『すばらしい新世界』感想。ベンサム先生、これが理想の社会ですか?
すばらしい新世界 (光文社古典新訳文庫) 作者: オルダスハクスリー,Aldous Huxley,黒原敏行 出版社/メーカー: 光文社 発売日: 2013/06/12 メディア: 文庫 この商品を含むブログ (18件) を見る 全ての功利主義者はこの本を読むべきだ。理想の果てのディストピアがここにはある。 西暦2540年。人間の工場生産と条件付け教育、フリーセックスの奨励、快楽薬の配給によって、人類は不満と無縁の安定社会を築いていた。だが、時代の異端児たちと未開社会から来たジョンは、世界に疑問を抱き始め…驚くべき洞察力で描かれた、ディストピア小説の決定版!(Amazonより) SF小説はしばし…
『やさしさの精神病理』感想。その"やさしさ"は"ぬいぐるみのやさしさ"?
やさしさの精神病理 (岩波新書) 作者: 大平健 出版社/メーカー: 岩波書店 発売日: 1995/09/20 メディア: 新書 購入: 4人 クリック: 50回 この商品を含むブログ (73件) を見る 目の前で泣いている人がいる。なにやら彼(彼女)にとって深刻な事態が起こったようで、悲痛な面持ちをしている。さて、”やさしい”人ならここでどうするだろうか。深く共感し一緒に泣くのか。余計な言葉をかけずにただ黙って傍にいるのか。どちらが“やさしい”と言えるのだろうか。 精神科医である著者は、時代を経て“やさしさ”の質が変わったという。昔は相手の心に深く立ち入り、同情や共感をするようなのが“やさし…
愛という試練 作者: 中島義道 出版社/メーカー: 紀伊国屋書店 発売日: 2003/07/18 メディア: 単行本 クリック: 32回 この商品を含むブログ (33件) を見る 「愛は素晴らしい」なんて中島義道の前で言ってはいけない。必ず冷や水をぶっかけられることになるからだ。 現代日本には愛を語る言説は至る所に氾濫している。音楽・テレビドラマ・小説など、愛を題材とする作品を見ない日はないほどだ。そしてほぼ全ての場合において愛は無条件に肯定される善なるものとして捉えられ、人間が人間たるための必要条件とまでみなされることもある。 こうした風潮を示すような事例として、あるテレビ番組における石原慎…
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