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ittiのBL創作小部屋 http://itti57.blog.fc2.com/

R18有。切ないけど楽しい物語。同級生、リーマン、日常系のお話です。

オリジナル小説・イラスト・漫画など 何でも思うまま創作中

itti(イッチ)
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2016/01/12

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  • ほどける指先 149

    浴室から出てきた京子がリビングに居る千晶と正美に声を掛ける。「お父さんは日付が変わってからじゃないと帰って来ないから、ふたりは早めにお風呂に入って休みなさいね。正美くんの怪我の事はメールで知らせておいたから」 そう云うと、ニコリと微笑んで自室に戻って行った。「相変わらず父さんは仕事ばっかりだな」 正美が呆れた様に話す姿に、千晶は少し寂しさを感じた。こんな時、やはり父親には心配して傍に居て欲しいと...

  • ほどける指先 148

    千晶は時計の針を見ると、仕方なく作りかけの冷やし中華を完成させてテーブルに並べた。母の京子が帰って来るかもしれない。食べずに待っているのも変に気を使わせてしまうと思い、取り敢えず夕飯を食べてしまう事にした。 食べ終えて暫くすると、玄関の扉が勢いよく開いて「ただいまー、正美くん帰って来た?」と京子の大きな声が廊下に響いた。キッチンに顔を覗かせると、千晶の顔を見て「まだなのね?」と眉根を下げる。「コ...

  • ほどける指先 147

    急いで帰宅すると、玄関に正美の靴がない事を確認。カギはどちらにしても閉める事になっているから、ひょっとして先に帰っている場合もあった。だが、靴がないという事はまだ部活から戻っていないという事だ。 ゆっくりと自分の部屋に行き、塾の鞄を机に置いた。汗をかいて気持ち悪いので、先にサッとシャワーを浴びようと、着替えを持つと下の階に降りて行く。夕方だというのに、まだ陽射しは強くて、リビングのエアコンを入...

  • ほどける指先 146

    バス停に着くと、自販機で買った飲料水のキャップを開けてゴクッと喉に流し込む。一気に身体は潤った気がするが、額の汗は拭っても吹き出してきた。あっついな~ と、口からは自然と愚痴がこぼれ、バスの来る方向に目をやったまま再び飲料水を飲み込んだ。汗拭きシートを取り出そうと、鞄を開いた時だった。千晶の後方で「ちあきくん!」と名前を呼ばれてビックリする。 名前で呼ばれる事がほとんどなかったので、近所の人だろ...

  • ほどける指先 145

    塾の入っているビルは、商業施設が並ぶ建物に囲まれている。人通りも多く、平日はサラリーマンや買い物客で賑わっていた。舗道を人にぶつからない様歩いて行くと、ビルに着いてエレベーターに乗り込む。5階が学習塾のあるフロア。下の階は色々な会社が入っていた。エレベーターに乗り込むと、一緒になった生徒が3人居て、顔を見るのも恥ずかしくて俯く千晶だった。少し緊張が走る。 5階に着くと、それぞれ自分の教室に向かっ...

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