...階段紀行・日本鬼怒川温泉の階段では、巨大な鬼が腕組みをしてにらんでいる

  • 階段紀行・日本 日光東照宮 下 陽明門から坂下門を過ぎると、奥院に続く長い長い石段が待っている

    陽明門は近年全面修理を終えて、金ピカに生まれ変わった。使われた金箔は24万枚。門全体に霊獣、聖人、子供たちなど508体の彫刻で埋め尽くされているという非常に珍しい門だ。これをつぶさに観察しようと思ったら一日かけても見終わらずに日が暮れてしまうということで「日暮しの門」と呼ばれている。陽明門を過ぎると、坂下門が見つかる。ここには左甚五郎作とされる「眠り猫」があることで有名だ。とても小さいので見逃さないようにご注意。そこをくぐるとすぐに直線の階段、奥宮への参道が始まる。これからは道も階段もすべて石だけで造られており、一枚一大きな石で構成されている。少し歩くと上り階段が見えてくる。これもかなり長い上りだ。奥院までずっと続く「石づくしの道」。ここの階段は合わせて207段あるらしい。一つ一つの段がそれぞれ1枚の岩を...階段紀行・日本日光東照宮下陽明門から坂下門を過ぎると、奥院に続く長い長い石段が待っている

  • 階段紀行・日本 日光東照宮 上 苔むした歴史を刻む石段を踏みしめて世界遺産を歩く

    東武日光駅前からバスで世界遺産日光東照宮の入口までやってきた。朱色の映える神橋の前から世界遺産のエリアに入る。石段を上り始める。普通の階段の横にいかにも古い石段がある。そちらを歩きだした。一段一段が石で出来ているのはもちろん、その段の両端にはゴロゴロした大きな自然石が並んでいる。いかにも歴史を刻んできた階段という風情だ。後で調べてみると、この階段は二荒山神社別宮の本宮神社の続く参道であることがわかった。一口に東照宮というが、この地域は輪王寺、二荒山の二社一寺で構成されていて、本宮神社はそのうちの二荒山神社の一部ということになるようだ。途中、本宮カフェという趣のあるカフェがあったが、歩き始めたばかりなので休憩はパス。上ってゆくと勝道上人像のある広場に到着した。ここから二社一寺の中心部になる。大きな鳥居への道...階段紀行・日本日光東照宮上苔むした歴史を刻む石段を踏みしめて世界遺産を歩く

  • 階段紀行・日本 川崎の一風変わった螺旋階段2つ。

    川崎市宮前区にある市の給水塔に取り付けられた螺旋階段。結構高さがあり、作業時に使うためのもののようで、日常的に人の姿を見ることはない。ちょうど夕日になりかかる時間帯に通りかかると、タンクの反射光も合わせて拡大した形で光輝く様子が見て取れた。アップしてみると、うねるように曲がりながらカーブスする階段の変化が、芸術的とさえ思える。円筒に映る影によって、カーブする階段が2倍になったようにも見えて楽しさも倍増だ。給水塔のある場所はちょっと高台になっていて、遠くを眺めれば何と新宿の高層ビル街がはっきりと見通すことが出来る。隠れたビュースポットと言っても良い気がする。こちらのマンションに取り付けられた階段は、完全な円形螺旋。高さはないが、銀の手すりカバーが華やかささえ感じられる。下から仰ぎ見ると、円が大きく膨らんで迫...階段紀行・日本川崎の一風変わった螺旋階段2つ。

  • 階段紀行・日本 川崎市・春待坂にあるイチョウ階段、住宅街のブーメラン階段

    川崎市宮前区の鷺沼駅近くにある商店街の坂は春待坂と名付けられている。冬が過ぎて春が来ると、街路に植えられた桜が一斉に咲き誇り、住民に幸せを運んでくる。そんなところから名付けられたものと思われる。その坂を下ってゆくと、左側のビルに螺旋階段が見えてくる。建物の外側に付けられた階段。外階段には覆いがかけられて見えないことがよくあるが、ここはオフホワイトの鉄枠だけで囲まれているので、階段がよく見える。回転する部分がイチョウの葉のような形になり、光を浴びると白い色が映えて美しい。逆光になると、イチョウ部分のコントラストがさらに強調されて見えた。一方こちらは階段部分がそっくり丸見えになった形。ブーメランがいくつも縦に並んだような階段だ。夜の照明に照らされると、とても軽快な姿に見える。宮前区の住宅街にひっそりとたたずむ...階段紀行・日本川崎市・春待坂にあるイチョウ階段、住宅街のブーメラン階段

