◆結局、最強はお手伝いだった!リコさんがお手伝いができるようになり、学校にも1日いられるようになった頃、「そういえば、私、先生に怒られたことないよね」と、ぼそっと言いました。「そうそう、リコさんを直接叱ったことってないよね。友達が叱られているのを、全部自分に言われたことだと思っちゃっていた。でも自分はちゃんと努力しているって自分のことを冷静に見えるようになったら、そんな風に人のことで不安になること...
小学校の先生をやっています。教育の現場で日々思うことから、子どもが明るく楽しく学校生活を送るためには親として教師としてどう接していったらよいか、深く考えていきたいと思っています。
小学校の先生をやっています。 無駄にキャリアが長いわけですけど、 日々思うことを広く発信できたらな…と思い ブログを立ち上げました。
シュン君の場合、自分の思いを表現するような課題が苦手なのだろうと考えていました。だから、図工が苦手。自己紹介カードやペアへのカードも、ひょっとしたら何を書いたら良いのか分からないのかもしれないと思いました。以前、担任した子で、図工の絵をなかなか描けない子がいました。工作は取り合えずはするのですが絵は筆が止まってしまって時間内に完成させることができません。ある時、感想画を描いていたのですが、どうにも...
シュン君は、算数はとても得意なのですが、図工は取り組めないと話を聞いていました。4月の学級開きの後、自己紹介カードを書きました。自分の好きな事などを書いて、クラスのみんなに自分を紹介するものです。でもシュン君は、なかなか提出できません。「もういい加減提出しないとね」と叱ったりもしましたが、結局提出せずに終わってしまいました。掲示するフォルダはシュン君のトコロだけが空っぽです。私の学校では、異学年の...
◆『シュン君が笑った』『シュン君は、授業をちゃんと聞かない。』昨年度の担任から、そんな申し送りがありました。1年生の頃から、そんな状態が続いているようでした。授業中は、ずっとよそ事をしている状態で、授業をちゃんと受けられない。ただ知能がとても高く、算数はよく出来るとのことでした。実際に担任してみると、確かに、授業中はよそ事をしている事が多く、居眠りはしていないのだけど、机にうつ伏せて授業に参加しな...
新学期から10日目。怒りの爆発が激減したサトル君でしたが、やはりトラブルを起こしてしまいました。そして、どうしても相手に謝れません。次が体育だったのですが、動かそうと思っても動かない。少し冷静にさせるか、、、と思って、彼を教室に置いたまま、取り合えず体育の準備に向かいました。急いで準備をして、教室に行こうとすると下駄箱のところでサトル君が立っていました。ちゃんと体育に行こうとしていたのです。以前の...
嵐のようなサトル君との2週間でしたが、外に飛び出していくことも、怒って狭いところに入り込んで拗ねることも、机をガンガン蹴ったり、物を投げたりすることも、気が付けば、ほとんど無くなって行きました。教室の外にでるな、怒って拗ねるな、机を蹴るな、物を投げるな、怒るな、今から思うと、かなり厳しく言ったように思うのですが、驚くことに、サトル君は私の言うことに従って、やらなくなっていったのです。机を蹴ったこと...
子供たちにした話 つづき私は、みんなができるようになるために、いつも真剣に授業をやっています。少なくとも、たった10年しか生きていない君たちより宇宙船地球号のルールや世の中のことを沢山知っていて、そういう広い見方から君たちに必要なことを教えています。そしてその責任を負っています。じゃぁ、そういう人、、、親切な人、自分の為にやってくれている人がいるのに、その人の話をきかない、言うことを聞かないってい...
子供たちにした話 「授業をよく聞きなさい。聞けば勉強は分かるようになります。聞かないから分からない。こんなことを当たり前のことです。自分がよそ事をしたいかもしれない。自分勝手な事を優先したいっていうのなら、それは自分の選択ってことになるけれど、でも、そんな選択をしての結果は自分が責任をとらなきゃいけないからね。勉強がわからないという結果は、自分の選択の結果だよ。先生の言うことをききたくないという人...
勉強は、多くの人の心に触れて人々の心が分かるようになる為にある
子供たちに話したこと つづき「毎朝、交通のボランティアの方が登校中に立って見守ってくださっている。優しくて親切な方々です。自分に優しく親切にしてくれる人に挨拶をしないとか言うことを聞かないとか、それって、人としてどうなのかな? そんな風に自分中心で良いのかな?友達が親切に教えてくれても、それを攻撃だと思う人がいます。先生がバツをつけたら、それを攻撃だと思う人がいます。(サトル君のことですが。。。)...
