「俺はガンダムで行く」には戦士としての覚悟とオタクとしての気概が凝縮されている『レディ・プレイヤー1』感想
※本記事は『レディ・プレイヤー1』に関する軽度なネタバレを含みます。未視聴の方はご注意ください。 // 「俺はガンダムで行く」に日本中が湧いた 「声に出して読みたい台詞大賞」があるとしたら、2018年度の大賞はきっとこれ。 「俺はガンダムで行く」 https://twitter.com/8pieL_4/status/991687863258435590 ちょっと!俺はガンダムで行くがめちゃくちゃカッコイイ— ゆまこ (@Yumako165) 2018年5月2日 「俺はガンダムで行く」のシーン、ストーリー展開の勢いと感情に呑み込まれて泣いた………— まいる@芸カ18【コ07】 (@mairu03…
『スーパーサイズ・ミー』感想。一ヶ月間マックを食べ続けたら、人の身体はどうなる?
スーパーサイズ・ミー [DVD] 出版社/メーカー: TCエンタテインメント 発売日: 2005/07/08 メディア: DVD 購入: 1人 クリック: 63回 この商品を含むブログ (421件) を見る 肥満症に悩む女性ふたりがファーストフード会社を訴えたニュースをきっかけに、1日3食1ヵ月間ファーストフードを食べ続けたら人間の体はどうなるかを検証した異色の食生活ドキュメンタリーが低価格で登場。監督自ら身体を張って過酷な人体実験に挑む。(Amazonより) 一ヶ月間マックしか食べなかったら人はどうなるのか この映画の概要は一言で表せる。一ヶ月間マックしか食べなかったら人はどうなるか、監督自…
『フランケンシュタイン』感想。「かわいいは正義」なら「ぶさいくは悪」なのか?
フランケンシュタイン (光文社古典新訳文庫) 作者: シェリー 出版社/メーカー: 光文社 発売日: 2013/12/20 メディア: Kindle版 この商品を含むブログを見る 天才科学者フランケンシュタインは生命の秘密を探り当て、ついに人造人間を生み出すことに成功する。しかし誕生した生物は、その醜悪な姿のためフランケンシュタインに見捨てられる。やがて知性と感情を獲得した「怪物」は、人間の理解と愛を求めるが、拒絶され疎外されて…。若き女性作家が書いた最も哀切な“怪奇小説”。(Amazonより) "怪奇小説"?いいや、"喪男小説" よく誤解されていることだが、フランケンシュタインとは怪物の名前…
【オススメ】光文社古典新訳文庫電子版半額セールという好機に、絶対に"面白くって""読みやすい"作品を友人へ薦めるつもりで三つだけ紹介してみた
光文社古典新訳文庫が1月7日まで全品半額 本好きにはたまらない朗報が入ってきた。なんと光文社古典新訳文庫が2016年1月7日までの期間限定で電子書籍全品半額セールを行っているらしい。光文社古典新訳文庫のファンだっただけに、このセールはとても嬉しい。"いま、息をしている言葉で、もういちど古典を"というフレーズも大好きだ。 このことをTwitterに書いたところ、複数の友人から質問があった。 「せっかくだから何か読みたいのだけど、オススメある?」 この質問は嬉しいけれど、難しい。 絞りに絞り、考えに考えた本気の三作品 本を人に薦めるのには勇気がいる。薦めた結果、「面白かったよ!」と言ってもらえたら…
『私のように黒い夜』感想。白人が肌を黒くしてみた。すると、世界は残酷になった。
私のように黒い夜 作者: ジョン・ハワードグリフィン,John Howard Griffin,平井イサク 出版社/メーカー: ブルースインターアクションズ 発売日: 2006/07/28 メディア: 単行本 購入: 2人 クリック: 21回 この商品を含むブログ (8件) を見る 1959年アメリカ合衆国、命を脅かすほどの黒人差別が暗黙のうちに認められていた時代。闇に閉ざされた実態を明らかにするため、全身を黒く変色させ、米国南部へ潜入した白人ジャーナリストがいた。戦争による盲目、そして光を突然とり戻すという数奇を体験した白人グリフィンがそこで得た真実は?当時、世界に衝撃を与えた“南部の旅”日記…