  • 階段紀行・日本 人の既成概念を破壊してしまう、魔訶不思議な川崎市の階段

    川崎市高津区にあるデザイナーマンション。エントランスで見上げれば丸い穴があいている。ちょっと引いて見ると、細い鉄製のものがぐるぐると周囲を取り巻いている。真横に目を移すと、これは階段のようだ。その鉄柵が果てしなく弧を描きながら上昇してゆく。最上階の空の位置まで、この階段が続いている。よく見ると、各階ごとに明かりがあって、確かに出入り口があることがわかる。果たしてこんな階段が日常的に活用されているのだろうか、はたまたデザインとしての機能なのか、見上げながら頭の中は疑問符⁇だらけになってしまった。階段とは安全に建物などを上り下りするためにより安定した形で設計されるもの、とばかり考えていたが、この階段は完全に先入観や既成概念を破壊してしまうインパクトがあった。階段紀行・日本人の既成概念を破壊してしまう、魔訶不思議な川崎市の階段

  • 階段紀行・日本 箱根湯本駅で見つけたエヴァンゲリオン階段。美術館の作品も少々。

    箱根湯本駅を訪れた3年前、駅の階段はこんなエヴァンゲリオンのイラストで飾られていた。箱根があの作品の中に使われていたらしい。カラフルで気分大上昇の楽しい階段になっていた。代わって、箱根彫刻の森美術館のもう1つの階段作品。この作品のタイトルは「天をのぞく穴」(井上武吉作)。井上はかつて東西に分断されていた当時の西ベルリンで5年間を過ごした経験があり、その当時の閉そく感、壁に囲まれた現地の状況などを踏まえて「壁に穴をあけたら、その先に自由や希望が見えるだろうか」とのテーマで制作したという。「地下の小部屋の天井に開いたい小さな窓から見上げる窓」。そのために降りて行く階段がこれだった。訪問時にはそんな深い背景を全く知りもせず、「あ、階段がある」と、出入りして数枚写真を撮ってすぐ地上に出てきてしまったという、アホな...階段紀行・日本箱根湯本駅で見つけたエヴァンゲリオン階段。美術館の作品も少々。

  • 階段紀行・日本 箱根、色彩の渦に包まれながら昇降する螺旋階段。実はベルリンの教会ともつながりが・・・。

    箱根彫刻の森美術館は、高原の広大な敷地に国内外の著名な作家による彫刻が展開される野外美術館。開放的で爽快な気分にさせてくれる場所だ。その一角に、他に類を見ない階段がある。「幸せを呼ぶシンフォニー彫刻」と題された階段のある作品だ。外観は、高さ18mの円筒形の建物。まあこのような建物は都市なら普通にありそう。でも、中に入ると全く想像外の別世界が視界に飛び込んでくる。中央のらせん階段を取り囲むように、側面は360度ステンドグラスのきらびやかな色彩が舞っている。そのステンドグラスには、赤、黄、青などによる鮮烈な人や花、星などが、自在に描き込まれている。中央部の階段は、単なる彫り物ではなくちゃんと上り下りできる実用階段だ。それも、らせん状にステンドグラスの色彩をきらめかせて、まぶしいくらいだ。段数は約100段と結構...階段紀行・日本箱根、色彩の渦に包まれながら昇降する螺旋階段。実はベルリンの教会ともつながりが・・・。

  • 階段紀行・日本 鎌倉最古級の杉本寺には、他では出会わなかった苔の階段がある

    僧行基が734年に創建したと伝えられる鎌倉最古級の寺杉本寺には、唯一無二の階段がある。苔の階段。ここの参道は2段階に分かれていて、最初は普通の階段だが坂の途中から苔に覆われた階段が出現する。今は、ここは通行禁止となっており、脇から上る形になっているので、しっかり苔に覆われていて階段かどうか判別しにくいくらい。なぜこのような苔階段が出来たのだろうか。それは階段に使われた石に由来しているという。使用されているのは鎌倉石といい、火山灰が堆積して出来た凝灰岩の一種。これは柔らかくて加工しやすいという利点がある。ただ、組織が密でないため、年月とともにすり減りやすいという。そこには苔が着きやすく繁殖しやすいことから、長年の間に苔の階段が出来上がってしまったものらしい。これだけ全面的に苔だらけなので、独特の風合いを醸し...階段紀行・日本鎌倉最古級の杉本寺には、他では出会わなかった苔の階段がある