子供たちに話したこと つづき「以前担任した子ですが、とても力の弱い子がいました。全然ボールが飛ばない。漢字もミミズが這ったようにまっすぐな線が書けない子でした。その子が、3月にはボールがある程度飛ぶようになり、漢字もしっかりした字を書くようになりました。ボールは、毎日庭でボールを上に投げてキャッチする練習をしたそうです。漢字はお母さんにも協力してもらって、宿題以外にも毎日練習したそうです。この子は...
漢字の学習というのは、子どもの自分勝手を無くしていくためにかなり有効だと思っています。自分は早く終わらせたい、ちゃんと書くのは面倒だ、といった自分勝手な思いを排除しなければ、丁寧に書くことができないのです。しかも、先生の言ったように止めやハネ、払いを書かなければいけない。自分勝手に書いていては、丸はもらえません。漢字には許容範囲というものがありますが、漢字の正誤に焦点を当てているのではなくて、自分...
クラスの子供たちに話したこと。「撰難楽という言葉があります。人生は選択の連続です。選択の分かれ道に立った時に、簡単な方より難しい方を選びなさい。その方が、人生が楽しくなるよって言葉です。簡単な事って何ですか? それは、自分のできること、わかることだよね。自分のできることをやっていたら、そりゃぁ楽で良いです。じゃぁ、難しい事って何だろうね? それは、自分のできないこと、分からないことです。人生の分か...
子供たちの心を育てるために、色々な話をするのですが、サトル君は、やはり幼いのでしょう。漢字のテストに対しても不満を私にぶつけるばかりでした。あまりに漢字再テストの取り組みが悪いので、雨の日の休み時間に漢字再テストをさせました。すると、当然のようにサトル君は点数が取れません。それだけで「なんでー!」と怒り始めました。「たった10問なんだから、ちゃんと覚えたらできるよ」と励まして、再び再テストをやらせ...
新学期が始まって2週目。漢字の勉強も、どんどん進んでいき、サトル君は小テストの不合格が溜まっていきました。一部の子どもは、小テストを合格するために何度も再テストをして合格を目指して努力していました。でもサトル君だけでなくクラスの大部分の子どもは、再テストで合格するなんて目標は全く考えていない様子でした。人から強制されて勉強することに慣れすぎていて、自分で成果を勝ち取っていく行動様式に慣れていないの...
自分中心を減らすには、礼儀を身につける事が重要になります。例えば、自分の感情が大きく揺さぶられるようなことがあったとして、それでも人と会えば、挨拶をしなければなりません。笑顔を見せなければなりません。そんな時に自分は気分を害しているのだから、挨拶はできない、笑顔で対応できない、というのであれば、それは無礼な人ということになります。相手にとっては、こちらの状況は関係ない話なのですから。サトル君は自分...
自分の正しさや、自分勝手な考えが強すぎて謝ることができなかったサトル君。謝罪やお礼、挨拶といった礼儀は、自分勝手な考えを減らしていくためには、かなり必要なことだと思っています。例えば、授業の始めと終わりには、「起立」「礼」「着席」をします。この時、「起立」の号令がかかれば、ちゃんと立たなければなりません。後に続く「令」「着席」の号令も同様です。でもこれがなかなか子供たちはできない。何か理由をつけて...
「ごめんなちゃい」なんて言うのは、ふざけていると思われるかもしれません。でも、これがサトル君の謝る練習の一歩になったのは確かです。その頃のサトル君は、授業中にも自分勝手なことをすることが多くあり、注意をすると不貞腐れて怒るのが日常でした。でも、この「ごめんなちゃい」作戦からは、少し様相が変わってきました。注意をすると、しばらくたってからわざわざ私の近くまでやってきて、耳元で「ごめんなちゃい」と言う...
机拭きの係の子には「サトル君が拭けてないっていうから、拭いてあげてくれる? それが相手の気持ちに寄り添うってことだよ。」と話しました。サトル君には、「やってくれるんだから、ありがとうって言う。君が勝った負けたじゃなくて、僕の主張を汲んでくれてありがとうって意味でね。そして、大きな声で怒鳴ってごめんって謝らないとね」私が叱ったままの顔で謝らせては、サトル君の「僕はダメだ」に拍車が掛かると思って、今回...