『人間とは何か』感想。「人の喜ぶ顔が見たい」がエゴであることを認めよう
人間とは何か (岩波文庫) 作者: マークトウェイン,Mark Twain,中野好夫 出版社/メーカー: 岩波書店 発売日: 1973/06/18 メディア: 文庫 購入: 4人 クリック: 37回 この商品を含むブログ (38件) を見る 「人間は自己中心的な欲望で動く機械に過ぎない」ことを老人が論証する 老人と青年の対話の形で書かれたマーク・トウェイン晩年の著作.人生に幻滅している老人は,青年に向かって,人間の自由意志を否定し,人間は完全に環境に支配されながら自己中心の欲望で動く機械にすぎないことを論証する.人間社会の理想と,現実の利己心とを対比させつつペシミスティックな人間観で読者をひき…
『マジでガチなボランティア』感想。「ボランティアは偽善!」「偽善の何が悪い!」の先へ進もう
マジでガチなボランティア (講談社文庫) 作者: 石松宏章 出版社/メーカー: 講談社 発売日: 2009/10/15 メディア: 文庫 購入: 3人 クリック: 113回 この商品を含むブログ (5件) を見る チャラ男の医大生がカンボジアに学校と病院を建てる話。 合コンとナンパに明け暮れていた医大生の著者が、ひょんなきっかけから、カンボジアに小学校を建設することを決意。狂ったようにチャリティイベントを開催し、わずか8ヵ月で完成へ。しかし、次の無医村に病院を建てるプロジェクトでは140万円の借金を背負うはめに。彼の想いは実現するのか。(Amazonより引用) 以前紹介した映画『僕たちは世界を…
『トゥルーマン・ショー』感想。もしも自分の人生がTV番組だと気づいたら。あなたはこの世界を捨てる?
【Amazon.co.jp限定】 トゥルーマン・ショー スペシャル・コレクターズ・エディション [Blu-ray] 出版社/メーカー: パラマウント ホーム エンタテインメント ジャパン 発売日: 2015/03/11 メディア: Blu-ray この商品を含むブログを見る 自分の人生が"TV番組のショー"である男の物語 トゥルーマンは保険会社に勤める平凡なセールスマン。ただ、特別な点が一つある。それは、彼の人生がTVの"ショー"として全世界に公開されていることだ。 トゥルーマン本人は、自分が"ショー"に出ていることなど気づいてないし、ましてや自分の住んでいる世界が離島に作られたセットで、周り…
『僕たちは世界を変えることができない。』感想。「意識高い系(笑)」と揶揄する人はその葛藤を知らない
僕たちは世界を変えることができない。 [DVD] 出版社/メーカー: キングレコード 発売日: 2012/03/09 メディア: DVD この商品を含むブログ (3件) を見る 医大生の甲太は受験勉強をして大学に入ったものの平凡な日常に疑問を抱いていた。そんなある日「百五十万円寄付してもらえればカンボジアに小学校が建つ」というパンフレットを偶然見かける。これだ!と感じた甲太は、勢いで仲間を募り、クラブイベントを企画して、寄付金の捻出をはかろうと奔走する。同時に、カンボジアにも出向き、地雷除去、ゴミ山で暮らす家族、売春宿で働く少女やエイズ問題などの過酷な現実に触れ、自分のダメさ加減と正対すること…
『物語 シンガポールの歴史』感想。経済至上主義×エリート主義の"超合理的国家"
物語 シンガポールの歴史 (中公新書) 作者: 岩崎育夫 出版社/メーカー: 中央公論新社 発売日: 2013/03/22 メディア: 新書 この商品を含むブログ (7件) を見る シンガポールは独立以来、驚異的な発展を遂げてきた。その一人当たり名目GDPは55182.48ドルと、日本の38467.76ドルを大きく上回っている(世界の一人当たりの名目GDP(USドル)ランキング - 世界経済のネタ帳)。 また、一人当たり実質GDPも右肩上がりである。 (シンガポールの実質GDP成長率の推移。http://ecodb.net/country/SG/imf_gdp2.html) シンガポールの大き…