  • 階段紀行・日本 鶴岡八幡宮の階段は、約800年前将軍暗殺の事件現場だった

    鎌倉と言えば、もっとも有名な神社は鶴岡八幡宮。本宮は1191年、源頼朝が征夷大将軍になる前年に造営された。そこにつながる大階段は61段の石段。1219年1月27日にはこの階段で事件が起きた。三代将軍源実朝が、甥の公暁に暗殺された現場がここだった。今ではいつ行っても観光客が押し寄せる鎌倉最大の観光名所となっていて、事件現場などというイメージは全く残っていない。それで、少し粘ってみたものの人のいない階段の風景を撮影することは出来なかった。ただ、上から見下ろすと結構な急角度であることがよくわかる。階段の手前にある舞殿。ここは静御前が義経を慕って舞を演じた若宮廻廊跡に建つ。今では結婚式の会場として利用されていて、何度も式のシーンに出会ったことがある。荏柄天神社は、12世紀の創建で、学問の神様菅原道真を祀る。福岡の...階段紀行・日本鶴岡八幡宮の階段は、約800年前将軍暗殺の事件現場だった

  • 階段紀行・日本 鎌倉・長谷地区の甘縄神明宮で、夏の夜に浮かび上がる一筋の階段

    鎌倉の夏に行われるイベントの1つに「長谷の灯かり」というものがある。大仏を始めとした長谷地区の名所をライトアップする催し。その1つが甘縄神明宮のライトアップだ。神社に続く直線の階段。その両脇に光が置かれ、夕やみに沈む周囲の森の暗闇と対照的に光が階段を照らし出す。まさに、神社への「一筋の道」が、階段の上にある社へと参拝者を導く。上り切ると、紫にライトアップされた本殿が玄妙な姿を現す。都市である鎌倉とは思えぬ深層の世界に迷い込んだような気持になった。それが、参拝を済ませて下りになると、心なしか階段が少し明るく広がったようにも思えた。なお、長谷の灯かりの最大の目玉はやはり大仏様の姿。昼にはこのような穏やかな姿で迎えて下さっていたが、夜には、一層の威厳にあふれた御姿に変貌して、より一段と有難みを増したように見えて...階段紀行・日本鎌倉・長谷地区の甘縄神明宮で、夏の夜に浮かび上がる一筋の階段

  • 階段紀行・日本 鎌倉・明月院では、心にしみる重厚な階段に出会った

    あじさい寺としても知られる明月院は、2500株ものアジサイが植生されており、これからのシーズンにはしっとりとした美しさが展開される。その境内に走る階段は、いかにも古寺を思わせる風情たっぷりの造りだ。一段一段は長年のうちにすり減り、それだけに歴史を重ねた重みを感じさせる重厚感に満ちている。しかし、それだけに踏みしめるたびに、鎌倉というかつては一国の幕府が存在した過去を再認識させるような趣さえ、足元から伝わってくる思いだ。それでも、前方から明るく光が降り注ぐと、温かな気持ちが湧き出してくるのを感じる階段だった。私が初めて訪れたのは、秋の季節だった。脇道には紅葉がきらりと光を反射してまぶしい。本殿の、丸くくりぬかれた窓「悟りの窓」からは、奥の庭園の紅葉が、円に縁どられたようにして眺められた。心にしみる情景だった...階段紀行・日本鎌倉・明月院では、心にしみる重厚な階段に出会った

  • 階段紀行・日本 千葉・勝浦の神社で年1回展開されるひな人形階段

    千葉県房総半島の太平洋側先端近くにある勝浦市で開催されるビッグひな祭り。全市内各所に合計3万体ものひな人形が飾られる。その中でも特に華やかなのが、遠見岬神社の石段に飾られるひな人形だ。近づいてみると、一体一体が赤毛せんの敷かれた石段上に所狭しと並ぶ。この神社の総階段は60段。その階段すべてを埋め尽くす1800体もの人形が勢ぞろい。人形はここだけではなく、市内各所に展開される。市芸術文化交流センターでは幅広いひな壇にオールスターが豪華に集結だ。覚翁寺という寺の山門前では、ここにも臨時に出来たひな壇に600体が並び、春ののどかな日差しを一杯に浴びる。市内外の各地から寄せられた人形は、各家庭に並べられた時の温かい思い出を抱えながらこの地に集まったもの。それが、この日差しの中で再び人々の目に触れて、それぞれの懐か...階段紀行・日本千葉・勝浦の神社で年1回展開されるひな人形階段