サトル君がちゃんと謝れた! といっても、まだ学校が始まって1週間しか経っていません。そんなに簡単には人は変われません。毎日のトラブルと筋肉痛と青あざと遅くまでの残業で私もヘロヘロになっていました(笑)この日もトラブルです。教室の外に飛び出していかないだけ、心は安らかですけどね(笑)サトル君が突然怒りだしたのです。それは給食の片付けの時間に、机拭きの当番がサトル君の机の隅を拭かなかったことを責めてい...
サトル君に話したことのつづき「君、このままで良いの?」と話したあと、しばらくサトル君に考える時間を与えました。怒りの表情はいつの間にか消えていました。「何度も言っているけど、君は10年生きてきて、自分が勝手に思ってきた正しさで生きてきたんだと思う。でも、それじゃぁ楽しい学校生活は送れなかった。友達とも上手くやれないし、お父さんやお母さんとも上手くいかなくって、いつも怒ったり泣いたりしてきた。だから...
サトル君に話したことのつづき「君は、また怒れてきているよね。先生は、君が宇宙船地球号のよき乗組員になるために必要なことを話しています。サトル君がダメな子だなんて、ひと言も言っていないよ。君がこれからどうしていったら良いか。どうしていったら、この苦しみから抜けられるようになるかを話しているんだ。それが聞けないっていうんじゃ、君、これからどうしていくつもりなのかい?」ここまで話をすると、彼は目を見開い...
子供たちが、サトル君の姿を無いものかのように給食の準備をし始めました。誰も彼を動かそうとしない。慰めようとしない。1年生の頃から見慣れた風景だったのでしょう。そして優しく声を掛ける子の手を振り払ってしまうのが彼の常でもありました。案の定、給食の準備が始まって数分でサトル君は、ロッカーの隅から出てきました。前回、掃除の件で教卓の下にもぐりこんでしまったときには、謝ることなく外に遊びに行ってしまってい...
何か注意をすると、すぐ怒りだし拗ねるサトル君。誰かを叩いたとか、すべきことをしないとか、そういったトラブルは日に何度も続いていました。でも、教室から飛び出すことは無くなりました。それでも一歩前進です。教室から飛び出そうとした翌日も、女子が叩かれたと訴えてきました。背の低い、おとなしい女の子です。「サトル君、女の子が叩かれたと言ってきたのだけど、叩いてしまったの?」と聞くと、手に持っていた筆箱や教科...
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◆結局、最強はお手伝いだった!リコさんがお手伝いができるようになり、学校にも1日いられるようになった頃、「そういえば、私、先生に怒られたことないよね」と、ぼそっと言いました。「そうそう、リコさんを直接叱ったことってないよね。友達が叱られているのを、全部自分に言われたことだと思っちゃっていた。でも自分はちゃんと努力しているって自分のことを冷静に見えるようになったら、そんな風に人のことで不安になること...
◆結局、最強はお手伝いだった!ある日の休み時間、私の机の近くに座っているリコさんを呼びました。 その日は忙しくて、机の上が子ども達の提出物が山積みになっていました。リコさんは宿題のプリントを一生懸命やっていました。「ちょっと悪いんだけど・・・」と言うと、「先生、何か手伝えること、ある?」 と、彼女が言ったのです。私は、内心「きた!」と思いました。「うん、実はね、このプリント、掲示するのを手伝ってくれ...
◆結局、最強はお手伝いだった!リコさんの登校渋りの根底には、孤独感があるかもしれない・・・リコさんに「人の喜びが自分の喜びとなる」という大切な気づきがありました。登校に不安を抱えていたのは、誰もクラスに味方がいないという思考に囚われ、孤独な状態にいたからかもしれません。この状況を乗り越えるには、お手伝いや親切行動を通して他者との関わりを作り、他者の思いに触れることが必要だと考えていました。家庭でお...
◆親子の甘えの構造と、大人の覚悟子どもは、親が責任をとることで、安心して成長していくことができます。私の知り合いに、小学校低学年の時に、夢でうなされるほど担任と相性が合わなかった人がいます。その寝言を聞いて、ある日、彼の父親がはっきりと言ったそうです。「学校になんか、行かなくていい」。親が決めたことだから、その責任は親にある。彼はそれに存分に甘えることができ、残りの期間はのびのびと遊んで暮らし、次...