タテ社会の人間関係 (講談社現代新書) 作者: 中根千枝 出版社/メーカー: 講談社 発売日: 1967/02/16 メディア: 新書 購入: 5人 クリック: 56回 この商品を含むブログ (61件) を見る 「私コミュ障だから、人と話すの苦手なんだよねー」 明るく愛嬌のある人が笑いながら自虐の言葉を口にする。滑稽な気もするが、男女問わずこうした自称「コミュ障」は近頃よく見うけられる。 「コミュ障」とは「コミュニケーション障害」の略で、人との交流が苦手な人のことを指す言葉である。元々ネットスラングであるこの言葉は、日本に多数存在していた「コミュ障」を顕在化させた。言われてみればあの人は「コミ…
孤独と不安のレッスン (だいわ文庫) 作者: 鴻上尚史 出版社/メーカー: 大和書房 発売日: 2011/02/09 メディア: 文庫 購入: 8人 クリック: 21回 この商品を含むブログ (11件) を見る 長年連れ添った恋人と別れた時。信じていた友人に裏切られた時。人間関係で苦しんだ時、人が取りがちな戦略がある。それは『他者』を作らず相手を全て『他人』とすることである。 人間関係には『他者』と『他人』があると鴻上尚史は言う。『他者』とは、「受け入れたいのに受け入れられない関係」であり、同時に「受け入れたくないのに、受け入れなければいけない関係」のことである。一方で、『他人』とはそうした感…
『すばらしい新世界』感想。ベンサム先生、これが理想の社会ですか?
すばらしい新世界 (光文社古典新訳文庫) 作者: オルダスハクスリー,Aldous Huxley,黒原敏行 出版社/メーカー: 光文社 発売日: 2013/06/12 メディア: 文庫 この商品を含むブログ (18件) を見る 全ての功利主義者はこの本を読むべきだ。理想の果てのディストピアがここにはある。 西暦2540年。人間の工場生産と条件付け教育、フリーセックスの奨励、快楽薬の配給によって、人類は不満と無縁の安定社会を築いていた。だが、時代の異端児たちと未開社会から来たジョンは、世界に疑問を抱き始め…驚くべき洞察力で描かれた、ディストピア小説の決定版!(Amazonより) SF小説はしばし…
『やさしさの精神病理』感想。その"やさしさ"は"ぬいぐるみのやさしさ"?
やさしさの精神病理 (岩波新書) 作者: 大平健 出版社/メーカー: 岩波書店 発売日: 1995/09/20 メディア: 新書 購入: 4人 クリック: 50回 この商品を含むブログ (73件) を見る 目の前で泣いている人がいる。なにやら彼(彼女)にとって深刻な事態が起こったようで、悲痛な面持ちをしている。さて、”やさしい”人ならここでどうするだろうか。深く共感し一緒に泣くのか。余計な言葉をかけずにただ黙って傍にいるのか。どちらが“やさしい”と言えるのだろうか。 精神科医である著者は、時代を経て“やさしさ”の質が変わったという。昔は相手の心に深く立ち入り、同情や共感をするようなのが“やさし…
愛という試練 作者: 中島義道 出版社/メーカー: 紀伊国屋書店 発売日: 2003/07/18 メディア: 単行本 クリック: 32回 この商品を含むブログ (33件) を見る 「愛は素晴らしい」なんて中島義道の前で言ってはいけない。必ず冷や水をぶっかけられることになるからだ。 現代日本には愛を語る言説は至る所に氾濫している。音楽・テレビドラマ・小説など、愛を題材とする作品を見ない日はないほどだ。そしてほぼ全ての場合において愛は無条件に肯定される善なるものとして捉えられ、人間が人間たるための必要条件とまでみなされることもある。 こうした風潮を示すような事例として、あるテレビ番組における石原慎…
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