  • 階段紀行・日本 東京編㉝ 四谷迎賓館前の休憩所にあるスタイリッシュな金属製階段

    四谷にある迎賓館の正門。その手前に、半地下になったスペースがある。中央に噴水があり、周囲にはカフェやショップ、観光案内所も備わっている。ここは迎賓館赤坂離宮休憩所。実は内閣府が設置したという国の施設。迎賓館が公開されるようになり、見学客も増えたことから設置が具体化したという。ここにある階段がユニークだ。大きく回り込むようにして上下する形で、白い金属製のすっきりしたフォルムが美しい。斜め上から見下ろすと、空間を抱え込むような出っ張りが目立つ。正面側だとなだらかな傾斜。透けて見える階段の一段一段も楽しい。迎賓館見学の帰り道、地下のカフェで一休みするのにちょうどよいロケーションだ。別の日の夜、ライトアップされた迎賓館の全容。そして、館内の広場から捉えた、観光客であふれる様子。また、JR四ツ谷駅の「アトレ四谷」に...階段紀行・日本東京編㉝四谷迎賓館前の休憩所にあるスタイリッシュな金属製階段

  • 階段紀行・日本 東京編㉜ 九段会館テラス。2・26事件時には軍首脳が上り下りした、歴史の階段

    九段会館テラス。2011年の東日本大震災で天井が崩落し、死者も出て休業していた九段会館が、旧会館の姿を残したまま後方に地上17階の高層ビルを備えて2022年10月リニューアルされた。正面玄関は落ち着いたたたずまい。新装オープンといっても、会館の階段部分は基本的に変えずに、赤いじゅうたんが敷かれて重厚感が漂う。手すりには大理石が用いられて、つい手で撫でてしまいそうなつややかさ。見下ろすと、長方形の連鎖がリズム感を持って響いてくる。壁面にも金属棒が取り付けられて、安全面への配慮もうかがわれる。そういえばこの建物は日本遺族会事務局も入っている。従って高齢者の出入りも多くあるのだろう。思えば、ここは当初「軍人会館」として創建されたもの。1936年2月26日の「2・26事件」時には、ここに戒厳令司令部が置かれた場所...階段紀行・日本東京編㉜九段会館テラス。2・26事件時には軍首脳が上り下りした、歴史の階段

  • 階段紀行・日本 東京編㉛ 渋谷パルコのイルミネーション階段は、若者たちにも人気スポット

    渋谷パルコは、建物の外階段がぐるりと10階まで続いているという特別な造りになっている。これは周囲の街並みとの親和性という意味でも特徴的だ。その階段を上り切ると、屋上広場「ROOFPARK」に到着する。ここにもまた別の階段。これは夜になるとライトアップされて、華やかな空間が誕生する。屋上からの眺めは素晴らしく、新たに駅前にお目見えしたスクランブルスクエアの高層ビルもすぐそこに全容をとらえることが出来る。周囲のスペースもゆったりとしている。夜間には貸し切りスペースとして利用できるようになっていて、アイドルグループのMVも撮影されたことがあるという。フロアに降りて、外からパルコビルを眺めると、2階からマネキンたちがこちらを見下ろす風景があった。パルコのすぐ横にはスペイン坂。ここにも階段が待ち構えていて、こちらは...階段紀行・日本東京編㉛渋谷パルコのイルミネーション階段は、若者たちにも人気スポット

  • 階段紀行・日本 東京編㉚ 神楽坂の広く大きな木の階段「la kagu」、赤城神社の石の階段

    神楽坂にあるセレクトショップ「lakagu」は、新潮社の倉庫だったものをリノベーションした商業施設だ。ファッション、本、家具など多角的に展開する店。その正面入り口にこの階段がある。階段はとても広く長い。しかも木製とあってこれだけの堂々とした階段にはなかなかお目にかかれない。良く見ると、ステップとステップの間はすき間になっている。それだけ軽快さが際立つ。さらに上に上る階段も設置されていた。たまたま雨だったせいもあって、濡れた板の感触がとてもやさしく感じられた。すぐ近くにある赤城神社を訪ねた。こちらはがっちりとした石の階段。神社に向かって一直線に段が続いて行く。ここではさらに雨が強くなったが、その雨によって石段の輝きが一層鮮明になった。脇の建物には木材が多用されていた。実はここ、あの国立競技場を設計した隈研吾...階段紀行・日本東京編㉚神楽坂の広く大きな木の階段「lakagu」、赤城神社の石の階段