◆親子の甘えの構造と、大人の覚悟リコさんに「人の喜びが自分の喜びとなる」という大切な気づきがありました。彼女と二人っきりになったときに、一緒に喜びあったのですが、家庭での様子を聞くと、彼女は家でお手伝いを全くしないとのこと。共働きで忙しいお母さんも、きっと大変なのだろうと想像しました。ひょっとしたら、彼女の場合も「お手伝い」がキーワードになるかもしれない。この頃から考えるようになりました。すぐには...
◆親切が閉ざされた心の扉を開いた日体育の授業の後、クラスの子どもたちに、そしてリコさんにも届くように話をしました。「一人で何かを成し遂げた喜びって、それは確かに素晴らしいものだよね。例えば、逆上がりが一人でできるようになった時、すっごく嬉しいよね。でもね、誰かに親切にして、その子が何かをできるようになってくれた時、どうだろう? 例えば、友達に逆上がりを教えてあげて、その友達ができるようになった時。...
◆親切が閉ざされた心の扉を開いた日リコさんは、相変わらず自分のやりたいことだけをする日々。何か調子が悪くなると、途中で帰ってしまう。何が彼女を不安にさせるか、私にはトンと分からない日々でした。ただ、彼女の気分に振り回されてはいけないと思っていました。彼女の気分は彼女のものであって、その気分を私がどうこうすることはできない。そんな風に思っていました。私が、彼女の気分を良くする努力をしても意味はない。...
◆先生が怖くて学校に来られない親御さんとの面談で、とにかく学校に来ることを目標にして、漢字については厳しくしないし、宿題をやっていなくても叱らないということにしました。また、リコさんが帰りたくなったら家に帰すということにもしました。親御さんも何とか学校に登校させてくださったので、本当にありがたかったです。実際のところ、子ども達には「一番大切にして、一番考えてくれているのは親御さんだから、親御さんの...
◆先生が怖くて学校に来られないリコさんは、私が厳しくて学校に来られない。でも・・・私が変わる必要があるのだろうか? という疑問は常に頭の中にありました。実際のところ、リコさんが登校を渋っている間も、丁寧に漢字練習をする子がだんだん増えていったし、クラス全体の宿題の提出も良くなっていったのです。それはまるで、リコさんだけが取り残されている感じでした。他の子は前に進んでいるのに・・・リコさんは、登校を...
◆先生が怖くて学校に来られないリコさんは、私が怖いからと言って学校に来られない。もちろん、私に問題があるのですが、果たしてそれだけだろうか? と実は、悶々と悩んでいました。学校での指導は、当然厳しい側面が必要です。漢字練習に関わらず、ダメなものはダメだと指導することが大事なのは当たり前のことだと思うのです。社会にはルールがある。そのルールに適合しなくては、周りに人々と共に生きていくことは無理な話で...
◆先生が怖くて学校に来られない4月、新しい学年が始まりました。子ども達にとって希望に満ちた春がスタートするわけですが、学級担任にとっては夏休みまでの4カ月間はものすごく大変で、子どもたちを学校生活や学習の道に乗せるために、必死になってクラスを作っていきます。そしてこれも例年のことですが、漢字学習においては丁寧に書く意識が薄い子ばかりなので、厳しく指導する場面が増えます。たぶん漢字練習に関しては、学...
◆漢字練習で人の心を知るクラスの子ども達に話したこと つづき「みんなは、漢字を通して最強の勉強法を学んでいます。言われた通りに学ぶことで、教えてくれる人の心がわかるようになっていきます。その人から考え方を学ぶことができます。っていうことはですよ、人の心がわかるようになる、ってことなんです。」ここまで言うと、子ども達の瞳が一斉に私の方に向いたように思いました。どの子も真剣に聞いています。「みんな、多...
◆漢字練習で人の心を知るクラスの子ども達に話したこと つづき漢字練習を厳しくやっているのは、単純に漢字で良い点数を取れるようになるためではありません。私の言う通りに書く。書いて練習する。そういうことを通して、教えている私の考え方や心を学んでね、という事なのです。あ~先生は、ちゃんと折って書かなくては注意をするんだな、ちゃんと止めないと注意するんだな。そういうのは、私の心です。その心さえ分かるように...
