神田神保町にあるビアレストラン「ランチョン」。ここは1909年創業という地域でも指折りの老舗レストランだ。建物も創業時そのままとまではいかないもののクラシカルな雰囲気をそのまま残す落ち着いた風情を保っている。正面のドアを開けるとすぐ、木製の螺旋階段に出会う。客席は全て2階にあるため、すべての客はこの階段を経験することになる。幅はさほど広くはないが、決して狭すぎもしない。数段上がると螺旋状の折り返しとなり、踊り場の棚には人形や創業時の写真などが飾られていた。グリーンの手すりに触れながら2階に到着する。初めは、この階段ならさぞかしギシギシと音がするのかと思ったが、メンテナンスもしっかりとされているのかミシリともせずに上階に辿りついた。客席は意外に広く、私が訪れた夕方5時過ぎでも8分以上の席が埋まっており、それ...階段紀行・日本東京編㊳神保町の老舗レストラン「ランチョン」の渋い木製螺旋階段