  • 階段紀行・日本 東京編㉙ 高円寺の小劇場に出現した「光の階段」

    高円寺は学生時代に住んでいた懐かしい場所。そこに出来た小劇場「座・高円寺」にユニークな階段があると聞いて出かけた。外観は”四角いテント小屋”だ。中に入ると、階段の周囲にちりばめられたドットの光に圧倒される。一段ずつ上っていくと、まるでその光によって進む方向を導かれるかのような気分になった。見上げれば天井もドットの渦。そんな光の中を斜めに切り裂く手すりのラインが、鮮やかにカーブを描く。上階から下を見下ろすと、地下にはゆったりスペースが。寝そべってスマホに見入る青年の姿が赤いバックと妙に調和して印象的だ。ここには劇場、区民ホール、阿波踊りホールと3つの空間があり、コミュニティの場所にもなっているようだ。これまでの公演のポスターも飾られていた。設計は伊東豊雄。仙台メディアパークなどの設計でも知られた建築家だ。階段紀行・日本東京編㉙高円寺の小劇場に出現した「光の階段」

  • 階段紀行・日本 東京編㉘ 六本木ヒルズにあるカラフル階段、東京スカイツリーの流線形階段

    六本木ヒルズにある森美術館は、現代の新しい流れを伝える美術館として評価を得ている。ヒルズに入って展望台入口にもなっているミュージアムコーンの側面にある螺旋階段を上って、3階の美術館に行ってみた。階段は緑、赤、青の3色に塗り分けられたステップ。ゆったりとしている。平面部分はグレーのコンクリート。端にある足形のイラストには「距離を保って」との注意書きがあった。段の淵に塗られた黄色も含めて、いかにも美術館らしい華やかな色彩の階段は足取りを軽やかにさせてくれた。美術館からの帰り道に見上げたヒルズの全容は、さすがに迫力満点だった。迫力といえば、現在の東京では何といっても東京スカイツリー。ある日の夕方、スカイツリーに出かけた時に見つけたのがこの階段。すっきりとした流線型で、爽快な気分にさせる造形だった。その日のツリー...階段紀行・日本東京編㉘六本木ヒルズにあるカラフル階段、東京スカイツリーの流線形階段

  • 階段紀行・日本 東京編㉗ 階段に新たな価値を加える二子玉イルミネーション階段、歴史を保存する旧万世橋駅階段

    東急田園都市線二子玉川駅に直結して、二子玉川ライズショッピングセンターがある。広大な敷地にレストラン、ショップはもちろん、映画館や大規模書店まである。その一部の通路部分がイルミネーション階段になっていて、夜にはちょっとしたおしゃれゾーンと化している。このようにカップルで階段を上がれば、その二人の姿がシルエットとなって浮かび上がり、一見ドラマのワンシーンかと見間違うようなイメージが出来上がる。階段の段数は多いのだが、足元から光を感じながら上がれば気分は浮き浮きで、疲れも感じずに上り切れそうだ。こうしたイルミネーション階段は新しくできた商業施設には次々と設置され出しているようだ。一方、歴史を保存する目的で現存する階段もある。場所は神田にあるマチエキュート神田万世橋。個性的なショップや飲食店の入る商業施設だが、...階段紀行・日本東京編㉗階段に新たな価値を加える二子玉イルミネーション階段、歴史を保存する旧万世橋駅階段

  • 階段紀行・日本 東京編㉖ 飯田橋駅ビルの区境階段、カラオケ店の急こう配段々

    JR飯田橋駅ビルにある商業施設「RAMLA」には、スタイリッシュな階段がある。壁面にはステンドグラスが設置されており、2階に上がって正面向きに見下ろすと、このステンドグラスと階段とが一体になったかのように連動して、1つの風景を形成していた。ステンドグラスは吉田誠作で、タイトルは「大樹」。外の光や天井からの照明を取り込んで美しい。ところで、このビルは新宿区と千代田区との境目に建っている。そして階段のある場所がちょうど2つの区の境界なのだそうだ。階段の中央から右側が新宿区、左側が千代田区のエリアになっている。この写真だと1番下の位置にある大きなひし形マークが、2つの区の境界の印だ。従って、ステンドグラスも中央の黒い線で2つの区に分かれていることになる。ちょっとしたネタ話も獲得できるのもこの階段だ。友人と上野の...階段紀行・日本東京編㉖飯田橋駅ビルの区境階段、カラオケ店の急こう配段々