◆漢字練習で人の心を知るクラスの子ども達に話したこと「漢字練習を丁寧に書かなくて私に叱られる。これってどういうことだろうね?」子ども達は、私の言っていることの意味が分からない様子です。「ずいぶん、みんなは漢字練習の字が上手になってきました。でも、叱られなくなるために必要だったのは、私の言った通りに書く、たったこれだけだったでしょう?」子ども達の様子を見ると、多くの子が首を縦に振っています。「そうそ...
◆漢字練習で人の心を知る人から教えてもらったり親切にしてもらったりしても、平気で無視をする。無視ができるというのが驚きなのですが、相手への感謝の心が育っていない。そこに子ども達にとって一番の課題がある。これは困った問題だなぁと思いました。親に、先生に感謝せよ、と言っても、そう簡単にはいきません。人の心は、コントロールできないですから。感謝の心を育てるために、昔の人はどうしていただろう? と考えてみ...
◆漢字練習で人の心を知る毎日子どもの漢字練習を見ていると、案外と子どもの心理状態が見えます。あ~この子は何かに悩んでいるなー、勉強にやる気を出してきたなー、なんてことも漢字ノートだけで分かります。漢字練習を通して子どもと会話をしている感覚があるのですが、これはテストも同じで、この子はココで躓いているのか、頑張ってできるよになったね、なんて思いながらテストの丸つけをしています。でも、ミツオ君の乱雑な...
◆漢字練習で人の心を知る嫌な事は先にする、そんな話をして学校でも宿題は先取りさせ、ミツオ君の宿題忘れや忘れ物は少しずつ減っていきました。漢字は丁寧にはなりましたが、でも、もう一押し、何かが足りないように思っていました。相変わらず提出物の字が、乱雑だったのです。ある日のこと、私はテストの丸つけをしていました。すると、名前が読めないテストが出てきました。なんとか名前を読むと、ミツオ君のテストでした。そ...
◆嫌なこと(漢字)を先にする後回しにしてしまうことについてクラスで話したこと 続き「この前の道徳の授業で、忘れ物の授業をしたよね。みんなで、どうして忘れ物をしてしまうのかを話し合った時に、「面倒くさい」「部屋が散らかってる」「準備を後回しにする」という意見が出ました。この「面倒くさい」っていうのも後回しだよね。やりたくないから面倒だなって思う。「部屋が散らかっている」っていうのも、片付けを後回しに...
◆嫌なこと(漢字)を先にする後回しにしてしまうことについてクラスで話したこと 続き人の脳って不思議なもので、何か疑問があると、いつまでも覚えていて答えを探しているんだって。みんなも経験があるでしょう? これって何て名前だっけ?って思ったら、ずいぶん時間がたってから”〇〇だ!”ってピカッて思い出すってこと。」子ども達は口々に「ある!ある!」と言っています。「やりたくないこと…みんなだったら宿題ってことに...
◆嫌なこと(漢字)を先にする後回しにしてしまうことについてクラスで話したこと「宿題を先にやっても良い事にしているけれど、それでも宿題を出せない人がいます。そういう人は、隙間時間や20分休みにやっているのだけど、ちょっとよく考えてみてくださいね。宿題は、やらなければならないことです。これは大丈夫ですか?」子ども達に聞くと、「はい!」という返事が返ってきました。「そうそう、やらなければならないこと。それ...
◆できないという呪縛から脱出したクミコさん 9クミコさんに繰り返し話したこと練習しても、当然すぐにはできないでしょう。全然分からないって思うことでしょう。でも、何度も何度も”できない”、”わからない”って思うことが実は大事で、その都度、私や友達に教えて貰えばよい。そうしたら、いつか分かるときがくる。授業を聞いて”わからない”、”できない”って思うのは1回だけです。1回だけで諦めてしまう人が多すぎです。でも...
◆できないという呪縛から脱出したクミコさん 8クミコさんに繰り返し話したこと「算数の教科書ってね、すごくすごく簡単に勉強を教えてくれているんだよ。例えば、掛け算の筆算なら、まずは2桁×1桁、しかも繰り上がりがないものからはじまって、ゆっくりゆっくり誰でもできるようになっている。いきなり3桁×3桁なんて、無理な事は書かれていません。だから、クミコさんが1時間の授業で学ぶ事って、とっても低い階段を上るよ...