  • 階段紀行・日本 東京編㉕ 池上本門寺、新橋停車場。長い歴史を思い起こす階段がそこにあった。

    日蓮宗の大本山である池上本門寺は、日蓮上人が亡くなられた場所である武蔵国池上に築かれた寺。五重塔は、現存する関東の五重塔の中で最も古い(1607年)塔として有名だ。入口から高い階段を上るので、上り終えて下を見下ろすとこんな風にはるか遠くまで見通せる。法要の行われた日に訪れたため、日没時には階段に明かりが灯されて、ちょっと厳粛な気分。さらに暗くなると、階段両脇のロウソクの灯が輝きを増した。一層心静かに階段を踏みしめて帰途についた。JR新橋駅から5分ほどの所に、日本鉄道史のスタートとなった記念すべき場所がある。「旧新橋停車場」。我が国初の鉄道は今から151年前の1872年、新橋ー横浜間に敷設された路線だった。10月14日の開業日には明治天皇自らがお召列車に乗車、始発駅となった新橋停車場を発車して横浜までの運行...階段紀行・日本東京編㉕池上本門寺、新橋停車場。長い歴史を思い起こす階段がそこにあった。

  • 階段紀行・日本 東京編㉔ 「とらや」ヒノキ造りのらせん階段、都心のオアシスのような丹後坂階段

    和菓子の老舗「とらや」がリニューアルして2018年10月新しくなり、美しい階段が設置された。昔、ここの羊羹を「とても高価なお菓子だよ」と言われ、少~しずつ友達と分けて食べたことが、懐かしく思い出される。青山通り沿いに扇状の店舗。道路側はガラス張りで、外からも階段の姿が眺められる。1階から2階への階段。わずかにカーブを描いて上昇してゆく。商品が並ぶ2階からもう1段上への階段も。上って見下ろす階段。見事に円を描く。ヒノキをたっぷりと使い、温かい色調が空間全体をふんわりと包み込む。角度を変えると、アールのシャープさをも感じることが出来る。また下部の床はダークな色調のため、木の陰影も感じられる。手すりの木彫もしっとりとして、居心地は抜群。おっと、ここは通過する場所なのに、つい座ってみたくなってしまった。「とらや」...階段紀行・日本東京編㉔「とらや」ヒノキ造りのらせん階段、都心のオアシスのような丹後坂階段

  • 階段紀行・日本 東京編㉓ 松濤美術館の、温かくしっとりとした螺旋階段

    今回から再び「階段紀行」の東京編に戻ります。まだまだ東京にはいろいろな階段がありますよ。渋谷の高級住宅街にある松涛美術館は、周囲との調和を考えてかしっとりと落ち着いた外観になっている。階段は少々暗めの照明だが、踊り場付近の照明によって、温かい色調が支配する。少し階段を上ると、左手の手すりが延びて自然に上方に導かれる。上階に上って下を見下ろす。楕円形の縁取りの中に、階段がリズミカルにテンポを刻んでいる。見る角度によっては、手すりの土台にある白い枠が、アクセントとして浮き出すような感じにさせられる。踊り場に設けられたスペースには、小さな彫刻作品が納められていて、上る途中の観客に喜びをプレゼントしてくれる。美術館としては異例中の異例、館内に噴水があり、階段から見下ろすことが出来る。段の1つ1つが直線と曲線とによ...階段紀行・日本東京編㉓松濤美術館の、温かくしっとりとした螺旋階段

  • 階段紀行・フランス アミアン大聖堂の説教壇、サンポール・ド・ヴァンスの小道の階段

    フランス北部のアミアンにあるアミアン大聖堂は、中世ゴシックを代表する大聖堂として名高い建築だ。その聖堂内にある宣教師の説教壇は見逃せない。ゆったりとカーブを描く手すりに施された装飾は、非常に丁寧な仕上げになっており、堂内の照明を受けて金色に輝く。下部には彫像が刻まれ、柱を囲む階段の存在を一層強調する役目を果たしている。この大聖堂は夏や冬にはライトアップされて美しく夜空に浮かび上がる。またプロジェクションマッピングも行われるので、機会があればぜひ訪れていただきたい。ニースの街からバス400番で40分ほどの高地にあるサンポール・ド・ヴァンスは、素晴らしい景観と落ち着いた街並みが魅力的な街だ。19世紀から画家、詩人、作家などの芸術家が多く滞在して芸術的な雰囲気が漂う。そんな村内にこんな階段がある。まるで童話の世...階段紀行・フランスアミアン大聖堂の説教壇、サンポール・ド・ヴァンスの小道の階段

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