◆できないという呪縛から脱出したクミコさん 7「量が質に変わる」クミコさんの問題は、分からないからと自己否定に向かってしまって量をこないしていないこと。そう考えて、クミコさんにとにかく「できる」を目標にしていこうと話をしました。特に実践しやすかったのは、算数でした。クミコさんは算数には特に苦手意識があって、算数の時間にはいつも暗い顔をしていたました。でも算数は時間さえ味方につけたら乗り越えられると...
◆できないという呪縛から脱出したクミコさん 7「量が質に変わる」。車の運転でも同じなのでしょう。いくら理論を知ったからといって、実際に練習を重ねないとできるようにならない。だからサーキットに行って練習を重ねる必要がある。そうやって行動に移さないと、人は思考を深められないのだと思います。これは学校の学びも同じで、算数の理論を学んだからといって出来る子ばかりではありません。むしろ、出来ない子が大多数で...
◆できないという呪縛から脱出したクミコさん 6クミコさんは、「私は勉強ができない」という強固な鎧を心に身にまとって「勉強ができない自分」を肯定して、現状維持の壁を破ることができませんでした。学習活動が遅いのは、完璧主義の問題もあると思っています。チューリップを植えるのが遅かった1年生は、失敗を恐れる心理があったのでしょう。クミコさんも、問題ができないことが怖い。失敗したらどうしよう、、、と思ったら...
◆できないという呪縛から脱出したクミコさん 5丁寧に板書をノートに写すクミコさん。丁寧書いていたら、本人も勉強した気分になるから自分を否定することにもなりません。そこに落とし穴がある。クミコさんの問題は、できるようになる努力をしていないことと、苦手なことから逃げてしまう心にあると思いました。クミコさん自身は、「できる自分」になりたいと思っていることでしょう。でも、その未来に向かって歩き出す勇気がな...
◆できないという呪縛から脱出したクミコさん 4クミコさんの授業での様子を見ていると、とにかく、なんでも丁寧なのです。板書を写す時も、とても丁寧にノートに書いていきます。丁寧すぎて、時間が掛かるのが問題で。。。その姿は、私には”逃げ”のように感じました。丁寧に書くことで、考えることから逃げている。授業では考えることや分かることが大切ですが、丁寧に字を書くことで、思考することを拒否しているのでしょう。以...
◆できないという呪縛から脱出したクミコさん 3現状維持なら、自分は傷つくことはない。お母さんの話では、クミコさんは家では宿題ができなくて泣いているとのことなので、勉強ができないことで自分自身を責めているのでしょう。なら勉強したらいいじゃんって思うし、そんな風に苦しんでいるのは地獄のようだものだと思うのですが、そういう思考が常態化していると、抜け出せないんですね。クミコさんの問題も、「勉強ができない...
◆できないという呪縛から脱出したクミコさん 2心の話には素直に反応して、しっかり話を聞くことができるクミコさんですが、授業となると、とたんに不安そうな顔となります。漢字は以前担任した時にかなり特訓をしたので、止め・はね・払いも完璧に書くことができるし、漢字小テストは、半分くらいは〇になっていたので、全然できないというレベルではないので、違和感がありまくりです。漢字が読めないという話はいったいなんだ...
◆できないという呪縛から脱出したクミコさん 1クミコさんは、前年度の担任からの申し送りで、文章は拾い読みで漢字も読めない、算数の文章題も全く解けないという子でした。前年度の成績は学年の中で最下位層に位置していました。以前に担任もした子で、当時も勉強が苦手だな、、、とは思っていたのですが、何度かお母さんから「お気楽先生が担任の時はやる気があったのに…」という相談を受けていたのです。再び担任した時は、(...
『人生とは自転車のようなものだ。 倒れないようにするには走らなければならない。』これはアインシュタインの名言です。最近、この言葉に出会ってかなり衝撃を受けました。同様な名言は数多く存在していて、泳ぐ魚は沈まない、回る駒は倒れない、など、このブログでも以前に書いた記憶があります。でもなぜ、再びアインシュタインなのか?それは自分自身にとって、「動けない」ことが大きな課題であると最近意識するようになって...
◆『いい人戦略』でいこう!3クラスで話したことまだまだ未熟な私たちだから、いい人を目指して努力していく。そんな話をしていたら、子どもから「嫌なことをした人にも、親切にするのですか?」という質問がありました。これには少し困ってしまったのですが、他の子がさっと手を挙げて「オキシトシンは、相手にもでるから…」と助け船を出してくれました。毎日、いろいろな話をしていますが、子ども達なりに知識をつなげる努力をし...
◆『いい人戦略』でいこう! 2クラスで話したこと「いい人であることは難しいです。だってね、悪口を言われたと思ったら心の中では、怒り爆発状態だものね。私だって同じです。でもね、戦略なんですよ。自分はたぶんいい人じゃない。だから、いい人のフリをする。いい人のような演技をする。例えば、人の顔って口の端…口角というけれど、そこをちょっと上に上げたら、笑顔だと思われる。逆に下げたら機嫌が悪いように見える。だっ...
◆『いい人戦略』でいこう! 1クラスで話したこと「悪口を言い続けたら友達が無くなっていく。これは、怖い話ではないですか? だって、そんな人と付き合ってなんていられないよね。クラスは、悪口を言わない人がほとんどだよね。ちょっと見回してごらんよ。少なくとも、大人しくあまり喋らない子は悪口を言わないでしょ? 休み時間になると外に飛び出してドッジボールをやっている子だって悪口を言っている暇なんてないよ。漢字...
◆自分の色眼鏡を変える 3クラスで話したこと つづき「こういうことはね、騙されたと思ってやってみると良いんだよ。周りの人は親切で優しい人ばかりだ、っていう色眼鏡をかける。そのためには、まず自分が親切で優しい人になることが必要なんだ。知らない世界というのは、信じられないことでしょう。でも教えて貰うというのは、知らない世界を知るってこと。学ぶは真似ぶなのだから、騙されたと思ってやってみる。ケンタ君は、実...
◆自分の色眼鏡を変える 2クラスで話したこと つづき「誰かが「嫌い」と言っているのを耳にしたら、簡単に自分のことだと思ってしまう。手紙を見せて貰えなかったら自分の悪口が書かれているのだと簡単に思ってしまう。人の他人を見る目というのは、これほどまでに曇っているのです。こういうのを、色眼鏡をつけて世界を見ていると言います。例えば、赤色の色眼鏡を掛けている人だったら、どんなものも赤みがかって見えていて、正し...
◆自分の色眼鏡を変えるクラスで話したこと つづき「悪口を言われた場合の対処の仕方の2つめは、自分の色眼鏡を変えるということです。1つめの”相手は変えられないからあきらめる”は、自分は悪くなく、相手が一方的に悪いという場合でした。でも、必ずしもそうじゃない場合があります。それは、自分が濃い色眼鏡をかけて相手を見ている場合です。ひょっとしたら、相手が悪口を言っていない可能性だってある。例えば、私は嫌われて...
◆相手は変えられないことをあきらめる(明らかに見る)2クラスで話したこと つづき「でもまぁ、悪口を言われたり意地悪をされたりする原因が自分にはあるのだろうから、自分はよりよく生きていこうと思う事は大事だよね。よく皆に話をする人に親切にするとか自分への利益誘導をしないとかといった日々の努力も大事です。そういう努力をしていたら、自分は正しく生きているのだから悪口を言う相手が悪いって、ちゃんと思えるように...
◆相手は変えられないことをあきらめる(明らかに見る)1サトコさん達の一件があって、子ども達に、友達との関係についてちゃんと話をしなければと思いました。女子は特に、高学年になると必ずといってよいほど人間関係で問題が出てくるものですから、よい機会だとも思いました。クラスで話したこと「昨日、ある女の子から相談がありました。友達から悪口を言われているというのです。悪口を言われた場合の対処の仕方は、2つある...
◆悪口を言われた 6「ミコさんの言う事を信じよう」と私がサトコさんに言った瞬間、サトコさんが驚いたように目を見開いてこちらを見ました。そして、ミコさんとクミさんは嬉しそうな表情になりました。ミコさんは、本当に言ってなかったのでしょう。そして今後も言わない自信があるのだと思いました。子どもの喧嘩というのは、双方が自分の正義を主張するばかりで、いつまでも後に残すことがあります。それは、相手の主張を受け入...